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【不動産売却】現金化する方法とは?利点と欠点を解説

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【不動産売却】現金化する方法とは?利点と欠点を解説

不動産を所有している方が急に現金が必要になった場合、不動産の現金化を検討する場合があるでしょう。不動産を現金化したい場合、通常は不動産会社の仲介により不動産を売却します。しかしこの方法は時間がかかるケースもあり、急ぐ場合には他の方法も検討してみましょう。不動産を現金化する方法にはいくつかあり、目的に応じて適切な方法を選びましょう。

そこで本記事では不動産の現金化について詳しく解説するとともに、利点や欠点などについても紹介します。

もくじ

不動産をすぐに現金化する方法とは

不動産をすぐに現金化する方法

不動産をすぐに現金化する方法

所有している不動産をすぐに現金化する方法には、どのようなものがあるでしょうか。現金化にはいくつかの方法があるため、それぞれの方法とそのメリット・デメリットについて解説します。

方法1:不動産会社の仲介で売却する

不動産を売却する場合、まず不動産会社の仲介による売却を検討することが多いです。不動産仲介業者は不動産の売主と買主の間に仲介役として入ります。

まず不動産会社は適正な売却価格を提案するために、物件を査定します。査定はインターネットの不動産一括査定サイトを利用すると、短時間で複数の不動産会社の査定価格をチェックできるので便利です。

売主と媒介契約を結ぶと不動産仲介業者は、買主を見つけるために物件の広告をインターネットに掲載するなど販売活動を行います。内覧希望者が現れると、売主は内覧への対応が必要です。内覧者が物件を気に入れば売買契約を結び、買主の住宅ローン審査などが行われます。この審査を通過すれば住宅の引渡日が設定され、その日に買主から代金を受け取り、諸費用の支払いなどに移ります。

不動産会社の仲介で売却する方法の主なメリットとデメリットは以下のとおりです。

  詳細
メリット
  • 不動産売買の手続きは複雑であるため、専門家である不動産会社に依頼すれば、売主側の手間が少なくなり、効率的に買主を見つけられる
  • 不動産の売買契約書には不動産会社も記名、押印するため、契約の安全性を担保しやすい
デメリット
  • 不動産会社に仲介を依頼すると、仲介手数料が発生してしまう
  • 不動産会社と専任媒介契約や専属専任媒介契約を結ぶと、複数の不動産会社へ仲介依頼ができなくなる
  • 仲介による不動産売却の場合、完了まで約3~6カ月、長い場合は約1年かかるケースが多い
  • 至急、現金が必要な場合には不向き

方法2:リースバック

リースバックとは、資金調達が必要な場合などに利用される方法です。自宅を不動産会社に売却するものの売却先とその住宅の賃貸契約を結び、売却後もその住宅に従来どおり住み続けられます。

リースバックを利用するケースには、転居しないで住宅を売却して住宅ローンの返済に充てる場合や、老後の生活資金や家族の医療費のための資金調達の場合などがあります。

リースバックの主なメリットとデメリットは以下のとおりです。

  詳細
メリット
  • 売却後も自宅に住み続けられるため、売却後の引越しや転勤・転校などの必要がない
  • 短期間でまとまった現金が受け取れる
  • 資金の用途に制限がないため自由に使える
  • 売却は不動産会社との直接取引であり、売却情報が近所に知られることはない
  • 住宅ローンの返済、固定資産税などの支払いがなくなり、ランニングコストを軽減可能
  • 不動産売却時に一定期間経過後の買い戻し特約を付ければ、将来再購入も可能
デメリット
  • リースバックを利用すると売却価格が、仲介による売買契約よりも安くなる傾向にある
  • リースバックでの賃貸借では定期賃貸借契が多く、契約期間は2~3年で更新できないケースもある
  • リースバックでの家賃は売却価格などの影響により、周辺地域の相場より高くなる可能性がある
  • 買取価格が住宅ローンの残債を下回ると、住宅ローンを完済できず、抵当権を外せないためリースバックが利用できなくなる
  • 物件の所有権は買取業者に移転するため、所有者の許可なく住宅のリフォームなどはできない

方法3:リバースモーゲージ

リバースモーゲージは高齢者向けの融資であり、自宅を担保にして資金を借り入れ、借入人が死亡した際に担保にしていた不動産を処分して借入金を返済する仕組みです。リバースとは「逆」を、モーゲージとは「抵当」を意味し、住宅ローンなど通常の融資は毎月返済するのに対して、リバースモーゲージは借入額をまとめて返済します。

リバースモーゲージを扱っているのは、各都道府県の社会福祉協議会や金融機関です。社会福祉協議会のリバースモーゲージでは借入人の死後に相続人が一括返済し、金融機関のリバースモーゲージでは借入人が毎月利息分だけを支払い、死後に相続人が担保となっている不動産を売却して元金を返済します。

リバースモーゲージには以下のようなメリット・デメリットがあります。

  詳細
メリット
  • 死後一括返済であるため、毎月の支出を減らせる
  • 担保にした住宅に住みながら、老後などに必要な資金を借りられる
  • 借入人が死亡しても配偶者が契約を引き継げる場合が多く、配偶者の居住の心配はない
デメリット
  • 借入期間が借入人の死亡時までであるため、借入人の年齢によっては融資限度額まで資金を使ってしまうリスクがある
  • 担保の価値が下落すると、融資限度額が見直される可能性がある
  • 変動金利であるため、金利が上がると借入額が担保評価額を超えて融資が打ち切られるリスクがある
  • 資金の用途は老後の生活資金などに限られ、自由には使用できない
  • 借入先によって、借入人は65歳以上などの高齢者、同居者は配偶者に限られる 

おすすめは不動産会社への売却

これまで不動産を現金化する3つの方法について見てきましたが、不動産会社の仲介で売却する方法では数カ月以上もかかる可能性があること、リースバックは仲介による売却に比べ売却価格が安くなること、リバースモーゲージは借り入れの年齢制限や資金の用途制限があることなど、それぞれデメリットがあります。なかには「そもそも利用できない」「すぐに現金が必要」な方もいることでしょう。

そうした方におすすめなのが、不動産会社に不動産を売却する方法です。ここでは2つの方法について解説します。

買取保証をつける

買取保証とは、不動産会社の仲介による売却において、一定期間内に不動産が売れなかった場合に、不動産会社が買い取りを保証する仕組みです。不動産会社は仲介の販売活動で売れ残った場合に買い取ってくれ、市場価格に近い価格で売却できる可能性があります。不動産会社に買主を探してもらう仲介期間は基本的に約3カ月です。決まった日までにどうしても売却したい、現金が必要という方におすすめです。

買取保証による売却には、主に以下のようなメリット・デメリットがあります。

  詳細
メリット
  • 買取日(売却期限)と買取価格を設定するため、あらかじめ資金計画が立てやすい
  • 仲介期間中に売却できれば、相場どおりの価格で売却可能
  • 仲介による売却では契約不適合責任を売主が負うが、不動産会社への売却ではその責任は免除される
  • 不動産会社への売却では、仲介手数料(売却価格の3%+6万円)が不要になるため節約できる
  • 仲介では内覧の度に片付けなどの準備が必要だが、不動産会社へ売却する場合、内覧対応は不要
デメリット
  • 売却価格の設定は、仲介の相場よりも低く約70%になるケースが多い
  • 買取保証では、仲介期間中に不動産会社の販売活動が熱心に行われない可能性がある

買取再販してもらう

不動産会社による買取再販とは、不動産会社が中古の不動産を買い取ってリフォームやリノベーションを行い、再度販売することです。物件をすぐに売って早く現金に換えたい場合に向いている方法です。

買取再販では、不動産会社が不動産を査定し、購入価格を決定します。売主側は、相場を知るためにも複数社に査定を依頼して、納得できる不動産会社と契約することが大切です。仲介に比べると短期間で売却でき、早ければ約1週間で完了します。

買取再販には、以下のようなメリット・デメリットがあります。

  詳細
メリット
  • 仲介による売却に比べて、仲介手数料やハウスクリーニング費用など売却にかかる費用が少ない
  • 売却スピードは仲介よりも早く、不動産会社によっては約1週間で現金化が可能
  • 売主は契約不適合責任を負う必要がなく、不備があったとしても不動産会社が責任を負う
  • 内覧など売却活動に伴う手間が省ける
デメリット
  • 売却価格は市場相場の約7~8割と低くなりがち(不動産会社が利益を見込むため、リフォームなどの費用を負担するため)
  • 老朽化がひどい場合など、家の状況によっては買い取りに応じてもらえない場合がある

不動産会社に売却して現金化する利点

不動産を売却して現金化する利点

不動産を売却して現金化する利点

ここからは不動産会社に不動産を売却して現金化する利点について、詳しく紹介します。

最短1週間で手元にお金がくる

不動産会社に不動産を売却するメリットの一つは、現金化までのスピードの速さです。通常、不動産を売却する場合は不動産会社による仲介を通して行われますが、その際、不動産会社がチラシやインターネット広告などによる販売活動を行って買主を探します。しかしすぐに買主が見つかるとは限らず、半年から1年前後かかることも多いです。

不動産会社に売却する方法では、不動産会社が物件を査定して買取価格を提示するため、売主が納得すれば、すぐに売買契約を結ぶことができ、最短で約1週間で現金化できます。

契約不適合責任を負わずに済む

不動産会社に不動産を売却するメリットには、契約不適合責任を負わずに済むということが挙げられます

仲介による不動産の売却では、契約後に物件に欠陥や不備が見つかると、売主には契約内容に適合していないという契約不適合責任が問われます。これは売主が売買契約書に記載されている不動産の種類、品質、数量を買主に引き渡す義務があるためです。契約不適合責任を問われると、売主は損害賠償請求、契約解除、追完請求(契約内容の履行請求)、代金の減額請求などに応じなければなりません。

しかし不動産会社への売却では、不動産会社は物件の老朽化の度合いや修復の必要性などを見込んだ上で購入します。したがって売主は契約不適合責任を負う必要はありません。

近所の人に不動産を売却したことがバレにくい

不動産会社への売却の場合、売主は不動産会社に物件の情報を開示するだけなので、近所の人に不動産を売却したことがバレにくいというメリットがあります。

これに対して不動産会社の仲介によって売却した場合、不動産会社が買主を探すための販売活動を行うため、新聞の折り込みチラシやインターネット広告に物件の情報が掲載され、近所など周囲の人に不動産を売却したことが知られる可能性が高まります。

不動産会社への売却は、近所の人たちに家を売ったという噂を立てられたくない場合に、おすすめの方法です。

売却活動をしなくて済む

不動産会社による買い取りの場合、不動産会社による仲介のように買主を探すための売却活動をしなくて済むメリットがあります。

仲介による売却の場合、売却活動は不動産会社が行いますが、広告掲載用の写真撮影や内覧希望者が現れるとその度にスケジュールの調整や、部屋の片付け、掃除が必要になるなど、非常に手間がかかります。また価格交渉にも対応する必要があります。

これに対して不動産会社へ売却する場合は、手間がほとんどかかりません。多忙な人や売却活動が面倒な人には、効率的に不動産を売却できる不動産会社による買い取りがおすすめです。

仲介手数料がかからない

不動産会社へ売却する場合は、不動産会社において仲介業務が発生しないため仲介手数料がかからず、費用が少なくなるメリットがあります。

不動産会社の仲介による売却の場合、買主が決まると不動産会社への仲介手数料が発生します。仲介手数料は国土交通省の告示で定められていますが、その上限は以下のような速算式で計算できます。(※)

売却価格の3%+6万円+消費税

たとえば不動産の売却価格が2,000万円の場合、手数料は66万円(+消費税)です。この他仲介ではリフォーム費などが必要になる場合もめずらしくありません。

一方で不動産会社への売却の場合、不動産会社が物件を売却できないリスクや売却のために必要な経費を考えて買取価格を決めるため、売主の売却価格が相場よりも低いです。

※出典:国土交通省「建設産業・不動産業:不動産流通について

不動産が売れ残る心配をしなくてよい

不動産を仲介によって売却する場合、1年経過しても買主が見つからないという可能性もあります。買主が見つからなければ不動産は売れ残り、現金化ができなくなります。特に古い物件を仲介によって売却したい場合、そのような心配は避けられません。

しかし不動産会社へ売却する場合は売れ残りを心配する必要がなく、確実に現金化できるため、安心して先の計画を進められます。

不動産を売却して現金化する際に気をつけたい欠点

不動産会社に売却して現金化する際に気をつけたい欠点

不動産会社に売却して現金化する際に気をつけたい欠点

不動産会社に不動産を売却して現金化する場合に、気をつけたい欠点を紹介します。

不動産会社に買い取ってもらえない可能性がある

どのような不動産でも不動産会社に買い取ってもらえるかというと、そうでない場合もあります。たとえば老朽化がひどい場合や住宅の築年数が40年以上で活用が難しい場合、事故物件、再建築不可物件などの訳あり物件では買い取ってくれない場合もあるでしょう。

その場合、住宅を取り壊して更地にして売却するという方法も考えられますが、更地にする工事費などが必要です。したがって手元に残る金額は少なくなってしまう可能性があります。また住宅として買い取ってもらいたい場合、事故物件などの訳あり物件を専門的に取り扱う不動産会社もあるので必要であれば相談してみてください。

売却価格が安くなりがち

不動産を不動産会社に買い取ってもらうと売却価格は相場よりも安くなり、仲介による売却価格に比べてその約7~8割となることが多いです。

不動産会社は物件の再販で利益を出すために、物件を修繕したりリノベーションしたりして付加価値をつけますが、そのための費用がかかります。また物件を売り出す販売活動にも人件費や広告費がかかる上、売却できない場合のリスクも忘れてはいけません。

これらの費用や利益を確保しながらもリスクを減らして物件を売るために、買取価格は相場よりも抑えられることが多いです。

不動産の築年数が浅いと損しやすい

不動産の築年数が浅い物件を、不動産会社へ売却すると、損をしやすくなるというデメリットもあります。

築年数の浅い物件は傷みも少なく見た目もきれいであるため、不動産会社による仲介によって売却すると一般的には比較的高い相場価格で早く売却しやすいです。

ところがそうした築年数の浅い物件を不動産会社に買い取ってもらった場合、リフォームなどの必要がなくても、買取価格からいくらかの金額を差し引かれます。物件がきれいな場合でも買取価格は相場の約7~8割の価格になってしまい、仲介による売却と比べて損をしてしまいやすいです。

不動産会社への売却はどのような物件でもよいというわけではなく、築年数の古い物件や訳あり物件の方が向いています。

買取価格が適切であるか判断しにくい

不動産会社による買取価格は相場より安く提示されることが一般的で、その根拠が適切かどうか判断しにくいのもデメリットです。買取価格にリノベーションの費用や家具の処分費用などが含まれたり、訳あり物件として相場より相当安く買い取る不動産会社がいたりする可能性もゼロではありません。

不動産会社から提示された買取価格が適切なものかどうかを判断するためには、提示価格の根拠をしっかり説明してもらいましょう。また1社だけによる査定ではなく、複数の不動産会社へ査定を依頼することによって相場を把握でき、極端に安く買い取られるリスクを抑えられます。

不動産を短期間でお得に現金化するためのコツ

不動産を短期間でお得に現金化する方法

不動産を短期間でお得に現金化する方法

ここからは、不動産を短期間かつ高額で買い取ってもらってお得に現金化するコツを紹介します。

一括査定サービスを利用する

家を売却する場合、最初に行わなければならないのが不動産会社への査定依頼です。しかしどこの不動産会社に査定を依頼するのがよいかと迷う人も多いでしょう。

こうした場合は一括査定サービスを利用すると、複数の不動産会社に一括して査定を依頼でき、査定価格を比較でできます。簡単に相見積もりがとれ、適した不動産会社を見つけられるのでぜひ活用してみてください。

一括査定サービスは、基本的にはWebサイトで利用できるサービスで、不動産会社が仲介して売却するタイプと不動産会社へ売却するタイプの一括査定サービスがあります。

不動産会社へ売却するタイプの一括査定サービスでは、Webサイト上で売却したい不動産の情報を入力すると、約数分で不動産会社を複数社紹介してもらえます。査定価格も提示されるので、それを比較して自身に適した不動産会社を選択が可能です。

また一括査定サービスを利用すると、複数の不動産会社から査定価格を提示されるため、物件の相場を把握できるメリットもあります。不動産会社との間で条件が合えばすぐに売却を進められ、短時間での現金化が可能です。転勤や離婚、相続など諸事情で売却を急ぐ場合にはぜひ使ってみてください。

リビンマッチの一括査定サービス

リビンマッチはリビン・テクノロジーズ株式会社が運営する不動産一括査定サービスです。不動産売却、不動産買取、任意売却などの中から希望するサービスを選ぶと、それぞれの一括査定サービスを利用できます。不動産会社による仲介で売却するか、不動産会社に買い取ってもらうかを迷っている場合にも利用可能です。

「不動産をすぐに現金化したい」という場合におすすめなのが「不動産買取査定」です。物件種別、都道府県、市町村、町名などを入力すると、最短45秒で複数の不動産会社により買取価格が提示されます。不動産会社ごとに価格を比較検討でき、必要に応じて不動産会社へ確認をして条件に納得できれば契約を進めます。

買取再販の実績がある不動産会社へ依頼する

不動産会社に不動産を売却する場合、買取再販を得意としている不動産会社を見つけることが大切です。

たとえば仲介に実績のある不動産会社であっても、買い取りは得意でない不動産会社も存在します。買い取りが苦手な不動産会社に依頼すると、想定していた以上に安い価格で買い取られるケースもあるのでしっかりと見極めましょう。そのためには不動産会社の公式ホームページなどで、該当の不動産会社の買取再販の実績を確認することが大事です。買取専門の不動産会社を利用すると、築40年以上の物件などもスムーズに売却できる可能性が高まります。

不動産を売却して現金化する流れとは

不動産を売却して現金化する流れ

不動産を売却して現金化する流れ

不動産会社に不動産を売却して短時間で現金化する際の具体的な流れについて、解説します。

  1. 不動産会社へ売却を相談する
  2. 査定が行われる
  3. 販売価格が提示される
  4. 契約を締結する
  5. 不動産を引き渡す

流れ1:不動産会社へ売却を相談する

繰り返しになりますが不動産会社といっても、買い取りを行っている会社と行っていない会社、買い取りに対応していても実績の少ない会社などさまざまです。不動産への売却を相談する前には、買取実績のある不動産会社か買取専門会社であるかを確認しましょう。

相談できる不動産会社がなかなか見つからないときは、不動産一括査定サービスを利用して、適している不動産会社を複数社検討するのがおすすめです。

不動産会社へ相談する際には、いつまでに売却を完了できるかを確認し、物件で気になる点があれば正直に伝えましょう。後々のトラブルを避けられます。再建築不可物件や訳あり物件などでも、買い取りに実績のある不動産会社や買取専門会社であれば、スピーディに対応してくれるケースが多いです。早ければ即日で具体的な査定まで行える不動産会社もあります。

流れ2:査定が行われる

相談の後は不動産会社が買取価格を決めるための具体的な査定を行います。査定には訪問しないで行う机上査定と家を訪問して行う訪問査定があります。

机上査定は過去の成約価格や現在販売中の物件、公的な価格などのデータを元に行われる査定です。訪問査定は実際の立地状況、建物の劣化状況、日当りや騒音などの環境、道路の状況などを現地訪問による調査を行い査定される流れです。

不動産会社へ売却する場合は正確な価格を出してもらうために、不動産会社による訪問査定を受けましょう。その際に水漏れや壁の汚れなど家の状況で気になることがあれば、不動産会社の考え方も聞くことが可能です。訪問査定はほとんどの場合、1回で終わります。

流れ3:販売価格が提示される

査定が終わると不動産会社から販売価格を提示してもらいますが、査定は1社ではなく、3~4社の不動産会社に依頼するのがおすすめです。1社だけでは提示された価格が適正なものか分かりません。複数の不動産会社に査定してもらえば極端に低い査定価格での契約を避けられます。

また複数の不動産会社から査定価格を提示してもらうと、「A社の査定はもっと高いのに、なぜこんなに安いのか」とその理由を聞いてそれぞれの不動産会社の考え方を確認できます。たとえば不動産会社はある程度無理して買い取っても売却できる不動産であると見込めば、査定価格を高く設定してくれる場合もあるでしょう。買い取りの場合は少しでも高く売却できた方がお得です。

流れ4:契約を締結する

売主と不動産会社は価格や引き渡し条件を話し合い、双方が納得できれば、売買の契約日を決めます。契約日には売買契約書の読み合わせや付帯設備の確認などを行い、記名・押印、手付金の受け取りなどの手続きを進めてください。疑問点や不明な点があれば、この段階で細部まで確認し、後でトラブルが起きないようにしましょう。

不動産会社へ売却する場合は仲介と違って、契約が終わった後は万が一何かあっても不動産会社が責任を全て負うため、売主は契約不適合責任を負うことはありません。しかし売主の都合で契約を解除した場合、手付金の2倍の額を買主に支払わなければならないため注意が必要です。

この他にも以下のような点についても細かく確認しておきましょう。

  • 引越しをした後にもかかわらず、家の中に荷物が残っていた場合、売主が処分するのか不動産会社が処分してくれるのか
  • 代金はいつ全額支払われるか

流れ5:不動産を引き渡す

売買契約が行われると引き渡しの前日までに引越しを行い、公共料金の精算を済ませて引き渡しの準備を行います。決済日には銀行で司法書士が本人確認や書類確認を行い、売買代金や各種清算金を受領します。また鍵や関係書類の引き渡しを行い、売買完了確認証を取り交わして、買い取りの終了です。

不動産会社への不動産の売却では、仲介による売却のように販売活動などがありません。そのため不動産会社に相談してから引き渡しの完了までを比較的スムーズに行え、不動産会社によって数日の差はありますが、平均的には約7営業日で完了します。

一方で相談から売買完了までの期間が短いため、その期間内は必要書類や物件の引き渡しの準備などで忙しくなります。不明点や不安な点があれば、不動産会社と相談しながら進めるようにしましょう。

不動産売却をスムーズに進めるポイントとは

不動産売却をスムーズに進めるためのポイント

不動産売却をスムーズに進めるためのポイント

不動産の売却をスムーズに進める場合、以下に挙げる2つのポイントに注意しましょう。

住宅ローンが残っている場合は注意

売却したい住宅に住宅ローンが残っている場合は、住宅ローンの残高が売却価格を上回っていないか確認しましょう。上回っている場合は不動産の売却が難しくなるので注意が必要です。

住宅ローン残高が売却価格を下回ることをアンダーローンと呼び、反対に住宅ローンが売却価格を上回ることをオーバーローンと呼びます。

アンダーローンであればローン残高より高く売却できるためローンを完済でき、売却にかかる諸費用を差し引いても利益が出る可能性が高いです。しかしオーバーローンの場合、住宅ローン残高が家の売却価格を上回っているため、住宅ローンを完済できず、住宅ローンの融資元の金融機関による抵当権を外せないため、売却が難しくなります。

オーバーローンになるかどうかは、査定の段階である程度確認できます。ローン残高は金融機関から届いているローン返済計画書や住宅ローン残高証明書などで確認できるため、不動産会社による買い取りの査定価格が分かれば、その時点でオーバーローンになるかどうかが判断可能です。

なおオーバーローンになってしまう場合は、不動産を売却する時期の延期を考えるべきです。しかし先延ばししたくない場合、住み替えローンを利用するという方法が考えられます。必要な現金を残して、新たな住宅の購入に必要な資金と返済すべき住宅ローンを合わせて借り入れましょう。ただしこの場合、借入金額が大きくなり、ローン審査も厳しくなるため、事前にしっかり検討してください。

その他、融資元の金融機関の合意を得て家を売却する任意売却があり、ローンの残額を分割払いで返済することも可能です。しかし金融機関との交渉によっては、手元に現金をあまり残せない可能性もあります。

買取価格の相場は事前にチェックしておく

家の売却がオーバーローンにならないようにするには、買取価格の相場を事前にチェックしておくことが大切です。また買取価格がオーバーローンにならなくても、相場よりもはるかに安い価格で買い取りされるかもしれません。相場を知らないと、不動産会社から価格を提示されたときに妥当な価格なのかを判断できず、不動産会社に促されるまま契約となって損をしてしまう可能性があります。

不動産の相場を調べる方法の1つ目に「レインズマーケットインフォメーション」を利用する方法があります。レインズマーケットインフォメーションは、国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営している不動産流通標準情報システムです。売却しようとしている不動産の周辺で実際に取引された価格(成約価格)を検索できます。また沿線・最寄り駅、建物の面積、間取り、築年数などの条件で絞り込み、売却したい物件に近い条件の成約価格を調査可能です。

不動産の相場を調べる方法の2つ目は、前述した一括査定サービスの利用です。Webサイトで利用できる無料のサービスですが、その中でも買取専用の一括査定サービスを利用すれば、売却したい不動産の情報を入力するだけで、短時間で周辺にある複数の不動産会社による査定価格を確認でき、物件の相場を把握できます。

確定申告を忘れずに

不動産を売却して売却益が出た場合、譲渡所得に税金がかかるため、翌年に確定申告をして納税する必要があります。利益が出ない場合は納税の義務はありません。

譲渡所得の計算は、譲渡による収入から資産の取得にかかった費用と譲渡にかかった費用を差し引いた金額です。また譲渡所得にかかる税率は、所有期間が5年以下の短期の場合と5年超の長期の場合があり、計算式はそれぞれ以下のとおりです。(※1)

譲渡所得の種類 計算式
短期譲渡所得 所得税30%+住民税9%
長期譲渡所得 所得税15%+住民税5%

譲渡所得には、税金が軽くなる控除制度もあります。その一つは譲渡した家に自分が住んでいた場合は、譲渡益が3,000万円以下であれば無税となるルールです。(※2)この他、自宅買換えの特例や譲渡損失の特例もあるため、確定申告に当たっては確認が必要です。

※1 出典:国税庁「No.1440 譲渡所得(土地や建物を譲渡したとき)

※2 出典:国税庁「No.3302 マイホームを売ったときの特例

まとめ

不動産の一括査定サービスとは

不動産の一括査定サービスとは

急いで自宅を売却して現金化しなければならない場合、不動産会社への売却がおすすめです。しかし不動産会社には、買い取りが苦手な会社や実績が少ない会社も多く、まずは買い取りを得意としている不動産会社や買取専門の会社を見つけなければなりません。また候補の不動産会社を見つけたとしても、適切な価格で買い取ってもらえない可能性もあります。

そこで利用したいのが不動産の一括査定サービスです。Webサイト上で物件の種類や地域を入力するだけで、複数の不動産会社による査定価格を確認できるため便利です。なお一括査定サービスを使用する際は、不動産会社による仲介での不動産売却を対象にしたものではなく、不動産会社への売却を対象としているサービスを選びましょう。

不動産会社へ不動産を売却したい場合におすすめなのが、不動産サービス総合比較サイト「リビンマッチ」です。売却したい不動産の周囲にある不動産会社による、一括査定を無料で行えます。どの不動産会社の査定価格が適切か、簡単に相見積もりをとれるため、不動産売却を検討している方はぜひ一度、ご利用ください。

この記事の編集者

リビンマッチ編集部 リビンマッチ編集部

リビンマッチコラムでは、むずかしい不動産の事をできる限りわかりやすく、噛み砕いて解説しています。不動産に対するハードルの高いイメージ、とっつきにくい苦手意識を少しでも取り除いて、よりよい不動産取引のお手伝いをさせていただきます。
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