マンション査定の注意点は?タイミング別、気をつけること9選
マンション査定とはマンションの価値を専門家に評価してもらい、「いまなら、どのくらいで売れそうか」という金額を割り出してもらうことです。売り出し価格を設定する際の目安になる査定額ですが、査定には注意点が複数あります。
マンションの売買担当者目線から、依頼前、依頼時、依頼後の3段階に分けてマンション査定の注意点を詳しく解説します。注意点を知って、よりよい売却を目指しましょう。
もくじ
マンション査定「前」の注意点
まず、マンションを査定する前に注意すべきポイントを解説します。万全の状態で査定してもらうために事前にやるべき行動ですので、確認のうえ必ず実施しましょう。
室内を掃除してキレイにしておく
マンションを査定に出す場合、事前に室内を掃除してキレイにしてから、不動産会社の査定員を案内しましょう。清掃して室内がキレイな物件のほうが、査定員からの印象がよく、査定額のアップにつながるためです。
逆に、清掃していない状態のままだと、高値で売却する意識が少ないと判断され、査定員からの印象が悪くなってしまうおそれがあります。査定員に悪印象を持たれてしまうと、査定額が低くなってしまう危険性があるので、注意しましょう。
お金を支払ってハウスクリーニングを実施する必要はありませんが、以下のようにある程度、自分でできる清掃をしたうえで、査定に出すのがポイントです。
- 物の整理・整頓をする
- 水回りの掃除をする
室内の故障部分や設備の不具合をまとめておく
室内の故障部分や、設備の不具合をまとめておくことも大切です。壁や床などの傷や故障・不具合がある設備などがある場合は、まとめておいて査定時に査定員に伝えましょう。
故障部分や不具合をまとめておくことで、適正な査定ができることに加え、売却後に買い主とトラブルになるリスクを防ぐことにつながります。
仮に売買契約後、買い主に引き渡したあとで故障や不具合が見つかった場合、買い主側から「契約不適合責任」を問われ、損害賠償を求められる危険性が高いです。
売却後のトラブルやリスクを防ぐためにも、室内で故障や不具合が生じている部分は、正確に把握してまとめておくようにしましょう。
自分でも相場を調べておく
不動産会社の査定員に売却の主導権を握らせないために、自分で相場を調べておくことも大切です。
査定を出す前に相場を調べておくことで、査定額が適正であるかの判断がある程度できるようになり、不動産会社選びにも役立ちます。
自分で相場を把握できていないと、不動産会社からの査定額が適正であるかの判断ができず、不動産会社の言い値で売却活動を進める形になり、リスクが高いです。
なかには媒介契約欲しさに、売却できる見込みがないにもかかわらず、相場からかけ離れた高い査定額を出してくる会社もあるため注意しましょう。
マンション査定「時」の注意点
次に、マンション査定時の注意点を解説します。
事前準備が整った状態で、いざ査定を出す際にも、以下のような注意点があります。
複数社に査定依頼をする
マンションを査定に出す場合、必ず複数社に査定依頼をしましょう。
複数社に査定依頼をすることで、おおよその適正な売却額が把握できます。複数の不動産会社とやり取りすることで、売却時の参考にもできます。
不動産会社選びは営業担当者との相性も大切です。複数社の営業担当者と話をするなかで一番信頼でき、積極的に売却活動をしてくれそうな期待できる会社を選びましょう。
1、2社だけの査定依頼では、査定額が適正なのかの判断や自分に合った会社選びが難しくなります。そのため、不動産会社の知り合いがいるなど、よほど信頼できる関係でない限りおすすめしません。
営業担当者とやり取りするなかで、売却に向けた知識アップにもつながります。査定は複数社に依頼しやり取りするなかで、最適な会社を選びましょう。
物件の瑕疵を伝える
査定前にまとめたマンション室内にある壁や床の傷や設備などの故障・不具合など、物件の瑕疵は、必ず不動産会社に伝えておきましょう。物件の瑕疵を事前に伝えておくことで、売却後に起こる買い主とのトラブルや損害賠償を求められるリスクなどを防ぐことにつながるためです。
物件の瑕疵を加味した適正な査定を受けることにもつながるため、故障や不具合など、物件の瑕疵は必ず伝えておきましょう。
仮に買い主に売却したあとで、故障や不具合が見つかった場合、買い主側から「契約不適合責任」を問われ、損害賠償を求められる危険性があります。
希望金額を伝える
査定を出すときは、希望金額を伝えることも大切なポイントです。不動産会社は査定を出すときに売主が一体いくらであれば納得して売却するのか、いわゆる売主目線を気にしたうえで査定額を算出します。
ある程度、自分で相場をチェックしたうえで、不動産会社に希望金額を伝えると、その希望金額を考慮した査定を出してもらえる場合が多いでしょう。希望金額が相場とかけ離れていなければ複数社に査定依頼してもある程度、同水準の査定額になり、営業担当者との相性や会社の信頼度から会社選びができます。
逆に希望金額を伝えない場合、不動産会社によって査定額にばらつきが出るため、営業担当者との相性なども考慮すると会社選びが難しくなるおそれがあります。
会社選びが難航すると売りどきを逃してしまう場合もあるため、ある程度、自分で相場をチェックしたうえで、事前に希望金額を伝えておくことが大切です。
マンション査定「後」の注意点
最後に、マンションの査定結果が出たあとに注意するべきポイントを解説します。
査定額が出たあとは、いよいよ売却に向けた準備期間に入る大切な時期でもあります。以下の内容を参考に、売却を進めていきましょう。
査定の根拠を確認する
まず、査定依頼をした不動産会社に査定の根拠を確認します。複数社から査定額の提示を受けた場合でも必ず、すべての会社に査定の根拠を確認することが大切です。査定の根拠が明確かつ的確な不動産会社のほうが、信頼できるためです。
逆に査定額が他社より高かったとしても、根拠が明確に説明できない場合は、ただ媒介契約欲しさに高く査定している危険性が高いため注意しましょう。
ローンの正確な残債を確認する
マンションを購入したときのローンが残っている場合は、正確な残債を確認しておくことも大切なポイントです。
売り出し価格を決めるための目安が、ローンの残債です。売却金額でローンの残債を完済できない場合は手持ち資金でローンを完済するか、住み替えローン※を利用することになります。
住み替えローンは持ち家の買い替えの場合のみ利用できますが、通常の住宅ローンに比べ金利が高いため、返済の負担が重くなります。
査定後にマンションを売却する際は売り出し価格を決める前に、ローンの正確な残債を必ず確認し、売却後に残債がないよう注意しましょう。
売り出し価格を慎重に設定する
査定後、売り出し価格を慎重に設定することも注意するべき大切なポイントです。
売り出し価格を決める際は以下のような要素を加味して、複合的に判断します。
- ローンの残債
- 過去の成約事例
- 競合になる物件の売り出し価格
当然、売却を依頼する不動産会社から適切なアドバイスを受けたうえで売り出し価格を設定しますが、頼りっぱなしはよくありません。
不動産には鮮度があり、一度売り出してしまうと売り出した瞬間から鮮度(価値)が、どんどん落ちてしまうためです。売り出した状態が長くなると市場から売れ残り物件と認知されてしまうため、価格の見直しが必要になる危険性が高いでしょう。
すぐに買い主がつくように安く設定するか、売却期間に余裕を持って高値で売却するのかは、判断が難しいかもしれません。それでも、自分の意志を持ったうえで慎重に売り出し価格を設定してください。
住んでいたからこそわかる物件の魅力や強みは必ずあるため、売り出し価格を設定したあとは、すぐに買い主がつくように不動産会社に物件をアピールすることも大切です。
この記事の編集者
リビンマッチ編集部
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