東証上場 リビン・テクノロジーズ株式会社(東証グロース上場)が運営するサービスです  証券コード:4445

家を査定する前に掃除をする効果と価値を高めるポイントとは

更新日:
家を査定する前に掃除をする効果と価値を高めるポイントとは

家を売るときは、不動産会社に訪問査定を依頼して、価値を調べてもらうのが一般的です。
訪問査定は、不動産会社の担当者が室内を直接見て、家の価値を判断します。そのため、家を掃除して、きれいな状態を見てもらえば、査定価格がプラスになると考えるかもしれません。

結論からいうと、訪問査定前の掃除が、査定価格に大きな影響を与えることはありません。室内のすみずみまで掃除をしたからといって高い査定価格が提示される可能性は低いでしょう。

ただし、家を売るのに掃除を何もしなくていいという訳ではなく、適切なタイミングで行えば売却価格を上げられる可能性があります

ここでは、査定の前に掃除をしても査定価格が変わらない理由、内覧前に掃除をすることの重要性について解説します。

家の掃除が査定に与える影響

不動産会社の訪問査定時に室内が掃除されているかどうかは、査定価格にほとんど影響はありません。では、訪問価格の査定価格は何を基準に決まるのでしょうか。

訪問査定で見られるのは建物の価値

室内が散らかりすぎていると、査定で適正に評価されないケースがある

室内が散らかりすぎていると、査定で適正に評価されないケースがある

不動産会社の訪問査定で重要視されるのは、建物自体の価値や周辺の環境です。家がきれいか汚いかは家の価値には直接関係がないため、査定に影響しません。だからといって、掃除をまったくしなくてよいというわけではありません。

たとえば、物が散らかり床の状態が見えない場合や、押し入れやクローゼットが物であふれていると、正確な査定ができず査定価格が本来よりも下がることがあります。その場合は、担当者が査定しやすいように最低限の掃除と片づけをしておきましょう。

提示される査定価格で売れるとは限らない

そもそも、不動産会社から提示される査定価格はあくまで目安です。仮に家を掃除して査定価格が高くなっても、家の売却価格は最終的に買主との交渉で決まります。査定価格が高いからといって、売却価格も高くなるとは限らないため注意が必要です。

家を売るときは、複数の不動産会社から査定を受けると思いますが、なかには意図的に相場よりも高い査定価格を提示して売却依頼を得ようとする不動産会社があります。

しかし、相場より高い価格で物件を売り出しても、購入希望者が現れる可能性は低いでしょう。購入希望者が居なければ、結局は相場に近い価格に引き下げることになりかねません。

そのため、家を売るときは、査定価格の高さに惑わされず、根拠のある査定価格を提示する不動産会社を選ぶことが大切です。

査定で評価されるポイント

不動産会社の担当者が家を査定するときは、以下のポイントが評価されます。

  • 立地
  • 周辺環境
  • 築年数
  • 間取り
  • 設備

それぞれについて確認しておきましょう。

立地

家の査定では、立地はかなり重要な要素です。需要の高い場所にある家は、購入希望者が複数現れる可能性があります。ただし、立地がよくても土地の形状が特殊な場合は、扱いが難しいため査定で評価されない場合があります。価値が高くなりやすい家とそうでない家の特徴は以下のとおりです。

■形状が正方形または長方形
正方形や長方形の土地は有効活用しやすく、評価が高くなります。
■境界と越境の状態が明確
土地の境界が明確であり、隣接地との境界紛争や不明瞭な権利関係がない場合、土地の評価が高まります。購入希望者にとって、法的な問題を抱えていない土地は魅力的です。
■南向きの土地
土地の南側が道路に面している、いわゆる「南向きの土地」は日当たりがよく、住宅や庭の利用に適しています。よい日当たりは土地の魅力を高め、評価を向上させます。反対に形状が不規則、狭い土地、南向き以外の土地の家は、価値が下がる傾向があります。

周辺の環境

周辺の環境状態で特に査定に影響するポイントは以下のようなものが挙げられます。

■交通アクセス
交通アクセスがよい物件は、通勤や通学が便利であるため、人気が高く査定価格にも影響を与えます。
■商業施設・学校・病院の有無
近くにショッピングモール、スーパーマーケット、学校、病院などの施設が徒歩圏内にある場合、利便性が高いため不動産の評価が向上する傾向があります。
■学区
小学校や中学校までの距離は、家族向けの物件に影響を与えます。学校から近い地域は、子育て世帯にとって魅力的で、評価が高くなります。

築年数

家の査定価格は築年数に応じて変動します。

築年が古ければ古いほど市場における評価額の相場は低くなります。木造戸建て住宅の築年数による建物の査定価格の推移は以下のとおりです。

築年数別の家の資産価値

築年数別の家の資産価値

画像引用:国土交通省「中古住宅流通、リフォーム市場の現状

グラフを確認すると、木造戸建て住宅は築年数が経つごとに価値が下がり続け、22年が経過すると約10%まで低下します。上記の表はあくまでひとつの指標ですが、家の価値は年々下がっていく確率は高いでしょう。

ただし、築20年を超えた木造戸建ての査定額がすべて同じように下げるわけではありません。

不動産の査定は、実際に買手が付きそうな価格を算出します。仮に2,000万円で購入した木造戸建て住宅が築30年経過した場合でも、2,000万円で買手が付きそうであれば、査定額は2,000万円になります。

購入希望者は予算内で、自身にとって最適な物件を探しているため、適正な価格で売り出せば買主が見つかる可能性は十分にあります。

築年数が浅くても傷みが目立つと価値が下がりやすい

むしろ、築年数よりも問題になるのは、築年数が浅いにもかかわらず、建物や室内の劣化が目立つケースです。査定時には、不動産会社の担当者からさまざまな質問があるかもしれません。

間取り

間取りに関しては、生活のしやすさや現代の生活様式に合致しているかどうかが評価されます。広さや部屋数よりも、生活動線がよく、住みやすい配置であることが重要です。生活動線とは、家の中で日常的に移動する経路を指します。たとえば、洗濯機から干し場までの距離が長い場合、住みにくい間取りと評価される可能性があります。

これが査定に直接的な影響を与えるわけではありませんが、購入希望者に対して説明が必要とされることがあります。

生活動線がよい家は、日常の動線が効率的で、必要な行動ができるだけ短い距離で行えるように設計されています。不動産担当者は訪問査定時に、水回りなどの配置から生活動線を評価し、使い勝手を判断します。したがって、生活動線上に不要な家具や物がある場合、これを整理しておくことが査定にプラスの影響を及ぼすでしょう。

間取り別の需要層

不動産の査定や売却において、間取りは重要であり、査定価格に影響を与えることがあります。希望の価格で物件を売却するために、間取りに対する需要層を理解しておきましょう。

■1LDK(1部屋+リビングダイニングキッチン)
1LDKの間取りは、単身者や子どものいないカップル、夫婦層に人気です。リビングに加えて部屋があるため、広さに応じて2人で住むこともできます。
駅などの便益の高い立地にある1LDKの物件は、特に独身者にとって魅力的です。逆に、駅から遠いなどの不利な立地にある1LDKの物件は需要が低い傾向にあります。
■2LDK(2部屋+リビングダイニングキッチン)
2LDKは、子どもが独立した夫婦、子どものいない夫婦、または1人子どものいる3人家族などに人気です。商業施設や駅の近くなどの便益の高い場所にある物件が特に需要が高く、価格帯も手頃です。
■3LDK(3部屋+リビングダイニングキッチン)
3LDKは、子どもが複数いるファミリー層や新婚夫婦などに人気です。部屋が余裕を持って使えるため、子育てに適しています。
学校や公園が近くにある郊外のような地域では特に人気が高く、需要が常に安定しています。このため、売却時もスムーズに進行する可能性が高いです。
■4LDK(4部屋+リビングダイニングキッチン)
4LDKは、子どもが多いファミリー層や自宅で仕事をする自営業者、趣味のスペースを求める人々に人気があります。
4LDKは、需要が限定的な場合もあるため、売却が難しくなります。しかし、査定を進める際には2LDKや3LDKに変更し、幅広い需要層にアピールする方法も考慮できます。

設備

設備の状態は不動産の査定において重要な要因の一つです。特に室内の設備やマンション全体の設備の状態は、査定価格に影響を与える可能性があります。

水回りの設備

給排水管などの水回りの状態が査定に影響を与えます。配管の劣化や流れの悪さなどの問題がある場合、快適な暮らしに支障をきたす可能性があるため、査定価格が低くなることがあります。

電化製品や設備の不具合

ビルトインタイプの照明、エアコン、換気扇、インターホンなどの設備に不具合がある場合、査定価格に影響を及ぼすことがあります。

配線や配管の問題

室内の配線や配管に大規模な変更や修復が必要な場合、査定価格が低くなることがあります。一部の物件では、修復が難しい場合もあり、査定価格に大きな影響を及ぼすことがあります。

メンテナンスと大規模修繕

多くの場合、中古マンションは10〜15年ごとに大規模修繕が行われ、設備のメンテナンスが行われます。しかし、一部の物件では、メンテナンスが追いつかず、劣化が進行していることがあります。このような物件は買い手が手を入れる必要があることが前提となるため、購入希望者が減る傾向があります。

フルリノベーションの必要性

特に設備の劣化が著しい場合、フルリノベーションが必要となることがあります。この場合、大きな予算が必要となり、購入希望者が限られることが予想されます。売却までに時間がかかる可能性が高く、価格交渉も難しいことがあります。

家の掃除が必要なのは内覧前

家の査定では、掃除が直接的な影響を及ぼすことはほとんどありません。しかし、高額での売却を望むのであれば、購入希望者が内覧をする前に清潔で整然としていることが重要です。
とくに内覧で確認される場所は以下のとおりです。

  • 水回り
  • 玄関
  • クローゼット・押し入れ
  • 室内のにおい

購入者は、物件を実際に見て、そこでの生活をイメージしようとします。そのため、内覧の際に部屋が乱雑で汚れていると、不快な印象を受ける可能性が高く、購入にはつながりません。
内覧者によい印象を与え、購入意欲を高めるためにも、内覧前に掃除をしておくことは非常に重要です。

水回り

内覧者の多くは水回りの清潔さに敏感です。水回りは汚れが目立ちやすい場所であるため、徹底的に掃除をしておきましょう。
たとえば、キッチンのシンクの水垢や油汚れ、浴室や洗面所のカビやぬめり、トイレの汚れなど、これらの汚れはしっかりと取り除く必要があります。

水回りの汚れは、アルカリ性汚れ(水垢など)酸性汚れ(油汚れなど)雑菌(カビなど)に分類されます。アルカリ性汚れには酸性のクエン酸、酸性汚れにはアルカリ性の重曹、雑菌には殺菌作用のある塩素系漂白剤が効果的です。
忙しくて掃除の時間が確保できない場合は、ハウスクリーニングサービスの利用を検討しましょう。ハウスクリーニングには一時的な費用がかかりますが、スムーズな売却につながり、結果的に売却価格が減少するリスクを回避するのに役立ちます。

玄関

玄関は内覧者が最初に目にする場所です。玄関が清潔であれば、内覧時の第一印象がよくなる傾向があります。玄関の掃除は土やほこりをホウキなどで取り除きます。タイルの目地などが汚れていれば、高圧洗浄機などできれいにしておきましょう。

クローゼット・押し入れ

内覧では、押し入れやクローゼットのサイズや形状なども確認します。内覧時に私物で埋まっている場合、内覧者がどれくらいの収納ができるのか判断できません。
そのため、不必要な物は整理して処分し、内覧時には収納スペースの全体が確認できるようにしておきましょう。

室内のにおい

内覧前に家を掃除するときは、におい対策も忘れずに行いましょう。住んでいる人は気付きにくいですが、長年住んでいるとその家独特のにおいが染みついています。
内覧に来る人によっては、いくら条件がよくても、においが原因で決断できないこともあります。
とくに内覧希望者が気になる家のにおいは次のとおりです。

  • ペットのにおい
  • タバコのにおい
  • 料理のにおい

なお、においの原因を聞かれた場合は、隠さず素直に伝えるようにしましょう。売却したあとにウソがバレると、契約の解除や損害賠償などを請求されるおそれがあります。

ペットのにおい

室内でペットを飼育している家は、動物のにおいが染みついていることがあります。とくに糞尿のにおいは、嫌悪感を持つ人もいるため、内覧前には入念な対策が必要です。
ペットのゲージやトイレスペースの清掃、過去に糞尿が付着した可能性のあるカーペット、カーテン、壁紙の清掃なども忘れずに行いましょう。また、可能であれば内覧中はペットを室外に出しておくことも大切です。

ただし、動物を飼っている期間が長い場合、一般的な掃除だけでは、においを取り切れないかもしれません。その場合は、ハウスクリーニングなどを依頼して、プロにお任せするのも有効です。

タバコのにおい

タバコのにおいは印象を悪くすることがあります。室内では禁煙するか、喫煙時には換気を行いましょう。また、ニオイを中和するための消臭スプレーやデオドラントを使用することも考慮してください。

料理のにおい

家を販売している期間中は、室内ににおいがつきやすい料理は控えましょう。煙がでやすい焼肉や焼き魚などは、においが数日間取れない場合もあります。
内覧希望者が料理のにおいを理由に購入をやめる可能性は低いですが、同じ条件の家で迷っていた場合、小さな差で選ばれないこともあります。そのため、マイナスになる可能性がある要素は少しでもなくしておいたほうが安心です。

ただし、内覧は急に入ることがあり、タイミング悪く前日に焼き魚をしてしまう場合もあります。その場合は、内覧前に窓を開けて換気を行ったり、消臭剤などを使ったりして、室内の空気をリフレッシュさせましょう。
なお、内覧希望者は、予定時間より少し早めに到着することがあるため、時間に余裕を持って行うことがおすすめです。

消臭剤の使いすぎには注意する

室内のにおい対策には、消臭スプレー、アロマディフューザー、または消臭剤の活用が有効です。しかし、使い過ぎたりいろいろな種類を設置したりすると、においが強すぎて悪い影響を与えるおそれがあります。
内覧希望者によい印象をもたれるために消臭剤を設置したのに、反対の印象を与えるおそれがあるため、取扱説明書などに記載される用量を守って利用しましょう。

家を高く売るなら不動産会社選びが大切

不動産会社の訪問査定は、データだけでは把握できないことをプロの目でチェックするために訪問します。しかし、査定の結果は一律ではなく、不動産会社によって異なります。そのため、家を高く売るには、複数社に査定を依頼して提示された査定価格を比較するのが基本です。

一括査定サイト「リビンマッチ」は、最大6社の不動産会社に一括で査定を依頼できるサービスです。売却する家の情報や連絡先などを一度入力すれば、対応できる不動産会社へ査定を依頼できます。無料で利用できるので、家の価格が気になる方はぜひ利用してください。

この記事の編集者

リビンマッチ編集部 リビンマッチ編集部

リビンマッチコラムでは、むずかしい不動産の事をできる限りわかりやすく、噛み砕いて解説しています。不動産に対するハードルの高いイメージ、とっつきにくい苦手意識を少しでも取り除いて、よりよい不動産取引のお手伝いをさせていただきます。
誤字脱字や事実誤認などございましたら、ぜひともご指摘ください。

コンテンツの引用ルール

運営会社:リビン・テクノロジーズ株式会社(東京証券取引所グロース市場)

カテゴリー
不動産売却コラム
タグ

リビンマッチコラムを引用される際のルール

当サイトのコンテンツはどなたでも引用できます。 引用にあたって事前連絡などは不要です。 コンテンツを引用される際は、引用元が「リビンマッチ」であることを必ず明記してください。

引用ルールについて

カテゴリー一覧

Copyright © Living Technologies Inc. All rights reserved.
トップへ