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アパートをローコストで建築するコツ7選!建築費の相場や注意点も紹介

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アパートをローコストで建築するコツ7選!建築費の相場や注意点も紹介

アパート経営は、安定した家賃収入を得られるため、ハイリターンの不動産投資といえます。そのため、所有している土地の活用方法としても人気が高いです。

一方で、駐車場や資材置き場など、土地をそのまま活用する方法と比べて、建物を建てる必要があるアパート経営はある程度の初期費用がかかります。

できるならローコストで建てて、収益性を高めたいと考えるでしょう。

アパートをローコストで建築するコツは、建物の構造種別や間取り、建材、設備を工夫することです。ただし、安かろう悪かろうでは入居者が集まらず、健全な経営は続けられないため、慎重に検討する必要があります。

アパート建築費の相場

アパートの建築費は構造種別や階数、戸数によって相場が異なります。

構造別!アパート建築費の相場

アパートの構造は、以下の3種類があります。

  • 木造
  • 鉄骨造
  • 鉄筋コンクリート造

構造によって建築費の相場は異なり、以下のとおりです。

構造別のアパート建築費の相場
  建築費の相場(万円/坪)
木造 60~100
鉄骨造 70~150
鉄筋コンクリート造 100~

木造アパートが最も安く建てられますが、構造強度や耐火性能などが鉄骨造や鉄筋コンクリート造に比べて劣っています

そのため、以下のようなケースでは、木造よりも鉄骨造や鉄筋コンクリート造で建てるほうが安くなることもあります。

  • 敷地面積が狭く縦に積み上げるため高層となり、柱の断面が大きくなる
  • アパートを建てる場所が耐火性能を求められる防火地域などにある

対して、2階や3階までの低層アパートを耐火性能が求められない地域で建てる場合は、木造が最も安く建てられる構造です。しかし、建築メーカーによっても価格が異なるため、一概に木造を選べばよいとは限りません。

階数によるアパート建築費の違い

アパートの面積が同じ場合、階数が増えるほうが建築費の坪単価は安くなります

たとえば、120坪のアパートを3階建てで建てる場合と、6階建てで建てる場合を想定します。その場合、各階の面積はそれぞれ以下のとおりです。

120坪のアパートにおける各階の面積
  各階の面積(坪)
3階建て

40

6階建て

20

このように、各階の面積が2倍異なります。

建築費の中で大きな割合を占めるのは、基礎工事費屋根工事費です。

同じ120坪のアパートを建築しても、3階建てと6階建てで基礎工事面積と屋根工事面積が2倍異なるため、6階建てで建てたほうが坪単価は安くなります。

構造や間取りによっても異なりますが、以下が建築費の目安です。

120坪のアパートの建築費
坪単価(万円) 合計建築費(万円)
3階建て 120 1億4,400
6階建て 110~115 1億3,200~1億3,800

戸数によるアパート建築費の違い

アパートの面積が同じ場合、戸数が減るほうが建築費の坪単価は安くなります

たとえば、120坪のアパートに10戸計画する場合と5戸計画する場合、キッチン・風呂・洗面などの設備が2倍異なるため、5戸のほうが坪単価を安く抑えられます。

設備のグレードによっても変わりますが、10戸と5戸では坪単価に約1割の差が出ると考えられるでしょう。

坪単価だけを見ると、戸数を減らしたほうが安くなるのは当然です。しかし、経営の観点では、戸数を増やして利回りを上げる戦略もあるため、バランスを見定める必要があります。

アパート建築は自己資金がいくら必要?

アパート建築では、アパートローンを利用するのが一般的です。

アパートローンを利用する場合、自己資金は建築費全体の10%以上を目安に準備するのがよいでしょう。

たとえば、木造3階建て坪単価70万円、100坪のアパートを建築する場合、建築費として7,000万円が必要です。自己資金として、700万円以上の現金を準備することがひとつの目安となります。

アパートをローコストで建築するコツ7選

アパートをローコストで建築するコツは、以下の7つあります。

  • 平面形状を正方形に近づける
  • 上下階の間仕切り位置を変えない
  • 階段位置を階によって変えない
  • トイレ、風呂、キッチンなどは各階で同じ位置にする
  • 建材は同じ種類に統一する
  • 設備は流通性の高い商品を採用する
  • 複数社のプランを比較する

平面形状を正方形に近づける

平面形状とは、建物を真上から見たときの形状のことです。

平面形状が正方形の場合と長方形や台形の場合では、床面積が同じでも外壁の長さは正方形が最も短くなります

たとえば、10m × 10m=100㎡の正方形と、5m × 20m=100㎡の長方形をした平面形状で考えてみましょう。同じ100㎡の床面積でも、前者は10m × 4辺=40mが外壁の長さですが、後者は5m × 2辺+20m × 2辺=50mです。

外壁の長さの比較

外壁の長さの比較

台形になると斜めの外壁ができるため、さらに効率が悪く、同じ面積であっても外壁材が余分に必要です。

外壁はアパートの建築費の中でも大きな割合を占めており、外壁に取り付ける断熱材の量にも影響します。そのため、ローコストで建てるには、できるだけ平面形状を正方形に近づけるのがよいでしょう。

上下階の間仕切り位置を変えない

建物を支える構造部材は、建築費の中でも大きな割合を占める部材のひとつです。

アパートの上下階で間仕切りの位置が変わると、建物を支える構造部材のバランスが悪くなり、耐震性を確保するための部材が余分に必要となる可能性があります。

各階の間仕切り位置を合わせると建物のバランスがよく、力学的に効率的な構造です。それにより、部材の数を減らしたり部材自体を小さく抑えたりでき、コストダウンにつながります。

階段の位置を階によって変えない

アパートの階段

アパートの階段

1階から2階へ上る階段の位置と、2階から3階へ上る階段の位置をずらすプランもありますが、効率的とはいえません。

一般的に、アパートで使用される階段は1階あたり1階段で約3㎡です。

階段の位置を変えると、下の階から上ってくる階段の面積に加えて、上の階に行くための階段のために面積を余分に確保しなくてはなりません。つまり、1階あたりの階段面積は約6㎡が必要です。

階段の位置をすべて合わせれば、各階で階段のために必要な面積は約3㎡だけです。余分なスペースを省略して効率的な空間が実現できます。

トイレ、風呂、キッチンなどは各階で同じ位置にする

アパートの水回り

アパートの水回り

トイレ、風呂、キッチンなどの設備類は、給水管・排水管ですべて接続され集約されます。そのため、各階で異なる位置に水回りを配置すると、給水管や排水管を余分に設置する必要があります。

給水管や排水管の設置費用自体は、建築費の中ではそれほど大きな割合を占めていません。しかし、内装などの工事に取りかかる前に設置する必要があるため、全体工程に影響を与えます。

建材は同じ種類に統一する

アパートの内装工事の様子

アパートの内装工事の様子

アパートに使われる建材には、外装材・床材・内装材・天井材など広い面積に施工するものがあります。

広い面積に使われる建材は見た目の雰囲気の良し悪しに影響を与えるため、ぱっと見の安物は選びたくないところです。

しかし、入居者によい印象を与えようと、アクセントが入ったデザインの外壁にしたり、各部屋で内装材を変えたりすると割高になります。たとえば、リビングと寝室、子ども部屋などの部屋ごとに、床のフローリングやカーペット、コルク、天井や壁のクロスの種類を変えるケースもよくあります。

ローコストでアパートを建てたいなら、建材はできる限り同じ種類で統一し、大量仕入れによるスケールメリットを出すのがよいでしょう。すべての床で同じフローリング、壁や天井も同じクロスを使用すれば材料が安く入手できます。

また、建材を統一することで、材料費の削減だけでなく施工の手間も効率化でき、建築費を安く抑えられます。

設備は流通性の高い商品を採用する

アパートを建てるとき、できるだけおしゃれなデザインのトイレや風呂、キッチンなどを導入したいと考える人もいるでしょう。しかし、できる限りシンプルで多く出まわっている商品を採用したほうが、ローコスト化につながります。

グレードが低くも高くもない中級のものが一般的にはよく選ばれており、流通性が高い傾向にあります。商品の流通性が高いものは工場で大量に製作されるため、安く入手できます

また、万が一の取り換えや修理の際にも部品の在庫が確保されている可能性が高く、将来のランニングコストの低減にもつながるでしょう。

複数社のプランを比較する

同じ仕様のアパートを建築する場合でも、建築会社によって建築費が大きく異なります。これは、建築会社の利益率によるものだけでなく、目に見えないところにも要因があります。

たとえば、全国規模で対応するA社と、地元中心に対応するB社を例に比較してみましょう。

全国対応するA社は、住設備関係の仕入れを全国で大量に仕入れることでコストを抑えられます。

一方、地元中心に対応するB社は、近隣で同じような工事を同時に進行している場合、大工などの職人を効率よく回して全体コストを下げることが可能です。

このように、建築会社によって特徴が異なるため、複数社のプランを比較し、どのプランが最適か見極めることが重要です。

また、複数社の見積りを比較することで競争意識が働き、よりお得なプランを選べる可能性があります

リビンマッチの「土地活用」は、複数社の土地活用プランを一括資料請求できる無料のインターネットサービスです。手間がかからず簡単に比較ができるので、利用してみましょう。

アパートをローコストで建てるときの注意点

アパートをローコストで建てるときは、以下の3点に注意しましょう。

  • ローコストにすることの経営上のリスクを考慮する
  • アパートローンの審査について事前に確認する
  • 1社だけで進めない

ローコストにすることの経営上のリスクを考慮する

ローコストで建てたアパートは、見た目の印象が安っぽくなりすぎるケースがあります。その場合、入居者から敬遠されるリスクが考えられるでしょう。

また、アパート経営は長期にわたって事業を継続していく必要があります。ローコストを意識しすぎて建物の耐久性が低いと、後々のメンテナンスで費用がかさみ、資金面で大きな影響を与えます。

ローコストで建てるときは、このような経営上のリスクを考慮しながら計画を立てましょう。

アパートローンの審査について事前に確認する

アパートの建築では住宅ローンが利用できないため、アパートローンを申し込みます。住宅ローンが利用できないのは、借主本人が住むための住宅や土地が対象のためです。

住宅ローンの審査では、借主の返済能力が重視されます。一方、アパートローンは住宅ローンと異なり、事業の継続性を左右する建物が重要な担保であり、審査で厳しく見られます

あまりにも安く建ててしまうと、アパートローンの審査で十分な資金を借入できないケースもあるでしょう。建てる前に、アパートローンの審査で希望借入額が担保できる建物かどうかを事前に確認しておく必要があります。

1社だけで進めない

ローコストを売りにする住宅メーカーや工務店がありますが、ローコストだけを目当てに1社指定で事業を進めてしまうのはリスクがあります。

建築は何十年と安全に使えるよう丁寧な仕事を積み上げて出来上がるものです。職人の手間を無理やり安請け合いしてローコスト化すると、欠陥建物になるおそれがあります。

そのため、複数社の話を聞き、信頼のできる会社を見極めることが重要です。そのうえで、間取りや建材、設備の工夫によりコストコントロールすれば、安全で安心できるローコストアパートを建てられます。

リビンマッチの「土地活用」では、土地の条件など簡単な項目を入力するだけで、複数社から自分にぴったりのプランを無料で提案してもらえます。ぜひ活用してみましょう。

この記事の編集者

リビンマッチ編集部 リビンマッチ編集部

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