工務店のリフォーム|リフォーム会社との違いとメリット・デメリット、後悔しない選び方

自宅のリフォームを考えたとき、依頼先の選択肢として工務店が挙がります。
しかし、リフォーム会社との違いが分かりにくく、どちらに頼むべきか迷う人も少なくありません。
工務店には地域密着ならではのメリットがある一方、注意すべきデメリットも存在します。
この記事では、工務店とリフォーム会社の基本的な違いから、工務店にリフォームを依頼する際のメリット・デメリット、そして後悔しないための優良な工務店の選び方までを詳しく解説します。
もくじ
この記事でわかること
- 工務店とリフォーム会社の基本的な違い
- 工務店にリフォームを依頼するメリットとデメリット
- コストやデザインなど目的別に適した依頼先の判断基準
- 後悔しない優良な工務店を見つけるための比較ポイント
そもそも工務店とは?リフォーム会社との基本的な違いを解説
リフォームの依頼先を検討する上で、まずは「工務店」と「リフォーム会社」の基本的な違いを理解しておくことが重要です。
工務店とは、一般的に地域に根ざして新築工事からリフォームまで幅広く手掛ける建築会社のことを指します。
一方、リフォーム会社はリフォームを専門に扱う会社であり、それぞれに得意分野や特徴があります。
両者の事業内容や組織体制の違いを知ることで、自分のリフォーム計画に合った依頼先を選びやすくなります。
建て替えとリフォームの判断基準については「「建て替え」と「リフォーム」どっちが正解?判断基準と後悔しないための情報」で詳しく紹介しています。
地域密着で職人との距離が近い「工務店」の特徴
工務店の多くは、特定の地域に密着して活動しており、社長や営業担当、現場の職人との距離が近いのが特徴です。
自社で大工などの職人を抱えているケースが多く、設計から施工までを一貫して管理する体制が整っています。
そのため、施主の細かな要望が現場に伝わりやすく、柔軟な対応が期待できます。
また、施工エリアが限定されている分、何かトラブルがあった際には迅速に駆けつけてくれるフットワークの軽さも強みの一つです。
地域の気候や特性を熟知した提案も得意としています。
設計から施工管理まで幅広く手掛ける「リフォーム会社」の特徴
リフォーム会社は、その名の通りリフォーム工事を専門に手掛ける会社です。
デザイン性の高いプランニングや、最新の住宅設備・建材に関する情報提供を得意とする会社が多く見られます。
リフォーム会社は、実際の施工を提携している工務店や専門業者に依頼し、自社は設計やデザイン、工程管理といったプロジェクト全体のマネジメントに特化する形態が一般的です。
ショールームを構えている会社も多く、リフォーム後のイメージを具体的に確認しながら相談を進められる点が特徴です。
工務店にリフォームを依頼する4つのメリット
工務店にリフォームを依頼することには、リフォーム会社やハウスメーカーにはない独自のメリットが存在します。
地域密着型ならではの対応力やコスト面での利点、設計の柔軟性など、施主にとって嬉しいポイントが多くあります。
ここでは、工務店にリフォームを依頼する際に得られる主な4つのメリットについて、具体的に解説します。
これらの点を理解することで、工務店が自分のリフォームに適した選択肢であるか判断しやすくなります。
メリット1:担当者や職人との意思疎通がしやすく要望が伝わりやすい
工務店リフォームの大きなメリットは、担当者や現場の職人とのコミュニケーションが取りやすい点です。
工務店では、相談に乗ってくれた担当者がそのまま現場管理まで行うケースや、社長自らが現場に立つことも少なくありません。
施主と施工者の距離が近いため、設計図だけでは伝わりにくい細かなニュアンスや、工事中の急な要望変更にも柔軟に対応してもらいやすい傾向があります。
直接職人と話せる機会も多く、意思疎通がスムーズに進むことで、理想に近いリフォームが実現できます。
メリット2:地域密着ならではのフットワークの軽さと迅速な対応力
地域に根ざして営業している工務店は、対応エリアが比較的近くに限定されているため、フットワークの軽さがメリットです。
リフォーム中や完成後に何か問題が発生した際にも、迅速に駆けつけて対応してくれる安心感があります。
また、長年その地域で事業を続けている工務店は、地域の気候風土や条例、近隣の状況などを熟知しています。
そのため、その土地の特性に合った最適なリフォームプランの提案が期待でき、アフターフォローも気軽に相談しやすい関係性を築けます。
メリット3:中間マージンが少なくコストを抑えられる傾向がある
工務店は、リフォーム会社と比較して費用を抑えられる傾向があります。
多くの工務店では自社で職人を抱えて直接施工するため、下請け業者への中間マージンが発生しにくい構造になっています。
また、大手企業のように大規模な広告宣伝や立派なモデルハウス維持にかかる経費が少ない分、そのコストを工事費用に還元できることも理由の一つです。
同じ工事内容であれば、工務店の方が見積もり金額が安くなる可能性があり、コストパフォーマンスに優れたリフォームが期待できる点がメリットです。
メリット4:設計の自由度が高くオーダーメイドなリフォームが実現できる
設計の自由度が高いことも、工務店にリフォームを依頼する大きなメリットです。
ハウスメーカーのように規格化された商品プランを持たないため、施主の要望やライフスタイル、予算に合わせてゼロからプランを組み立てることが可能です。
構造体を熟知した大工や職人がいるため、既存の家の状態を最大限に活かしつつ、間取り変更やデザインにこだわったオーダーメイドのリフォームを実現できます。
既製品では対応できない造作家具の製作など、細部までこだわった家づくりをしたい人にとって魅力的な選択肢です。
介護しやすい間取りのリフォームについては「介護しやすい間取りで負担を減らす 平屋・リフォームのポイント」で詳しく紹介しています。
知っておきたい工務店リフォームの3つのデメリット
多くのメリットがある一方で、工務店でのリフォームにはいくつかのデメリットや注意点も存在します。
デザインの提案力や対応できる工事の規模、保証制度などは会社によって差が大きく、依頼先を慎重に選ぶ必要があります。
ここでは、工務店にリフォームを依頼する前に知っておきたい3つのデメリットを解説します。
これらの点を事前に把握し、対策を講じることで、リフォーム後の後悔を防ぎます。
注文住宅に関する後悔については「注文住宅に関する後悔 事前にできる対策も紹介」で詳しく紹介しています。
デメリット1:デザインやプランの提案力が会社によって大きく異なる
工務店リフォームのデメリットとして、デザインやプランの提案力が会社によって大きく異なる点が挙げられます。
工務店は施工技術を強みとする会社が多く、必ずしもデザイン性の高い提案を得意としているとは限りません。
最新のトレンドや洗練されたインテリアデザインを求める場合、期待に応えられない可能性もあります。
一方で、建築家と連携している工務店やデザインに力を入れている会社も存在するため、施工事例などを確認し、自分の好みに合う提案力を持った会社かを見極める必要があります。
デメリット2:大規模なリフォームや特殊な工事に対応できない場合がある
工務店は少数精鋭で運営されていることが多く、抱えている職人の数や専門分野に限りがあるため、大規模なリフォームや特殊な工事に対応できないケースがある点もデメリットです。
例えば、家全体の構造に手を入れる大規模な増改築や、鉄骨造・RC造の建物、特殊な技術を要する工事などは、対応できる工務店が限られます。
依頼を検討しているリフォームの規模や内容について、その工務店が過去に同様の施工実績を持っているか、十分な技術力と体制があるかを事前に確認することが重要です。
デメリット3:保証やアフターサービスの範囲が会社ごとに違うため確認が必要
保証やアフターサービスの内容が会社ごとに大きく異なる点も、工務店に依頼する際のデメリットとなり得ます。
大手リフォーム会社のように統一された長期保証制度が整備されていない場合が多く、保証期間や対象範囲は工務店独自の基準に委ねられています。
そのため、契約前には「どのような内容の保証が」「どのくらいの期間」付いてくるのかを詳細に確認することが不可欠です。
万が一の不具合に備え、アフターサービスの体制についてもしっかりと書面で取り交わしておく必要があります。
【目的別】リフォームは工務店とリフォーム会社のどちらに頼むべき?
工務店とリフォーム会社、それぞれにメリットとデメリットがあるため、どちらが良いとは一概には言えません。
重要なのは、自分のリフォームの目的や優先順位に合わせて、最適な依頼先を選ぶことです。
コストを重視するのか、デザイン性を求めるのか、あるいは担当者とのコミュニケーションを大切にしたいのかによって、適した会社は変わってきます。
ここでは、どのような人がそれぞれに向いているのか、目的別に解説します。
工務店でのリフォームがおすすめな人
工務店でのリフォームは、担当者や職人と直接コミュニケーションを取りながら、こだわりのリフォームを実現したい人におすすめです。
設計の自由度が高いため、オーダーメイドの家づくりを希望する人や、既存の家の構造を活かした間取り変更を考えている人に適しています。
また、中間マージンが少ない傾向にあるため、コストを抑えたい人にも魅力的な選択肢です。
地域密着ならではのフットワークの軽さを活かし、リフォーム後のアフターフォローも気軽に相談したいと考えるなら、地元の信頼できる工務店を探すのが良いでしょう。
リフォーム会社でのリフォームがおすすめな人
リフォーム会社は、デザイン性の高い提案や最新の住宅設備に関する豊富な情報を求める人におすすめです。
多くのリフォーム会社は、過去の事例やカタログ、ショールームなどを活用して、完成後のイメージを分かりやすく提示してくれます。
複数の選択肢の中から自分に合ったプランを選びたい人や、リフォームに関する知識があまりなく、総合的な提案を受けたい人にも適しています。
また、保証やアフターサービスが体系化されている会社が多いため、工事後の安心感を重視する人にも向いています。
後悔しない優良な工務店の見つけ方と比較ポイント5選
リフォームの成功は、信頼できる優良なパートナーを見つけられるかどうかにかかっています。
特に工務店は会社によって技術力や得意分野に差があるため、慎重な見極めが不可欠です。
ここでは、数ある工務店の中から後悔しない一社を選ぶための比較ポイントを5つ紹介します。
施工実績の確認から担当者との相性、見積書の内容まで、契約前に必ずチェックしておきたい項目を具体的に解説します。
これらのポイントを押さえて、安心してリフォームを任せられる工務店を見つけましょう。
ポイント1:希望するリフォーム内容の施工実績が豊富か確認する
優良な工務店を見つける最初のステップは、自分が希望するリフォーム内容の施工実績が豊富かどうかを確認することです。
例えば、水回りのリフォームをしたいなら水回りの、耐震補強をしたいなら耐震工事の実績が多い工務店を選ぶのが基本です。
工務店のウェブサイトやパンフレットで施工事例をチェックし、写真や説明からデザインのテイストや技術力を判断します。
具体的な事例を見ることで、その工務店が自分の要望を形にしてくれるかどうかをイメージしやすくなります。
ポイント2:担当者との相性やコミュニケーションの取りやすさを見極める
リフォームは、担当者と何度も打ち合わせを重ねて進めていくため、担当者との相性やコミュニケーションの取りやすさが非常に重要です。
こちらの要望を丁寧にヒアリングし、専門的な内容も分かりやすく説明してくれるか、質問に対して誠実に回答してくれるかなど、対応の質を見極めましょう。
少しでも不安や違和感を覚えるようなら、他の会社を検討する方が賢明です。
リフォーム期間中はもちろん、完成後も長い付き合いになる可能性があるため、信頼関係を築ける相手かどうかを重視します。
ポイント3:見積書の項目が具体的で分かりやすく記載されているか
提出された見積書の内容も、優良な工務店を見極めるための重要な判断材料です。
工事項目が一式でまとめられているような大雑把な見積もりではなく、「どの部分に」「どのような材料を使い」「どれくらいの費用がかかるのか」といった内訳が詳細かつ具体的に記載されているかを確認しましょう。
不明な点について質問した際に、根拠を持って明確に説明してくれるかどうかもチェックポイントです。
複数の会社から見積もりを取り、内容を比較検討することで、費用の妥当性も判断しやすくなります。
ポイント4:建設業許可やリフォーム関連の資格を保有しているか
会社の信頼性を客観的に判断する指標として、建設業許可や関連資格の有無を確認することも大切です。
税込み500万円以上のリフォーム工事を請け負うには、法律で定められた「建設業許可」が必要となります。
また、建築士や建築施工管理技士といった国家資格を持つスタッフが在籍しているかどうかも、その工務店の技術力や専門性を示す一つの目安です。
これらの情報は、会社のウェブサイトやパンフレットで確認できるほか、直接問い合わせてみるのも良いでしょう。
ポイント5:地域での評判や第三者機関の口コミを参考にする
長年その地域で営業している工務店であれば、地元の評判も重要な情報源になります。
近所で実際にその工務店に依頼した人がいれば、直接話を聞いてみるのが最も確実です。
また、インターネット上の口コミサイトや評価を参考にするのも一つの方法ですが、情報が偏っている可能性もあるため、あくまで参考程度に留めましょう。
リフォーム瑕疵保険への加入状況など、第三者機関による評価制度を利用しているかどうかも、会社の信頼性を測る上で役立つ情報です。
工務店のリフォーム費用はどれくらい?費用を抑えるコツも紹介
リフォームを検討する上で最も気になるのが費用です。
工務店でのリフォーム費用は、工事の内容や規模、使用する建材のグレードによって大きく変動します。
適正な価格で満足のいくリフォームを実現するためには、費用が決まる仕組みを理解し、コストを抑えるための工夫を知っておくことが重要です。
ここでは、リフォーム費用の内訳や、賢くコストダウンするためのコツ、活用できる補助金制度などについて解説します。
計画的に予算を立て、賢くリフォームを進めましょう。
リフォーム費用が決まる仕組みと主な内訳
リフォーム費用は、大きく分けて「材料費」「人件費(労務費)」「諸経費」の3つの要素で構成されています。 材料費には、キッチンやユニットバスなどの住宅設備機器、フローリングや壁紙といった建材の費用が含まれます。 人件費は、大工や職人の手間賃、および工事費に相当します。
諸経費は、現場管理費、交通費、事務所の運営経費、会社の利益などを含む費用で、一般的に工事費全体の5〜25%程度が目安とされています。 見積書を確認する際は、これらの内訳がどのように計上されているかをチェックすることが大切です。
リフォームで活用できる補助金制度について相談してみよう
リフォームの内容によっては、国や地方自治体が実施している補助金や助成金制度を活用できる場合があります。
特に、耐震補強、省エネ性能の向上(断熱リフォームや高効率給湯器の設置など)、バリアフリー化といった目的のリフォームは、補助金の対象となることが多いです。
利用できる制度や申請条件、手続きは自治体によって異なるため、まずはリフォームを依頼する工務店に相談してみましょう。
補助金制度に詳しい工務店であれば、活用可能な制度の提案から申請のサポートまで行ってくれる場合があります。
相見積もりを取って費用と提案内容をしっかり比較検討する
リフォーム費用を適正な価格に抑えるためには、複数の会社から見積もりを取る「相見積もり」が不可欠です。
最低でも2~3社から見積もりを取り、総額だけでなく、工事内容や使用する建材、諸経費の内訳などを詳細に比較検討しましょう。
これにより、費用相場を把握できるだけでなく、各社の提案力や担当者の対応の違いも明確になります。
ただし、単に金額が安いという理由だけで選ぶのは危険です。
見積もりの内容と提案の質を総合的に判断し、最も信頼できる会社を選ぶことが重要です。
- 工務店とハウスメーカーのリフォームはどう違いますか?
- 工務店は地域密着で設計の自由度が高い一方、ハウスメーカーは全国規模で品質が安定し、ブランド力がある点が大きな違いです。
ハウスメーカーのリフォームは自社で建てた住宅が中心で規格化されたプランが多いのに対し、工務店は様々なメーカーの製品を扱え、オーダーメイドの柔軟な対応が可能です。 - 水回りなど小規模なリフォームでも工務店に依頼できますか?
- はい、依頼できます。
多くの工務店は、キッチンや浴室、トイレといった水回りの設備交換から、手すり一本の設置といった小さな工事まで幅広く対応しています。
住宅に関する様々な相談に応じる「地域のかかりつけ医」のような存在なので、規模の大小に関わらず気軽に相談してみると良いでしょう。 - 信頼できる地元の工務店はどのように探せば良いですか?
- 地元の評判や口コミを参考にしたり、ウェブサイトで施工実績を確認したりするのが有効です。
また、複数の会社から見積もりを取り、担当者の対応や提案内容を直接比較検討することが重要です。
身近に信頼できる会社が見つからない場合は、複数の優良工務店が登録している一括見積もりサイトの利用も効率的です。
工務店のリフォームに関するよくある質問
ここでは、工務店のリフォームに関して、多くの人が抱える疑問や不安についてお答えします。
ハウスメーカーとの違いや、小規模な工事への対応、信頼できる工務店の探し方など、よくある質問をまとめました。
まとめ
工務店でのリフォームは、地域密着ならではの対応力やコスト面、設計の自由度の高さといった多くのメリットがあります。
一方で、会社によって技術力やデザイン提案力に差があるため、依頼先の選定が非常に重要です。
リフォーム会社との違いを理解し、それぞれの特徴を踏まえた上で、自分のリフォームの目的や優先順位に合った依頼先を選びましょう。
複数の会社から提案を受け、施工実績や担当者の対応、見積もり内容などを総合的に比較検討することが、後悔しないリフォームの鍵となります。
この記事の編集者
リビンマッチ編集部
リビンマッチコラムでは、むずかしい不動産の事をできる限りわかりやすく、噛み砕いて解説しています。不動産に対するハードルの高いイメージ、とっつきにくい苦手意識を少しでも取り除いて、よりよい不動産取引のお手伝いをさせていただきます。
誤字脱字や事実誤認などございましたら、ぜひともご指摘ください。
運営会社:リビン・テクノロジーズ株式会社(東京証券取引所グロース市場)
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