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残債のある不動産を売却する方法をわかりやすく解説

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残債のある不動産を売却する方法をわかりやすく解説

前提として、不動産売却をする場合は抵当権を抹消する必要があります。住宅ローンの残債があるままでは抵当権を抹消できないため、住宅ローンは完済をする必要があります。

住宅ローン残債のある不動産を売却する具体的な方法を紹介します。

アンダーローンとオーバーローン

住宅ローン残債がある不動産を売却する場合、まずはアンダーローンとオーバーローンの違いについて理解する必要があります。

アンダーローンとは、ローンの残債が売却価格を下回っている状態です。この場合は売却価格でローンを完済できるため、問題なく売却ができます。

住宅ローン残債<売却価格

一方、オーバーローンの場合とは、不動産の売却価格をローンの残債が上回っていることです。つまり売却代金だけではローンの完済ができません。

住宅ローン残債>売却価格

アンダーローンと、オーバーローンでは売却方法や売却時の注意点が異なります。次章で詳しく解説します。

アンダーローンの場合

アンダーローンになる場合は、通常どおりの売却が可能です。基本的に、引き渡し時に買主から代金が支払われるため、それをもってローンを完済し、抵当権の抹消と所有権の移転を同時に行います。これを「同時決済」といいます。

同時決済を行う流れは以下のとおりです。

  1. 金融機関に引き渡し日と同時決済をする旨を伝える
  2. 金融機関から送付される書類に記入する
  3. 引き渡し日に買主から代金を受け取る ※指定口座への振り込みが一般的
  4. 残債の支払いが完了したら司法書士に抵当権の抹消と所有権の移転登記をしてもらう

難しそうに感じられますが、不動産会社や司法書士に相談しながら進めていけば問題ありません。

アンダーローンで選択できる主な売却法としては、以下の3種類が挙げられます。

  • 仲介による売却:高く売却したい方向け
  • 買取による売却:早く売却したい方向
  • リースバック:売却後も同じ家に住みたい方向け

仲介による売却

仲介とは、不動産仲介会社に依頼して買主を探してもらうというもので、最も一般的な売却方法です。

成約時に物件価格の3〜5%程度を仲介手数料として不動産仲介会社に支払います。それに加え、抵当権抹消登記費や印紙税、譲渡所得税など各種費用がかかります。ローン残債+諸費用が売却額を上回った場合は自己資金からの捻出が必要になりますので注意が必要です。

また、不動産仲介会社に依頼した場合、売却活動が長引くおそれがあります。買主が見つかり、さらに買主の融資審査が下りるまで待たなくてはならないためです。

売却活動を始めてから不動産を引き渡すまでに、3〜6カ月程度かかります。なお、仲介による売却は「買い先行」、「売り先行」に大別されます。それぞれのメリット・デメリットは以下のとおりです。

買い先行と売り先行の違い
特徴 メリット デメリット
買い先行 新居を購入してから元の家を売りに出す 生活の場を確保して、ゆっくり売却活動ができる 売却代金を得る前に新居を購入するため、資金確保が困難
売り先行 元の家を売却してから新居を購入する ローン返済後に残った売却代金を新居購入に充てられる 引っ越しを2度しなくてはならず、手間や費用がかかる

買取による売却

すぐに売却したい場合は不動産買取業者に依頼するのもひとつの手です。

買取は買取業者が直接不動産を買い取るため、数日〜数週間程度で不動産を処分できます。仲介手数料がかからないため、仲介と比較すると諸費用が多少安くなる点もメリットです。

ただし、不動産買取業者の利益を考慮して価格が決定されるため、仲介よりも1~3割程度売却額が安くなってしまいます。そのため売却額が残債を下回り、オーバーローンに転じてしまうおそれもあります。

リースバック

リースバックとは、家を売却したあと、家賃を支払って同じ家に住み続けることができるというものです。

ローンは完済したいけれど引っ越しはしたくないという場合に有効な方法です。残債を大きく上回る価格で売却できれば、生活資金の確保にもつながります。

ただし、家賃の総額が売却額を超え、結局損をしてしまうケースもあります。また、契約期間終了後に退去を求められることもあるため注意が必要です。

オーバーローンの場合

ローン残債が物件価格を上回り、売却益でローンを完済できないオーバーローンの状態では、上記のような同時決済はできません。オーバーローンの場合の売却方法を紹介します。

現金で超過分を補填

オーバーローンになってしまった場合は、残債を現金で補填することで抵当権を外すことができます。自己資金から支払ってしまえば後々面倒も起こらず、気持ちも楽になるでしょう。

ただし、高額の残債を無理に自己資金から捻出すると、生活費が不足してしまうおそれがあります。その場合は、親戚から借りたり、消費者金融を利用したりするのもひとつの手段です。

自分で払うにせよ借りるにせよ、今後の生活に支障が出ないか、慎重に検討することが重要です。

住み替えローン

現在住んでいる不動産を売却して住み替えを検討している場合は、住み替えローンを利用できます。

住み替えローンとは、新しい住宅ローンに現在の残債を上乗せして組めるローンのことです。自己資金に手をつけずに現在の不動産を処分できる点が大きなメリットです。

しかし、住宅ローンと比較すると融資審査が厳しく、金利も高くなる傾向にあります。物件の売却価格やローンの残債額、今後の生活資金などを考慮したうえで、返済計画をしっかりと立てる必要があるでしょう。

任意売却

任意売却とは、ローンを残したまま抵当権を外し、不動産を売却する方法です。抵当権を外すためには、抵当権者(銀行)と交渉し、合意を得る必要があります。

また、物件を売却したあとも残債を支払い続けなくてはなりません。自己資金での残債補填や住み替えローンの利用が不可能な場合でも売却できる点が大きなメリットですが、金融事故になるため、新たな借り入れやクレジットカードの利用が難しくなるおそれがあります。

この記事の編集者

リビンマッチ編集部 リビンマッチ編集部

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