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土地の分筆とは?意味や手続きの流れ・メリットとデメリットを解説

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土地の分筆とは?意味や手続きの流れ・メリットとデメリットを解説

土地の分筆では、一つの土地を複数の土地に分けられるため、土地の一部を売却するときや、相続人ごとに土地を分けるときなどに行います。

この記事では、分筆の基礎知識をわかりやすく説明するだけでなく、手続きの流れやメリットとデメリット、注意点なども詳しく解説しています。

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土地の分筆とは

土地の分筆について図解で説明

分筆ぶんぴつとは、登記簿上で1つの土地を2つ以上に分けることです。土地は「ひつ」という単位で管理されているため、分筆といいます。

また、土地は登記上「100番」「230番」といった地番ちばんが設定されていますが、分筆で土地を2つに分けると、「100番1」「100番2」のように、それぞれ別の土地として登記されます。

分筆・分割・分譲の違い

分筆・分割・分譲の違い
用語意味登記手続き
分筆1つの土地を登記上2つ以上に分けること必要
分割登記上は1つの土地を敷地のみ複数に分けること
原則として不要
分譲土地や建物を複数の区画に分けて販売すること
内容に応じて必要

土地の分筆では、登記上1つの土地を複数の土地に分けるため、分筆後はそれぞれに別の地番が付けられます。そのため、土地の一部だけを売却したり、相続人ごとに分けたりする場合に行われます。

分筆と似た言葉に「分割」と「分譲」がありますが、分割は登記上は1つの土地ですが、建物を建てるため敷地を複数に分けて考えることです。分筆と異なり、土地の地番は変わりません。一方、分譲は分譲マンションのように土地や建物を区画ごとに販売することなので、分筆とは性質が異なります。

土地を1つにまとめる場合は「合筆」という

分筆は1つの土地を複数に分けることですが、複数の土地を1つにまとめることを「合筆ごうひつ」といいます。

合筆は次の目的で行われることがあります。

  • 複数の土地をまとめることで管理しやすくする
  • 土地を一体化して売却しやすくする
  • 土地の区画をきれいに整理する

ただし、合筆後に土地を元の形状へ戻すには、改めて測量や分筆登記が必要になるため、実施前に十分な検討が必要です。

分筆が必要になる主なケース

分筆が必要になるのは、主に以下のケースです。

  • 土地の一部を売却する
  • 相続人ごとに土地を分ける
  • 土地の地目を別々にする
  • 共有地を分けてそれぞれ単独名義にする
  • 土地の一部を市町村に寄付する

なお、分筆は土地の区画を登記上分ける手続きであり、分筆しただけでは所有者や持分は変わりません。分筆後の土地を売却したり、それぞれ単独名義にしたりする場合は、別途手続きが必要です。

土地の一部を売却する

一つの土地のなかで所有者を分けることはできません。そのため、土地の一部を売却するには分筆が必要です。

相続人ごとに土地を分ける

複数の相続人が、一つの土地を分けてそれぞれ単独名義で取得する場合は分筆が有効です。また、将来の相続に備えて事前に土地を分筆しておくことで、遺産分割を進めやすくなるでしょう。

土地の地目を分ける

1つの土地のなかで、地目ちもくを複数に分けることはできません。地目は土地の種類を表すもので、宅地、田、公衆用道路など23種類に区分されます。

たとえば、農地の一部を宅地にして家を建てる場合は、土地の一部を異なる地目に変更するため分筆が必須です。

共有地を分けてそれぞれ単独名義にする

複数人で共有している一つの土地を分け、それぞれが単独名義で所有する場合に分筆を行うことがあります。ただし、分筆しただけでは土地は元の共有名義のままです。共有を解消するには、分筆登記に加えて、単独所有に分けるため共有物分割などの手続きが必要です。

土地の一部を市町村に寄付する

道路整備などに伴い、土地の一部を自治体へ寄付・移管するときにも分筆が必要になる場合があります。

土地を分筆するメリット・デメリット

分筆のメリット・デメリットを分かりやすくまとめました。

分筆するメリット

  • 所有者を土地ごとに分けられる
  • 土地ごとに異なる地目を設定できる
  • 税負担が軽くなる場合がある

分筆すると、分けた土地ごとに異なる地目を登記できるようになります。また、分筆後の土地の形状、間口、接道状況や利用単位などによっては、相続税評価額や固定資産税の金額が変わる可能性があるため、税負担が軽くなることもあるでしょう。

土地の評価は、土地の間口や形状、接道道路の幅員などさまざまな要素によって決まります。詳しく知りたい場合は、不動産会社や土地家屋調査士などの専門家に相談しましょう。

分筆するデメリット

  • 建物が新築できなくなる場合がある
  • 税金が高くなる場合がある
  • 使い勝手が悪くなる場合がある
  • 売却時に手間と費用がかかる

分筆によって土地が狭くなったり形状が変わったりすると、建物を新築できないケースがあります。また、土地の利用状況によっては税負担が増えることがあるでしょう。

分筆後の使い勝手や資産価値、税金への影響を確認したうえで、土地の分け方を決めることが大切です。

土地を分筆するときの手続きと流れ

土地を実際に分筆する流れは次のとおりです。

  1. 土地家屋調査士の選定・依頼
  2. 土地情報の調査・情報収集
  3. 現地確認・測量
  4. 関係者全員と立ち会い・境界確認
  5. 境界確定測量
  6. 分筆案の作成
  7. 境界標の設置
  8. 分筆登記書類の作成・申請

それぞれの項目について、詳しく解説します。

①土地家屋調査士の選定・依頼

土地家屋調査士の選定を行い、土地の分筆を依頼しましょう。分筆には専門知識や高度な作業が必要なため、土地家屋調査士に依頼するのが一般的です。

②土地情報の調査・情報収集

土地家屋調査士が次の資料を確認するために、法務局や役所に行ったりインターネットから取得したりします。

  • 登記事項証明書
  • 公図
  • 地積測量図
  • 道路境界明示図など

③現地確認・測量

土地家屋調査士が分筆する土地を現地調査し、既存の境界標の位置や土地の利用状況を確認したうえで、必要な測量を行います。

④隣地所有者などの立ち会い・境界確認

必要に応じて隣地所有者や道路管理者などに立ち会いを求め、既存の境界標の位置確認や、新規で設置する境界標の位置を確認します。新たに境界標を設置する場合は、その位置についても関係者と確認します。

この場合の関係者とは、分筆する土地の所有者、隣地の所有者、役所の職員などです。

境界トラブルの事例一覧|対処法や売却方法を解説

⑤境界確定測量

④の立ち会いや境界確認をもとにして、境界確定測量を行います。境界確認書が作成されていない場合は、土地家屋調査士が書類を作成し、隣地所有者などから署名・押印を受けます。

⑥分筆案の作成

土地の境界が確定したら、土地家屋調査士が分筆案を作成します。売却や建築を予定している場合は、不動産会社や建築士とも相談し、分筆後の土地の形状、面積、接道状況などを確認しましょう。

⑦境界標の設置

分筆方法が確定したら、土地家屋調査士に境界標を現地の必要な場所に設置してもらいます。

⑧分筆登記書類の作成・申請

境界標の設置が完了したら、土地家屋調査士が登記申請に必要な書類を作成して、法務局へ分筆登記書類を提出します。

以上が、土地を分筆するときの大まかな流れです。なお、分筆後に土地の所有者を変更する場合は、分筆登記とは別に所有権移転登記が必要となります。所有権移転登記は自分でも行えますが、司法書士へ依頼するのが一般的です。

土地の分筆にかかる期間と費用

土地の分筆にかかる期間や費用は、境界の状況や測量の内容によって異なります。境界確定測量が必要な場合は完了まで数カ月かかることがあり、費用も100万円近くになるケースがあります。

売却や相続の予定が決まっている場合は、事前に目安を確認し、余裕を持って手続きを進めることが大切です。

土地の分筆にかかる期間

土地の分筆にかかる期間は、境界が確定しているか、隣地所有者や道路管理者との立ち会いが必要かによって異なります。境界確認がスムーズに進む場合は1~2週間程度で完了することもありますが、境界確定測量が必要な場合は3カ月程度かかることも少なくありません。

売却や相続などで期限が決まっている場合は、早めに土地家屋調査士へ相談しておきましょう。

土地の分筆にかかる費用

土地の分筆では、主に土地家屋調査士への報酬、測量費用、登録免許税などがかかります。費用は土地の広さだけでなく、境界が確定しているか、隣地所有者や道路管理者との立ち会いが必要かによっても左右されるため、15万円~100万円前後と金額にはかなり開きがあります。

境界確定測量が必要な土地では費用が高額になることもあるため、分筆を依頼する前に土地家屋調査士から見積もりを取りましょう。

分筆費用の相場や内訳、売主と買主のどちらが負担するのかについては、以下の記事で詳しく解説しています。

分筆して土地を売却するときの注意点

ここでは、土地を分筆して売却するときの注意点を紹介します。分筆方法によっては、建築できない土地になったり、資産価値が下がったりするおそれがあるため、事前に確認しておきましょう。

建物が既存不適格建築物に該当しないか確認する

既存不適格建築物とは、建築時には法的に問題なかった建築物が、法令改正や都市計画の変更などによって、現在の基準に一致しなくなった建築物のことです。

土地を分筆すると、建物の敷地面積や道路に接する間口が変わり、結果として建ぺい率・容積率などの基準を満たさなくなるおそれがあります。

法令上の基準を満たさなくなった場合は既存不適格建築物となり、将来の建て替えや増改築が制限されたり、売却時の買主や金融機関の評価に影響したりするリスクがあるため注意が必要です。建築士や土地家屋調査士にも相談し、分筆後の敷地で法令上の問題が生じないか確認しておきましょう。

土地の立地によっては分筆できないケースがある

分筆できない土地はそう多くありません。ただし、境界を特定できない場合など分筆ができないケースもあるため、主な特徴を以下にまとめました。

  • 境界標がなく、過去の測量資料も残っていない土地
  • 登記名義や相続関係が整理されていない土地
  • 分筆後に道路に接しなくなる土地
  • 建築物の最低敷地面積を下回る土地
  • 隣地の所有者と境界トラブルがある土地

まず、「分筆できない」ことと「建築できない」ことは分けて考えましょう。土地は原則として分筆できますが、正確な測量や地積測量図の作成ができない場合は、分筆登記を進められないケースがあります。

また、相続登記が済んでいない土地や所有権をめぐる争いが生じている場合は、先に権利関係を整理することが大切です。

一方、登記上は分筆できても、分筆後の土地が道路に2m以上接しなくなる、建物を建てるのに必要な最低敷地面積を下回る、既存建物が建ぺい率や容積率を満たせなくなるなどの問題が発生すると、土地としての価値が低くなり売却が難しくなります。

できるだけ整形地になるように分割する

土地を分筆するには、なるべく土地が整形地になるよう工夫しましょう。整形地とは、正方形や長方形のように形が整っている土地のことを指します。整形地のほうが高く売却できるうえ、建物を建てる場合は、建物の設計自由度が高まります。

一方、三角形や六角形などの形が整っていない土地は不整形地に分類され、一般的に需要が低いとされています。分筆により不整形地となると、売却に時間がかかったり売却価格が低くなったりするおそれがあります。分筆後に土地の売却や建物の建築を検討する場合は、一度不動産会社や設計士などに分筆方法を相談すると安心です。

接道義務を満たすようにする

土地を分筆する際は、分筆後の土地がいずれも接道義務を満たすことが重要です。接道義務は、原則として幅員(道路の幅の広さのこと)が4m未満だったり、道路に面している敷地部分が2m未満だったりすると、建物を建てられないという建築基準法のルールです。

分筆によって接道義務を満たさない土地となってしまった場合、建物を新築できなくなるおそれがあるため、資産価値が大きく減少してしまうのです。

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この記事の編集者

リビンマッチ編集部アイコン リビンマッチ編集部

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