売れないマンションは放棄できる?処分に困ったときの解決策を解説

不要だからマンションを売りたいと思っても、物件の築年数が古かったり、立地条件がよくなかったりすると、買主をすぐに見つけるのは困難です。
売ることも難しく、かといって放棄することもできないマンションは、一体どのように処分すればよいのでしょうか。ここでは、そのような悩みを抱えている方に向けて、具体的な解決策をわかりやすく紹介します。
リビンマッチのポイント
売れないマンションでも維持費や固定資産税の支払いは必要になるため、買取での早期現金化や無償譲渡など、手放すための方法を早めに検討することが大切です。複数の不動産会社に相談して、売却戦略を見直すことも成功への近道です。
もくじ
売れないマンションは放棄できる?
売れないマンションであっても、所有者が一方的に物件を放棄することは原則できません。マンションを手放すには、売却、買取、無償譲渡など、所有権を別の人や法人へ移す作業が必要です。
また、マンションを相続する前であれば、相続放棄を検討できます。ただし、相続放棄は相続開始を知ったときから原則3カ月以内に行う手続きであり、すでに自分名義で所有しているマンションを自由に放棄できる制度ではありません。
売れないマンションを放棄できない理由
売れないマンションを放棄できない理由として、所有者不明のマンションが増えてしまうと、以下のような問題が生じるおそれがあるためです。
- 管理が行き届かず、老朽化や安全性の低下を招く
- 管理費や修繕積立金、固定資産税などが徴収できない
- 建て替えや修繕ができない
こうした事態を防ぐため、マンションを手放す場合は所有権を別の人や組織に移転する必要があるのです。
マンションを手放すには所有権の移転が必要
不動産を所有するということは、土地・戸建・マンションなど種別に関わらず維持・管理の責任が伴います。マンションの所有者は、物件を維持していくための、管理費や修繕積立金といった資金を支払う義務が区分所有法によって定められています。
所有権を放棄してこれらのお金が徴収できなくなると、健全な管理や修繕ができなくなってしまうのです。
【区分所有法第19条】
各共有者は、規約に別段の定めがない限りその持分に応じて、共用部分 の負担に任じ、共用部分から生ずる利益を収取する。
また、マンションの所有者には固定資産税・都市計画税が課税されます。固定資産税・都市計画税は地方自治体の貴重な財源です。「住む予定がないから」といって簡単に放棄できたら、財政が成り立たなくなってしまいます。
したがって、売却または贈与などによって所有権を次の所有者に移転しない限り、不動産の所有権を放棄することはできないのです。
売れないマンションを手放す方法
マンションは、所有者の意思だけで一方的に放棄できるものではありません。では、なかなか売れない物件はどのようにしたら手放せるでしょうか。下記では手放す方法について詳しく解説しています。
- 価格を下げて仲介で売却する
- 不動産会社に買い取ってもらう
- 無償で譲渡する
- 相続前なら相続放棄を検討する
- 売却を依頼している不動産会社を変えてみる
では、早速具体的にみていきましょう。
価格を下げて仲介で売却する
不動産仲介で売り出しているにもかかわらず、なかなか買主が見つからないというときは、売り出し価格が相場より高い可能性があります。築年数や立地、管理状態、周辺の成約事例を踏まえ、価格を見直すことでスムーズな売却につながることがあります。
特に、長期間売れ残っているマンションは、買主から「何か問題があるのでは」と見られやすくなります。問い合わせや内覧が少ない場合は、価格だけでなく、販売図面や写真、広告文、販売エリアの見直しも重要です。
ただし、価格を下げれば必ず売れるとは限りません。築年数が古い、立地条件が悪いなどの理由で買主の需要が限られる場合は、仲介以外の方法もあわせて検討するとよいでしょう。
不動産会社に買い取ってもらう
少しでも早くマンションを手放したいときは、不動産会社による買い取りが有効な選択肢になります。不動産会社が買主となるため、仲介のように一般の買主を探す必要がありません。条件が合えば、数週間~1カ月程度で売却できる可能性があります。
老朽化しているマンションであっても、買取会社であれば再販や賃貸活用を前提に買い取ってくれるケースがあります。室内の状態が悪い場合でも、リフォーム前提で相談できることもあります。
一方で、不動産買取は仲介で売却する場合より価格が低くなる傾向があります。すぐに手放せる可能性がある反面、価格面では不利になることもあるため、複数の不動産会社に査定を依頼し、買取価格を比較することが大切です。
無償で譲渡する
マンションがなかなか売れない場合、国や地方自治体、法人などにマンションを寄付するか、あるいは個人への無料譲渡をするのも一つの方法です。しかし、国や自治体は土地を引き取ることはあっても、管理費や修繕積立金の支払い義務のあるマンションを引き取ることは稀だと考えた方がよいでしょう。
国や自治体が難しいならば個人に無償で譲渡すればいい、という考えもある方もいるかもしれませんが、譲渡は通常の売却以上にハードルが高くなります。
一般の個人同士の無償譲渡では、不動産会社の仲介を利用するのが難しい場合があります。つまり、マンションの貰い手を探す作業も全て所有者が行わなければならないのです。
不動産会社が仲介する売買は、引き渡し後のトラブルを防ぐために宅地建物取引士による「重要事項の説明」が義務付けられています。個人間の譲渡ではそうした説明が難しいため、引き渡し後にトラブルが発生するおそれがあります。
そのため、「無償譲渡」は専門知識のない個人にとって、非常に負担の大きいものなのです。
相続する前なら相続放棄を検討する
売れないマンションを相続する可能性がある場合は、相続放棄を検討するのもよいでしょう。相続放棄とは、被相続人の財産や債務を一切引き継がないための手続きです。
相続放棄は、原則として被相続人が亡くなったのを知った日から3カ月以内に、家庭裁判所で手続きを行う必要があります。また相続放棄をすると、マンションだけでなく、預貯金やほかの不動産などのプラスの財産も相続できなくなります。
すでにマンションを自分名義に変更した場合や、相続財産を処分した場合などは、相続放棄が認められないことがあります。売れないマンションを相続するか迷う場合は、早めに司法書士や弁護士などの専門家へ相談しましょう。
売却を依頼している不動産会社を変えてみる
売却活動を続けても反応がない場合は、不動産会社を変えることも視野に入れましょう。マンションがなかなか売れない理由の一つとして、売却を依頼している不動産会社が合っていない可能性があるためです。
不動産会社によって、得意とするエリアや物件の種類が異なるため、特定のエリアでマンション売却に強い会社に切り替えることで、売却が決まったケースもあります。
不動産会社を選ぶ際は、得意としているエリアや同条件の物件を売却した実績が豊富かどうかを確認することが大切です。得意分野が合致している不動産会社ほど、効果的な販売戦略を提案してくれる可能性が高まります。
また、複数の会社に査定を依頼することで、各社の査定価格を比較し、適正な売却価格を判断することができます。
売れないマンションを放置するリスク
「マンションを手放したいがなかなか売れないので放置している」という方もいるかもしれません。実際、駅からの距離が遠かったり、築年数の古いマンションや管理状態の悪いマンションは価格を下げてもなかなか売れず、長期間売れ残っているということはよくあります。
しかし、売れないからといって放置していると、さまざまなデメリットがあります。 具体的にどのようなデメリットがあるのかみていきましょう。
時間が経つごとに処分が難しくなる
マンションの価値は、立地条件と建物の築年数で決まります。駅に近かったり、大型商業施設に近かったり、教育環境がよかったりと、立地条件がよければ多少築年数が古くても買い手がつくことはあります。
しかし、なかなか売れないマンションというのは利便性や環境面で立地条件がよくないことが多く、その場合は築年数が経過するごとにさらに買い手がつきにくくなります。手放したいと思っても、年々処分は難しくなっていくため、住む予定がないのであれば一刻も早く何らかの手を打つ必要があります。
放置をするとクレームを受ける場合もある
マンションを手放せないからといって放置していると、周辺の住民からクレームを受けることがあります。
マンションの所有者には、居住の有無に関わらず、建物を適切に維持管理するための管理費や修繕積立金の支払いが義務付けられています。滞納をすれば、管理組合から支払いを求められるでしょう。
また、居住していないマンションでは、排水トラップの水が蒸発して、そこから悪臭や虫が侵入しやすくなります。近隣に広がれば、周辺住民からのクレームにつながりかねません。
そのため、居住していなくても、定期的な換気や水回りの点検を行い、建物の適切な管理に努める必要があります。
預貯金や給与などが差し押さえられる可能性がある
マンションが売れないからといって、管理費や修繕積立金の支払いを滞納し続けていると、管理組合から法的措置を取られるリスクがあります。
その際、「マンションを差し押さえてくれれば、支払い義務から解放される」と考える人がいるかもしれません。
しかし、管理組合が強制執行の手続きを行う際、所有者の預貯金や給与などが差し押さえの対象になるおそれがあります。つまり、マンションを放置していると、所有者の資産から滞納額が回収されてしまうのです。
マンション自体が差し押さえの対象となるのは、「預貯金等の資産がなく、支払う意思はあるが支払えない」というケースに限られます。そこまでいくと、差し押さえられたマンションは競売にかけられ、売却されるので所有権が移転されます。
したがって、マンションが売れないからといって管理費等の支払いを滞納することは、所有者の資産に対するリスクを高めるだけでなく、最悪の場合、債務を増やすことにもつながりかねません。
マンションが売れなくて悩んでいるなら一括査定サイトが便利
不動産を売却する際、適正な売却価格を知るために、まずは不動産会社に査定を依頼するのが一般的です。しかし、1社ずつ不動産会社を探して査定依頼をするのは、時間も手間もかかります。
その際に利用したいのが、一括査定サイト「リビンマッチ」です。リビンマッチなら、物件情報を入力するだけで、一度に最大6社の不動産会社の査定結果を受け取れます。
各社の査定価格とその根拠、提案される販売戦略やサービス内容などを比較することで、自分に合った不動産会社を選びやすくなります。納得のいく売却活動を行うためにも、ぜひ「リビンマッチ」をご活用ください。
売れないマンションの放棄に関してよくある質問
- 売れないマンションは放棄できますか?
- 所有者が一方的にマンションの所有権を放棄することは原則できません。手放すには、売却、買取、無償譲渡、相続放棄などによって所有権を別の人へ移す必要があります。
- マンションを放置すれば費用負担はなくなりますか?
- マンションに住んでいなくても、所有している限りは管理費・修繕積立金・固定資産税の負担は続きます。
- 売れないマンションを無料で譲ることはできますか?
- 無償譲渡は可能ですが、受け取る側は管理費・修繕積立金・固定資産税などの負担を引き継ぐため、貰い手を見つけるのは簡単ではありません。契約書や登記手続き、税金の確認なども必要です。

2022年からリビンマッチのコラム記事の執筆・編集を担当しています。不動産の財産分与に関する記事執筆が得意です。住宅設備機器の専門商社に6年間従事した知識と経験を活かして、不動産に関する知りたかったこと、知っておいた方がいいことをわかりやすく伝えられるように心がけています。
この記事の編集者
リビンマッチ編集部
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運営会社:リビン・テクノロジーズ株式会社(東京証券取引所グロース市場)
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