不動産買取の期間は3日?時間がかかってしまうケースも紹介

不動産会社に不動産を直接買い取ってもらう「買取」は、仲介と比較して現金化までの期間が短いメリットがあります。
では、買取の具体的な入金のタイミングはいつになるのでしょうか。また、物件種別や住宅ローンの残債状況によって、入金までの期間が異なることはあるのでしょうか。
不動産の売却において買取を選んだ場合の、入金タイミングや注意点について解説します。
もくじ
【不動産買取】入金までの期間
不動産買取は以下のような流れで進みます。
- 買価価格の提示
- 買取価格と条件の合意
- 売買契約
- 決済(入金)
不動産買取が早いといわれる理由は、「売買契約~決済」が仲介に比べて大きく短縮できるためです。
売買契約から入金までは最短3日
不動産の買取は、すぐに引き渡しができる状態であれば、売買契約を結んでから3日後に決済できるケースもあります。
不動産会社に買取の相談をしてから、売買契約の準備ができるまでの期間は約1~2週間です。 不動産が空き家の状態で引き渡しがすぐにできる状況であれば、引っ越しが不要のため相談から約2~3週間後に売却代金が入金されます。
土地が絡む場合は1カ月ほど必要なケースも
土地のみ、または戸建てと土地を売却する場合は、ほかの不動産よりも期間が長くなる傾向があります。 土地の場合は境界杭の確認や再建築の可否を調査する必要があるためです。
また、大きな分譲地を予定する場合には市区町村の許可が必要です。 このように、売却しようとしている不動産種別によって入金のタイミングが変わることがあります。買主がすぐに入金できる状況であったとしても、売主が引き渡し条件を整えるのに時間がかかり、その結果入金タイミングが遅くなってしまうケースもあるため事前に確認しておきましょう。
一般的に売主の準備としてかかる項目は以下のとおりです。不動産買取を検討する場合は事前にチェックしましょう。
売主の準備内容 | 準備に必要な期間 |
---|---|
抵当権抹消(住宅ローンがある場合) | 1~3日 |
居住物件からの引っ越し | 約1週間 |
家屋の解体(土地として売却する場合) | 10日~2週間 |
家屋の滅失登記(家屋を解体した場合) | 7~10日間 |
確定測量 | 1カ月~2カ月 |
遺産分割協議 | 即日~数年 |
相続登記 | 7~10日 |
スピード売却が売りの不動産買取にはリスクも
不動産買取のメリットは「早期売却」ですが、リスクもあります。不動産買取を検討する際にはリスクを十分に把握したうえで選択しましょう。
買取価格は相場価格よりも安くなる
一般的に買取価格は仲介よりも安くなり、仲介の6~7割が相場です。不動産会社は再販売によって利益を得ることを目的としているからです。
再販売の価格は相場と大きく乖離しない価格にする必要があるため、その結果買取価格は相場以下となってしまいます。イメージが付かない方は下記の例を参考にしてください。
- 相場価格:3,000万円
- 買取価格:2,000万円
- 不動産会社の利益:1,000万円
※相場価格で不動産買取をしてしまうと、利益を上げられない
実際には、リフォームやリノベーションを実施したうえで再販売することが多く、それらにかかる費用も計算したうえで買取価格が設定されます。つまり、不動産買取は早期売却はできても高値売却は難しくなります。
最終的には近所にバレる
不動産買取は「近所にバレずに売れる」というメリットがあります。
不動産買取は販売活動をしないため、販売期間中に近所にバレることはないでしょう。しかし、不動産買取後は再販売されることになるため、最終的には近所にバレます。
また、再販売価格から買取価格をある程度逆算できるため、不動産買取事業に詳しい方などには、おおよその買取価格もわかってしまいます。
慌ただしく準備しなければならないこともある
買主が不動産会社である不動産買取は、買主が資金の準備をする期間がほとんどありません。
これは、買主が不動産会社であるために、現金をすぐに準備できるためです。そのため、引っ越しや測量などの準備を慌ただしく進めなければならないこともあるため、注意が必要です。
どうしても間に合わない場合は早めに不動産会社へ相談し、決済のタイミングを変更してもらいましょう。
必ず買取価格の比較検討を!
不動産会社に買取をしてもらう際には、必ず複数社の買取価格を比較検討する必要があります。買取価格の比較検討が重要な理由と、不動産会社の探し方について解説します。
買取価格は不動産会社で差がある
一概に不動産買取といっても、買取価格は不動産会社によって差があります。理由は、買取した物件の再販売価格が不動産会社によって変わるためです。
たとえば、A地域での再販売を得意とする不動産会社であれば、A地域での販売ノウハウがあるため、販売価格を高く設定でき、それに伴って買取価格も高くなるでしょう。
また、不動産会社やその担当者には、年間や月間で目標が決められており、その進捗状況によっても買取価格が高くなったり安くなったりします。
こういった事情は売主が事前に把握することは難しいため、複数の不動産会社の買取価格を比較する必要があるでしょう。
引き渡し条件をチェックする
買取価格以外に、引き渡し条件のチェックも欠かせません。
引き渡し条件には、家屋を解体する「更地渡し」や測量後に引き渡す「実測渡し」があります。これらの提案は、不動産会社や担当者にとって都合のよい提案、つまり顧客ファーストでない提案である場合があります。
そのため、不動産会社を選ぶ際には買取価格だけでなく、買取価格+引き渡し条件で検討しましょう。
「買取専門」の不動産会社は必ず検討会社に入れる
不動産会社といってもさまざまな得意分野があり、その中でも「買取専門」をうたっている不動産会社は不動産買取に強いといえます。
こういった不動産会社は、すぐに不動産買取できるよう多くの資金を常に準備しており、不動産買取の契約にも慣れています。そのためトラブルが少なく、もしトラブルが起きても柔軟に対応してくれます。
不動産会社を選ぶ際には、「買取専門」もしくは「買取実績の多い」不動産会社に依頼しましょう。
不動産会社選びは、リビンマッチがおすすめ
不動産買取に対応のできる不動産会社は非常に多いため、選定に時間がかかってしまいます。そこで、不動産会社を選ぶ際には一括査定サイトの「リビンマッチ」を利用しましょう。
「リビンマッチ」は、多くの不動産会社が登録している不動産一括査定サイトであり、一度の情報入力で同時に複数の不動産会社に査定依頼ができます。情報入力した不動産に対応ができる不動産会社が紹介されるため、不動産会社を探す手間がかからず大変便利です。
また、完全無料で利用できるため、不動産買取を検討する多くの売主が利用しています。
リビンマッチを利用することで、納得のいく買取価格と引き渡し条件を提示してくれる不動産会社を見つけることができるでしょう。

大手住宅メーカーの注文住宅販売や不動産テック企業の仲介業務に4年間携わり、不動産取引にかかわった件数は350件以上にわたります。2021年よりリビンマッチコラムの執筆・編集を担しています。皆さんが安心して不動産取引を行えるよう、わかりやすくリアルな情報を発信します。