マンション買取の注意点|後悔しないためのポイントまとめ

マンション売却で「買取」を選択すると、仲介よりもスピーディーに現金化できるメリットがあります。一方で、買取は仲介よりも売却価格が低くなる傾向があり、契約条件や費用を十分に確認しないと、想定より手取り額が少なくなる可能性があります。
マンション買取を有利に進め、納得のいく取引を実現させるためには、事前の準備と正確な情報収集が不可欠です。ここでは、できるだけ損失を回避するために売主が必ず押さえておくべき8つの注意点について、それぞれの要点を詳しく解説します。
- マンション買取の仕組みと価格が相場より安くなる理由
- トラブルを避けるためのマンション買取の注意点
もくじ
マンション買取の仕組み
マンション買取とは、不動産会社に直接物件を売却することです。マンションを買い取った不動産会社は、改修工事やリフォームなどを施して、物件をきれいな状態にします。
買取価格は、再販売時に見込まれる価格から、リフォームなどの費用や再販売に必要な経費、事業者の利益や市場変動リスクなどを考慮して決められます。このように、マンション買取は不動産会社がマンションの買取と売却の両方を行うビジネスモデルです。
仲介より短期間で売却しやすい
マンションの買取は不動産会社が買主のため、査定額をもとに価格交渉をして、お互いが納得すれば売買が成立します。仲介と違い、買主を探すための販売活動や内覧対応は必要ありません。
また、買取では引渡しのタイミングを不動産会社と相談して決められるので、ある程度の融通が利きます。住み替えのための売却であれば、新居に入居するタイミングに合わせて引渡しができるので、仮住まいを用意するための手間や費用を抑えられるのです。
一方、仲介でマンションを売る場合は、仲介会社に依頼をして買主を探してもらわなければいけません。見つかったとしても、内覧や価格交渉の結果次第では成約にいたらないケースも多く、売却までに時間がかかることがあります。
引き渡し日も買主との交渉で決まるため、新居への入居前に引渡しが行われると、仮住まいが必要です。このように、買取はスピーディーかつ柔軟にマンションを売れるため「1日でも早く売りたい」「売却の期限が決まっている」という場合に便利です。
売却価格は相場よりも安くなりやすい
マンション買取では、売却価格が相場より低くなる傾向りあります。それは、不動産会社はマンションを買い取った後に再販売して利益を得るためです。
もし不動産会社が相場価格で買い取ると、リフォーム費用や利益を乗せたときに売り出し価格が相場を超えてしまい、買主が見つかりにくくなってしまいます。そのため、不動産会社は、リフォーム費用などのコストや利益をのせたときに相場価格になるような価格で買い取るのです。
買取では、一般の購入希望者へ仲介で売却する際の費用が見込まれており、低い価格が提示される傾向があります。
マンション買取で損をしないための注意点
マンションの買取は、仲介と比較して早期に現金化できる点が大きな魅力ですが、慎重に検討しなければ思わぬ損失を招くおそれがあります。不動産会社に直接売却するという仕組み上、売主側が事前にリスクを把握し、適切な対策を講じることが成功への鍵とです。
ここでは、マンション買取において後悔しないために、売主が必ず押さえておくべき重要な注意点を項目ごとに解説します。
複数社の買取価格と査定の根拠を比較する
マンション買取において納得のいく取引を実現するためには、査定額の数字だけを見るのではなく、算出根拠を詳細に比較することが極めて重要です。不動産会社によって得意とするエリアや物件種別は異なり、リフォーム後の再販ルートや想定されるコストの見積もり方もそれぞれです。
そのため、提示された価格がどのような裏付けに基づいているのかを確認しなければ、その金額が適正かどうかを判断できません。 具体的には、近隣の類似物件の成約事例や、公示地価、建物の減価償却の状態がどのように評価に反映されているかを担当者に質問してください。
もし特定の会社だけが極端に高い査定額を提示している場合、契約直前になってから「欠陥が見つかった」などの理由で減額を迫られるリスクも潜んでいます。こうしたトラブルを避けるためにも根拠が曖昧な金額には注意し、論理的で分かりやすい説明を行ってくれる会社を選ぶことが大切です。
買取でも売却にかかる費用を確認する
マンション買取では、不動産会社が直接買主になるため、基本的に仲介手数料はかかりません。そのため、仲介よりも売却費用を抑えられるイメージがありますが、必ずしも費用負担が小さくなるとは限らないため注意が必要です。
買取であっても、売買契約書の印紙税や登記にかかる費用、住宅ローンの返済に伴う手数料などが発生する可能性があります。さらに、不用品の撤去や引っ越し、管理費・修繕積立金の精算などについて、売主側の負担が必要になることも少なくありません。また、買取会社との間に別の不動産会社が仲介として入る場合は、仲介手数料がかかるケースもあるため注意が必要です。
買取査定を受ける際は、買取価格とあわせて、売主が負担する費用の種類や金額も確認しましょう。
住宅ローンの残債と完済できるか確認する
中古マンションの売却では、事前に住宅ローンの残高を正確に把握しておく必要があります。ローンが残っている物件を売るには、引き渡しと同時に売却代金によってローンを一括返済し、抵当権を抹消しなければなりません。
もしも売却価格がローンの残債を下回る場合は、不足分を自己資金で補填することになります。資金計画を立てるためにも、まずは最新の残高証明書でいくらローンが残っているかを確認し、完済できるかどうかを確認してください。
不動産会社との取引でも契約書の内容を確認する
マンション買取では、不動産会社が買主となるため、個人間の売買より安心できると考える方もいるでしょう。しかし、不動産会社は取引の専門家であり、自社の利益や再販売時のリスクも踏まえて契約条件を定めています。そのため、相手が不動産のプロだからといって、提示された内容を十分に確認せずに契約するのは避けてください。
契約前には、買取価格や代金の支払日だけでなく、契約後に減額される条件、契約を解除した場合の違約金、契約不適合責任の範囲、不用品や設備の扱いなどを確認する必要があります。特に、「室内の不具合が見つかった場合は買取価格を変更する」などの条件がある場合は、どのような状況で、いくら減額される可能性があるのか具体的に説明してもらいます。
契約書に不明確な表現や売主に不利と思われる条件がある場合は、その場で署名せず、担当者に説明を求めることが大切です。契約書案を事前に受け取り、納得できるまで内容を確認したうえで契約を結びましょう。
代金の支払日と引き渡し条件を確認する
マンション買取では、売買代金が支払われる日と、物件を引き渡す条件を事前に確認することが大切です。買取は買主を探す販売活動が不要なため、仲介より短期間で決済できる傾向がありますが、契約から代金の支払いまでの期間は、買取会社や物件の状況によって異なります。
売買代金は、契約時に手付金、決済時に残代金が支払われる場合もあれば、決済日に一括で支払われる場合もあります。契約書で金額、支払日、振込方法を確認し、残代金の入金や鍵の引き渡しがどのような順番で行われるのかも確認しておきましょう。
引き渡しについては、室内を現在の状態で引き渡せるのか、家具や家電の撤去、清掃、設備の修繕などが必要なのかを確認します。契約不適合責任を免除または限定する特約がある場合は、その範囲を契約書で確認しましょう。
不用品や残置物の処分方法を決めておく
中古マンションを引き渡す際は、基本的に室内を空にしておく必要があり、不用品や残置物の処分について不動産会社と協議しなければなりません。買取の場合、不動産会社によっては不用品の処分費用を負担してくれるケースもあるものの、原則として売主負担となるのが一般的です。
処分費用を後から請求されてトラブルにならないよう、事前にどちらが費用を負担するのか、エアコンなどの設備は残すべきかといった条件を契約前に入念に確認してください。
売却後に確定申告が必要か確認する
マンションを売却した際に利益が発生した場合は、管轄の税務署へ確定申告を行う義務があります。買取は仲介よりも売却価格が低くなる傾向があるため、計算上の利益が出ず、結果として課税されないケースも少なくありません。
しかし、利益が出なかった場合でも、確定申告を行うことで大きなメリットを得られる可能性があります。たとえば、自宅を売却したときの特例として、譲渡損失が発生した場合に他の所得と損益通算できる制度が代表的です。この特例を活用すれば、その年の給与所得などから売却損を差し引くことができ、所得税や住民税の還付や軽減を受けられる仕組みになっています。
これらの優遇措置は、自動的に適用されるわけではなく、自身で確定申告の手続きを行わなければ利用できません。申告が必要かどうかの判断や特例の適用要件については、税理士や税務署の相談窓口を活用し、適切に対応することが求められます。
マンション買取で後悔しないためには不動産会社選び大切
マンション買取をよい条件で進めるには、不動産会社選びが重要です。とくに買取では不動産会社の査定結果がそのまま売却価格となります。そのため、複数の不動産会社から査定を受け、各社の査定額や契約内容を比較してから決めましょう。
複数の不動産会社を探すのが大変だと感じたら、不動産一括査定サイトである「リビンマッチ」の利用が便利です。マンション売却は高額な取引になるため、不動産会社選びの段階からしっかりと準備を重ねることが大切です。複数社の条件を比較検討し、最も有利な売却プランを選びましょう。

2022年からリビンマッチのコラム記事の執筆・編集を担当しています。不動産の財産分与に関する記事執筆が得意です。住宅設備機器の専門商社に6年間従事した知識と経験を活かして、不動産に関する知りたかったこと、知っておいた方がいいことをわかりやすく伝えられるように心がけています。
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