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リースバックのデメリットはメリットを超える?利用で幸せになれる人とは

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リースバックのデメリットはメリットを超える?利用で幸せになれる人とは

自宅を売却しても、そのまま住み続けられる。「そんな都合のいい話があるわけない!」と疑ったあなた、正解です。

リースバックは便利な仕組みとして注目を集めていますが、裏を返せば「知識がないと危ない契約」でもあります。実際、デメリットをよく知らないまま契約して、「こんなはずじゃなかった」と後悔した人は少なくありません。

とはいえ、すべてがあくというわけでもなく、「もっと早く使っておけばよかった」と、人生がより豊かになった人がいるのも事実です。

つまり、リースバックは“向いている人”と“向いていない人”がはっきり分かれる制度といえます。リースバックのデメリットを正直に紹介しながら、「自分は使うべきなのか、それともやめるべきなのか?」を見極めるヒントをお届けします。

回避不可能!リースバックのデメリット

リースバックは、自宅を売却しても住み続けられるという点で注目されています。しかし、メリットばかりではなく、実際に利用した人のなかには「こんなはずじゃなかった」と後悔する声もあります。

ここでは、契約前に知っておきたいリースバックのデメリットと、その背景について詳しく解説します。

  • 相場より安く売却することになる
  • 買い戻すときは売ったときより高くなる
  • 長く住み続けられる保証がない
  • 家賃が相場より割高になることがある
  • 自由なリフォームができない
  • 家賃を滞納すると、元の自宅でも退去を求められる

相場より安く売却することになる

リースバックでは、通常の売却より2〜3割ほど安い価格で自宅を手放すことになるケースがほとんどです。なぜなら買い手となる業者は、将来的な空室リスクや住宅のメンテナンス費用を見込んで、価格を調整しているからです。

たとえば、通常なら3,000万円で売れると見込まれる住宅でも、リースバック契約では2,100〜2,400万円程度で買取を提示されるケースがあります。事業者側にとっては「買った家を貸し出す」という投資ですので、利益が見込めなければ成立しません

契約後に周囲の不動産価格を見て「もっと高く売れたのでは……」と後悔する人も多く、価格の面で納得できないまま手放すリスクがあるのです。

買い戻すときは売ったときより高くなる

リースバックでは、「将来、家を買い戻せる」という可能性を残せるプランがあります。しかし、家を買い戻す際の価格は売却時より高くなるのが一般的です。多くの業者では、買い戻し価格を売却価格の1.2〜1.5倍に設定しており、短期間でも数百万円単位の差が生じます。

たとえば、2,000万円で売却した住宅を、3年後に買い戻す際には2,400万円〜3,000万円を提示されるケースもあり、売却価格で買い戻せる可能性はほとんどありません。これは、リース期間中の運用益や不動産市況の変動を見越した価格設定となっているためです。

「いったん売却しても、将来また自分の家として所有したい」と考えている人にとっては、経済的な負担が大きく、かえって買い戻しを諦めざるを得ないという事態に陥ることもあるため注意が必要です。

長く住み続けられる保証がない

リースバックは、住み慣れた自宅にそのまま住み続けられる点が魅力ですが、売却後もずっと住めるとは限りません。契約期間は多くの場合「2年ごとの定期借家契約」ですが、業者によっては2年後の契約満了時に再契約できないおそれがあります。

定期借家契約で「子どもが独立するまで、あと5年間はこの家にそのまま住みたい」と思っていても、業者側の都合で更新が打ち切られる例も、ゼロではないのです。

また、再契約時に家賃が値上げされるケースもあり、家計に負担が増えることも考えられます。

「売却しても、これまでの自宅に一生住み続けられる」と誤解してリースバックを利用した結果、数年後に退去を求められ、慌てて新しい住まいを探す例も実は多いのです。事前に契約内容をしっかり確認しておくことが大切です。

家賃が相場より割高になることがある

リースバックで住み続ける際の家賃は、地域の家賃相場よりも高く設定されることがよくあります。これは、業者側が購入した不動産を貸すことで、投資としての採算を取る必要があるためです。

年金生活者にとっては、住宅ローンの完済を目的としたリースバックが、かえって毎月の支出を増やす原因になることもあります。契約前に、月額家賃が自身の今後の生活設計に本当に合っているのか、試算しておくことが大切です。

たとえば、住宅ローンの返済が月9万円だった人が、リースバック後は家賃として月12万円を請求される、といったケースです。原則として家賃は更新ごとに見直されるため、今後さらに負担が増す可能性もあります。

こうした予想外の支出増により、せっかく資金繰りを改善するつもりで進めたリースバックが、逆に家計を圧迫してしまうケースもあるので注意しましょう。

自由なリフォームができない

リースバック後の住まいは、賃貸と同じ「借りている家」です。そのため、原則として自分の都合で自由なリフォームや増改築はできません。

たとえ長年住んだ元の自宅であっても、壁紙の変更やキッチンの入れ替え、バリアフリー化などを勝手に行うと契約違反となるおそれがあります。

特に注意が必要なのが「個性的な改装」です。プライベートシアターやガレージの改造など、賃貸では一般的に認められない内容については、事前に(リースバック業者の)許可を取る必要があります。

あくまで「貸してもらっている家」であることを、忘れないようにしましょう。

家賃を滞納すると、元の自宅でも退去を求められる

リースバックは元の自宅に住み続けられる仕組みですが、家賃の支払いが滞れば、賃貸住宅と同じように退去を求められるのが一般的です。自宅を売って得た資金で生活が楽になると思っていたのに、万が一支払いが追いつかなくなると、家に住む権利まで失うリスクがあるのです。

たとえば、高額な医療費や収入の急減などにより家賃を数カ月滞納してしまい、契約解除となるケースがあります。特に高齢者や単身世帯では再入居先を見つけるのが難しくなるため、家賃の継続的な支払いが可能かどうか、事前にしっかり見極めておくことが大切です。

リースバックのメリット!デメリットを上回る?

リースバックにはさまざまなデメリットがありますが、それを上回るメリットを感じる人もいます。特に、まとまった資金が確保できる点と、これまでの自宅に住み続けられる安心感を両立できるという点は、ほかの不動産活用では得られない魅力といえるでしょう。

ここでは、リースバックの代表的なメリットについて詳しく解説します。

売却で得たお金を自由に使える(利用用途の制限がない)

リースバックの大きなメリットのひとつが、売却によって得た資金を自由に使えることです。たとえば、急な入院費や子どもの教育費、事業資金の確保など、使い道に制限がないため、家を売ることで生活を立て直すきっかけにできます。

住宅ローンの借り換えや不動産担保ローンの場合は、資金用途に制限があるケースが多く、自由度が低くなりがちです。その点、リースバックであれば、一括でまとまった現金を得たうえで、今の家に住み続けられる、という柔軟さがあります。

なかには、60代の夫婦が老後資金を確保するためにリースバックを利用し、売却資金を旅行や医療保険の加入費用に充てたケースもあります。自由に資金を使いたいという人にとっては、大きなメリットになるでしょう。

住み慣れた家に住み続けられる安心感

リースバックの最大の魅力は、売却後も住み慣れた自宅で生活を続けられる点にあります。高齢の夫婦や小さな子どもがいる家庭にとって、環境の変化は大きなストレスになりますが、リースバックなら引っ越しせずに生活基盤を維持できます。

たとえば、通院先や学校、職場などを変えずに済むため、生活リズムを崩さずに暮らせるメリットがあります。特に高齢者にとっては、慣れ親しんだ環境を保つことが健康維持にもつながるという研究結果もあります。

ただし、家賃の負担が住宅ローン返済時より高くなる場合があるため、長期的に住み続ける予定なら、事前に家賃設定や契約更新条件をよく確認しておくことが大切です。

安心感を得るためには、生活費全体を見据えた計画的な利用が必須となります。

住宅ローンの支払い・差し押さえリスクから解放される

リースバックを利用することで、住宅ローンの残債を完済し、差し押さえや競売といったリスクから解放されるケースも多くあります。

収入の減少や病気、退職などにより、ローンの支払いが厳しくなったとき、「家やこれまでの生活を守るための選択肢」としてリースバックを選ぶ人が増えているのです。

仮に住宅ローンを滞納すると、最悪の場合は金融機関によって競売にかけられ、市場価格よりも著しく安い金額で強制的に自宅を手放すことになりかねません。その結果、住宅ローンを完済できず、残債を支払いを続けることになるおそれもあります。

その点、リースバックなら自分で売却のタイミングを決められるため、資金計画が立てやすく、精神的な余裕も生まれます。

ローン返済に悩むなかで家を手放すしかないという状況でも、「住み続ける」という選択肢を確保できるのがリースバックの強みです。生活の立て直しを目指すための第一歩として、リースバックは有効な手段といえます。

相続や財産分与の準備として活用できる

リースバックは、生前の資産整理や相続対策としても活用されることがあります。たとえば、将来的に現金化しにくい不動産の分け方のせいで、家族間での財産分与についてもめることがあります。

事前に家を現金化しておくことで不動産(資産)を分けやすくなり、トラブルの防止につながります。

特に不動産は相続時の扱いで意見が分かれやすく、複数人で分割しにくい資産です。リースバックを使って早い段階で売却し、現金化しておけば、相続人間での平等な分配が可能になります。

また、売却後も住み慣れた家に住み続けられるため、これまで通りの生活を守れます。

さらに、離婚時の財産分与としてもリースバックが活用されるケースがあります。住居を売却し、売却した資金を生活資金として利用しながら、それぞれの新生活に備えられるため、負担を軽減する選択肢として注目されています。

リース期間終了後の選択肢が広がる

リースバックは、リース期間終了後に次の暮らし方を柔軟に選べる点もメリットです。リース契約期間は2〜5年が一般的ですが、終了後は再契約してそのまま住み続けるか、売却した自宅を出て、別の場所へ住み替えるかを選べます。

次の住まいを探す猶予があるため、老後の暮らしやライフスタイルの変化に合わせた住まいの選択がしやすくなります。

たとえば、子どもと同居する予定がある高齢者であれば、リース期間満了を見越して新居への引っ越し準備を進められます。また、「介護施設に入居するまでのつなぎ」としてリースバックを活用する事例もあります。

「いずれ引っ越す」と決めている人にとっては、住み替えの準備期間としても有効に使えるのがリースバックの良さといえるでしょう。

買い戻しの仕組みを利用できる場合がある

リースバックでは、契約時に「買い戻しオプション」を設定できる場合があります。これにより、一定期間内に資金を準備できれば、売却した自宅を再び自分のものとして取り戻すことが可能です。

事業の資金繰りや急な支出など、一時的な理由で売却した場合でも、将来的に資金に余裕ができたときに再取得できる可能性があるのです。

たとえば、事業資金や急な医療費で一時的に自宅を手放したものの、その後、収入が安定して資金に余裕ができたケースでは、買い戻し制度が大きな助けになります。実際、数年後に事業が軌道に乗り、元の自宅を買い戻して再び所有できた事例もあります。

ただし、買い戻しは「売却時より高い金額」が必要になることが一般的なため、契約前に買い戻し価格の設定ルールや期間、条件を十分に確認しておくことが大切です。

特に、すべてのリースバック契約が買い戻しの対応をしているわけではないので、将来的に買い戻しを考えている方は、対応可能な業者を慎重に選びましょう。

デメリットがあってもリースバックで幸せになれる人の特徴

リースバックにはデメリットもありますが、状況によってはその不便さよりもメリットが上回るケースがあります。ここでは、どのような人にとってリースバックが向いているのか、具体的な特徴と背景を紹介します。

短期間でまとまった金額を得たい人(長期的リターンではなく、短期リターンを選ぶ)

リースバックは、家を売却してまとまった現金を得つつ、家賃を支払ってそのまま自宅に住み続けられる仕組みです。たとえば「急な医療費や介護費用が必要になった」「老後のセカンドライフとして、夫婦で海外移住したい」といった理由で、今すぐにまとまったお金が必要な場合に有効です。

特に、健康なうちに旅行や趣味を楽しみたい方にとっては、将来のために自宅を持ち続けるよりも、「今の時間をお金で買う」という発想が合っていることもあります。

長期的に自宅という資産を持ち続けるよりも、今を楽しむために売却することで、無理に不動産を持ち続けるより資金を柔軟に使えるため、「人生の幸福度が高まる」ケースも多いのです。

「資産は残すより生かす」という考え方に共感できる方は、リースバックが向いているかもしれません。

生活環境を変えたくない人(引っ越しが難しい事情がある)

高齢の方や小さな子どもがいる家庭にとって、引っ越しは身体的にも精神的にも大きな負担です。リースバックを利用すれば、所有権は手放しても、住み慣れた自宅での生活をそのまま継続できます。

通院先や学校、仕事などを変えずに済むのは大きなメリットです。特に高齢者の場合、住環境の変化が健康や認知機能に影響を与えるケースもあります。現状を維持したまま資金を得られる方法として、リースバックは有効です。

また、近隣とのつながりを大切にしている方にとっても、安心して住める手段といえるでしょう。転居にともなう費用や、ストレスを避けたい方にも求められています。

将来の相続や財産整理を見据えている人

不動産は現金と違って分けにくく、相続時にトラブルのもとになることがよくあります。リースバックで生前に家を現金化しておけば、相続人に公平に資産を分配しやすくなります。

また、売却益をそのまま相続税の納税資金として活用できるため、相続人が資金不足で困るリスクも減らせます。さらに、生前に自分の意思で財産を整理しておくことで、子ども世代にとっても心理的な負担を軽減できます。

相続時に揉め事を避けたい、事前に自分の希望を反映させておきたいと考える人にとって、リースバックは有効な選択肢といえます。終活の一環としても活用しやすく、注目が集まっています。


リースバック利用する?他の方法にする?選択を誤りたくない方は不動産一括査定

リースバックは便利な仕組みですが、すべての人に最適とは限りません。自宅の売却価格や今後かかる家賃、将来的な選択肢の有無など、生活環境や契約内容、業者によって大きく変わります。

そのため、「今の自宅がどれくらいの価値があるのか」「他の売却方法と比べて本当に得なのか」を把握してから、通常の売却か、リースバックを利用するか判断することが大切です。

不動産一括査定を利用すれば、複数の不動産会社へ同時に査定を依頼でき、客観的に自宅がいくらで売れるのか、という相場観をつかめます。売却の相場がわかれば、リースバックの条件が妥当かどうかを比較できるので、納得できる判断材料となります。

「想定より家の価値が高くて、リースバック以外の選択肢もあったのに」と後悔しないためにも、まずは一括査定から始めてみるのがおすすめです。

この記事の編集者

リビンマッチ編集部 リビンマッチ編集部

リビンマッチコラムでは、むずかしい不動産の事をできる限りわかりやすく、噛み砕いて解説しています。不動産に対するハードルの高いイメージ、とっつきにくい苦手意識を少しでも取り除いて、よりよい不動産取引のお手伝いをさせていただきます。
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