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賃貸併用住宅の成功例と失敗から考える対策

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賃貸併用住宅の成功例と失敗から考える対策

自宅に賃貸用の部屋も設ける賃貸併用住宅は、賃貸物件用に自宅以外の別の土地を用意する必要が無く、自宅の土地を有効活用しつつ副収入を得ることができる、魅力的な選択肢です。 上手く経営すれば大きなメリットがある賃貸併用住宅ですが、「自宅に住みながら、同じ建物で物件オーナーとして賃貸経営を行う」というのは特殊な状況です。そのため、物件の管理やローンなどが通常の賃貸とは異なるので、独特の難しさもあります。

この記事では、賃貸併用住宅だから成功できた・失敗したパターンをご紹介します。

賃貸併用住宅の成功例

戸建てのイメージ

戸建てのイメージ

まずは賃貸併用住宅の成功例を見ていきましょう。

上手く自主管理ができる

賃貸併用住宅には、オーナー自身も住むことになります。オーナーが日常の生活を行う延長で賃貸部分の管理も行うことができるので、物件管理を自分で行う「自主管理」がしやすくなると言えます。

一般の賃貸物件の場合の自主管理は、管理会社への委託費用を抑えられたり物件状態の変化にいち早く気づけたりするメリットがある一方、近くに住んでいなければクレームやトラブルへの対応に時間や手間がかかるので敬遠されがちです。

賃貸併用住宅の場合は、同じ建物にオーナーが住むので、何か起きた時の対応も素早くできます。このようなメリットを活かして、賃貸併用住宅では自主管理によって管理会社への委託費用を抑えることができます。賃貸物件のコストで一定を占める委託費用を抑えることができれば、賃料を抑えても利益を出しやすく、そうすれば空室率も下がるので、結果的に収益性が上がるということになります。

このように賃貸併用住宅によって自主管理の弱点を補うという方法は、賃貸併用住宅の成功パターンの1つと言えます。

住宅ローンを組んで賃貸経営ができる

賃貸併用住宅で成功している方の中には、経営を始める時点で「住宅ローン」を活用して、毎月のローン負担を小さくしている方がいます。

住宅ローンは国や自治体によるサポートが大きいため、金利が2019年現在で0.4%前後と、他のローン金利では考えられないほどの低水準となっています。

一方で居住の伴わないアパートローンの金利は、2~4%程度となっています。

この差について「たかが3%程度」と感じてしまうかもしれませんが、住宅ローンは借入期間が長いので、借入金額によっては1%の違いで数百万円、数千万円の違いを生むことになります。

賃貸併用住宅で住宅ローンを適用するためには、自宅部分の床面積が全体の50%以上である必要があります。貸し出す面積が大きいほど利益が大きくなるのでバランスがとても大切ですが、コストを下げるという意味で、住宅ローンを上手に活用するのも成功パターンの1つと言えます。

周辺環境に敏感でいられる

賃貸併用住宅ではオーナーが実際に住んでいるので、近隣の変化に対応しやすくなります。

賃貸経営で困るのは、空室率の上昇による収益の低下です。賃貸併用住宅では物件のオーナーに実際に同じ環境で生活をしているので、周囲の変化に敏感でいることができます。例えばマンションや大型商業施設が近くに作られれば、家賃を上げるなど対応することができます。

相場通りの家賃設定などでいち早く対処することができれば、経営面での問題を回避できるだけでなく、利益の最大化にもつながるかもしれません。

固定資産税の対策ができた

固定資産税の軽減措置を上手く活用するという方法もあります。

「住宅用地の特例」とは、土地を更地で保有するよりも住宅を建てた方が、税金が安くなる軽減措置です。住宅用地の特例を適用すると、1戸に対して200平米まで、固定資産税の課税標準額を6分の1まで減額することができます。

ただし、200平米を超えてしまうと、固定資産税の課税標準額は2倍になってしまいます。そのため、特に広い土地を所有している場合には、賃貸併用住宅を建設することで住宅用地の特例で税負担を軽減できる範囲を広げることができます。

こちらは単なるアパート経営でも使える方法ではありますが、効果的なパターンだと言えます。

第三百四十九条の三の二
専ら人の居住の用に供する家屋又はその一部を人の居住の用に供する家屋で政令で定めるものの敷地の用に供されている土地で政令で定めるもの(前条(第十一項を除く。)の規定の適用を受けるもの及び空家等対策の推進に関する特別措置法(平成二十六年法律第百二十七号)第十四条第二項の規定により所有者等(同法第三条に規定する所有者等をいう。)に対し勧告がされた同法第二条第二項に規定する特定空家等の敷地の用に供されている土地を除く。以下この条、次条第一項、第三百五十二条の二第一項及び第三項並びに第三百八十四条において「住宅用地」という。)に対して課する固定資産税の課税標準は、第三百四十九条及び前条第十一項の規定にかかわらず、当該住宅用地に係る固定資産税の課税標準となるべき価格の三分の一の額とする。
地方税法(住宅用地に対する固定資産税の課税標準の特例)

賃貸併用住宅の失敗例

集合住宅のイメージ

集合住宅のイメージ

続いて賃貸併用住宅の失敗例を見ていきましょう。

失敗と対策1:自分の好みに偏ってしまい入居者が集まらない

賃貸併用住宅では入居者の目線になることが大切です。

賃貸併用住宅での失敗として多いのは、オーナーが入居者よりも自身の居住環境を優先した作りとしてしまうことです。オーナーが住む空間にこだわってしまい、入居者が上手く集まらなければ賃貸経営による収益を上げることができません。

せっかくの新築住居で、自身の住空間にこだわることも大事です。しかし賃貸併用住宅における物件の魅力は「入居者のニーズを満たしている」ことが大前提となるので、注意しましょう。

失敗と対策2:自分と入居者の生活リズムが合わない

賃貸併用住宅ではオーナーと入居者が同じ建物に住むことになるので、入居者の生活リズムがオーナーの暮らしに影響を及ぼすことがあります。

ある失敗例としては、一人暮らし向けの部屋で賃貸経営をしたら学生や若い社会人が集まり、深夜の騒音に悩まされたというケースがあります。一人ひとり生活の時間帯は違うものなのでどうしても致し方ないところはありますが、入居した方がどんな生活リズムかは入居するまではわからないので、難しいところです。

賃貸併用住宅では、単なる経営面だけでなく、自身の生活のことも考えなくてはいけません。例えば防音を徹底したり、騒音に悩まされにくい間取りしたり、もしくはファミリー層に合わせた物件タイプにしたり、設計段階で考慮しておく必要があります。

ただし、設計を工夫すればそれだけ建築費用も高くなり、結果として収益性が下がってしまうことにもなります。このように、賃貸併用住宅では利益と生活のバランスを考えておく必要があります。

失敗と対策3:売却が難しい

賃貸併用住宅はご自身の住居であるだけでなく、投資物件としての側面もあります。そのため、売却をする時のこともある程度想定していなければ、手放したくても買い手が付かず、大きな損失となってしまうかもしれません。

賃貸併用住宅は、将来的に単なる投資物件になる可能性もあれば、そのまま賃貸併用住宅として別の人が所有する可能性もあります。もしくは、2階部分を賃貸にしているような賃貸併用住宅であれば、2世帯住宅として使われるかもしれません。

いずれにしても、建設の時点で売却を意識してはじめなければ、賃貸併用住宅は投資物件としての価値を失うことになってしまいます。


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