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人口減少で不動産価格が上がる理由|土地の価格との相関関係は

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人口減少で不動産価格が上がる理由|土地の価格との相関関係は

「人口は減少しているが、不動産価格は上昇している」この事実に対し、日本の人口が減れば住む人も減るのだから、不動産価格が上がるのはおかしい、と思う方もいるでしょう。

実際、人口の増減が不動産価格にまったく影響しないとは言い切れませんが、不動産価格の上昇は多くの要因が重なった結果です。土地の供給量や高齢化、不動産投資、金利の上下、外国人投資家の資金流入など、挙げればきりがありません。

本記事では、人口が減少しているのに、不動産価格が上昇している代表的な理由を3つ解説します。不動産を安値で購入しやすい時期、高値で売却しやすい時期についても説明しますので、将来持ち家の売買を検討されている方はぜひ参考にしてください。

前提!人口は減少しているが不動産価格は上昇傾向

総務省統計局のデータによると、日本人の人口は長期的に減少しています。2024年10月1日時点で日本人の人口は前年より89万8,000人減少し、減少幅は13年連続で拡大しています。

今後も人口減少が続くと予測されており、不動産市場への影響が懸念されています。

統計局ホームページ/人口推計(2026年(令和8年)4月令和2年国勢調査を基準とする確定値、2026年(令和8年)9月概算値)

画像引用:総務省統計局「「統計局ホームページ/人口推計(2026年(令和8年)4月令和2年国勢調査を基準とする確定値)」

上の図のとおり日本の総人口は減少を続けていますが、国土交通省が公表している不動産価格指数を見てみると、人口減少が目立つ2019年以降と比較してみても、住宅の各区分は上昇傾向にあります。

不動産価格指数とは、毎年30万件程度の不動産取引情報をもとに、価格の動向を指数化したデータです。住宅と商業用不動産(オフィスや店舗など)の価格変動を把握するために使用されています。

不動産価格指数(2026)

画像引用:国土交通省「不動産価格指数」(PDF)

不動産価格の動きは物件の種類や地域によって異なりますが、不動産価格は人口減少のみで決まるわけではない、ということがわかります。

人口減少下でも不動産価格が上昇し続けている理由

人口の減少下でも不動産価格が上昇し続けている主な理由は、次のとおりです。

  • ひとりや少人数で住む人の増加
  • 住宅の解体件数の増加
  • 外国人投資家の資金流入

不動産価格が上昇する理由は、ひとつではありません。あらゆる要素が複雑に絡み合っているため、詳しく解説します。

ひとりや少人数で住む人の増加

総務省の「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」によると、2026年1月1日現在、日本人住民と外国籍の世帯数は5,913万1,144世帯となり、前年より17万5,444世帯増加しました。

日本に住む「日本人住民のみの世帯」と「日本人と外国人住民の混合世帯数」の統計推移
西暦(年)世帯数(世帯)一世帯あたり平均構成人員(人)
19783,485万8,6963.28
19884,002万5,0873.04
19984,615万6,7962.72
20085,232万4,8772.43
20185,661万3,9992.21
20195,699万6,5152.19
20205,738万5262.17
20215,785万4,8872.14
20225,822万6,9822.12
20235,849万3,4282.09
20245,873万8,8882.07
20255,895万5,7002.05
20265,913万1,1442.02

参考:総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数(令和8年1月1日現在)」第29-1表 世帯数等の推移【日本人住民・複数国籍】

日本の総人口は長期的に減少している一方で、世帯数は増加しています。その背景にあるのが、1世帯あたりの構成人員の減少です。

1968年には一世帯あたりの構成人数は平均3.76人でしたが、2026年には2.02人まで減少しています。こうした変化は、次の家族構成の変化が関係していると考えられます。

  • ひとり暮らしの「単身世帯」の増加
  • 「三世代同居」など、人数の多い世帯の減少

少子高齢化が進む中、住宅需要は人口だけでなく、世帯数の変化にも影響を受けます。たとえば、人口が減少していても世帯数が増えている地域では、住宅需要が維持される可能性があるためです。

ただ注意したいのが、世帯数は住宅需要を考えるうえで重要な指標ですが、世帯数の増加がそのまま購入需要や不動産価格の上昇につながるわけではないという点です。不動産価格は立地や住宅の供給状況、建築費、金利などにも大きく左右されます。世帯数が増加していても、空き家が多く住宅需要の弱い地域では、価格が下落するおそれがあるのです。

住宅の解体件数の増加

住宅の解体件数が増加していることも不動産価格が上昇する要因です。環境省の資料によると、鉄骨造・鉄筋コンクリート造の民間建築物の解体件数は、2028年まで右肩上がりで増加すると予想されています。

鉄骨造・鉄筋コンクリート造の民間建築物の解体件数

鉄骨造・鉄筋コンクリート造の民間建築物の解体件数

画像引用:環境省「事前調査の信頼性の確保(関係情報の整理)」

すべての建物には耐用年数が設定されており、住宅用の鉄筋コンクリート造であれば47年となります。この耐用年数は建物が使えなくなる年数ではなく、減価償却※のために国が定めた年数です。

そのため、耐用年数を過ぎても建物を使い続けることはできますが、築年数の経過とともに老朽化が進むため、修繕費や維持管理費が増えていくのが一般的です。さらに、耐震性への不安や建て替えの必要性などから、建物の解体が選択される場合もあります。

住宅の解体が進む一方で、新築住宅などの供給が十分に増えなければ、市場にある住宅の数は減少していきます。その結果、住宅需要が維持されている地域では需給が引き締まり、既存住宅の価格が下がりにくくなる可能性があります。

つまり、仮に人口減少によって家の解体件数が増えたとしても、不動産価格に影響するとは限らないということです。不動産価格は、住宅の解体や新築による供給量と、地域の住宅需要とのバランスによって左右されます。

※減価償却
モノの価値は年月が経つほど減少していくという考えのもと、取得にかかった費用を耐用年数に応じて分割し、経費として計上する方法

外国人投資家の資金流入

外国人類推者によるマンション取得割合の推移

画像引用:国土交通省「不動産登記情報を活用した新築マンションの取引実態の調査・分析について」(PDF)

近年は円安が進んでいるため、外国人投資家から見ると日本の不動産市場は割安です。安価で購入できると利回りが高まるため、投資先を探している外国人富裕層からすると、日本の不動産市場は魅力的に映ります。

日本はインフレーション※が起きているといっても、海外と比べるとまだまだ物価の上昇度合いである「インフレ率」は低いといえます。そのため、日本の不動産市場は一部の外国人投資家から買い場と捉えている声もあるのです。

国土交通省が2026年9月に公表した「不動産登記情報を活用した新築マンションの取引の調査結果」によると、東京都を中心に、大阪府や京都府の一部地域では、国外に住所がある人による新築マンションの取得割合が高く、増加する傾向が見られます。

こうした海外からの需要は、国内の人口が減少していても、一部の都市部では不動産需要を支える要因となる可能性があります。ただし、国外居住者による取得には投資目的以外の購入も含まれるため、すべてを外国人投資家による取引とみなすことはできません。

※インフレーション
お金の価値より物の価値のほうが高い状態のこと

今後はどうなる?人口と建物価格、地価の相関関係

今後の不動産価格がどうなるのかを下記の観点から解説します。

  • 人口と建物価格
  • 人口と地価

人口と建物価格に関連性は低い

人口は住宅需要に影響する要因の一つですが、人口が減少したからといって住宅価格が必ずしも下落するわけではありません。

たとえば、東日本不動産流通機構(レインズ)のデータでは、中古マンションの成約価格が、2015年から2025年まで右肩上がりで上昇し続けているのがわかります。

2015~2025年における中古マンションの成約価格

画像引用:公益財団法人 東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2025年)」

首都圏の中古マンション価格は長期的に上昇していますが、今後の価格動向は人口だけでなく、住宅需要や供給量、金利、景気などによって変わるため、予測するのは非常に難しいのです。

2015~2025年の中古戸建て住宅の成約価格

画像引用:公益財団法人 東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2025年)」

上の図は中古戸建て住宅の成約価格をまとめたものですが、2025年は前年比よりもわずかに下落しました。ただし、新規登録件数の動きや成約価格の推移をあわせて考えると、需要が弱まっているとは一概にいえません。

中古戸建て住宅の成約価格の平均は2015年が3,011万円でしたが、2025年には3,917万円となっており、長期的には高い水準を維持しています。

一方で、新築戸建て住宅の成約価格も2021年以降上昇しています。

2015~2025年の新築戸建て住宅の成約価格

画像引用:公益財団法人 東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2025年)」

新築戸建ての成約価格の平均は2015年が3,414万円でしたが、2025年には4,500万円を超える水準まで上昇しています。

中古マンションと中古・新築戸建ての成約価格の推移を見てわかるように、人口減少により売却価格が下がるとは言い切れません。

人口が減少しても土地価格が上昇する地域はある

地価も人口動態だけで決まるわけではなく、立地や需給、再開発など複数の要因で変動します。東日本不動産流通機構のデータによると、首都圏の土地(面積100~200㎡)の平均成約価格は2021年以降上昇を続け、2025年には3,970万円となりました。

2025~2025年における土地の価格

画像引用:公益財団法人 東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2025年)」

2015〜2020年までの成約価格はほぼ横ばいですが、2021年以降は2025年まで地価が上昇を続けています。一方、総務省統計局のデータでは、2014年10月から2025年まで総人口は減り続けており、土地の需要が弱まって価格が下落する可能性もあります。

不動産売買では人口の増減だけでなく、立地条件や需要の有無をあわせて確認することが重要です。

人口が減少する地域の不動産は売るべき?

人口減少が続く地域に不動産を所有している場合は、地域の住宅需要や今後の価格動向を踏まえて、売却するかどうかを判断することが大切です。人口が減少すると住宅の購入希望者も減り、価格の下落や売却期間の長期化につながるおそれがあります。特に、交通の便が悪く、生活に必要な施設が少ない地域では、買い手が見つかりにくくなることも考えられます。

また、郊外の住宅地や周囲に空き家が増えている地域では、将来的な住宅需要の変化に注意が必要です。建物は築年数の経過とともに老朽化が進むため、売却を先延ばしにすることで、希望する条件で売れなくなることも考えられます。

今後住む予定のない家や活用する見込みのない土地を所有している場合は、維持管理費や固定資産税などの負担も考慮し、早めに売却を検討したほうがよいでしょう。

ただし、人口減少が進む地域でも、駅周辺や再開発が進むエリア、住宅需要が維持されている地域では、資産価値が下がらないケースもあります。そのため、人口減少だけを理由に売却を急ぐ必要はありません。売却するか保有を続けるか迷っている場合は、まず所有する不動産が現在いくらで売れるのかを確認するとよいでしょう。 

人口減少下のいま家は買うべき?売るべき?

人口減少の日本で家を買うべき時期と売るべき時期を解説します。

  • 安値で購入しやすい時期
  • 高値で売却しやすい時期

安値で購入しやすい時期

不動産価格が下落している時期は、安値で不動産を購入できます。

下落する理由はさまざまですが、主に金利の上昇や景気などが挙げられます。東日本不動産流通機構のデータをもとに、首都圏にある中古マンションの平均成約価格を2015年と2025年で比較してみました。

成約価格は売却時の価格ですが、買主にとっては実際の購入価格でもあるため、市場の価格水準を確認する際の目安になります。

首都圏中古マンションの平均成約価格
西暦平均成約価格(円)
2015年2,892万
2025年5,200万

参考:公益財団法人 東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2025年)」

2015年時点の平均成約価格は約2,890万円ですが、2025年は5,200万円となっていました。このことからも、購入時期によって価格水準が大きく異なることがわかります。

不動産を安価で購入したい方は、現在の価格水準が過去と比べて高いのか低いのかを確認し、タイミングを見極めましょう。

高値で売却しやすい時期

不動産が高値で売れやすい時期は、住宅需要が強く、購入希望者が多いときです。

東日本不動産流通機構のデータによると、首都圏の中古マンションの平均成約価格は2015年から2025年まで長期的に上昇しています。中古戸建住宅も長期的にみると高い価格水準です。

しかし、2026年に入ると不動産の価格動向に動きが見られました。同機構が公表した2026年9月のデータでは、首都圏の中古マンションの平均成約価格は5,111万円で前年同月比では4.5%下落、中古戸建住宅は4,116万円で前年同月比5.4%も上昇しました。

また、住宅ローン金利の上昇は続いており、購入希望者の返済負担を増やし、住宅需要や売却価格に影響するおそれがあります。高値での売却を目指す場合は、不動産市場全体の動向だけでなく、所有する物件の周辺相場や住宅需要、金利動向なども確認し、売却時期を検討しましょう。

参考:公益財団法人 東日本不動産流通機構「月例速報マーケットウオッチ・サマリレポート<2026年9月度>」

人口減少による不動産の影響が気になる方は査定額を確認しよう

人口減少が続いていても、不動産価格が必ず下落するわけではありません。実際の売却価格は、地域の人口動向だけでなく、立地や交通の利便性、周辺の住宅需要など、さまざまな要因によって変わります。

そのため、将来的に家や土地の売却を考えている方は、不動産価格の推移だけで判断せず、所有する不動産の現在の価値を把握しておくことが大切です。

しかし、どの不動産会社に依頼しようか1社1社調べたり、複数社とやり取りしたりするのは意外と大変です。手間をかけずに見積もり依頼するなら、一括査定サイト「リビンマッチ」の利用がおすすめです。

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この記事の編集者

リビンマッチ編集部アイコン リビンマッチ編集部

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