中古マンション売却時の引き渡し日の決め方|流れと注意点

引き渡し日は売却するマンションの所有権が、売主から買主へ移る重要な日です。売買契約を交わした日に、引き渡し日を決めるのですが、いったいいつにすればよいのでしょうか。
特に居住中のマンションを売却するときは、引っ越しなどの手間がかかるため、容易に決められません。もし、引き渡し日までに退去できなければ、遅延損害金を払うことすらあるのです。
安心してマンション売却を進めるための、引き渡し日の決め方を紹介します。
リビンマッチのポイント
マンションの引き渡し日は、住宅ローン審査や金融機関の営業日、売主・買主の都合を踏まえて決めます。目安は空室なら契約から1カ月半~2カ月、居住中なら退去準備を考えて3~4カ月です。期日までに退去を済ませ、鍵や管理規約などの必要書類をそろえましょう
もくじ
マンション売却で引き渡し日を決める方法
引き渡し日とは、売主が買主にマンションを引き渡す日のことです。一般的なマンション売買では、引き渡し日に残代金の決済と所有権移転の手続きを行い、買主に鍵などを渡します。
引き渡し日に売買契約の成立が確定するため、事前に引き渡し日を考えておく必要があります。引き渡し日の決め方や、注意点などについて紹介します。
引き渡し日の決定に影響するポイント
引き渡し日は代金の授受をはじめ、マンション売買のすべてを完了させる日です。そのため、さまざまな要素が日程の決定に影響を与えます。引き渡し日の決定に影響するポイントには、主に次のものがあります。
- 住宅ローンの審査
- 金融機関と法務局の営業日
- 買主と売主の都合
それぞれのポイントについて見ていきましょう。
住宅ローンの審査
買主が住宅ローンを組んでマンションを購入する場合、ローンの正式な審査が終わっていなければ代金の支払いができません。そのため、引き渡し日には住宅ローンの審査を終えて、融資が正式決定している必要があります。
売買契約を交わしてから住宅ローンの正式審査を申し込み、結果が出るまで最短で2週間ほどかかります。
また、事前審査に通っていても、本審査で融資が承認されないケースがあります。住宅ローンの審査に通らなかった場合は、売買契約に定められたローン特約の条件に従って、契約が解除されることがあるため注意しましょう。
金融機関と法務局の営業日
引き渡しは、法務局と金融機関の営業日、つまり平日に行われます。さらに午前中に行うのが一般的です。
引き渡しでは代金の授受が行われるため、金融機関で入金確認のできる営業日であることが必要です。また、引き渡し当日は残代金の決済に加えて、司法書士が所有権移転登記を申請するのが一般的です。そのため、金融機関での入金確認や登記申請ができる平日に日程を設定します。
それらの手続きの時間的な余裕、さらに予期せぬトラブルに対処する時間を考慮して、引き渡しはできるだけ午前中に行えるのが理想です。
買主と売主の都合
買主と売主が会社員であれば、平日の引き渡しに対応するには有給休暇を取得するなどスケジュールの調整が必要です。ほかにも売主が引っ越し先を決めて、売却するマンションから退去する必要もあります。
引き渡し日を決めるには、そういったさまざまな都合のすり合わせが必要になります。
【空室の場合】引き渡し日の決め方
マンションが空室ということは、すでに売主の引っ越しが終わっているため、買主の都合が引き渡し日の決定に大きく影響します。
買主の住宅ローン審査や決済準備に必要な期間を考慮し、売買契約から1カ月半~2カ月程度を目安に日程を調整するとよいでしょう。
【居住中の場合】引き渡し日の決め方
居住中のマンションを売却する場合、引き渡し日までに完全に退去する必要があります。そのため、確実に退去できる日を引き渡し日にしなくてはなりません。
完全な退去には、少なくても次のことを行う必要があります。
- 転居先の選定、決定
- 転居先での手続き
- 引っ越し業者の選定、決定
- 引っ越しに関連する作業
引き渡し日は売買契約を交わすときに決めます。これらのことをいつまでに終わらせられるのか、よく考えて引き渡し日を決めましょう。もし、引き渡し日までに間に合わないと、遅延損害金の支払いなどのペナルティを受けることがあります。
すべてがスムーズに進めば、約2カ月で完全に退去できるかもしれません。しかし、不測の事態に備えて、3~4カ月は余裕を見ておくことをおすすめします。
売買契約から引き渡しまでの期間の目安
売買契約を交わしてから引き渡しまでにかかる期間の一般的な目安は、次のとおりです。
| 空室の中古マンション | 居住中の中古マンション | |
|---|---|---|
| 期間の目安 | 1カ月半~2カ月 | 3~4カ月 |
上記は統計上の平均ではなく、一般的な取引で見込まれる期間の目安です。実際の引き渡しでは、買主の住宅ローン手続きに加えて、売主の転居先の確保や引っ越しに必要な期間も考慮します
売主と買主の都合を調整し、3~4カ月程度の余裕を持たせることも検討しましょう。
希望する引き渡し日から逆算して売却を進める
マンションの売却をこれから始める方は、希望する引き渡し日から逆算してスケジュールを立てることが大切です。購入希望者が見つかるまでの期間に加え、売買契約後の住宅ローン審査や決済の準備などで3~6カ月程度はかかります。
特に、住み替えや転勤などで退去期限が決まっている場合は、希望する時期までに売却できるかを事前に確認しておきましょう。不動産会社によって販売戦略や想定する売却期間は異なるため、査定価格だけでなく、売却までのスケジュールも比較することをおすすめします。
引き渡し日に関するよくある質問
引き渡し日の大まかな決め方がわかっても、さまざまな疑問が思い浮かぶ人も少なくないでしょう。ここでは引き渡し日に関する、よくある質問にお答えします。
引き渡し日は変更できる?
- 引き渡し日を決めたのですが、急に都合が悪くなりました。変更することはできるでしょうか?
- 引き渡し日は、売主と買主の双方が合意すれば変更できます。
ただし、日程の変更には金融機関や司法書士などとの再調整が必要になるため、できるだけ早く不動産会社に相談しましょう。変更後の日程については、後々のトラブルを防ぐために、売主と買主双方で決済日延期についての覚書を交わします。
なお、覚書に記載した決済日までに引き渡しがない場合は、損害賠償請求をされるケースがあるため、引き渡し日はきちんと守りましょう。
土曜日や日曜日を引き渡し日に指定したい
- 引き渡し日を土曜日や日曜日などの休日にしたいのですが可能でしょうか?
- マンションの引き渡しは、原則として金融機関と法務局が対応できる平日に行います。
引き渡しでは代金の決済と所有権の移転登記があるため、土日祝日では金融機関と法務局が対応できないためです。引き渡し日は有給休暇を取得するなどして、平日に指定しましょう。
引き渡しは代理人にお願いできる?
- 引き渡し日にどうしても外せない用事があったら、代理人にお願いはできますか?
- 引き渡し日に売主本人が立ち会えない場合は、委任状を作成し、代理人に手続きを依頼することが可能です。
ただし、代理人に任せる手続きの範囲を明確にし、必要に応じて本人確認や印鑑証明書などの書類を用意する必要があります。トラブルの原因につながるおそれがあるため、事前に不動産会社や司法書士へ相談しておきましょう。
買主が住宅ローンの審査に通らなかったら
- もし買主が住宅ローンの審査に通らなかった場合、不動産売買契約はどうなりますか?
- 契約書に定めたローン特約の条件を満たしていれば、売買契約は白紙解除となるか、買主が契約を解除できます。
買主が住宅ローンを利用する場合は、売買契約にローン特約を設けるのが一般的です。契約書に定めた金融機関や融資金額、期限などの条件で融資の承認を得られなかった場合、買主は違約金や手付金の放棄を伴わずに契約を解除できます。
ローン特約によって契約が解除された場合、売主は、売買契約時に買主から受け取った手付金を買主へ返還します。
マンションの引き渡し日までに準備しておくこと
引き渡し日までには、次の準備をしておきましょう
- マンションから完全に退去する
- すべての鍵と鍵受領書を用意する
- 必要書類を用意する
これらの準備をするには、相当な時間を要することがあります。引き渡し日から逆算して、計画的に準備を進めておきましょう。それぞれの準備について解説します。
マンションから完全に退去する
引き渡しで買主のものになるのですから、マンションから完全に退去する必要があります。売買契約で特に取り決めをしていない限り、家具や電化製品などもすべて処分しなくてはなりません。
クローゼットやバルコニーなどに荷物が残っていないか、必ずチェックしてください。あわせて、部屋のすみずみまで清掃をしておきましょう。
すべての鍵と鍵受領書を用意する
マンションを利用するにあたって、必要な鍵をすべて用意しましょう。スペアキーがある場合は、スペアキーも含めてすべての鍵を用意します。そのほか、共用施設やメールボックスなどの鍵も忘れずに用意してください。
また、すべての鍵を買主へ渡したことを証明する、「鍵受領書」も作成します。
必要書類を用意する
引き渡し時に渡す書類を用意します。マンション売却の引き渡しでは、次のような書類が必要です。
- 登記識別情報通知(登記済権利証)
- 印鑑証明書
- 本人確認書類
- 実印
- マンション管理規約・使用細則
- 分譲時のパンフレットや設備の取扱説明書
- 固定資産税・都市計画税の納税通知書など
- 通帳など売却代金の振込先がわかるもの
場合によっては、そのほかの書類が必要になることがあります。不動産会社に必要書類を確認し、引き渡し日までに用意しておきましょう。
マンションの引き渡し当日の流れ
マンション売却の引き渡し日は、売買契約の内容を実行に移す重要な日です。当日は買主が利用する金融機関などに売主・買主・不動産会社・司法書士・金融機関担当者が集まり、1〜2時間ほどで手続きを進めます。引き渡しは、午前中に開始するのが一般的です。万が一に備えて、半日ほど予定を空けておくと安心です。
- 司法書士による書類確認と本人確認
売主が持参した登記識別情報(権利証)や印鑑証明書などの書類に不備がないか確認する - 住宅ローン完済と抵当権抹消の確認
売主側に住宅ローンの残債がある場合、売却代金での完済手続きと抵当権抹消書類の準備をあわせて確認する - 固定資産税や管理費などの日割り精算
固定資産税や都市計画税、マンションの管理費、修繕積立金などを精算する。固定資産税は引き渡し日を基準に日割り精算するのが一般的だが、契約内容によって異なる。 - 残代金の受け取りと諸費用の支払い
買主から残代金(売買代金から手付金を引いた額)が振り込まれる。受領後、仲介手数料や司法書士への報酬などの諸費用を支払う - 鍵の引き渡しと完了対応
すべての精算が完了したら、鍵や取扱説明書などを買主に渡して手続きは終了する。所有権移転登記は司法書士が決済当日に申請するのが一般的で、登記の完了までは通常1〜2週間程度かかる。
事前の書類準備を万全にしておくことで、当日の手続きをよりスムーズに進めることができます。
マンション売却には信頼できる担当者が必要
マンション売却はほとんどの人にとって、はじめての経験です。わからないことがあっても当然なのですが、なかなか相談しにくいかもしれません。そういったときに頼りになるのが、不動産会社の担当者です。わからないこと、迷っていることを気軽に相談できる担当者であれば、安心してマンション売却を進められるでしょう。
取引件数の多い大手の不動産会社なら、信頼できるかもしれません。しかし、担当者まで信頼できるかどうかは別問題です。
信頼できる担当者に巡り会うために、複数の不動産会社に相談することをおすすめします。いくら会社が信頼できたとしても、不信感のある担当者では不安を抱えたままマンション売却を進めることになります。
できるだけ多くの担当者に会うために、一括査定サイトの「リビンマッチ」を利用してください。リビンマッチは売却するマンションの情報や連絡先を入力すると、不動産会社へ査定を依頼できるサービスです。最大6社の不動産会社からマンションの査定を受けられるため、信頼できる担当者を見つけられるチャンスが広がります。
引き渡しに不安があるなら不動産買取もおすすめ
不動産買取とは、不動産会社が買主となってマンションを購入する不動産売買の方法です。個人の買主を見つける仲介と違って、不動産会社に対応するだけで済みます。買主を探すための販売活動も必要ないため、マンション売却もすぐに完了するのがメリットです。
不動産買取は、買主となる不動産会社と直接条件を調整できるため、引き渡し日を決めやすいのがメリットです。また、不動産会社によっては、不用品などを残したまま売却できるケースもあります。
一方で、不動産買取では、売却価格が仲介で売却する価格の約7~8割になるというデメリットがあります。不動産会社が再販売にあたって、費用をかけてリノベーションなどを行うため、その費用などが差し引かれているためです。
自由度の高い引き渡し日やスピーディな取引など、不動産買取のメリットは小さくありません。リビンマッチは不動産買取にも対応しています。複数社から査定を受けられるため、もっとも高く買い取る不動産会社を見つけられます。
この記事の編集者
リビンマッチ編集部
リビンマッチコラムでは、むずかしい不動産の事をできる限りわかりやすく、噛み砕いて解説しています。不動産に対するハードルの高いイメージ、とっつきにくい苦手意識を少しでも取り除いて、よりよい不動産取引のお手伝いをさせていただきます。
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運営会社:リビン・テクノロジーズ株式会社(東京証券取引所グロース市場)
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