マンション売却の注意点!失敗しないために確認すべきこと

マンションの売却では数千万円もの大金が動くため、どんなことにも慎重になる必要があります。些細な失敗から想定を下回る金額で売却する、そんなこともあるので注意が必要です。マンション売却を成功させるため、注意点をあらかじめ把握しておきましょう。
リビンマッチのポイント
マンション売却では、査定、不動産会社選び、売買契約などあらゆるタイミングで注意点があります。すべてを把握することは難しいので、必要なタイミングで基本情報をチェックすることをおすすめします。信頼できる不動産会社を見つけられると、お任せできることが多くて安心です。
もくじ
マンション売却の成功には注意点のチェックが重要!
マンション売却で失敗しないためには、あらかじめ注意点を把握しておくことが大切です。売却に向けて専門的な知識が多く求められることから、初心者が準備なしにマンションの売却を進めるのはリスクがあります。
たとえば、相場を知らずに安く売ってしまったり、悪質な不動産会社を選んでトラブルに発展したりするケースも考えられるでしょう。実際に、知識不足で売却を進めた結果「こんなはずじゃなかった」と後悔する人は少なくありません。
マンション売却で失敗しやすい代表的なポイントには、次のものがあります。
- 相場価格を調べずに売り出す
- 不動産会社を比較せずに決める
- 住宅ローンの残債の確認を怠る
- 売却にかかる諸費用を見落とす
- 契約書の内容を十分に確認しない
- 税金対策を考えずに進める
- 引き渡し準備をあと回しにする
納得できる価格でスムーズにマンション売却するためにも、事前に注意点をチェックしておきましょう。
マンションの売却前に確認すべき注意点
マンション売却は、不動産会社に相談する前から注意が必要です。売却時期の見極め、価格相場の調査、住宅ローンの残債の確認、修繕予定の把握などのポイントをしっかり押さえておき、満足のいくマンション売却を目指してください。
不動産がよく売れる時期を調べる
不動産売買がもっとも活発になる時期は、一般的に1~3月です。なぜなら、転勤や進学などのライフイベントが集中し、4月からの新生活に向けて住み替えを検討する人が増えるためです。1~3月は購入希望者の数がぐんと増えるため、売却のチャンスが広がります。
ただし、必ずしも1~3月がベストとは限りません。ライバル物件も増えるため、価格競争が激しくなることもあるのです。むしろ競合が少ない夏場や冬場を狙って、じっくりと買主を見つける判断も有効でしょう。所有するマンションの魅力を最大限に活かせる、最適の時期を見極めることが大切です。
売り出すエリアの価格相場を調べる
売り出すエリアのマンションの価格相場を、あらかじめ把握しておくことも大切です。相場を知らずに売り出すと、「高すぎてなかなか売れない」「価格を安くしすぎて損した」といった失敗に陥りがちです。
また、査定価格と成約価格には、金額の差があることも覚えておきましょう。査定はあくまで目安であり、最終的な成約価格はエリアの需要と供給のバランスなどに左右されます。
価格相場の調べ方
マンションの価格相場を調べる方法は複数あり、それぞれに特徴があります。
- レインズマーケットインフォメーション
- 全国の不動産会社が利用する「レインズ※」に登録された、成約価格をもとにしたデータを確認できる。ただし、エリアや時期によっては取引データが少ない/dd>
- 大手不動産ポータルサイト(SUUMOやHOME’Sなど)
- 豊富なマンションの情報を比較できる。ただし、掲載されているのは売り出し価格であり、実際の成約価格とは異なる点に注意が必要/dd>
- 一括査定サイト(リビンマッチなど)
- 複数の不動産会社へ一括で査定を依頼できるサービス。正確な相場感を手軽につかめるが、不動産会社との対応が都度必要
それぞれの特性を理解して使い分けることで、不動産の知識があまりない人でも、精度の高い相場調査ができます。
住宅ローンの残債を確認する
マンションを含めて不動産を売却するには、売却代金で住宅ローンを完済し、金融機関が設定した抵当権を抹消する必要があります。住宅ローンの残債の確認は、金融機関から発行される残高証明書や返済予定表で正確にチェックできます。
住宅ローンの残債が売却予定価格を上回る(オーバーローン)の場合は、手続きが複雑になるため、まずは現在の残債額を正確に把握することからはじめましょう。
オーバーローンの場合は売却できないことがある
オーバーローンとは、売却価格よりも住宅ローンの残債のほうが多い状態を指します。オーバーローンの場合、売却代金だけでは住宅ローンを完済できないため、そのままではマンションを売却できません。一般的な対処法には、次の方法があります。
- 不足分を自己資金で補填する
- 住み替えローンを利用する
- 任意売却を活用する(支払いが困難な場合)
オーバーローンだった場合は早めに金融機関へ相談し、専門知識を持った担当者と一緒に、解決策を見つけていきましょう。
マンションの売却方法を理解する
マンション売却には大きく分けて、「仲介」と「買取」の2つの方法があります。どちらの方法を選ぶのかによって、売却価格や手続きの流れが大きく変わるため、事前にメリットとデメリットをしっかり理解しておくことが大切です。焦らずに、いまの状況や希望を優先して、適切な売却方法を選択しましょう。
仲介と買取とは
仲介と買取の特徴を表にすると、次のようになります
| 項目 | 仲介 | 買取 |
|---|---|---|
| 買主 | 個人または法人 | 不動産会社 |
| 売却価格 | 市場価格に近い金額 | 市場価格の6~8割程度 |
| 売却期間 | 3~6カ月程度 | 1カ月~1カ月半程度 |
| 仲介手数料 | 必要 | 不要 (直接取引の場合) |
| 契約不適合責任 | あり | 免責されることが多い |
仲介は不動産会社が買主を見つけて物件の売買を仲立ちさせる売却方法です。市場価格に近い金額で売却できる可能性が高いのがメリットです。一方で、買い手が見つかるまでに時間がかかることが、デメリットといえるでしょう。
買取は不動産会社が直接物件を購入する方法で、短期間で現金化できることが最大の魅力です。ただし、売却価格は市場価格の6~8割程度になることが一般的です。マンションの売却で何を優先するのかをよく考え、自身に適した売却方法を選択してください。
売却理由をはっきりさせておく
マンションを売却するときは、売却理由や背景を明確にしておくことが大切です。転勤、住み替え、資産整理、離婚、相続など、理由によって売却のタイムスケジュールや価格設定などが変わることがあるためです。
- 急いで売る必要があるのか
- じっくり時間をかけられるのか
こういった売主の事情によって、不動産会社の提案内容も変わるでしょう。売却理由を踏まえて、あなたと不動産会社が二人三脚で最適な売却プランを立てられるようにしておきましょう。
マンションの大規模修繕予定を調べる
マンションの大規模修繕は売却に大きく影響するため、事前にチェックしておく必要があります。修繕直後のマンションは、外観が築年数の割に新しく見えて売却しやすい一方、修繕直前だと見た目の印象が悪くなることがあります。長期修繕計画書と管理会社への確認を行い、売却のタイミングを慎重に検討することが大切です。
もし売却時期と修繕工事の時期が重なる場合は、内覧に支障が出ることもあるため、工事スケジュールを十分に把握しておきましょう。
マンション売却でかかる費用の注意点
マンション売却では思わぬ費用が発生することがあるため、事前に必要な諸経費を把握しておくことが大切です。売却代金がそのまま手取りにならないことはもちろん、仲介手数料の支払い時期やリフォームの必要性も、慎重に検討する必要があります。
売却にかかる諸経費を確認する
マンションを売却した代金は、そのまま受け取れるわけではありません。さまざまな諸経費が差し引かれて、残りが売主の手取りになります。マンションを売却する前に手取りの金額がどれくらいになるのか把握するため、諸経費を確認しておきましょう。
マンション売却でかかる主な諸経費と、金額の目安は次のとおりです。
| 費用項目 | 支払い対象 | 金額の目安 |
|---|---|---|
| 仲介手数料 | 不動産会社 | 売却価格×3%+6万円+消費税 |
| 印紙税 | 売買契約書に貼る印紙代 | 1万~3万円 |
| 登記費用 | 抵当権抹消登記など | 2万~5万円 |
| ハウスクリーニング代 | 室内の清掃費用 | 5万~10万円 |
これらの費用は売却価格などによって変動するため、不動産会社に詳細な見積もりを依頼することをおすすめします。また、マンションの売却で利益が出た場合は、所得税や住民税などの支払いが発生することがあります。
リフォーム・修繕は不動産会社と相談する
費用対効果を考えると、リフォームを実施する場合は最低限の補修やハウスクリーニング程度にとどめるのが一般的です。なぜなら、リフォームや修繕をしたとしても、工事費用を売却価格に上乗せできるとは限らないためです。購入希望者の好みに合わなかったり、購入希望者が自分でリフォームしたいと考えていたりすることもあって、リフォームの有無を個人が判断するのは難しいでしょう。リフォームを実施する前に、必ず不動産会社の担当者と相談することが大切です。
仲介手数料をいつ支払うか不動産会社に確認する
仲介手数料の支払いタイミングは、売買契約時に半額、引き渡し時に残りの半額というパターンが一般的です。ただし、支払いのタイミングは不動産会社によっては変更でき、引き渡し時に全額を支払う契約も可能です。
仲介手数料の金額や支払うタイミングは媒介契約で決めるため、必ず事前に相談をしておきましょう。
マンション売却の不動産会社選びの注意点
マンション売却の成功と失敗は、不動産会社選びで決まるといっても過言ではありません。不動産会社の実績や担当者のスキル、契約形態など、注意の必要なポイントは数多くあります。「どの会社に頼めばいいの?」と戸惑うかもしれませんが、後悔しない不動産会社選びのために、注意点を押さえて慎重に決定しましょう。
デベロッパー系不動産会社とそのほかの不動産会社を比較する
マンション新築時の分譲主(デベロッパー)系列の不動産会社は、そのマンションの構造や特徴を熟知していることが強みです。一方でそのほかの不動産会社は、多様なマンションの売却実績に加え、幅広いネットワークを活用できるメリットがあります。それぞれのメリットをまとめると、次のようになります。
- マンションの構造や特徴を熟知している
- マンションの将来計画を把握している
- アフターサービスの引継ぎが期待できる
- 多様なマンションの売却実績がある
- 幅広いネットワークを活用できる
- 多くの顧客にアプローチできる
どちらがよいのかは簡単には決められないため、複数の不動産会社に査定を依頼してから検討することが大切です。査定価格だけでなく、その根拠や具体的な販売戦略を聞いて比較、検討をしましょう。
不動産会社のマンション売却の実績を確認する
不動産会社を選ぶときは、売却予定のマンションがあるエリアでの実績を重視することが大切です。同じ条件のマンション売却をどれだけ手がけているかどうかも、得意・不得意を判断するポイントになります。実績の確認は不動産会社のWebサイトだけでは不十分なため、担当者に直接聞くようにしましょう。
「現在、周辺エリアで売却中のマンションはありますか?」
「この地域でのマンション売却実績は豊富にありますか?」
「似たようなマンションの売却事例を教えてください」
これらの質問に対して、具体的な回答ができる不動産会社や担当者なら、安心してマンションの売却を任せられるでしょう。
管理組合や共用施設に詳しい会社を選ぶ
マンション売却に精通した不動産会社や担当者は、管理状況などの深い知識を持っています。管理組合の財務状況、修繕積立金の適正額、長期修繕計画の内容など、詳細な管理状況を調査のうえで正確に把握してくれます。そのため、共用施設の魅力を効果的なセールスポイントとして、購入希望者へ伝えてくれるでしょう。
内覧で購入希望者から質問された際に、担当者がスラスラと答えられるかどうかも重要な見極めポイントです。事前にさまざまな質問を投げかけて、担当者の知識レベルをチェックしてみてください。知識が豊富な担当者なら、購入希望者の不安を解消し、成約につなげてくれる可能性が高まります。
自分に合った媒介契約を選択する
媒介契約には3つの種類があり、それぞれに異なる特徴があります。それぞれの媒介契約の特徴をまとめると、次の表のとおりです。
| 専属専任媒介契約 | 専任媒介契約 | 一般媒介契約 | |
|---|---|---|---|
| 契約できる会社の数 | 1社 | 1社 | 制限なし |
| 契約期間 | 最長3カ月 (延長時は再契約) | 最長3カ月 (延長時は再契約) | 規定なし ※3カ月が一般的 |
| 自己発見取引 | 不可 | 可 | 可 |
| レインズへの登録義務 | 媒介契約締結後5日以内 | 媒介契約締結後7日以内 | 任意 |
| 依頼者への報告義務 | 1週間に1回以上 ※文書またはメールで報告 | 2週間に1回以上 ※文書またはメールで報告 | 任意 |
基本的な媒介契約の選び方は、次のとおりです。
- 不動産会社を1社に絞って売却を任せたい
- ⇒専属専任媒介契約または専任媒介契約
- 複数の不動産会社に売却を任せたい
- ⇒一般媒介契約
専属専任媒介契約または専任媒介契約は、1社に限定することで積極的な売却活動が期待できる傾向があり、一つひとつ相談しながら進めたい人などに向いています。一方の一般媒介契約は、依頼した不動産会社同士の競争意識が働きやすい傾向があり、人気のある立地でより高く売りたい人などに向いています。
媒介契約選びで迷ったら、次の記事を参考にして検討してください。
マンションの売却活動をするときの注意点
不動産会社が決まったら、いよいよマンションの売却活動がスタートします。居住状況や広告戦略、価格設定から買主選びまで、売却活動中にも多くの判断が求められます。ここからの注意点を把握しておけば、より効果的な売却活動が期待できるでしょう。
住んだまま売るか、空室にして売るかを決める
マンション売却では、居住中に売るか引っ越してから売るかが、大きなポイントになります。基本的に購入希望者へ好印象を与えられるのは、引っ越して空室にする売り方です。空室であれば室内をすっきりと見せられるため、内覧の印象が格段によくなるでしょう。ただし、引っ越し費用や空室期間中の管理費などが、仮住まいの費用とは別にかかってしまうことに注意が必要です。
住んだままマンションを売る場合は引っ越し費用がかからず、売れるまで住み続けられる安心感がメリットです。一方で、内覧のたびに片づけや清掃が必要になり、購入希望者に生活感が伝わりやすくなるデメリットがあります。
居住中に売る場合は、内覧前に室内の電気をつけて明るくするほか、換気して匂い対策をすることで印象のアップが期待できます。
広告費用を追加するかどうかを検討する
不動産ポータルサイトへの掲載など、基本的な広告費用は仲介手数料に含まれていることが一般的です。しかし、より多くの購入希望者にアピールするため、追加の広告費用を提案される場合があります。たとえば、プロのカメラマンによる撮影で掲載用の写真の質を上げたり、より目立つ位置に掲載したりする有料オプションなどです。
ただし、追加費用を支払ったからといって高値で売却できるわけではありません。本当に効果が見込めるかどうか、不動産会社と慎重に打ち合わせすることが大切です。
売り出し価格の値下げは慎重に判断する
前提として、値下げは最終手段であり、安易に行うべきではありません。なぜなら、すぐに値下げをすると「まだ下げられるかもしれない」と期待され、さらなる値下げ交渉を招くおそれがあるためです。
値下げを検討するタイミングとしては、内覧の反響がまったくない場合や、周辺の相場が大きく下落した場合などが挙げられます。値下げの幅や実施時期は、不動産会社のアドバイスを受けつつ、近隣の成約事例など客観的なデータに基づいて冷静に判断することが大切です。要求されたとおりに値下げするのではなく、戦略的に考えましょう。
売却状況によって不動産会社の変更を検討する
媒介契約には有効期間があり、専属専任媒介契約や専任媒介契約だけでなく、一般媒介契約でも3カ月で設定されることが一般的です。この期間中に思うような成果が得られない場合は、不動産会社の変更を検討してもよいでしょう。変更を検討すべき具体的なケースは次のとおりです。
- 売却活動の報告がまったくない
- 問い合わせや内覧が極端に少ない
- 契約前に約束した広告活動を行っていない
- 担当者とのコミュニケーションがうまく取れない
媒介契約の期間が切れるタイミングで、ほかの不動産会社との契約を進めましょう。契約期間中に解約する場合は違約金が発生する可能性があるため、契約書の解約条件を事前に確認しておくことが大切です。
買主を決めるときは不動産会社とよく相談する
購入希望者が物件の購入を決定すると、売買価格などの条件が記載された購入申込書(買付証明書)が提出されます。購入申込書を受け取ったら、次の項目を必ずチェックしましょう。
- 購入希望価格と値引き交渉の有無
- 手付金の金額
- 住宅ローンの利用金額(事前審査の状況)
- 引き渡しの状態(設備の残置、リフォームの有無など)
- 引き渡し希望日
- 契約条件や特約事項
価格にばかり注目する人が多いかもしれませんが、購入希望者の資金計画の確実性も重要な判断材料です。住宅ローンの事前審査を通過している購入希望者や、現金購入の購入希望者のほうが安心して取引を進められます。
複数の購入希望者から申し込みがあった場合は、価格や条件を総合的に比較して、もっとも信頼できる人を選ぶようにしましょう。不動産会社の担当者と十分に話し合いながら、慎重に判断することが売却成功への近道です。
マンションの売買契約を結ぶときの注意点
売買契約はマンション売却でもっとも重要な局面であり、ここでの不備がトラブルの原因となることが少なくありません。契約書の内容確認から必要書類の準備、引き渡し日の設定までの注意点を確認しながら、慎重にチェックをして進めましょう。
売買契約書に問題がないか確認する
売買契約書は法的な効力があるめため、一度署名・捺印すると簡単には変更できません。そのため、必ず内容をすみずみまで確認しましょう。特にチェックすべき重要項目には、次のものがあります。
- 売買代金の金額と支払い方法
- 手付金の額と支払い時期
- 引き渡し日と所有権移転の時期
- 契約不適合責任の範囲と期間
- 住宅ローン特約などの特約条項
- 固定資産税や管理費などの精算方法
- 契約解除の条件と違約金の額
「難しくてよくわからない」と感じる部分があれば、遠慮せずに不動産会社の担当者に質問しましょう。すべての項目に納得したうえで署名・捺印することが、トラブル回避につながります。
契約不適合責任に備えて状態を正確に告知する
契約不適合責任とは、売主が引き渡したマンションに不具合や欠陥があった場合に、修理や損害賠償、契約解除などの責任を負うことです。たとえば、契約した面積と実際の面積が違う、近隣住人の騒音トラブルに関する責任も負います。以前は「瑕疵担保責任」と呼ばれていましたが、民法改正で契約不適合責任に名称が変わりました。
買主とのトラブルを防ぐためには、「物件状況報告書(告知書)」に知っている限りのマンションの状況を正直に記載することが重要です。たとえば、水漏れの経験、給排水管の不具合、近隣からの騒音、リフォーム履歴などは必ず記載しましょう。「些細な故障だからバレないだろう」といった考えは絶対に禁物です。
隠していた不具合があとから発覚すると、買主から修補の請求、代金の減額、損害賠償などを求められたり、場合によっては契約を解除されたりするおそれがあります。正直な情報開示が、安心できる取引につながります。
買主にマンションの管理規約を共有する
マンションには独自のルールを定めた「管理規約」があり、事前に買主へ説明しておく必要があります。管理規約には、ペットの飼育制限、リフォーム時の届出義務、楽器演奏の時間制限、ゴミ出しのルールなど、日常生活に関わる内容が多く含まれています。買主が入居してから「知らなかった」「聞いていない」という問題が起こると、売主にも責任が及ぶかもしれません。
不動産会社を通じて管理規約の内容をしっかりと説明し、あとからトラブルが起こらないよう、買主の理解を得てから契約を進めてください。
必要書類に不足がないか事前に確認する
売買契約時にはさまざまな書類が必要になるため、早めに準備をはじめることが大切です。主な必要書類は次のとおりです。
- 権利証または登記識別情報
- 実印と印鑑証明書(3カ月以内に取得したもの)
- 本人確認書類(運転免許証など)
- 固定資産税納税通知書
- マンションの管理規約や使用細則
不動産会社から詳細な案内があるので、リストを受け取ったらすぐに準備をはじめましょう。書類に不備があると契約が延期になるおそれもあるため、余裕を持った準備が大切です。
引き渡しは無理のないスケジュールで設定する
引き渡し日の設定は、売主・買主双方の都合を考慮して決める必要があります。売主は引っ越しの準備、抵当権抹消の準備、新居の手続きなどに時間がかかります。買主も住宅ローンの本審査から融資実行まで、通常1カ月程度の期間を要するのが一般的です。
「早く売りたいから」「買主が急いでいるから」という理由で、安易に短期間のスケジュールを組むのは危険です。余裕がない日程で進めると準備が間に合わず、引き渡し延期というトラブルを招くリスクがあります。
マンションの売買契約後の注意点
マンションの売買契約が無事に完了しても、引き渡しまでにやるべきことがまだまだあります。管理組合への連絡、登記手続きの準備、そして引き渡し日の厳守など、最後まで気を抜かずに進めることが大切です。
これらの手続きを怠ると思わぬトラブルが発生することがあるため、しっかりとチェックしておきましょう。
管理会社や管理組合に連絡する
マンション売却では、部屋の所有者が変更になる旨を、管理会社や管理組合に必ず連絡しなければなりません。この連絡を怠ると、管理費や修繕積立金の請求が買主ではなく、もともと所有していた売主のもとに届き続けてしまうおそれがあります。不動産会社の担当者が指示してくれる場合もありますが、忘れてはならない重要な手続きのひとつです。
売買契約後または買主の住宅ローン審査承認後、すぐに管理会社や管理組合へ連絡を取れるように、スケジュール帳などに記載しておきましょう。
登記・書類の準備などを早めに済ませる
マンションの引き渡し当日には、司法書士の立ち会いのもとで所有権移転登記と抵当権抹消登記などの手続きを行います。手続きがスムーズに進むよう、必要な書類を事前に準備しておきましょう。特に印鑑証明書のように有効期限がある書類は、取得するタイミングが重要です。
「まだ時間があるから大丈夫」とあと回しにしていると、直前になってあわてることになりかねません。不動産会社から書類リストの案内があったら、できるだけ早めに準備をはじめることをおすすめします。準備に不安があれば、遠慮なく不動産会社の担当者に相談しましょう。
引き渡しの期日は必ず守る
引き渡し日は絶対に遅れてはいけません。引き渡しが遅れてしまうと、買主の引っ越し予定や住宅ローンの資金計画に深刻な影響を与えてしまいます。最悪の場合、契約違反として違約金の支払いを求められるおそれもあるのです。違約金は売買代金の10~20%に設定されることが多く、取引によっては1,000万円を超えるような高額になることもあります。
引っ越し作業や各種手続きは余裕を持ったスケジュールで進め、期日厳守を最優先に考えましょう。
状況別のマンション売却の注意点
マンション売却では、一般的な売却と異なる特殊な状況に直面することがあります。相続、共有名義、離婚など、それぞれの状況に応じた独特の手続きや注意点があるため、事前に把握しておきましょう。
相続したマンションを売却する場合
相続したマンションを売却するには、まず亡くなった人から相続人へ名義を変更する「相続登記」を完了させる必要があります。2024年4月から相続登記が義務化され、相続を知った日から3年以内に登記を行わなければ10万円以下の過料が科されるおそれがあります。
相続人が複数いる場合は手続きが複雑になり、遺産分割協議を行って全員の同意を得なければなりません。遺産分割協議では相続人全員の実印と印鑑証明書が必要になるため、関係者が遠方に住んでいる場合は時間がかかることを想定しておきましょう。
共有名義のマンションを売却する場合
夫婦や親子など複数人で所有している共有名義のマンションでは、共有者全員の同意がなければ売却できません。たとえ自分の持分の割合が多くても、ひとりでも反対する共有者がいれば売却できないのです。
売買契約の締結や登記手続きでも、共有者全員の署名・捺印が必要になります。「きっと賛成してくれるだろう」と安易に思い込まず、売却を検討している段階で必ず共有者全員と話し合いを行いましょう。事前にしっかりと意思の統一を図っておくことで、スムーズに売却の手続きを進められます。また、売却価格や売却時期についても、全員が納得できる条件を決めておくことが大切です。
離婚でマンションを売却する場合
婚姻期間中に夫婦で資金を出し合って取得したマンションは、原則として「財産分与」の対象となります。財産分与では購入時の頭金や住宅ローンの支払い状況に関係なく、夫婦で2分の1ずつ分けるのが基本的な考え方です。
ただし、住宅ローンの名義人が夫婦のどちらなのか、住宅ローンの残債が売却価格を下回るアンダーローンなのか、上回るオーバーローンなのかによって、手続きや財産の分け方が大きく変わってきます。たとえば、オーバーローンであれば不足分をどちらが負担するのかという、新たな問題も発生します。
離婚に伴うマンション売却では感情的になりがちですが、冷静に話し合いを進めることが重要です。
マンション売却でかかる税金の注意点
マンション売却ではさまざまな税金が発生するため、事前にどんな税金がかかるのかを確認しておきましょう。特に譲渡所得にかかる所得税や住民税は金額が大きくなりやすく、確定申告の手続きも必要になるため、正しく理解しておくことが大切です。
売却時にかかる税金の種類を確認する
マンション売却でもっとも注意が必要な税金は、売却で利益が出た場合にかかる所得税、住民税、復興特別所得税です。この税金は売却価格から取得費や譲渡費用を差し引いた譲渡所得に対してかかり、所有期間によって税率が変わります。
そのほかにも、売買契約書に貼付する印紙税が売却価格に応じて1万~3万円ほど発生します。登記手続きでも登録免許税がかかります。住宅ローンが残っている場合に必要な抵当権抹消登記の費用は、不動産ひとつにつき1,000円です。
マンションの場合は土地と建物で合わせて2,000円となるのが一般的です。抵当権抹消登記は自分で行うこともできますが、手続きが複雑なため司法書士に依頼することになるでしょう。その際は、司法書士への報酬が別途必要です。
取得費がわからないと税金が高くなるので注意
マンション売却で利益を得た場合の譲渡所得は、次の計算式で求められます。
ここで重要なのが、取得費の証明です。購入時の売買契約書や領収書で取得費を証明できない場合、売却価格の5%を「概算取得費」として計算することが可能です。その場合、譲渡所得にかかる税金が驚くほど高額になるおそれがあります。
たとえば、実際は3,000万円で購入したマンションでも、書類がなければ150万円(売却価格3,000万円×5%)しか取得費として認められません。購入時の契約書や領収書は絶対に紛失しないよう、保管場所を決めておきましょう。
敷地や共用施設の権利譲渡にかかる費用を確認する
マンションでは敷地の持分や共用施設の利用権が専有部分と一体になっていることが一般的です。そのため、これらの権利譲渡について、別途特別な費用が発生することは通常ありません。売買契約書にも「専有部分及び共用部分の持分」などと、一括で記載されることがほとんどです。
ただし、温泉権や特殊な施設利用権などが付随している場合は、別途手続きや費用が必要になることもあります。このような特殊なケースでは、事前に不動産会社の担当者に詳しく確認しておくことが大切です。
「こんな権利があるって聞いていない」とあとであわてないよう、売却前にしっかりと権利関係を整理しておきましょう。
固定資産税は日割り計算で買主と分担する
固定資産税は、毎年1月1日時点の土地や建物の所有者に対して課税される税金です。
マンション売却では、引き渡し日を基準として売主と買主で日割り計算して負担額を分担することが一般的です。起算日は1月1日または4月1日で、地域によって異なります。
たとえば、起算日1月1日のケースであれば、年税額が12万円で7月1日に引き渡す場合、固定資産税はいったん売主が年度分を納付します。そして、売主が6カ月分の6万円、買主が残り6カ月分の6万円を負担します。この清算は売買代金の決済時に行われ、清算分を売却代金とは別に現金で受け取ることが一般的です。
マンション売却では固定資産税のほかに、管理費や修繕積立金なども日割りで清算することがあります。
利益が出た場合は確定申告が必要になる
マンション売却で利益(譲渡所得)が生じた場合は、確定申告を行わなければなりません。申告期間は売却した翌年の2月中旬~3月中旬までです。各種特例を適用することで最終的な納税額がゼロになる場合でも、特例を適用するには確定申告が必要です。「税金を払わないから申告しなくてもいいだろう」と思い込まないよう注意してください。
申告を忘れると、無申告加算税や延滞税などのペナルティが課される可能性があるためです。
売却で損失が出ても確定申告をするメリット
売却で損失が出た場合でも、確定申告をするメリットがあります。譲渡所得ではなく損失が出た場合は「損益通算」という制度により、給与所得などほかの黒字の所得と相殺できるのです。
さらに、1年で控除しきれない額の損失は「繰越控除」により、翌年以降3年間にわたって繰り越せるのです。この制度を活用すれば、所得税や住民税を大幅に減額できる可能性があります。
3,000万円の特別控除で大きく節税できる
自身の住居として使用していたマンションを売却した場合、譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特別控除があります。3,000万円の特別控除を利用することで、大幅な節税効果を期待できます。3,000万円の特別控除の主な適用要件は次のとおりです。
- 自分が住んでいたマイホームを売却する
- 住まなくなってから3年以内に売却する
- 売却相手が親族などの特別な関係者でない
- 前年、前々年にこの特例を受けていない
たとえば、譲渡所得が2,500万円だった場合、この特別控除で税額はゼロになります。譲渡所得が4,000万円でも、3,000万円を差し引いた1,000万円に対してのみ課税されるため、大きな節税効果を期待できるでしょう。ただし、この特例を受けるには確定申告が必要です。
3,000万円の特別控除は、次の記事で詳しく解説しています。マンションが大きく値上がりして、税金の負担が不安な人は確かめておきましょう。
注意点を押さえて一括査定で納得のマンション売却を実現
マンション売却には多くの注意点がありますが、この記事で紹介した一つひとつのポイントをていねいに確認していけば、失敗のリスクを大きく減らせるでしょう。
なかでも特に注意が必要なのは、信頼できるパートナーとなる不動産会社を見つけることです。必要書類の準備、費用の確認など、不動産会社のサポートが売主の負担軽減につながります。経験豊富で知識のある不動産会社が味方についてくれたら、マンション売却を成功させるあと押しとなるでしょう。
不動産会社選びに役立つのが、一括査定サイトの「リビンマッチ」です。リビンマッチを利用することで、次のようなメリットがあります。
- 複数の不動産会社を効率的に比較できる
- 複数の査定価格から相場を把握できる
- 各不動産会社の販売戦略や担当者の対応力を見極められる
- 自分に合った不動産会社を見つけやすくなる
リビンマッチでは最大6社の不動産会社から査定を受けられます。ご利用は無料ですので、マンション売却を検討している人は、最初の一歩をリビンマッチからはじめてみましょう。
この記事の編集者
リビンマッチ編集部
リビンマッチコラムでは、むずかしい不動産の事をできる限りわかりやすく、噛み砕いて解説しています。不動産に対するハードルの高いイメージ、とっつきにくい苦手意識を少しでも取り除いて、よりよい不動産取引のお手伝いをさせていただきます。
誤字脱字や事実誤認などございましたら、ぜひともご指摘ください。
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