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駅近マンションでも売れないのはなぜ?理由や対処法について紹介

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駅近マンションでも売れないのはなぜ?理由や対処法について紹介

マンションを売るために大事な要素のひとつが立地です。

駅近のマンションは資産価値が高く、好条件で売却できるといわれていますが、なかには、なかなか買主が現れないケースもあります。

この記事では、駅近マンションの売却相場、売れない駅近マンションの特徴やその対処法について解説します。駅近マンションの売却を検討中の人は、ぜひ参考にしてみてください。

駅近マンションが売却しやすいのは本当?

駅近マンションは資産価値が高く売却しやすいといわれますが、実際はどうなのでしょうか。

利便性がよく、市場での需要が高い

マンションの購入を検討するうえで、立地は決め手のひとつになります。

治安がよいエリアであることはもちろん、近くにスーパーや薬局などがあるかも重要です。

駅から近いマンションなら交通アクセスがよく、通勤や通学に便利です。比較的暮らしやすい環境にあり、購入希望者が集まりやすくなっています。

市場での需要があるからこそ、売却がしやすいです。

投資家もターゲットになる

駅近のマンションは、入居者が集まりやすいため、賃貸物件としても需要が高いです。そのため、実際に住む予定がなく運用目的で購入する人もターゲットになります。

投資家に人気の間取りは、利回りが高いワンルームや1K、1LDKです。

物件の賃料は面積の大きさに比例して高くなるわけではありません。そのため、2LDK以上は利回りが低くなるため、投資用として購入するケースは少ないです。

マンションは駅近であるほど高く売れる

中古マンションの売却価格は、駅からの距離によって大きく異なります。 特に徒歩10分以内かどうかは、資産価値や売却のしやすさを左右する重要なポイントです。

不動産流通機構が運営するレインズでは、駅からの距離別に価格傾向が明らかにされています。以下で、首都圏・近畿圏それぞれのデータを見ながら傾向を解説します。

首都圏

駅からの距離別・首都圏の売却価格(万円)
年度徒歩10分以内(万円)11~20分以内(万円)21分以上(万円)バス便(万円)計(万円)
20132,8802,3291,6711,4072,615
20143,1002,4071,9761,4642,788
20153,2752,5101,8641,5132,936
20163,4452,5881,9471,5883,085
20173,6662,6671,9151,5873,261
20183,7892,7572,0611,5763,367
20193,9382,8521,9171,6023,493
20204,1823,0041,9891,6533,685
20214,4903,2362,3911,7783,975
20224,9173,5982,5581,9974,376

参考:不動産流通機構「中古マンションの駅からの交通条件別成約状況[首都圏]

駅近は常に高価格帯。徒歩圏外とは最大で2.5倍の差も

首都圏における2022年の平均成約価格は、 次のとおりです。

  • 徒歩10分以内:4,917万円
  • バス便(徒歩圏外):1,997万円

同じマンション市場でも立地条件により、2,900万円以上の差があります。 駅からの距離による価格差は年々拡大しており、「駅近=高い資産価値」という評価が市場に定着していることがわかります。

価格は全距離帯で上昇しているが、駅近の伸びが圧倒的

2013年から2022年にかけての価格上昇率を比べると、次のとおりです。

  • 徒歩10分以内:+2,037万円(約71%増)
  • バス便:+590万円(約42%増)

全体的に中古マンション市場が上昇傾向にあるなか、駅から近いほど上昇率・上昇額が大きい傾向にあります。

また、駅近の立地は日々の生活利便性だけでなく、将来売却する際の流動性や資産性の高さからも評価されやすいため、購入者の人気も集中しやすいといえるでしょう。

駅徒歩11〜20分は中間層として需要が安定

徒歩11〜20分の物件も「徒歩圏内」として根強い人気があります。 たとえば、2013年の平均成約価格は2,329万円、2022年には3,598万円まで上昇(約55%増)しており、駅近ほどではないものの堅調に推移しています。

ただし、徒歩21分以上やバス便利用の物件になると、購入希望者が限定される傾向にあります。通勤・通学・買い物など日常生活での不便さが懸念されるため、売却までの期間が長引く・価格交渉されやすいなどのデメリットも想定しておく必要があるでしょう。

近畿圏

駅からの距離別・近畿圏の売却価格(万円)
年度徒歩5分以内6~10分以内11~20分以内21分以上バス便
20132,0791,8241,5801,1271,2121,791
20142,1531,9421,6001,1941,2051,860
20152,2622,0151,6481,0721,2471,946
20162,4162,1111,7511,0681,2652,051
20172,5452,1691,7661,0601,2542,122
20182,7002,3201,8261,1581,2832,254
20192,8612,3291,8581,0601,3052,331
20202,9452,4741,8671,1721,2462,388
20213,1252,6041,9471,1721,3942,551
20223,3432,7532,1181,4581,4452,721

参考:不動産流通機構「中古マンションの駅からの交通条件別成約状況[近畿圏]

駅徒歩10分以内が価格の分岐点。徒歩5分以内は資産性も高い

2022年の近畿圏における平均成約価格は、次のとおりでした。

  • 徒歩5分以内:3,343万円
  • バス便:1,445万円

駅近とバス便の間には、約1,900万円の価格差があります。

また、徒歩6〜10分圏も2,753万円と高値を維持しており、徒歩10分以内の立地がひとつのボーダーラインとなっていることが読み取れます。

10年間の価格上昇でも駅近が有利

2013年と2022年を比較すると、価格上昇幅は以下のとおりです。

  • 徒歩5分以内:+1,264万円(約61%増)
  • バス便:+233万円(約19%増)

特に徒歩5分以内の物件は、利便性・流動性・資産価値の三拍子がそろい、価格の上昇率・売却のしやすさともに優位です。

駅から遠い物件にもニーズはあるが、売却戦略は重要

徒歩20分以上やバス便利用のマンションは、価格帯が抑えられるため、購入価格を重視する層や高齢者・郊外志向の家庭層からのニーズは一定数あります。

ただし、売却期間が長くなる・価格交渉されやすいといった傾向もあるため、売却時はタイミングや広告戦略、リフォームの有無などを慎重に見極めることが大切です。

駅近マンションでも売れない4つの理由

需要のある駅近マンションですが、すべての駅近マンションがすぐに売れるわけではありません。

駅近マンションでも売れない理由を4つ紹介します。

売れない理由①売り出し価格が高い

マンションを購入する際に、ほとんどの方が予算を設定します。

最寄駅から近くて魅力に感じるマンションでも、予算内でなければ目に留まることもないでしょう。

売り出しているにも関わらず内覧数が少ない場合は、売り出し価格が高い可能性があります。担当の不動産会社に相談し、売り出し価格を設定し直してみましょう。

売れない理由②駐車場が確保できない

駅近マンションは、交通アクセスがよいため、車がなくても困らないことがメリットです。しかし、利用頻度は少なくても、趣味で車を所有している方もいます。

車を所有している人にとってマンション選びは大変です。物件は気に入ったけど駐車場がないため、あきらめるといったケースは多いです。

マンションに駐車場があればよいのですが、駅近マンションにはないことが多いです。

売れない理由③内覧時の対応が悪い

内覧の申し込みがあっても成約に至らない場合は、内覧時の対応の悪さが考えられます。

内覧時の愛想がよくなかったり、質問に対する回答が十分でなかったりすると、悪い印象を与えてしまいます。

内覧での印象は購入に直結しやすく、少しでも購入につなげられる工夫をする必要があります。自身や不動産会社の担当がどのような対応をしているか振り返ってみましょう。

売れない理由④不動産会社の売り方に問題がある

スムーズな売却には不動産会社の対応力も欠かせない要素のひとつです。不動産会社のなかには、対応する物件に優先順位をつける場合があります。

優先順位を下げられてしまうと所有するマンションの販促活動が十分に行われていない可能性があります。

具体的には以下のようなケースが考えられます。

  • 広告戦略が雑
  • 問い合わせがあっても、親切な対応をしない

不動産会社選びをしっかりしないと、このような状況に陥ってしまう可能性があります。

売れないときの対処法

駅近マンションが売れないときに取り組みたい対処法を紹介します。

近隣の相場に合った適正価格に見直す

駅近マンションが売れない原因が価格設定にあれば、適正価格に見直しましょう。

ただ闇雲に価格を下げるのではなく、近隣の相場を調べることが大切です。

マンションの相場は、インターネット上にある「レインズマーケットインフォメーション」などで調べられます。

ただし、あくまで全体の傾向をつかむための目安であり、物件の劣化状況などを加味した相場ではありません。より実態に合った物件の相場を確認したい方は、不動産の一括査定サイトの利用がおすすめです。

近場の駐車場情報を購入希望者に伝える

駐車場問題は、近くに月極駐車場があることで解決することがあります。

募集図面に駐車場情報を記載したり、内覧時に直接購入希望者に伝えたりすることで、申し込みが入りやすくなるでしょう。

また、自身がマンションの駐車場を契約していた場合、その駐車場を買主にそのまま引き継ぐことは基本的に難しいので注意が必要です。

マンション所有者は駐車場の所有者ではありません。新しい所有者が駐車場を引き継げるかどうかは、管理組合の判断となります。管理規約に基準が定めてありますが、「駐車場の権利は承継不可」とする管理規約が一般的です。

内覧前の準備を徹底して丁寧に応対する

購入希望者に内覧で好印象を与えるためにも、しっかりと準備をしましょう。

たとえば、部屋の掃除や整理整頓はもちろんのこと、質問内容を想定して回答を準備しておきます。その際、ネガティブな質問に対してもしっかり答えることが大切です。

物件のメリットやデメリットを、住民目線で話すと購入の後押しにもなります。相手が何を知りたいのかを考えながら、対応するとよい印象を持たれやすいです。

信頼できる不動産会社に依頼する

不動産会社の対応力が低いと感じた場合は、契約の見直しが必要です。

媒介契約の内容によっては、複数社への依頼ができない場合もあります。どのような契約内容なのかを確認したうえで、自分に合った契約を選んでください。

また、どの不動産会社に依頼すればよいのか悩む人もいるでしょう。信頼できる担当者を見つけるには、複数の不動産会社に査定を依頼して比較することが大切です。

その際に利用したいのが不動産一括査定サイトです。一度に複数の不動産会社に査定依頼を出すことができます。

査定価格の比較検討だけでなく、担当者の見極めも行いましょう。優秀な担当者を選ぶことで満足できる売却活動ができるでしょう。

この記事の編集者

リビンマッチ編集部アイコン リビンマッチ編集部

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