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不動産査定書について徹底解説!依頼方法や費用は?注目すべきポイントも紹介

更新日:

家や土地など不動産の売却を検討する際は、どれくらいの価格で売れそうなのかを確認するために、不動産会社へ依頼して不動産査定書を作成してもらいます。

近年では、人工知能(AI)による自動作成ツールで作成された不動産査定書もありますが、現時点で、その精度は不動産会社が作成するものにははるかに及びません。

不動産査定書の種類や内容の見方、作成を依頼する方法まで詳しく解説します。

不動産査定書とは

不動産査定書とは、簡単にいうと「不動産を査定した結果が書かれた書類」ですが、性質を理解しておく必要があります。

不動産査定書の種類や特徴について紹介します。

無料と有料の2種類がある

不動産査定書は、大きく分けて2種類存在します。

一般的に知られているのは、不動産会社が作成する不動産査定書でしょう。もうひとつは、不動不動産鑑定士が作成する不動産鑑定評価書と呼ばれるものです。

2種類の不動産査定書
  不動産会社が作成 不動産鑑定士が作成
費用 無料 有料(約20万~30万円)
目的 不動産の売買における金額を決めるため 公的な書類のために正しい不動産評価額を示すため

不動産会社が作成する不動産査定書は無料

不動産会社が作成する不動産査定書は基本的に無料です。そもそも、不動産鑑定士以外が不動産査定により報酬を得ることは、法律で禁止されています。

不動産鑑定士でない者は、不動産鑑定業者の業務に関し、不動産の鑑定評価を行つてはならない。

e-Gov法令検索「不動産の鑑定評価に関する法律」第三十六条

不動産査定書は、主に不動産の売買における金額を決めることを目的としています

不動産会社からすると「査定依頼をされる⇒そのまま売却の仲介依頼があるかもしれない⇒仲介手数料で利益を得られる可能性がある」と考えられます。そのため、不動産会社は不動産査定で利益を得る必要がないともいえます。

仲介手数料は、取引価格が400万円を超える場合、売却価格 × 3%に6万円を足した金額が上限です(消費税別)。

たとえば、売却価格が2,000万円となる不動産を仲介した場合、仲介手数料の上限は以下のとおりです。

仲介手数料の上限=2,000万円 × 3%+6万円=66万円(消費税別)

そのため、不動産を査定する手数料を徴収するより、無料で不動産査定を実施した流れで仲介契約を締結し、手数料で利益を得るほうが商売としてうまみがあるのです。

不動産鑑定士が作成する不動産査定書は有料

不動産鑑定士に作成を依頼する有料の不動産査定書は、不動産鑑定評価書とも呼びます。費用は鑑定事務所によって異なりますが、約20万〜30万円が目安です。

不動産鑑定評価書は、国家資格として登録している不動産鑑定士のみに作成が認められています。不動産会社に従事している者であっても、国家資格を有していなければ作成できません。

公的な書類のために正しい不動産評価額を示したい場合に利用されます。具体的には、以下のような場面で使用されることが一般的です。

  • 金融機関への担保評価
  • 相続税や贈与税など税金に関する証明
  • 離婚時の財産分与の根拠

また、不動産鑑定評価書より安い費用で不動産鑑定士に不動産の評価をしてもらえる不動産価格意見書不動産価格調査書もあります。しかし、これらはあくまでも簡易的な内容のため、公的な証明としては使えません。

不動産査定書が必要となる理由

不動産査定書が必要となる代表的なケースは、以下の2つが考えられます。

  • 所有する不動産を売却する場合
  • 公的な根拠として使用する場合

不動産を売却する際、売り出し価格を決定する根拠として不動産査定書を使用します。そのため、1社だけではなく、複数の不動産会社に作成してもらうのが一般的です。

一方で、公的な使用の代表は、離婚による財産分与でしょう。お互いの取り分や支払いなどで論争になった結果、不動産査定書をもって家庭裁判所が判断するケースは少なくありません。ほかにも、相続税や贈与税の支払いに伴い、その金額の根拠となる評価額の見直しを求める場合などに利用することがあります。

不動産査定書に記載される項目

不動産鑑定士が作成する不動産鑑定評価書は、記載するべき項目が法律で定められています。一方、不動産会社が作成する不動産査定書は、作成者によって記載内容が異なりますが、基本的な項目は以下のとおりです。

  • 査定物件の概要
  • 路線価(宅地の評価額)
  • これまでの成約事例
  • 査定価格と査定根拠
  • 売り出し提案価格
  • 法務局資料(謄本や測量図)

参考:公益財団法人 不動産流通推進センター「価格査定マニュアル

対象となる不動産の所在地や築年数、交通手段といった基本項目に査定価格を記載する簡易なものから、その金額の上限値から下限値までを記載するもの、または査定理由などを明記するものなどが存在します。

もちろん、各不動産会社は、これまでの周辺取引の事例や相場、需要などを考慮して査定を行いますが、不動産査定書にすべてを記載しないことのほうが多いです。これには、明文化することでトラブルに発展したり、情報が漏えいしたりするのを阻止する目的があります。

作成者によって結果に差がある

不動産査定書は不動産会社によって記載内容が異なります。

不動産会社によって評価するポイントが異なるため、査定価格にもばらつきがあります。そのため、1社だけに依頼するより複数社に査定を依頼して比較するほうが、より正確な相場を把握できます。

大切な資産を高く売却するためにも、比較検討は重要です。

不動産査定書で注目すべきポイント!

不動産会社に査定を依頼して受け取った不動産査定書は、どのように見ればよいのでしょうか。

一番大事なのは、ずばり金額ですが、その根拠と実現性には注目が必要です。

査定価格の上限と下限

最初に見るべきなのは、不動産の査定価格です。

大半の不動産査定書では、「6,666万6,666円」のような記載ではなく「6,600万円」と切り上げ、もしくは切り下げした金額が表示されているはずです。そのため、同じような査定結果でも100万円程度の誤差が発生します。

また、不動産会社によっては、上限売却価格と下限売却価格の両方を記載することがあります。この場合、下限売却価格は不動産会社が直接買い取った場合の買取価格にすることがあるため、確認しておくとよいでしょう。

売却を検討している場合は、上限売却価格と下限売却価格のどちらもが住宅ローン残高を上回ることが理想です

査定根拠となるプラスとマイナスの項目

不動産査定を受けたあとは、その根拠を確認しましょう。

特に重要なのは、どこが評価されているのか、何がマイナスとなっているのかです。

一般的に、築年数・立地・広さ・周辺環境の項目で基本となる価格を計算し、その物件の状況によって加算したり、減算したりします。たとえば、リフォームやリノベーションなどはプラスの評価をされるため、加算されます。一方で、らせん階段や、戸建てにおいて浴室が3階以上にあるなど、特異性のある間取りは減算の対象です。

また、重要なのは、周辺での取引事例などベースとなる資料です。それらを確認すると、自分が所有する不動産の売却イメージが湧きやすいでしょう。

査定価格で売却できるか

もっとも重要なのは、不動産会社が査定した金額で本当に売却できるのかどうかです。

査定価格は過去の事例を参照しているため、ある程度は売却が可能な金額を示しています。しかし、自社に仲介を依頼してほしいがために高めの査定価格を示す会社も少なくありません。

特に、複数社の中で1社だけ飛び抜けて高い査定価格であり、そのうえで専属専任媒介契約などを求めてくる場合は検討の余地があるといえます。

不動産査定書の作成を依頼する方法

不動産査定書は、不動産会社または不動産鑑定士に依頼します。売却を検討している場合は不動産会社に依頼するのが一般的でしょう。

具体的な依頼方法には、不動産会社を訪問して依頼する方法と、インターネットを利用して依頼する方法の2種類があります。

直接不動産会社を訪問する

以前までは、不動産査定を依頼する対象物件周辺にある不動産会社を尋ねて依頼するのが基本でしたが、ここ数年、訪問依頼をする人は減っています。

特に新型コロナウイルスの流行により、カウンター営業を廃止する不動産会社もあり、インターネットを利用する方法が主流となりつつあります。

インターネットで依頼をする

インターネットで依頼する方法は、街の不動産会社を尋ねるよりも敷居が低く、気軽に査定依頼を実施できます。そのため、不動産会社の担当者も経験が増えてきており、昨今の不動産需要の上昇と相まって査定スキルも大きく向上している傾向があります。

気になる不動産会社がある方は、その会社のホームページから問い合わせてみましょう。

不動産の査定は複数の不動産会社へ依頼が基本

不動産の査定は1社のみではなく、複数の不動産会社に依頼することが基本です。それにより、平均査定価格を算出でき、より精度が高くなるためです。

手軽なのは、無料で複数社に一括で査定依頼ができる不動産一括査定サイトの「リビンマッチ」を活用する方法です。自分が所有する不動産の簡単な情報を入力するだけで依頼が完了します。

不動産査定書では読み取れない、不動産会社の担当者との相性や誠実性、また信頼度などを測るためにも有効です。

不動産査定書に関するよくある質問

不動産査定書はどこに注目して見たらいいの?
最初に見るべきなのは、不動産の査定価格です。売却を検討している場合は、上限売却価格と下限売却価格のどちらもが住宅ローン残高を上回ることが理想です。また、どこが評価されているのか、何がマイナスとなっているのかといった査定根拠などに注目しましょう。
不動産査定書の依頼方法や費用は?
不動産会社が作成する不動産査定書は無料です。直接不動産会社を訪問して依頼する方法もありますが、現在はインターネットを利用して依頼する方法が主流となりつつあります。中には、複数の不動産会社に一括で査定を依頼できるサービスもあります。
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不動産売却コラム
タグ
査定価格

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