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マンションをオーナーチェンジで売却する方法|成約価格は何割減?

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マンションをオーナーチェンジで売却する方法|成約価格は何割減?

マンションを「オーナーチェンジ物件」として売却する際、住居用マンションとして売却するよりも成約価格が低くなることがあるのをご存じでしょうか。

本記事では、オーナーチェンジ物件と通常のマンション売却の違いや、オーナーチェンジ物件特有の売却テクニックについてわかりやすく解説します。

オーナーチェンジ物件の成約価格はどれくらい安くなる?

賃借人が入居している状態で物件が売買されることを「オーナーチェンジ物件」といい、物件の所有者であるオーナーだけが変わります。オーナーチェンジ物件は売却が難しいといわれていますが、売却することは可能です。

以下では、東京都世田谷区で売り出されているオーナーチェンジの区分マンションを対象に、最寄り駅や駅からの距離、専有面積、築年数などの条件が近い中古マンションの成約事例を不動産情報ライブラリから抽出しました。オーナーチェンジ物件は売出価格を㎡単価に換算し、条件の近い中古マンションの成約㎡単価と比較しています。

なお、階数や方角、室内状態などの細かな条件は異なるため、表内の価格差はあくまでも目安です。

オーナーチェンジ物件売り出し価格売り出し物件の㎡単価類似物件の成約㎡単価(中央値)比較した成約事例の件数成約相場との差
アイディーコート二子玉川5,790万円87.9万円/㎡119.4万円/㎡4件-26.4%
オープンレジデンス上野毛N棟5,980万円87.7万円/㎡126.7万円/㎡5件-30.7%
深沢コーポラス2,780万円55.4万円/㎡46.7万円/㎡3件+18.6%
ジオ経堂6,730万円112.1万円/㎡118.3万円/㎡5件-5.3%
上野毛リッツハウスA館4,190万円66.9万円/㎡68.7万円/㎡4件-2.6%
パークハウス世田谷桜丘7,480万円121.2万円/㎡107.1万円/㎡9件+13.1%
ユースフル千歳烏山777万円52.3万円/㎡48.0万円/㎡7件+9.0%

参考元:オーナーチェンジで売り出されている区分マンションを調査し、不動産情報ライブラリのデータを成約価格と比較して算出

世田谷区内にあるオーナーチェンジ物件の㎡単価と、条件の近い中古マンションの成約価格の㎡単価を比較すると、平均で約3.5%低いという結果になりました。ただし、物件によっては周辺の成約相場を上回るケースもあり、価格差には大きなばらつきがあります。そのため、オーナーチェンジ物件だからといって一律に安くなるとはいえないでしょう。

マンションをオーナーチェンジで売却する3つの方法

入居者が住んでいる状態の物件を売却する「オーナーチェンジ」は、通常の居住用物件の売却とは異なる戦略が求められます。買い手が投資家に限定されるため、収益性や契約内容が重視される点が大きな特徴です。オーナーチェンジでの主な売却方法を以下にまとめました。

売却方法向いているケースメリット注意点
オーナーチェンジのまま仲介で売却家賃収入を得ながら売却したい家賃を得ながら売却できる賃貸物件の状態によっては、価格交渉になるおそれがある
退去後に空室で仲介で売却売却価格を重視したい実需層にも販売できる退去時期を予測しにくく、維持費がかかり続ける
不動産会社に買い取ってもらう早期売却を優先したい売却時期を決めやすい仲介での売却より価格が低くなる場合がある

どの方法が最も手取り額を残せるかは、現在の賃料や物件の資産価値によって異なります。まずはオーナーチェンジの状態で売るといくらになるのかを確認し、空室を待つ場合と比較しましょう。

オーナーチェンジ物件が「売れない」と言われる理由

オーナーチェンジ物件が売れにくい理由の一つに、購入を検討する人が投資目的の買主に限られやすいことが挙げられます。オーナーチェンジ物件は、入居者がいる状態のまま所有者が変わり、これまでの賃貸借契約も新しいオーナーへ引き継がれます。

そのため、購入後すぐに自分で住みたい人には向かず、家賃収入や利回りなどを重視する不動産投資家が主な買主となります。一般的な居住用マンションに比べて購入を検討する層が限られるため、条件によっては買主を見つけるまでに時間がかかることもあるでしょう。

また、入居者がいる物件では、売却時に室内を内覧してもらうことが難しい場合があります。買主は室内の状態を十分に確認できないため、賃貸借契約の内容や賃料、敷金、修繕履歴などの情報をもとに購入を判断することになります。

そのため、売主は物件の収益性や管理状況が分かる資料を準備し、買主が判断しやすい状態にしておくことが重要です。物件の情報が不足していると、購入を敬遠され、売却までに時間がかかる可能性があります。

オーナーチェンジ物件の売却と通常のマンション売却の違い

オーナーチェンジ物件の売却と通常のマンションの売却には、査定方法だけではなく、対象となる購入者が「投資家」と「入居者」と異なるため、売却方法やアピールポイントも異なります。

オーナーチェンジ物件と空室のマンションの違い
違い一般的な区分マンションオーナーチェンジマンション
買主層実需(自分が住むため)投資家が中心
アピールポイント使いやすさ・住み心地収益性・空室リスク
主な価格設定の基準取引事例比較法収益還元法
物件情報の提示方法住まい探しの不動産サイト不動産投資専門サイト
税制面のアプローチ優遇制度あり優遇制度が少ない
内覧対応可能難しい場合が多い
売却のタイミング転勤や転校に備えるため2~3月需要により異なる

対象となる買主層

通常のマンションでは、購入者はその物件に住みたい方(実需)です。一方、オーナーチェンジ物件は、投資を目的とした投資家や不動産オーナーが購入者になります。

また、その物件を借りている賃借人も購入者の対象になる場合もあります。

アピールポイント

オーナーチェンジ物件と空室の物件の買主層の目的が異なるため、売却時のアピールポイントも異なります。空室の場合は、生活のしやすい環境や間取りの使いやすさなどがアピールポイントになります。

オーナーチェンジ物件の場合は、収益性や貸しやすさが重視されるため、利回りや賃貸需要が高い立地が重要なアピールポイントです。

価格設定の基準

空室の場合は周辺の物件との比較で価格を決めますので、ほかの物件にない魅力(間取・設備・内装仕様)などが価格に反映されます。

オーナーチェンジ物件の場合は収益性が重視されるので、現況の賃料や契約内容が価格に反映されます。

物件情報の宣伝広告方法

居住用の物件を売却する場合は、SUUMO、アットホーム、ホームズなどの住宅を探す方向けの不動産ポータルサイトで宣伝広告を行う方法もあります。

しかし、オーナーチェンジ物件の買主は主に投資家になるため、投資家向けの媒体も活用するとよいでしょう。

税制面のアプローチ

「住宅ローン減税」「売却時の3000万円の特別控除」「登録免許税の軽減」などマイホームの購入の際には、さまざまな税優遇が存在します。

しかし、投資用の不動産購入の場合は税制面は多くありません。優遇されるケースもありますが、一般的な不動産売却と比較すると税制面での恩恵を受けにくいでしょう。

内覧対応

空室のマンションの場合、購入希望者のほとんどの方が購入前に実際の部屋を内覧します。

しかし、オーナーチェンジの場合は入居者が住んでいて、ほとんどの場合、買主は内覧をしない(できない)で購入します。

売主も室内の状況がどうなっているか知らない場合も多くあるので、過去の修繕の履歴などをもとに購入判断をしてもらいます。

売却のタイミング

空室のマンションの場合は、一番需要が高まる1〜4月に売却するのがベストとされています。

需要が高い時期に売り出すことで、その他の時期よりも高くできたり、早く売却できたりするからです。

しかし、オーナーチェンジ物件の場合、需要が高まる時期というのはありません。

オーナーチェンジ物件の査定方法

オーナーチェンジ物件の査定方法は、住居用として売却する場合と査定方法が異なります。

不動産売却の査定には主に3つの方法があります。

原価法
土地の価格と建物について現時点で新築した場合の価格から、築年数に応じた減価修正を行って価格を求める方法
取引事例比較法
対象物件と似た条件の物件の立地・広さ・築年数などを比較して価格を求める方法
収益還元法
将来物件が生み出すであろう収益から価格を求める方法

このうち、居住用のマンションの場合は「取引事例比較法」を主に使って査定し、オーナーチェンジ物件の場合は「収益還元法」を主に使って査定します。

収益還元法:将来の利益を現在価値に換算する計算式

収益還元法は、不動産の価格を将来の収益にもとづいて査定する方法です。この方法には2つの主要なアプローチがあります。

直接還元法
1年間に得られる純収益を還元利回りで割り、不動産の価格を求める方法です。具体的には、物件の価格で期待される1年間の純利益を割って利回りを求めます。
DCF法 (Discounted Cash Flow法)
将来得られる収益を予測し、空室や家賃変動などのリスクも考慮しながら、現在の価値に換算して不動産価格を求める方法です。

区分マンションのオーナーチェンジ物件の査定では、主に「直接還元法」が使われます。

利回り(還元利回り)は、物件を所有することにより期待される1年間の純利益を、その物件の価格で割って求める率で、不動産の収益性を表します。

還元利回りの求め方は以下のとおりです。

還元利回り=(1年間の純収益÷不動産価格)×100

たとえば、年間120万円の純収益が得られる不動産の価格が1,800万円である場合、還元利回りは次のように計算されます。

還元利回り=(120万円÷1,800万円)×100 = 6.67%

還元利回りの数字が大きいほうが、収益性が高い物件といえます。

オーナーチェンジ物件として売却するメリットとデメリット

オーナーチェンジ物件の売却の特徴を説明してきましたが、そのメリットとデメリットはどのようなものがあるのでしょうか。

オーナーチェンジ物件は買主にとっては、購入後すぐに家賃収入が入ってくるので、売りやすくなるメリットがあります。高く売りたい場合は、空室になるまで待たなければならないのがオーナーチェンジ物件のデメリットです。

メリット

オーナーチェンジ物件として売却する主なメリットは、次のとおりです。

  • 空室になるまで待たなくても売れる
  • 買主は不動産に詳しいプロやセミプロ
  • 買主にとっては家賃収入がすぐに入る

空室になるまで待たなくても売れる

賃貸中の場合は売れないと思っている方も多くいますが、賃貸中のオーナーチェンジの状態でも売却は可能で、空室になるまで待つ必要はありません。

買主は不動産に詳しいプロやセミプロ

オーナーチェンジ物件を購入する方の中には、不動産に詳しいプロやセミプロもいます。

投資家として不動産売買の経験が豊富にある方であれば、比較的スムーズに契約できるでしょう。

買主にとっては家賃収入がすぐに入る

投資用の不動産でも、賃借人が入っていない物件の場合は、新しい賃借人が入居するまで収入のない期間があるので、空室の間にもローンの返済をしなければならないリスクがあります。

しかし、オーナーチェンジの場合はすでに入居者がいるため、買主は購入後すぐに家賃収入を得られる点がメリットです。そのため、オーナーチェンジ物件は空室の投資用物件よりも「売りやすい」場合があります。

デメリット

オーナーチェンジ物件として売却する主なデメリットは、次のとおりです。

  • 空室で売却するよりも安くなる場合が多い
  • 空室で売りたい場合は入居者の退去を持つことになる

空室で売却するよりも安くなる場合が多い

オーナーチェンジ物件は、現在の賃料や利回りなどの収益性をもとに価格を評価する収益還元法が主に用いられます。そのため、周辺の居住用マンションの取引価格だけでなく、賃料や収益性によって査定額が左右され、空室で売却する場合より価格が低くなることがあります。

空室で売りたい場合は入居者の退去を持つことになる

空室にしてなるべく高く売りたい方は、入居者が部屋を出ていくまで待つ必要があります。現状の法律では借主のほうが有利になりやすく、入居者の追い出しは現実的には困難です。

高く売るには基本的に空室になるまで自然退去を待つことになりますが、空室になる時期がいつになるかは予想できないため、維持費や管理費の支払いが続きます。

オーナーチェンジ物件特有の売却テクニック

オーナーチェンジ物件を有利に進めるには、実需向けの物件とは異なる戦略が求められます。

まず検討したいのが、現在入居している賃借人への直接売却です。入居者は物件の住み心地を熟知しており、住み慣れた環境を維持できるため、購入に前向きなケースがあります。また、売却のタイミングや相手の選定も欠かせません。

適切なテクニックを把握して、できるだけ高値での売却での売却を目指しましょう。

マンションの賃借人に売却する

オーナーチェンジ物件の買主候補に、その物件を借りている賃借人がいます。

賃借人への販売活動を行わない不動産会社もありますが、条件が良ければ購入してくれるでしょう。

物件のことを売主よりも知っている入居者が購入してくれるのは売主にとっても安心ですし、入居者も住み慣れたマンションに住み続けられるのは良いことですので、売主買主双方にとって良い取引になるでしょう。

法人契約や優良な入居者のアピール

空室の売却の際は、以下に物件が優れているのかをアピールするのがポイントです。

オーナーチェンジ物件の場合は入居者がどんな人なのか、どのような賃貸契約の内容かも重要なポイントです。法人契約の有無、賃料の支払状況、契約内容・更新状況など、できるだけ詳細に伝えるようにします。

所有期間が5年以下の場合は所得税が高いので注意

物件を売却でき、「売却益(譲渡所得)」が出た場合はその利益に対して税金がかかります。

その税率は、売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超えているかどうかで大きく異なり、5年を超える場合は20.315%(所得税・住民税+復興特別所得税)、5年以下の場合は39.63%と約2倍の税率になってしまいます。

売却益が出そうで、所有期間が短い場合は税金が多くとられてしまうので売却時期には注意が必要です。

ちなみに、2027年1月から防衛特別所得税が追加されますが、復興特別所得税の税率が引き下げられるので課税率は変わりません。

不動産会社の買取も高額な場合がある

空室のマンションの売却の場合、不動産会社に買い取ってもらうと市場価格の7〜8割程度の価格になってしまいます。

不動産会社は再販して利益を得るため、相場よりも安くなってしまいます。

しかし、物件の条件が良ければオーナーチェンジ物件でも高値で買い取ってくれるケースもあります。

実績豊富な不動産会社に依頼する

オーナーチェンジ物件の売却を依頼する会社は、不動産投資専門の不動産会社や、豊富な実績を持っている不動産会社に依頼してください。

買主は投資家で、オーナーチェンジ物件の売却には不動産投資の知識が必要です。住宅としての売却の取り扱いしかない不動産会社や、賃貸管理だけの会社は不動産投資物件の売却には十分な知識や顧客がいないリスクがあります。

不動産投資を専門にしているような不動産会社の場合、投資家顧客を有していることも多く、一般に売り出す前に購入希望者が現れる場合もあるでしょう。査定依頼の時点で多くの不動産会社に依頼することは、オーナーチェンジ物件の売却でも有効な方法です。

この記事の編集者

リビンマッチ編集部アイコン リビンマッチ編集部

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