手付金
(テツケキン)
手付金は、売買契約が成立した際に買主から売主へ支払われる証拠金で、物件価格の5~10%が一般的な相場です。手付金には「証約手付」「違約手付」「解約手付」「損害賠償の予定を兼ねる手付」の4種類があり、それぞれの性質と扱いが異なります。
「証約手付」は契約の成立を証明するためのもの、「違約手付」は契約違反時に買主が没収できる手付金、「解約手付」は買主が手付金を放棄するか売主が手付金の倍額を返すことで契約を解除できるもの、そして「損害賠償の予定を兼ねる手付」は債務不履行時に全額を損害賠償として支払うものです。
不動産取引においては、「解約手付」が特に重要で、通常、当事者間に特別な定めがない場合は「解約手付」とされます。不動産会社が売主の場合、手付金は「解約手付」とみなされ、宅地建物取引業者は売買代金の20%を超える手付金を受け取ることはできません。また、手付金が1,000万円を超える場合や、未完成物件で5%を超える場合、完成済み物件で10%を超える場合には、手付金の保全措置が義務付けられています。
手付金に関する詳細は、民法第559条及び宅地建物取引業法第34条を参照ください。
キーワードで検索