土地活用の相談先4選!必要な事前準備や基礎知識、相談先の選び方

自分が所有している土地を活用したいが、どこに相談すればわからないという方もいるでしょう。相談先としては、ハウスメーカーやデベロッパー、地元の不動産会社などさまざまな選択肢があります。
あらかじめ土地の特徴や活用の目的などを明確にしておけば相談先を絞れますし、より具体的な検討が可能です。
土地活用の具体的な相談先や必要な事前準備について詳しく解説します。
もくじ
土地活用の相談前にしておくべきこと!
専門家に相談する前に、土地活用の目的を明確にすることが重要です。また、土地に関する書類を事前に準備しておけば、相談先によい印象を与え、スムーズな交渉が可能です。
土地活用の相談前に行うべき準備について詳しく解説するので、万全の体制で相談に臨みましょう。
土地活用のメリットとリスクを知る
土地活用のメリットやリスクを理解していない状態で相談しても、偏った情報だけを得ることになるおそれがあります。
土地活用を行うメリットは、以下のとおりです。
- 利益を得られる
- 土地の適正管理ができる
一方で、以下のようなリスクもあります。
- 赤字になる
- 管理会社や土地の使用者が適切な使用・管理を行わない
利益を得るために土地活用を始めた結果、経営がうまくいかず失敗するかもしれません。そのため、土地活用の計画は慎重に行い、親身になって提案をしてくれるノウハウが豊富な相談先を見つける必要があります。
土地活用の目的を明確にする
土地活用といっても、その内容や期間などはさまざまです。まずは、自分自身が何を目的とするのか、また将来設計をどうするのかをしっかりと考え、明確にするべきです。
たとえば、5年後にマイホームを建てる予定の土地に、アパートを建設し経営するのは本末転倒です。短期間であれば、駐車場や駐輪場にするなど、初期投資が少なく、また土地活用を終了させやすい形態を目指すべきです。
また、利益を求めるのであれば、立地によっては、以前に大流行したタピオカドリンクやメロンパンなどのトレンドショップ、無人ギョーザ販売店などの店舗型にする方法もあります。
目的を明確にすることで、土地活用における相談先を後述するハウスメーカーとするのか、デベロッパーにするのかなどが大きく変わってきます。
土地の価格や需要を理解する
実際に土地活用を検討する際には、土地の価値を理解しておきましょう。自分では気づいていないだけで、所有する土地の価値が高く、需要があるかもしれません。
活用方法の選択肢が広がりますし、比較検討した結果、土地を活用するより売却が最善な可能性もあります。
売却も土地活用のひとつです。よりベストに近い方法を見つけるには、まずは自分の資産を正しく理解することが重要です。
土地に関する書類をそろえる
土地活用に必要な書類を事前にそろえておけば、不動産会社などへの相談がスムーズに進みます。相談先の担当者も人間ですから、何も知らない人に対してイチから説明するより、ある程度の理解をしている人に対するほうが親身になってくれるかもしれません。
相談するときは、土地の登記簿謄本があるとよいでしょう。登記簿謄本には、登記されている土地の面積や所有者(権利者)、または抵当権※の有無などが記載されています。
また、土地の所有から年月が経過していたり、境界線があいまいだったりする場合は、地積測量図が有効です。土地の面積のほかに、形状や実際の境界線などが記載されています。
登記簿謄本と地積測量図をセットにすると、土地に関するほとんどの情報が得られます。ただし、登記簿謄本は法務局にありますが、地積測量図は法務局に登録されていないケースも多いです。その場合は、測量士に依頼して作成する必要があります。
土地活用の相談先4選
一般的な不動産会社やハウスメーカー、デベロッパーなど、土地活用の目的などによって相談先は大きく異なります。
また、土地活用をメインとした会社もあれば、アパート・マンション経営を専門とする会社もあります。自分が思い描いている土地活用のビジョンに適した会社を探しましょう。
ハウスメーカー
ハウスメーカーは、その名のとおり「ハウス(家)」を「メーカー(作る)」ことをメインに行っています。そのため、アパートやマンションの建築・経営を主とした土地活用に強みを持っています。
たとえば、住友林業株式会社の「フォレストメゾン」という木造賃貸住宅や、積水ハウス株式会社の「シャーメゾン」シリーズなどが有名です。
アパートやマンションの経営は土地活用の王道ともいえるため、大手ハウスメーカーとの相性もよいでしょう。
代表的なハウスメーカーとして、以下の会社があります(法人格省略、順不同)。
- 住友林業
- 積水ハウス
- セキスイハイム
- パナソニックホームズ
- 三井ホーム
- 大和ハウス工業
- ミサワホーム
デベロッパー
デベロッパーは、主に不動産開発事業をメインとする会社です。
小規模なアパート経営より、中規模以上のマンション経営に対して強みを発揮します。そのため、土地が広い場合の選択肢として検討されるのがデベロッパーです。大型建築には相応の資産が必要なため、大企業を母体としているのが特徴です。
代表的なデベロッパーとして以下の会社があります(法人格省略、順不同)。
- 住友不動産
- 野村不動産
- 三井不動産
- NTT都市開発
- 東急不動産
- 阪急阪神不動産
また、イオンモール株式会社も商業的なデベロッパーです。
不動産会社
いわゆる駅前など街に店舗を構える不動産会社は、土地の売却や借地として賃貸借をする利活用、駐車場や太陽光発電などを得意とします。こちらは、前述のハウスメーカーやデベロッパーだけではなく、個人事業の不動産会社も含みます。
下請けの工務店と連携したテナントなどの運営も、不動産会社が一般的に取り扱っています。
ゼネコン
ゼネコンはデベロッパーより大型建築を主に扱っています。中規模以上のマンション経営や介護施設、ショッピングセンター、映画館などです。
そのため、個人による土地活用という観点とは異なるかもしれません。
代表的なゼネコンとして、以下の会社があります(法人格省略、順不同)。
- 大林組
- 鹿島建設
- 竹中工務店
- 長谷工コーポレーション
- 熊谷組
- 五洋建設
土地活用の相談先の選び方
活用方法をある程度まで絞り込んだあとは、それに応じた相談先を選びます。最初は、期間と資金から考えるとよいでしょう。
長期間の土地活用で初期投資をある程度確保できるなら、アパート経営や太陽光発電などが検討できます。一方、短期間の土地活用で初期投資を抑えたいなら、駐車場などが考えられます。
活用方法に応じた相談先を選ぶ
土地の活用方法別の相談先として、代表的なものは以下のとおりです。
活用方法 | 相談先 |
---|---|
アパート経営 | ハウスメーカー |
マンション経営 | デベロッパー |
駐車場 | 不動産会社 |
借地・売却 | 不動産会社 |
太陽光発電 | 不動産会社 |
上記以外に、トランクルームやテナント経営などを専門に取り扱う業者に相談するケースもあります。
資金計画はファイナンシャルプランナーに相談する
不動産会社が土地活用のプロであれば、お金のプロはファイナンシャルプランナーです。
もちろん、土地自体をどのように活用するのがよいかという相談先については、不動産会社に分があります。一方で、利回りや資金リスク、将来的な利益算出などはファイナンシャルプランナーが専門です。
お金に関することを相談しておけば土地活用の計画も立てやすいため、ファイナンシャルプランナーへの相談を検討しましょう。
複数の土地活用プランを比較する
土地活用の相談前に、ある程度の検討と計画が重要ですが、そのためには「どのような土地活用が考えられるのか」を知る必要があります。
まずは、「リビンマッチ」を利用して、自分の土地で実現可能な土地活用の方法と種類を知りましょう。リビンマッチは、インターネットを介して、簡単に複数の会社に土地活用プランを無料で一括請求できるサービスです。
各社の特徴を含め土地活用についての知識を得れば、より最善な活用方法が見つかるでしょう。