マンション売却は8割の人が大変と感じている?やるべき対策とは
マンションを売却する人のほとんどが、売却に不安を持っており、大変だと感じています。
その大きな原因は、マンション売却の基礎知識がないことです。基礎知識を得ることは、不安の解消だけではなく、売却を失敗しないためにも重要です。
ここでは、マンションの売却が大変だと感じる原因や知っておくべき基礎知識、成功させるポイントを紹介します。
もくじ
マンションの売却活動は約8割が大変だと感じている?
マンションの売却活動が大変、不安だと考えている人が非常に多いのが現状です。
株式会社ツクルバが2022年に「中古マンション売却に関する意識調査」を行いました。そのアンケートをもとに、売却活動が大変、不安だと思う理由を解説していきます。
売却経験者の調査結果
アンケートによると、マンション売却の経験者のうち、77.8%の人が「売却活動が大変だった」と答えています。
大変だった理由TOP3は以下のとおりです。
順位 | 回答 | 割合(%) |
---|---|---|
1 | 本当に買主が現れるか分からなかった | 51.1 |
2 | 知識がなく判断軸がなかった | 35.7 |
3 | 内見対応や書類収集などやることが多く負担になった | 35.7 |
また、売却活動の中で嬉しかったことをアンケートしたところ、上位3つの理由は以下のとおりです。
順位 | 回答 | 割合(%) |
---|---|---|
1 | よい人に購入してもらえた | 42.5 |
2 | 購入者が家を気に入ってくれた | 38.5 |
3 | 内見の依頼がたくさん来た | 33.9 |
マンション売却が大変だった理由として半分以上の人が、買主に対する不安から来ていることが分かります。
一方で、嬉しかったことの上位も買主に対しての反応や、買主からの反応であることが分かります。
つまり、マンション売却では、買主の存在が大きいということです。
売却希望者の調査結果
売却希望者にもマンション売却の印象をアンケートしたところ、77.4%の人が「売却活動が不安だ」と答えています。
不安な理由TOP3は以下のとおりです。
順位 | 回答 | 割合(%) |
---|---|---|
1 | 買主が見つかるか分からない | 47.8 |
2 | 全体像がよくわからずに進めてしまう | 42.0 |
3 | 不動産売却の知識がない | 41.4 |
不安な理由の第1位は、売却経験者の大変だった理由第1位と同じ結果でした。売却する際には早い段階から買主の反応があると、不安が和らぎます。
売主をほったらかしにせず、買主の反応を密に教えてくれる不動産仲介会社を選ぶとよいでしょう。
また、不動産売却の知識が足りないと不安になってしまうので、親身に対応し不安を和らげてくれる不動産仲介会社を選ぶのも重要です。
基礎知識を知ることが対策の第一歩
売却経験者が売却活動が大変だった理由の第2位は「知識がなく判断軸がなかった」、売却希望者の売却活動が不安な理由の3位は「不動産売却の知識がない」となっており、知識がないことから、不安を覚える人は多いことが分かります。
そのことからも、マンション売却の不安を取り除くには、最低限の知識を持つ必要があります。ここではマンション売却の基礎知識を紹介します。
売りが先か、買いが先か
買い替えの場合、売却を優先するか、新居の購入を優先するかで、その後の流れが変わります。
売却を優先する場合、先に売却価格が分かるので、新居の購入資金の計画が立てやすいメリットがあります。
しかし、居住中の内覧に対応する必要があります。また、売却後すぐに新居が決まらないと、仮住まいが必要です。
一方、購入を優先する場合、新居をじっくり探す余裕があります。しかし、売却価格がはっきりしていないため、資金計画が立てづらくなってしまいます。
また、なかなか売れない場合は新居との二重ローンの期間が長くなるので注意が必要です。
マンションの売却方法は2種類
売却方法には下記の2種類が存在します。
- 不動産会社に仲介してもらって、中古市場に売り出す方法
- 不動産会社に直接買い取ってもらう方法
仲介して買主を見つけた方が、高く売却できる可能性が高いです。しかし、買主が見つかるまでに時間がかかりますし、見つかってからも買主のローン審査や書類作成などで1カ月以上かかります。
仲介の場合、売却開始から引き渡して入金まで、最低でも3カ月はかかると想定しておきましょう。
一方の買取は、買主を探す手間がないため、早ければ2〜3日で現金化ができます。
また、売却のためにリフォームをしたり、不用品を片付けたりしなくても、売却できるメリットがあります。売却に時間をかけたくない人や、面倒な人にも便利な方法です。
ただし、買取は仲介と比べて、約7〜8割の価格になってしまうのがデメリットです。少しでも高く売りたいなら、仲介を選びましょう。
仲介で売却する時の流れ
多くの人は少しでも高く売却したいので、仲介を選びます。仲介で売却する時の大まかな流れは以下のとおりです。
- 不動産仲介会社に査定を依頼する
- 売り出し価格を決定する
- 不動産仲介会社と媒介契約を結ぶ
- 不動産仲介会社が売却活動を開始
- 買主と価格や条件の交渉をする
- 売買契約を結ぶ
- 各種手続き(ローン返済手続き、抵当権の抹消など)
- 引き渡し(売買代金の受け渡し)
媒介契約について
不動産仲介会社との媒介契約には以下の3種類があります。
- 一般媒介契約
- 専属専任媒介契約
- 専任媒介契約
自身の状況に合わせて適切な媒介契約を結ぶ必要があります。
一般媒介契約
一般媒介契約は、複数の不動産仲介会社と結ぶことができますが、販売状況の報告義務はありません。複数の不動産仲介会社が、売却活動をしてくれることが特徴です。
しかし、売却活動をしてもほかの不動産仲介会社が買主を見つけてしまうと、仲介手数料を得られません。そのため、積極的な売却活動が行われないケースがあります。
専属専任媒介契約
専属専任媒介契約は、1社としか結ぶことができませんが、積極的な売却活動が見込めます。販売状況を1週間に1回以上行う義務があるため、販売状況を確認できるのがメリットです。
専任媒介契約
専任媒介契約は専属専任媒介契約と似ていますが、不動産会社の仲介なしでも、売却できる違いがあります。自分で買主を見つけられる可能性があるなら、専任媒介契約でもいいでしょう。
媒介契約についてのより詳細な内容は下記コラムを参考にしてみてください。
失敗しないために必ずやっておくべきこと
マンション売却に失敗しないためには、やっておくべきことがいくつかあります。
住宅ローンが完済できることを確認する
売却するマンションの住宅ローンが残っている場合、残債をすべて返済しないと基本的に売却ができません。
それは、今住んでいるマンションに、金融機関が不動産を担保にできる抵当権を設定しているからです。
抵当権を抹消するためには、売却金額で残債を完済する必要があります。できない場合には、自己資金を使って返済する必要があります。それもできない場合には、売却が難しくなります。
金融機関によっては、残債と新居の資金をまとめて借りられる、住み替えローンがありますが、審査が厳しく通らない場合があります。
マンションを売却するなら、住宅ローンが完済できるように資金を確保しましょう。
売却にかかる費用を計算する
マンションの売却価格が決まっても、その全額が手に入るわけではありません。マンションを売却する際は、主に以下のような費用がかかります。
- 仲介手数料
- 印紙税
- 抵当権抹消費用
- 一括繰り上げ返済の手数料
一般的に売却価格の約5%の費用がかかるので、そのことも見越して資金計画を立てましょう。
相場を把握する
マンションを売却する場合は、なるべく早く、なるべく高い値段で売りたいと考えます。そのためには、相場を把握することが重要です。
相場を知ることで売り出し価格に自信が持てます。適正な価格で売り出すことで、早期に買主が現れる可能性が高くなります。
また、中古マンションの売買では、価格交渉で値引きされるケースが多いです。相場を知らないと、思った以上の値引きに応じてしまう可能性があります。
物件の相場を知るためには、一括査定サイトの利用が効果的です。一括査定サイトを利用することで、複数の会社から査定額が提示されるので、相場を知ることができます。
さらに不動産会社の対応のよさも比較できます。自分の物件を親身になって仲介してくれる不動産仲介会社を選ぶことができます。
大手住宅メーカーの注文住宅販売や不動産テック企業の仲介業務に4年間携わり、不動産取引にかかわった件数は350件以上にわたります。2021年よりリビンマッチコラムの執筆・編集を担しています。皆さんが安心して不動産取引を行えるよう、わかりやすくリアルな情報を発信します。
この記事の編集者
リビンマッチ編集部
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運営会社:リビン・テクノロジーズ株式会社(東京証券取引所グロース市場)
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