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熟年離婚の財産分与を解説!持ち家の分け方、対象外の財産は?

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熟年離婚の財産分与を解説!持ち家の分け方、対象外の財産は?

熟年離婚では、長い結婚生活の中で預貯金や持ち家、退職金などの財産が形成され、財産分与の金額が大きくなることがあります。「自分はいくら受け取れるのか」「夫や妻の名義になっている家や預貯金も対象になるのか」と気になる方も多いでしょう。

ただし、婚姻期間が長ければ必ず多くの財産を受け取れるわけではありません。重要なのは、夫婦が婚姻中にどのような財産を築いてきたのかを正しく把握することです。

この記事では、熟年離婚で財産分与が高額になることがある理由から、財産分与の対象になる財産・ならない財産、退職金や年金、持ち家の分け方まで解説します。

リビンマッチのポイント

熟年離婚では、婚姻期間が長いぶん、預貯金や持ち家、退職金など財産分与の対象が多くなり、金額も大きくなることがあります。財産分与は共有財産を中心に行い、持ち家や退職金、年金分割などは個別に確認が必要です。財産分与の申立期限は原則5年以内です。

熟年離婚は財産分与が高額になる!?

熟年離婚では、婚姻期間が長いぶん、預貯金や持ち家、保険、退職金など、長年かけて形成した財産が多くなっていることがあります。そのため、財産分与の対象となる財産の総額が大きくなるケースもあります。

ただし、熟年離婚だからといって、必ず高額な財産分与になるわけではありません。重要なのは、どの財産が財産分与の対象になるのかを正しく把握することです。

まずは、高額になることがある理由と、財産分与の基本的な考え方から確認していきましょう。

なぜ高額な財産分与になるのか

熟年離婚だからといって、必ず財産分与が高額になるわけではありません。しかし、婚姻期間が長い夫婦では、預貯金や持ち家、有価証券、保険、退職金など、長年かけて形成した財産が多くなっていることがあります。

その結果、若い時期に離婚する場合と比べて、財産分与の対象となる財産の総額が大きくなることがあります。

また、財産分与の対象になるかどうかは、財産の名義だけでは決まりません。たとえば、夫名義の持ち家や預貯金であっても、婚姻中に夫婦の協力によって形成された財産であれば、財産分与の対象になります。

そのため、熟年離婚では「自分名義の財産がいくらあるか」だけでなく、夫婦が婚姻中にどのような財産を形成してきたのかを確認することが重要です。

財産分与とは?

財産分与とは、夫婦が婚姻中に協力して取得・維持した財産を、離婚するときや離婚後に分けることをいいます。

夫婦の一方に収入がなくても、家事や育児などを通じて財産形成に貢献していたと考えられるため、夫婦のどちらの名義になっているかだけで財産分与の対象が決まるわけではありません。

財産分与の方法は、まず夫婦の話し合いで決めます。離婚後に話し合いがまとまらない場合や話し合いができない場合は、家庭裁判所に財産分与の調停または審判を申し立てることができます。

財産分与の対象になるのは共有財産

財産分与の対象になるのは、基本的に婚姻中に夫婦が協力して築いた財産です。一般に、こうした財産を「共有財産」といいます。

一方、結婚前から所有していた財産や、婚姻中であっても相続や贈与によって個人的に取得した財産などは「特有財産」と呼ばれ、原則として財産分与の対象にはなりません。

共有財産
婚姻中に夫婦が協力して形成した財産。夫婦のどちらか一方の名義であっても、実質的に夫婦で築いた財産であれば財産分与の対象になる
特有財産
結婚前から所有していた財産や、婚姻中に相続・贈与によって個人的に取得した財産など、夫婦の協力とは関係なく取得した財産

重要なのは、名義だけで判断しないことです。たとえば、婚姻中に夫の収入で購入し、夫だけの名義になっている持ち家でも、妻が家事や育児を担って家庭を支えていたのであれば、夫婦が協力して形成した財産として財産分与の対象になります。

一方、結婚前から持っていた預貯金や相続で取得した財産などを特有財産として扱う場合は、その取得経緯を確認できる資料が重要です。婚姻前の預貯金が確認できる通帳や、遺産分割協議書、贈与契約書などは保管しておきましょう。

対象になる財産の種類

財産分与の対象になるのは、夫婦共有名義の財産だけではありません。一方の名義になっていても、婚姻中に夫婦の協力によって形成した財産であれば、財産分与の対象になります。

代表的な財産には、次のようなものがあります。

  • 現金・預貯金
  • 持ち家や土地などの不動産
  • 株式などの有価証券
  • 自動車
  • 保険の解約返戻金
  • 退職金のうち婚姻期間中の勤務に対応する部分など

たとえば、婚姻期間中に購入したゴルフクラブやオーディオ機器、コレクションなども、「個人的な趣味のもの」という理由だけで財産分与の対象外になるわけではありません。婚姻中に夫婦の財産から購入され、経済的な価値があるものであれば、財産分与の対象として検討されることがあります。

なお、年金については、預貯金や不動産を分ける通常の財産分与とは異なり、「年金分割」という別の制度があります。将来受け取る年金をそのまま夫婦で分ける制度ではありません。詳しくは後ほど解説します。

対象にならない財産の種類

財産分与の対象にならない代表的なものは、夫婦の協力とは関係なく取得した特有財産です。

たとえば、次のような財産が該当します。

  • 結婚前から所有していた預貯金や不動産
  • 婚姻中に相続した財産
  • 婚姻中に自分だけを対象として贈与された財産
  • 離婚後に自分で取得した財産

ただし、「結婚前から持っていた財産だから、必ずすべて財産分与の対象外になる」と単純に判断できないケースもあります。

たとえば、結婚前に購入した持ち家について、婚姻後に夫婦の収入から住宅ローンを返済してきた場合などは、婚姻中の夫婦の寄与をどのように評価するかが問題になることがあります。また、特有財産の維持や価値の増加に配偶者が貢献していた場合、その事情が考慮されることもあります。

どこまでが共有財産で、どこからが特有財産なのかは個別の事情によって判断が分かれるため、金額が大きい場合や夫婦間で意見が対立している場合は、弁護士などの専門家へ相談するとよいでしょう。

熟年離婚での財産分与

熟年離婚では、長い婚姻期間の中で形成した財産を確認し、それぞれの財産をどのように分けるのかを決める必要があります。ここからは、財産分与の割合や手順、退職金・年金の取り扱いなど、熟年離婚で特に確認しておきたいポイントを解説します。

熟年離婚の数は増えている

長期的に見ると、同居期間が長い夫婦の離婚件数は増えています。

厚生労働省が発表した「令和7年人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると、同居期間別にみた離婚件数の推移は以下のとおりです。

同居期間別にみた離婚件数の推移(単位:組)
同居期間昭和60年
(1985年)
平成7年
(1995年)
令和4年
(2022年)
令和7年
(2025年)
総数166,640199,016179,099179,068
20年以上20,43431,87738,99139,886
35年以上1,1081,8406,5667,336

※20年以上には35年以上を含む。総数には同居期間不詳を含む。

出典:厚生労働省「令和7年人口動態統計月報年計(概数)の概況」図表5-2より抜粋

離婚件数全体は昭和60年から大きく変わっていませんが、同居期間20年以上の夫婦の離婚件数は約2倍、35年以上では約6.6倍に増えています。長い結婚生活を経て離婚する夫婦が、以前より増えていることがわかります。

熟年離婚の財産分与の特徴

熟年離婚では婚姻期間が長いため、預貯金や不動産だけでなく、保険、有価証券、退職金など、確認すべき財産が多くなることがあります。

さらに、数十年前から保有している財産があると、「結婚前から持っていた財産なのか」「相続や贈与によって取得したものなのか」「婚姻中に夫婦で形成したものなのか」がわかりにくくなることもあります。

また、持ち家や退職金など金額の大きな財産が含まれると、財産の評価方法をめぐって夫婦の意見が分かれることもあります。

熟年離婚では、離婚後の住まいや生活費、年金なども今後の生活に大きく影響します。そのため、まず夫婦それぞれの財産を把握したうえで、財産分与の対象になるものと対象外のものを整理することが重要です。

財産分与の方法

財産分与には、その目的や性質から、一般に次の3つがあると説明されます。

財産分与の主な性質
名称内容
清算的財産分与婚姻中に夫婦の協力で形成した財産を分ける
扶養的財産分与離婚後、一方の生活が経済的に厳しくなる場合に、生活保障の要素を考慮する
慰謝料的財産分与離婚原因についての損害賠償の要素を財産分与に含める

一般に財産分与の中心となるのは、婚姻中に夫婦が築いた財産を分ける清算的財産分与です。

なお、離婚原因を作った側であることだけを理由に、婚姻中に形成した財産について財産分与を受けられなくなるわけではありません。財産分与と慰謝料は、それぞれの性質を分けて考える必要があります。

財産分与の割合

財産分与では、夫婦それぞれの財産形成への寄与の程度が異なることが明らかでなければ、2分の1ずつが基本となります。

そのため、妻または夫が専業主婦・専業主夫で直接収入を得ていなかったとしても、「収入がなかったから財産分与を受けられない」ということにはなりません。家事や育児なども、夫婦の財産形成を支える貢献として考えられます。

ただし、夫婦の話し合いによって別の割合で合意することはできます。

また、家庭裁判所が判断する場合は、財産の取得・維持への寄与の程度だけでなく、婚姻期間、婚姻中の生活水準、協力や扶助の状況、年齢、職業、収入などさまざまな事情が考慮されます。

財産分与の手順

財産分与は、おおむね次の流れで進めます。

  1. 夫婦それぞれが所有する財産を確認する
  2. 財産分与の対象になる財産と対象外の財産を整理する
  3. 不動産などの財産価値を確認する
  4. 財産をどのように分けるか夫婦で話し合う
  5. 離婚後に合意できない場合は、家庭裁判所へ調停または審判を申し立てる

離婚後に財産分与について話し合いがまとまらない場合や、話し合いができない場合は、家庭裁判所へ財産分与の調停または審判を申し立てることができます。

調停では、夫婦それぞれから事情を聞き、必要な資料を確認しながら合意を目指します。調停で話し合いがまとまらず不成立になった場合は審判手続きが開始され、裁判官が財産分与の額や方法などを判断します。

なお、まだ離婚していない場合は、夫婦関係調整調停(離婚)の中で財産分与について話し合うことができます。

財産分与の請求は離婚成立から5年以内

財産分与は、離婚が成立したあとでも請求できます。ただし、家庭裁判所に財産分与の調停や審判を申し立てられる期間には期限があります。

2026年4月1日以後に離婚した場合は、原則として離婚した日の翌日から5年以内です。2026年4月1日に施行された改正によって、それまで2年だった期間が5年に延長されました。

一方、2026年3月31日以前に離婚した場合は、従来どおり離婚した日の翌日から2年以内となります。

離婚後に財産分与の話し合いがまとまらない場合は、期限を過ぎる前に家庭裁判所への申立てを検討しましょう。

退職金は財産分与される?

退職金も、婚姻期間中の勤務に対応する部分については財産分与の対象となることがあります。

すでに退職金を受け取っている場合でも、そのすべてが当然に財産分与の対象になるわけではありません。たとえば、結婚前から勤務していた場合は、婚姻前の勤務期間に対応する部分と婚姻期間中の勤務に対応する部分を分けて考える必要があります。

まだ退職していない場合でも、退職時期や退職金制度、勤務状況などから将来退職金が支給される可能性が高ければ、財産分与で考慮されることがあります。一方、支給されるかどうかが不確実な場合は、対象になるかどうかの判断が分かれることがあります。

熟年離婚では退職時期が近く、退職金の金額も大きくなることがあります。退職金が問題になる場合は、勤務先の退職金規程や退職金の見込額などを確認しておきましょう。

年金も財産分与(年金分割)の対象になる?

離婚時には「年金分割」という制度があります。ただし、これは将来受け取る年金そのものを夫婦で半分ずつ分ける制度ではありません。

年金分割は、婚姻期間中の厚生年金記録である標準報酬月額・標準賞与額を分割し、その分割後の記録をもとに、それぞれの厚生年金額を計算する仕組みです。国民年金の老齢基礎年金そのものが分割されるわけではありません。

年金分割には、次の2種類があります。

合意分割
夫婦の合意または裁判手続きによって按分割合を決め、婚姻期間中の厚生年金記録を分割する制度
3号分割
2008年4月1日以後の婚姻期間中に国民年金の第3号被保険者だった期間について、相手方の厚生年金記録を2分の1ずつ分割する制度。相手方の合意は不要

2026年4月1日以後に離婚した場合、年金分割の請求期限は原則として離婚した日の翌日から5年以内です。2026年3月31日以前に離婚した場合は、原則として2年以内となります。

財産分与と年金分割は別の制度であり、それぞれ手続きが必要になるため注意しましょう。

財産分与を拒否された場合は弁護士に相談を

相手が財産分与の話し合いに応じない場合や、財産の内容について夫婦の認識が大きく異なる場合は、当事者同士だけで解決することが難しくなります。

離婚後に話し合いがまとまらない場合は、家庭裁判所に財産分与の調停または審判を申し立てることができます。調停では、双方から事情を聞き、預貯金や不動産など財産に関する資料を確認しながら話し合いを進めます。

特に、相手が財産を開示しない、共有財産と特有財産の区別が難しい、不動産や退職金など高額な財産の評価をめぐって意見が対立しているといった場合は、弁護士への相談を検討しましょう。

持ち家は財産分与になる?

婚姻中に夫婦の協力によって取得・維持した持ち家は、財産分与の対象になります。

たとえば、婚姻中に購入した家が夫だけの名義になっていても、妻が家事や育児を担うなどして夫婦で生活を支えていたのであれば、夫名義であることだけを理由に財産分与の対象外になるわけではありません。

一方、親から相続した家や、結婚前に自己資金だけで取得した家などは、原則として特有財産となります。

ただし、結婚前に購入した家でも、婚姻後に夫婦の収入から住宅ローンを返済してきた場合などは、その家のすべてを単純に「結婚前の財産」として扱えないことがあります。

持ち家を財産分与する場合は、売却して現金にする方法や、一方が家を取得してもう一方に金銭などを渡す方法があります。

持ち家を売却する

持ち家を売却し、住宅ローンや売却に必要な費用などを精算したあとに残った売却代金を財産分与する方法があります。

不動産を現金化できるため、家そのものを分ける必要がなく、財産分与の割合に応じて分けやすいことがメリットです。

ただし、夫婦の間で「いくらで売るのか」「いつまでに売るのか」といった意見が一致しないことがあります。また、住宅ローンが残っている場合は、売却代金で住宅ローンを完済できるかどうかも確認する必要があります。

家を売却するかどうかを判断するためにも、まずは現在の家がどのくらいで売れそうなのかを確認しておくとよいでしょう。

一方が持ち家を取得する

夫婦の一方が持ち家を取得し、そのまま住み続ける方法もあります。

この場合、家を取得した側がもう一方へ現金を支払ったり、ほかの財産を多く分けたりして、財産全体のバランスを調整する方法が考えられます。

この方法で重要になるのが、持ち家をいくらの財産として評価するかです。不動産は預貯金のように金額が確定しているわけではないため、評価額について夫婦の意見が分かれることがあります。

また、住宅ローンが残っている場合は、不動産の所有名義と住宅ローンの債務者を分けて考える必要があります。家を取得する側へ所有名義を変更できたとしても、それだけで住宅ローンの債務者まで変更されるわけではありません。

住宅ローンが残っている場合は?

住宅ローンが残っている持ち家を財産分与するときは、まず現在の家の価値と住宅ローン残高を確認します。

家を売却した代金で住宅ローンを完済できるのであれば、住宅ローンを返済したあとに残った金額を財産分与する方法を検討できます。

一方、離婚後も夫婦のどちらかが家に住み続ける場合は注意が必要です。夫婦間で「今後は妻が住宅ローンを支払う」「家を妻名義にする」などと合意したとしても、その合意だけで金融機関との住宅ローン契約まで変更されるわけではありません。

住宅ローンの債務者を変更したり、別の住宅ローンへ借り換えたりするには、金融機関の審査や承諾が必要です。

また、住宅ローンの債務者が家を出たあとも返済を続ける形にすると、その後返済が滞った場合、家に住み続けている側が影響を受けるおそれがあります。

離婚後にどちらかが家を取得する場合は、「誰が家を所有するのか」だけではなく、「住宅ローンを誰が返済するのか」「金融機関との契約をどうするのか」まで確認しておきましょう。

持ち家の売却はリビンマッチを利用する

財産分与のために持ち家を売却する場合は、まず現在の家がどのくらいで売れそうなのかを確認することが重要です。

不動産会社によって査定価格や提案する販売方法が異なることがあるため、1社だけではなく、複数の不動産会社の査定価格や提案内容を比較すると判断しやすくなります。

不動産一括査定サイト「リビンマッチ」では、物件情報などを入力することで、条件に合った複数の不動産会社へ査定を依頼できます。

熟年離婚では、持ち家が夫婦の財産の中でも大きな割合を占めていることがあります。売却するのか、一方が取得するのかを決める前に、まず査定価格を確認し、それぞれの場合にどの程度の財産を分けられるのかを比較してみましょう。

熟年離婚における財産分与に関するよくある質問

熟年離婚の財産分与で注意することはある?
熟年離婚では婚姻期間が長いため、預貯金や不動産、保険、退職金など確認すべき財産が多くなることがあります。まずは夫婦それぞれの財産を確認し、婚姻中に夫婦で形成した共有財産と、婚姻前の財産や相続財産などの特有財産を分けて整理することが重要です。また、2026年4月1日以後に離婚した場合、離婚後に家庭裁判所へ財産分与を申し立てられる期間は原則5年以内です。話し合いがまとまらない場合は、期限にも注意しましょう。
熟年離婚の財産分与で退職金は対象になる?
退職金は、婚姻期間中の勤務に対応する部分について財産分与の対象となることがあります。すでに退職金を受け取っている場合だけでなく、将来支給される退職金についても、支給される可能性や退職までの期間などによって財産分与で考慮されることがあります。ただし、退職金の全額が当然に2分の1になるわけではありません。

この記事の編集者

リビンマッチ編集部アイコン リビンマッチ編集部

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