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道路沿いの家で子育ては危険？排気ガスの影響と対策について
車社会の現代では、排気ガスの影響は気をつけたい点です。道路沿いの家に住んでいる場合は、どうしても周辺の交通量が多くなるため、排気ガスの影響も受けやすくなります。
特に体が小さい子どもの場合はその影響を強く受けやすいため、不安を感じる子育て中の方も多いのではないでしょうか。
道路沿いの家で子育てをするときに注意したい、排気ガスの影響や対策について解説します。
もくじ
道路沿いの家で子育てをするときに注意するべき排気ガスの影響
道路沿いの家で子育てをすると、子どもにどのような影響を与えるおそれがあるのでしょうか。
皮膚のトラブル
子どもの皮膚トラブルイメージ
排気ガスによる影響で、よく見られるのが皮膚のトラブルです。
自動車排気ガスと都市大気粉塵が皮膚において酸化ストレスを誘導すること（図2-1）、また、酸化ストレスと関連する炎症を引き起こす因子インターロイキン1β（IL-1β）やマトリックスメタロプロテアーゼ（MMP1）※2の発現を上昇させること（図2-2）を確認しました。
これは親からの遺伝だけでなく、妊娠中に排気ガスを吸い込んだ影響などもあるといわれており、トラブルを起こしやすい要素のひとつです。
また、比較的排気ガスを吸い込んでから影響が出るまでの期間が短いのも特徴です。
あとから影響が出やすい呼吸器の問題
呼吸器に問題がある子どものイメージ
排気ガスを吸い込むと、影響が出やすいのが呼吸器です。
呼吸器の問題として有名なのは、息苦しさやせきなどが出る
交通量の多い幹線道路沿いや、国道沿いのマンションや一戸建てで生活をしている場合に、発症しやすい傾向にあります。やや時間が経過してから症状が出るため、対応が後手になりやすいことに注意が必要です。
さまざまな疾患の原因に
最近では、中国から飛んでくるPM 2.5の影響が話題になりますが、排気ガスも蓄積すると、さまざまな疾患を引き起こすおそれがあります。
大人のときよりも幼少期、さらには幼児と体が小さければ小さいほど影響を受けやすいといえます。そのため子どもの間は、できるかぎり空気のきれいな場所で過ごすのを意識するべきでしょう。
【補足】排気ガス以外にも子育てに影響が
道路沿いの家においては、排気ガス以外にも多くの問題が考えられます。
多くの車が通ることによる騒音や、トラックなどの大型車が通ると地面が揺れることもあるでしょう。
また、交通量が多いと、それだけ危険性も高いです。たとえば子どもを連れている場合は、目を離したすきに子どもが道路に飛び出さないかなど、気をつけるべき点が増えます。車が曲がりきれずに家にぶつかるリスクも、完全に否定はできません。
このように道路沿いでの生活は、子育てへの影響が大きいといえます。
道路沿いの家での子育てに必須の排気ガス対策4つ
道路沿いにマイホームを構える場合は、子育てに向けて排気ガスの対策が必須です。
もちろん車の交通量を減らすことはできないため、家の中に排気ガスが入り込まないように対策を考えるのが重要です。
24時間換気システムを有効にする
24時間換気
24時間換気システムは、2003年の法改正により、設置が義務づけられているシステムです。日本の建物は基本的に高気密なものが多く、それによって懸念されるシックハウス症候群を防止するのを主な目的としています。シックハウス症候群は、建物から発生する化学物質などが及ぼす健康への影響です。
また、24時間換気システムによって室内の空気を自動循環させると、室内に入ってしまった排気ガスをため込まずにすみます。さらに、建物の老朽化を防ぐことにもつながります。
しかし、24時間換気システムの設置場所によっては、外気を取り込むと、反対に室内へ排気ガスを吸い込むおそれがあるため注意が必要です。
窓の位置や種類を考える
マイホームがマンションの場合は難しいですが、一戸建ての場合、設計時に窓の位置や種類を考えて設置することが重要です。
たとえば、以下のような工夫ができます。
- 交通量が多い道路沿いには開閉できる窓の設置を避け、排気ガスの侵入を防ぐ
- 窓がなければ日当たりが悪くなる場合、FIX窓（はめ殺し窓）と呼ばれる開閉しない窓を利用して太陽の光だけを取り込む
FIX窓（はめ殺し窓）
このように、できるだけ空気の取り込み口を道路から離した場所にして、排気ガスの侵入を防ぎます。ただし、排気ガスの侵入経路は窓だけではないため、完全には防げない点には注意しましょう。
空気清浄機の設置
空気清浄機
シンプルですが、室内の空気をきれいに保つには高性能な空気清浄機も見逃せません。最近の空気清浄機は進化しており、下手に窓を開けて空気を入れ替えるよりも、室内をきれいに保ってくれます。
空気清浄機は空気の流れる位置に設置するのが重要なため、窓際や空気循環システムの側に置くとよいでしょう。
電化製品への初期投資としては高くなりやすいですが、結果としてコストパフォーマンスに優れていることが多いでしょう。高性能な空気清浄機を購入すると、快適に過ごせます。
ただし、排気ガスの多い場所ではフィルター交換の周期が短くなりやすく、交換費用がかさみます。
洗濯物を外に干さない
洗濯物を道路沿いに干していると、衣類に排気ガスやウイルスなどが付着しやすく、結果として室内に持ち込んでしまいます。
排気ガスがバスタオルなどに付着していると、体や顔を拭いたときに、間接的に吸い込んでしまうおそれがあります。
特に幹線道路沿いなど交通量の多い場所では、洗濯物は室外に出さず、乾燥機などを利用して、できるだけ影響を受けないようにするとよいでしょう。
また、布団を外に干すときはカバーやシーツで軽く覆えば、排気ガスなどの付着を防げます。
住み替えも選択肢のひとつ
交通量の多い道路沿いで暮らしている場合、子育てのために住み替える選択肢も考えられます。子どもが生まれると、家に求める条件も変わっていく傾向にあります。
子育てのための移住も検討
子育て中の夫婦と自然
大企業を中心に、完全リモートワークの制度を導入する企業も増えており、通勤を意識せず、自然を求めて田舎に子育て移住する人が増えています。
もちろん、利便性という面では都心部と比べると劣ります。しかし、環境や自然はもちろん、排気ガスが少なく空気がきれいな点については、子育てにおいて圧倒的なメリットとして考えられます。
必ずしも田舎がよいわけではありませんが、田舎には田舎のよさがあり、のびのびと子育てができます。
また、医療費の補助や子育て施設の充実など、子育て支援に力を入れている地方公共団体（自治体）も増えています。そのため、子育てのために引っ越しやすいタイミングといえます。
道路沿いの家は売れる？
排気ガスなどの観点から考えると、道路沿いの家はデメリットが多いように見えます。しかし、基本的には利便性が高く、土地の価格が下がりにくいため資産価値が保たれやすい傾向にあります。
たとえば子どもがいない共働き夫婦であれば、会社に通いやすく交通の利便性がよい家を好むでしょう。
需要はあるため、高値で売却しやすいのはひとつのメリットです。
スムーズな住み替えにはリビンマッチを利用する
子育てのために住み替えを検討したいなら、まずは複数の不動産会社に一括で査定依頼ができる「リビンマッチ」を利用してみましょう。
リビンマッチでは、物件情報などを一度入力するだけで、複数の不動産会社の査定結果を簡単に比較できます。
現在の家がどれくらいの資産価値があるのかを把握しておけば、住み替えする際の資金計画の参考にもできるでしょう。
子育ては親にとって、特別な行為です。後悔しないためにも、不安や気になることがあるのであれば、積極的に行動しましょう。
決して道路沿いのマイホームが悪いわけではありません。それでも、大切な子どもへの影響を考えたときに、住み替えるべきかどうかは一度考えてもよいのではないでしょうか。
道路沿いの家で排気ガスが子育てに及ぼす影響に関するよくある質問
- 道路沿いの家で子育てをすると、排気ガスが子どもに悪影響がある？
- 皮膚や呼吸器のトラブルが発生するリスクがあります。特に体が小さい子どもの場合はその影響を強く受けやすいといえるでしょう。
- 道路沿いの家で子育てをするならどういった排気ガス対策をすべき？
- 24時間システムの活用や高性能な空気清浄機の設置を実施しましょう。また、交通量が多い道路沿いには開閉できる窓の設置を避け、排気ガスの侵入をできるだけ防ぐようにする方法も有効です。
この記事の編集者
リビンマッチ編集部
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