東証上場 リビン・テクノロジーズ株式会社(東証グロース上場)が運営するサービスです  証券コード:4445

分筆に必要な費用を解説|売主・買主の誰が払う?安くするには

更新日:
分筆に必要な費用を解説|売主・買主の誰が払う?安くするには

土地の分筆費用は、境界が確定しているかどうかによって大きな差が出ます。境界が確定している場合は比較的安価で済むことがありますが、境界が確定していない場合は100万円以上になることもあります。

この記事では、以下のようなお悩みをお持ちの方へ、分筆にかかる具体的な費用の相場や内訳、売主・買主のどちらが負担するのか、費用を抑える方法などを丁寧に解説します。

  • 分筆を考えているものの、費用はどのくらい?
  • 誰が払うの?安く済ませる方法を知りたい

分筆の基本情報

土地の分筆について図解で説明

分筆(ぶんひつ)とは、不動産を所有する際に記録した登記簿上の土地(一筆)を複数に分けることです。土地の単位は「」という単位で管理されており、分筆後の土地はそれぞれ別の土地として登記されます。

分筆を行うには、専門家への依頼や必要書類の収集などさまざまな手続きが必要です。以下に、分筆の手続きの流れを簡単にまとめました。

  1. 土地家屋調査士へ依頼
  2. 法務局や役所で調査資料を収集
  3. 現地の確認
  4. 土地分割(分筆)案を作成
  5. 隣地所有者や役所職員の現場立ち会い
  6. 境界標の設置や確定図の作成
  7. 登記簿を申請

分筆の詳しい手続きの流れや注意点は、以下の記事で解説しています。

土地の分筆にかかる費用の相場

分筆費用は、境界が確定しているか、道路や水路などの官民境界の確認が必要かによって異なります。土地面積が200~300㎡程度の場合、一般的な目安は以下のとおりです。

土地面積200~300㎡の場合にかかる境界確定測量の相場
測量の状態費用相場
完了15~30万円程度
未完了30~100万円程度
官民境界の確認が必要80〜150万円程度

※境界確定測量は、隣地や道路との境界を明確にするために行う測量のことです。

境界が確定している場合

所有する土地に境界標(境界の目印)があり、確定測量図や境界確認書など必要な書類がそろっている場合は、改めて境界確定測量を行う必要がないため分筆登記を中心とした費用だけで済みます。

土地の状況によって異なりますが費用の目安は15~30万円程度と、ほかのケースと比べて費用を抑えられる傾向があります。

境界が確定していない場合

隣地や周囲の道路との境界が確定していない場合は、土地家屋調査士へ依頼して境界確定測量を行います。隣地所有者との立ち会いや境界確認書の作成など、境界が確定している土地よりも作業が増えるため、相場としては30~100万円程度かかります。

官民境界の確認が必要な場合

土地が道路や水路などの公共用地に接している場合は、自治体や道路管理者との境界確認が必要になることがあります。官民境界とは、国や自治体が管理する土地と、個人または法人が所有する土地との境目のことです。

行政との協議、現地立ち会い、図面作成などに時間と手間がかかるため、費用は80万~150万円程度となり、100万円を超えることもあります。

分筆費用の主な内訳

土地の分筆にかかる費用は、大きく分けると土地家屋調査士への報酬と、資料取得費や交通費、境界標の材料費などの実費です。また、分筆後の土地を売却したり、共有者ごとの単独名義に変更したりする場合は、所有権移転登記にかかる費用もかかります。

土地家屋調査士への報酬

土地の分筆を土地家屋調査士へ依頼する場合は、現地測量のほか、隣地所有者や道路管理者との境界確認、地積測量図などの書類作成、資料調査、法務局への分筆登記申請に対する報酬がかかります。

日本土地家屋調査士会連合会が2022年度に実質した「土地家屋調査士報酬ガイド」というアンケート結果では、所定の条件で土地を2筆に分ける場合の土地家屋調査士への報酬は、全国平均で42万2,909円(税抜)でした。

ただし、この金額はあくまで目安であり、土地の面積や形状、隣接地の数、境界の状況、道路や水路などの公共用地に接しているかによって、実際の報酬額は異なります。

境界確認書や境界確定図の作成費用は、土地家屋調査士の報酬に含まれている場合があります。ただし、必ず含まれているわけではないため、見積書では作業範囲と追加費用の条件を確認しましょう。

資料取得費や交通費などの実費

土地家屋調査士への報酬とは別に、登記事項証明書、公図、地積測量図などの取得手数料や、交通費、通信費、コピー代、境界標の材料費などの実費がかかる場合があります。

  • 登記事項証明書
  • 公図
  • 地積測量図

書類は主に法務局で請求できます。取得費用は請求方法によって異なりますが、1通あたり数百円です。登記事項証明書は窓口で請求すると600円ですが、オンライン請求の場合は郵送受取が520円、窓口での受領が490円です。地図等証明書も書面での請求とオンライン請求で金額が異なります。

また、境界標はプラスチック杭、金属標、コンクリート杭などがあり、種類や設置本数によって費用が異なります。遠方にある土地や隣地所有者との打ち合わせが必要な場合は、交通費や宿泊費などが加算されることがあります

分筆後に所有権移転登記を行う場合の別途費用

分筆しただけでは土地の所有者は変わりません。分筆後の土地を売却したり、共有者ごとの単独名義に変更したりする場合は、分筆登記とは別に所有権移転登記が必要です。

所有権移転登記を行う場合は、登録免許税や司法書士への報酬などの費用がかかります。登録免許税は原則として、固定資産課税台帳に登録された不動産の価額に税率を乗じて計算します。

実際にかかる費用は、土地の評価額、必要書類の用意、司法書士への報酬によって異なるため相場が出しにくく、20万円以上の差が出ることも珍しくありません。

分筆の費用は誰が払うことになる?

分筆費用を誰が負担するかについては、法律上の一律の決まりはありません。そのため、土地の売却や相続で分筆する場合の一般的な考え方を解説します。

誰が支払うかは法的に定められていない

分筆に必要な費用を誰が支払うのかは、法的に定められていません。

費用を誰が支払うのかを決める際は、以下のように分筆したい理由をもとに考えるとよいでしょう。

  • 買主が希望する面積・形状に変更するために分筆する:買主が負担する場合がある
  • 土地の一部を売却するために分筆する:売主負担が一般的

分筆した土地を売る場合、基本的に費用は売主負担となるケースが多いですが、契約内容により買主負担や折半になるケースもあります。

売主の都合で分筆する場合は売主負担

以下のように、土地の一部を売却する場合や、分筆しなければ売却できない場合など、売主側の事情で分筆する場合は売主負担が一般的です。

  • 売主が土地の一部を売却するために分筆する
  • 分筆により購入希望者を絞りやすくなる

売買契約の条件として買主側が測量を希望する場合や分筆を希望する場合は、売主と買主で費用を分担することもあります。

買主の希望で分筆する場合は協議して決める

買主が希望する面積や形状に合わせて分筆する場合は、買主が費用を負担することがあります。ただし、買主負担と決まっているわけではなく、売主と買主の協議によって負担割合を決めるため、場合によっては売主も費用を支払います。

国や自治体が境界調査を行う場合もある

国や自治体が地籍調査、道路整備、公共事業などを目的として官民境界を調査する場合は、公費で行われることがあります。

ただし、これは行政が区域を定めて実施する調査であり、自分の土地を分筆する場合、測量や登記にかかる費用は個人で負担するのが一般的です。

相続で分筆する場合は相続人同士で決める

相続した土地を相続人で分けるために分筆する場合も、費用を誰が負担するかについて法律上の決まりはありません。相続人全員で均等に負担する方法のほか、取得する土地の面積や評価額に応じて分担する方法、特定の相続人がまとめて負担する方法があります。

費用負担をめぐるトラブルを防ぐため、分筆を依頼する前に相続人同士で負担額について話し合い、遺産分割協議書などに明記しておくとよいでしょう。

分筆費用が高くなるケース

分筆費用は、土地の面積だけで決まるものではありません。境界の状況や土地の形状、隣接地との関係によって必要な調査や立ち会いが増えることで高くなります。

分筆費用が高くなりやすい主なケースについて見ていきましょう。

境界が確定していない

土地の境界が確定していない場合は、分筆登記の前に境界確定測量が必要です。すでに境界標や確定測量図がそろっている土地と比べて作業量が増えるため、その分だけ費用も高くなる傾向があります。

道路や水路などの公有地に接している

土地が道路や水路などの公有地に接している場合は、官民境界の確認が求められることがあります。民有地同士の境界確認に加えて、行政への申請、資料調査、現地立ち会い、図面の作成などが必要になるため、費用が高くなりやすいケースです。

また、行政との協議に時間がかかり、現地立ち会いや再調査などが必要になると、土地家屋調査士への報酬や交通費などが増えるおそれがあります。

土地が広い、または形状が複雑

土地が広い場合は測量する範囲や境界点の数が増えるため、現地測量や図面作成にかかる作業量が多くなります。高低差がある土地や細長い土地なども、土地家屋調査士の測量や分筆案の作成に手間がかかり、費用が高くなることがあります。

隣地所有者との調整が難しい

境界を確定する際は、隣地所有者との立ち会いや確認が必要になることがあります。隣地所有者の所在がわからない、日程調整が進まない、境界の位置について意見が一致しないといった場合は、追加の調査や関係者との調整が必要です。

立ち会いの回数や連絡・訪問の回数が増えると、分筆が完了するまでの期間も長くなるため、その分費用がかかることがあるでしょう。

分筆費用を安く済ませるためのポイント

専門家に依頼して資料作成や時間をかけて測量を行う場合、分筆には100万円以上の費用が必要になることもあります。

ここでは、分筆を安く済ませるためのポイントを解説します。

過去の測量図や境界確認書を探す

過去に土地の測量を行っている場合は、確定測量図、境界確認書、地積測量図などが残っていないか確認しましょう。既存資料を利用できれば、調査や測量の一部を省ける可能性があります。

ただし、測量図が古い場合は新たに測量が必要になるため、利用できる資料かどうかを土地家屋調査士へ判断してもらいましょう。

分筆の実績がある土地家屋調査士を選ぶ

分筆費用を抑えるには、土地の分筆や境界確定測量の実績がある土地家屋調査士へ依頼することが大切です。経験が豊富な土地家屋調査士であれば、既存の測量図や境界資料を適切に確認し、不要な調査や作業を省いてくれる可能性があります。

依頼先を選ぶ際は、料金の安さだけでなく、分筆の実績や見積もりのわかりやすさ、追加費用が発生する条件なども確認しましょう。分筆後に土地を売却する場合は、不動産会社と提携している土地家屋調査士を選ぶと、分筆方法や売却までの流れを相談しやすくなります。

複数の土地家屋調査士から見積もりを取る

土地家屋調査士の報酬には一律の料金が定められていないため、依頼先によって見積額が異なります。複数の土地家屋調査士から見積もりを取り、費用と作業内容を比較することで相場を把握できます。

比較する際は、資料調査や現地測量、隣地所有者との立ち会い、境界標の設置、分筆登記申請など、どの作業が含まれているかを確認することが重要です。見積額が安くても、必要な作業が別料金になってしまうと、最終的な支払額が高くなるため注意が必要です。

分筆して売却する前に土地の査定価格を確認しよう

土地を分筆して売却する場合、測量費や登記費用を差し引くと手取り額が少なくなることがあります。分筆を依頼する前に、土地全体で売る場合と分筆後に売る場合の査定価格や費用を比較しましょう。

なお、土地を売却する際は、不動産の一括査定サイト「リビンマッチ」がおすすめです。利用すると、最大6社の不動産会社より「いまの土地の価格」を査定してもらえます。

また、売却で不安に思ったことは、リビンマッチの利用者向けに専用の相談窓口があるので、気になることを気軽に聞けるのも利点です。

この記事の編集者

リビンマッチ編集部アイコン リビンマッチ編集部

リビンマッチコラムでは、むずかしい不動産の事をできる限りわかりやすく、噛み砕いて解説しています。不動産に対するハードルの高いイメージ、とっつきにくい苦手意識を少しでも取り除いて、よりよい不動産取引のお手伝いをさせていただきます。
誤字脱字や事実誤認などございましたら、ぜひともご指摘ください。

コンテンツの引用ルール

運営会社:リビン・テクノロジーズ株式会社(東京証券取引所グロース市場)

カテゴリー
不動産売却コラム
タグ

リビンマッチコラムを引用される際のルール

当サイトのコンテンツはどなたでも引用できます。 引用にあたって事前連絡などは不要です。 コンテンツを引用される際は、引用元が「リビンマッチ」であることを必ず明記してください。

引用ルールについて

カテゴリー一覧

Copyright © Living Technologies Inc. All rights reserved.
トップへ