空き家の劣化が早い4つの理由|人の住まない家の対処方法を解説

人が住まなくなって空き家になると、家はあっという間に劣化してしまいます。空き家になると、どうして家が劣化してしまうのでしょうか。空き家がすぐに劣化してしまう理由を解説します。また、空き家の劣化を遅らせる方法もあわせて解説しますので、所有する空き家で悩んでいる人は参考にしてください。
リビンマッチのポイント
空き家は、換気不足による湿気、雨漏りの放置、害虫・害獣の侵入、給排水管の劣化によって傷みが早く進みます。月1回を目安に換気・通水・清掃・点検を行い、管理が難しければ管理委託や賃貸、売却を検討しましょう。解体や修繕は先に決めず、複数の不動産会社へ相談することが重要です。
空き家が早く劣化する4つの理由
適切な管理が行き届かない空き家は、人の住んでいる家と比べて劣化が早まりがちです。一体なぜ、空き家は劣化が早く進行してしまうのでしょうか。ここでは、空き家の劣化が早い4つの理由を詳しく解説します。
- 換気ができなくて湿気がこもりやすい
- 破損に気づかず雨漏りがそのままになる
- 虫や害獣が侵入する
- 給排水管が劣化する
それぞれの理由を見ていきましょう。
換気ができなくて湿気がこもりやすい
空き家になると人の出入りがなくなるため、窓やドアは長期間閉ざされてしまいます。すると、住宅内の空気が停滞し、湿気がこもりやすい状態になってしまうのです。特に日本の気候は高温多湿であるため、梅雨時期などは特に注意が必要です。湿気の多い状態が続くと、カビやダニが発生しやすくなり、木材を腐食させる原因になります。また、壁紙の剥がれや床の腐敗など、建物の劣化を加速させる要因にもなるでしょう。そのため、空き家は住居として使用されていたときよりも早く劣化してしまいます。
人が住んでいる家は、ふだんの生活のなかで自然と換気が行われています。窓を開けて新鮮な空気を住宅に取り込んだり、人が出入りしたりすることで空気が循環しているのです。これにより、家のなかに湿気がこもるのを防いでいます。
破損に気づかず雨漏りがそのままになる
無人の建物は、問題の早期発見が困難です。屋根や外壁の小さな損傷は、居住者がいないと見過ごされがちです。人が住んでいれば、雨漏りの兆候にすぐ気づき、屋根や外壁を修理できます。しかし、住人のいない家では破損した状態が続くため雨漏りがそのままになり、天井や柱などを腐らせ、家の構造をゆっくりと弱体化させるのです。
気づかれずに進行する被害は天井や柱だけでなく、外からは見えない構造部分にも及びます。基礎や柱、梁といった重要な箇所が徐々に弱体化し、最悪の場合、建物の倒壊リスクを高めてしまいます。
害虫や害獣が侵入する
人の気配がなくなった建物は、さまざまな生き物にとって格好のすみかとなります。小さな虫から哺乳類までさまざまな生物が侵入し、棲みついてしまうことがあります。ほこりや湿気は害虫を呼び寄せ、放置された庭木や積まれた不用品はネズミや鳥獣に安全な隠れ家になるのです。
シロアリが木造部分を食べて家の強度が低下し、ネズミが電線をかじることで火災の危険性が増すことがあります。定期的な清掃が行われないため、ほこりや汚れが蓄積し、さらに生物を引き寄せる悪循環に陥ってしまうのです。結果として、建物の劣化が急速に進行し、修復が困難になるおそれがあります。
給排水管が劣化する
空き家は、水回り設備の劣化が加速しやすいという特徴があります。長期間使用されない給排水管は付着物が乾燥して固まることで、亀裂や損傷が起こりやすくなるのです。そのため、外見は問題がなくても、使用を再開するとトラブルが発生することがあります。
また、水道管にサビが生じるリスクもあります。サビは放置すると腐食して、水道管の強度を著しく低下させます。結果として、わずかな衝撃や水圧の変化に耐えられなくなり、亀裂などが生じるリスクが高まるのです。ガス管の場合も同様で、使用されない期間が長ければ、腐食が進み、漏れの危険性が増します。
空き家の劣化を防ぐための対処方法
空き家は適切な管理を行わないと劣化が進み、資産価値の低下や思わぬトラブルにつながることがあります。大切な資産を守るには、早めに対策を講じることが大切です。ここでは、空き家の劣化を防ぐ、有効な対処方法を紹介します。
定期的に換気を行って空気を入れ換える
家を長持ちさせるためには、定期的に換気するのが効果的です。湿気を含んだ空気は家を傷める原因となりますが、風を通すことで湿気を外に逃がせるためです。そのため、月に一度程度、天気のよい日を選んで、家全体の換気を行うことをおすすめします。窓や玄関を開け放ち、新鮮な外気を家中に取り込みます。さらに収納スペースの扉も開けておくと、より効果的です。
部屋の掃除や庭の手入れをこまめに行う
空き家を訪問したときは、換気や通水とあわせて、部屋の掃除や定期的な点検を行うことも重要です。人が住んでいなくても室内にチリやホコリは少しずつ蓄積し、それらがカビや害虫の餌となって建物の劣化を早めてしまいます。月に1回は掃き掃除や拭き掃除を行って清潔な状態を保つことで、劣化の進行を抑えられます。
また、庭の草木が伸び放題になっていると小動物の隠れ家になる恐れがあるため、定期的な草刈りや樹木の剪定も忘れずに行いましょう。掃除のついでに雨漏りや外壁の異常がないか点検しておくと、不具合の早期発見につながります。
賃貸として家を貸し出す
賃貸に出すことでも、空き家の劣化を防げます。誰かが住むことで自然と換気や通水が行われ、住居の風通しがよくなり、劣化を遅らせられるからです。居住者がいれば、問題点や修繕が必要な箇所をいち早く把握できるため、小さな不具合が大きな損傷に発展する前に対処できます。家賃収入を得ることで、固定資産税などの費用負担を軽減できる可能性もあります。
空き家の管理を業者に委託する
近年では専門業者に空き家の管理を委託するケースが増えています。空き家管理サービスでは、専門業者が定期的に訪問し、建物の状態確認や通気、換気、清掃、郵便物の確認などを行います。庭木の剪定や雑草の除去など、家の周りの環境維持も行ってくれるので空き家の劣化を防げるでしょう。
必要に応じて修繕の手配や防犯なども行ってくれるサービスもあるため、遠方に住んでいて頻繁に訪れることが難しい人も安心です。ただし、サービス内容や品質は業者によって異なるため、複数の会社を比較検討することが重要です。建物は人が住み続けることで維持されます。
空き家を放置するデメリットは大きい
空き家を放置し続けると、経済的・法的に深刻なリスクを背負うことになります。特に注意すべきなのが「特定空家※」への指定です。これは倒壊の恐れや衛生上の有害性、景観の悪化など、放置することが不適切であると自治体に判断された状態を指します。
特定空家に指定され、改善勧告を受けると、固定資産税の優遇措置が適用されなくなり、これまでの税額から最大で6倍に跳ね上がるおそれがあります。さらに、自治体の命令に従わない場合は過料が科されるほか、行政代執行により強制的に建物が解体されることもあります。その際の解体費用はすべて所有者に請求されるため、放置の代償は極めて大きいといえます。
劣化が進むと売却や賃貸への活用が難しくなる
空き家の劣化を放置することは、将来的に不動産として活用しようとした際の大きなハードルとなります。建物の外観や室内の状態が悪化していると、内見の第一印象が著しく低下します。その結果、売却や賃貸に出しても買い手や借り手がなかなか見つからないという問題が発生するでしょう。
特に、主要な構造部まで傷みが及んでいる物件は、居住にあたっての安全性に不安を持たれるため、市場での競争力を失います。資産としての価値を維持し、スムーズに活用するには、劣化が深刻化する前に適切な管理や早期の決断を行うことが求められます。
大規模な修繕が必要になりコストがかかる
劣化した空き家を売却や賃貸に活用できる状態へ戻すには、多額の費用負担が避けられません。放置された期間が長ければ、壁紙の張り替えといった内装の修繕だけでなく、雨漏りによる構造部の腐食修理や錆びた配管の全交換など、工事の規模が大きくなるためです。建物の根幹に関わる大規模な修繕が必要になれば、数百万円単位のコストがかかるケースも珍しくありません。
せっかく高額な費用を投じて修繕を行っても、周辺の相場や需要によっては投資したコストを回収できないリスクも伴います。将来的な活用を視野に入れているのであれば、修繕費が膨れ上がる前に早めの対策を講じることが重要です。
管理できない空き家は売却がおすすめ
空き家の維持・管理は負担が大きいですが、放置するとさらに状況が悪化するおそれがあります。適切に管理できない空き家は、なるべく早く売却するのがおすすめです。ここでは、売却する3つの方法を紹介します。
早く手放すなら不動産会社に買取を依頼する
空き家を1日も早く手放したいと考えているなら、不動産会社に買取を依頼するのが近道です。仲介による売却と違って不動産会社が直接買い取るため、スピーディーな売却が実現します。場合によっては、1週間で契約、1カ月後には現金化できるケースも珍しくありません。
また、買取は物件の清掃や修繕、内見対応などのわずらわしい作業がないため、ストレスがかからないというメリットもあります。広告を出す必要がないため、近隣住民に知られることなく、静かに取引を進められるのもメリットでしょう。売却後の瑕疵担保責任も免責になることが多く、安心して取引を進められます。
劣化しているなら古家付き土地として売り出す
築年数の古い空き家であれば「古家付き土地」として売るという選択肢もあります。老朽化した住宅を解体せず、土地の価値を前面に押し出して売却する方法です。古家付き土地として売却するメリットは、住宅を解体する必要がない点です。解体費用は木造住宅の場合、坪4〜5万円が目安で、大きな金額になることも珍しくありません。また、固定資産税が安いまま売却できるというメリットもあります。
取り壊しに多額の費用がかかる場合や、法規制により再建築が困難な物件では、この手法が有効です。家付き土地としての売却は、老朽化した住宅を売却する際に検討すべき有効な手段といえるでしょう。
解体して更地にしてしまう
空き家を売却する際、建物をそのまま残すのではなく、更地にしてから売り出すのもひとつの方法です。更地であれば、買い手は希望する建物を自由に設計し、建てられるため、ニーズが高いでしょう。そのため、土地の売却がスムーズに進む可能性があります。ただし、更地にするには、建物解体費用や整地費用などのコストがかかります。解体にかかった費用を土地の売却価格に反映できないため、その点には注意が必要です。
自分で判断せず不動産会社へ相談する
空き家をどのように売却するのかを、自分で判断するのは困難です。土地そのもののニーズが低い地域であれば、更地にしてもなかなか売れないこともあります。そのため、まずは不動産会社へ空き家の売却を相談するのが近道です。できるだけ費用をかけたくない、売却価格より早く手放すことを優先したいなど、売主の要望を不動産会社へ伝えればそれに応える提案をしてくれるでしょう。
空き家の売却を相談するときは、できるだけ複数の不動産会社へ問い合わせるのがコツです。不動産会社によって得手不得手があるため、複数社へ相談することでよりよい提案を受ける機会を得られます。
一括査定サイトの「リビンマッチ」を利用すれば、売却したい空き家の情報を一度入力するだけで複数社へ査定の依頼ができます。各不動産会社の査定価格や提案内容を比較し、空き家をどのように手放すのかを考えてみましょう。
この記事の編集者
リビンマッチ編集部
リビンマッチコラムでは、むずかしい不動産の事をできる限りわかりやすく、噛み砕いて解説しています。不動産に対するハードルの高いイメージ、とっつきにくい苦手意識を少しでも取り除いて、よりよい不動産取引のお手伝いをさせていただきます。
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