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農地を売却する2つの方法|売却の流れ、税金・費用、注意点も紹介

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農地を売却する2つの方法|売却の流れ、税金・費用、注意点も紹介

農地は売却できますが、一般的な宅地のように自由に売買できるわけではありません。農地のまま売る場合は農業委員会の許可が必要となり、買主も原則として農業を行う人に限られます。また、立地や農地の区分によっても買主が限られるため、一般的な宅地と比べて売却が難しいといわれています。

そんな農地の売却方法には、以下2つの選択肢があります。

  • 農地のまま売却する
  • 宅地などにして売却する

農地を売却したい場合は、最初に「そのまま売るのか」「宅地に転用できるか」を確認することが重要です。農地に関する基礎知識から具体的な売却方法まで、不動産の一括査定サイト「リビンマッチ」が徹底的に解説します。

リビンマッチのポイント

農地売却には農業委員会の許可が必須です。まずは役所で「立地区分」を確認し、転用可否を精査してください。農地に強い不動産会社がいると、複雑な手続きにも対応してもらえます。

リビンマッチは東証グロース市場に上場するリビン・テクノロジーズ株式会社が運営しています。運用実績約20年、参加社数約2,100社の信頼を集めている不動産一括査定サイトです

農地の売却が難しい理由とは?

田・畑などの農地を売買・賃借することや、宅地などほかの地目へ転用することは「農地法」で規制されています。そのため、農地の売却はほかの土地と比較して難しいのです。

農地法とは

農業を営むには広大な土地が必要なため、維持するだけで一定のコストがかかります。建物を建てられる宅地の場合、小規模であってもある程度価値があるため、農地を宅地に転用することで利益を得られる可能性があります。

一方で、農地を自由に売買されたり、すぐに宅地へ転用されたりすると、国の食料自給率などに影響しかねません。国としては農業従事者の権利を守り、農業生産を促進したり、国民に安定した食料供給を行う必要があるのです。

そのため農地法では、以下の内容について一定の制限を設けています。

第3条
農地を農地のまま売買・貸借する場合の許可(農地転用を除く)
第4条
所有者が自分の農地を農地以外に転用する場合の許可
第5条
売買や貸借など権利移動を伴って転用する場合の許可

この法律は(中略)耕作者の地位の安定と国内の農業生産の増大を図り、もつて国民に対する食料の安定供給の確保に資することを目的とする。

e-Gov法令検索「農地法」第一条

農地のまま購入できる買主が限られている

農地のまま売却する場合、買主は農業を行う目的で取得する人に限られます。住宅用地や資材置き場、駐車場などとして使いたい人は、農地のまま購入しても目的どおりに利用できません。

これから農業を始めたい人であっても、農地の取得後に農業を始めればよいわけではなく、許可基準を満たしているかどうかを事前に確認されます。一般的な土地と比べて買主の候補が少なくなりやすい点は、農地売却を難しくする要因の一つです。

農地転用できるとは限らない

農地を宅地などに転用できれば、農業をしない人にも売却できる可能性があります。ただし、すべての農地が転用できるわけではありません。

農地の立地や農地区分によっては、転用が認められないケースがあります。特に、農地として保護されている土地は、宅地などへの転用が難しい場合があります。

許可を受けずに農地を売買できない

農地のまま売却する場合は、農地法第3条に基づき、原則として農業委員会の許可が必要です。許可を受けずに売買契約を結んでも、所有権を移転できないため売却ができません。

そのため、農地を売却する際は、農地売買の実績がある不動産会社や農業委員会などに相談しながら進めることが大切です。

農地を売却する2つの方法

一般的な不動産の売買は、買主から売主へ買い付け申込書を提出します。その内容に売主が合意すれば、後日売買契約書に双方が署名捺印して契約が成立します。

農地の場合は、契約を交わす前に双方の合意内容にもとづいて、市町村の農業委員会事務局に申請を行わなくてはいけません。

農地を売却する主な方法は次の2つです。

  • 農地のまま売却する
  • 宅地にしてから売却する

それぞれの売却方法ごとに次のような違いがあります。

農地の売却方法
方法農地のまま売却する宅地にしてから売却する
原則の許可権者農業委員会都道府県知事または指定市町村長
申請先農業委員会
買主農業を行う人農業をしない人でも購入可

農地のまま売却するほうが、農業委員会の許可はスムーズにおりやすいです。

しかし、宅地にすれば、農業をしない人も購入できるため、購入者の候補が増えるメリットがあります。

方法1:農地のまま売却する

相続によって取得した農地を手放したいときや、離農によって農地を手放したいときは、具体的にどのような手続きをすればよいのでしょうか。

ここでは、農地のまま売却する際の具体的な手続きについて解説します。

農業委員会へ申請して許可を得る

農地法第3条の規定により、農地のまま利用する人に売却する場合、農業委員会の許可を得る必要があります。

農地又は採草放牧地について所有権を移転し、又は地上権、永小作権、質権、使用貸借による権利、賃借権若しくはその他の使用及び収益を目的とする権利を設定し、若しくは移転する場合には、政令で定めるところにより、当事者が農業委員会の許可を受けなければならない。

e-Gov法令検索「農地法」第三条

申請書に記載する内容は以下のとおりです。

  • 譲渡人(現所有者)の氏名と住所
  • 譲受人(新たな所有者)の氏名と住所
  • 対象となる農地の情報(所在地・面積・現況)
  • 新たな所有者の農業体制(所有機械の有無・作付け予定の作物・農業従事者)

農業委員会によって違いますが、実際の申請書は以下のようになっています。

農地法第3条許可申請書

農地法第3条許可申請書

東海村「農地法第3条許可申請書」

また、申請に必要な添付書類には、下記のようなものがあります。

  • 土地登記事項証明書
  • 測量図
  • 位置図
  • 周辺見取り図

これらは、法務局の窓口で取得できますが、郵送やオンラインでの申請もできます。詳しくは、法務局「登記事項証明書(土地・建物),地図・図面証明書を取得したい方」を確認してみましょう。

なお、新たな所有者が新規就農者や農業生産法人の場合は、市町村ごとに別途書類が必要になる場合があります。

事務局に申請書と必要書類を提出すると、農業委員会で申請内容が協議されます。申請から許可までにかかる期間は、約2〜3カ月です。

方法2:宅地にしてから売却する

農地を宅地や駐車場用地などに転用して売却する方法です。農業を行わない人にも売却できる可能性があるため、農地のまま売るよりも買主の幅が広がります。ただし、宅地にするには農業委員会の許可または届出が必要で、農地区分によっては転用が認められないこともあります。

転用に関する手続きや費用について、関連記事「農地を宅地に転用して売却する方法」で詳しく解説しています。

農地のまま売却する流れ

農地を売却する大まかな流れは、以下のとおりです

  1. 事前相談
  2. 価格査定
  3. 媒介契約・売却活動
  4. 買主との売買契約
  5. 許可申請
  6. 引き渡し
  7. 確定申告

事前相談

まず、農業委員会に事前相談を行い、許可の見通しや必要書類などを確認します。

不動産会社へ査定依頼

いまの価値を知るために不動産会社へ農地の査定を依頼します。価格査定では、面積や立地、転用の有無などが考慮されて価格が算出されます。ただし、不動産会社によっては農地を取り扱っていなかったり、農地の売却経験がなかったりする会社もあるため、依頼先の選定が非常に大切です。

不動産の一括査定サイトを活用すると依頼先を選ぶ手間が省略できるだけでなく、よりよい条件で売却できる不動産会社が見つかる可能性があります。

媒介契約の締結・売却活動

価格査定のあとは、信頼できる不動産会社と媒介契約を締結して売却活動を開始します。買主候補が見つかったら条件を交渉します。

買主との売買契約

価格などの条件で合意ができたら、買主候補と売買契約を締結します。ただし、農地の売却は許可が下りないと無効になるため、契約は、許可が下りるまでは法的な効力が生じない停止条件付き売買契約です。

農業委員会へ許可申請

売買契約を締結したら、農地法第3条にもとづき、農業委員会へ許可申請を行います。申請では、買主が農地を適切に利用できるか、継続して農業に従事できるかなどが審査されます。

許可が下りると許可書が交付され、所有権移転登記へ進めるようになります。

農地の引き渡し

許可が下りたら、農地の引き渡しを行います。売主が許可証(転用許可指令書)を買主に渡し、所有権移転登記の手続きを行います。これで売却は完了です。

確定申告

売却により税金が発生する場合や、節税のために特別控除を受ける場合は、確定申告を忘れずに行いましょう

確定申告は原則として、売却した翌年の2月16日から3月15日までに行います。ただし、期限日が土日祝日にあたる場合は翌平日になることがあります。

【体験談】手続きが大変な農地の転用を不動産会社にお任せ

両親が所有していた農地を売却している方の体験談です。どのように売却するか決めていない状態でも、不動産会社に相談して話を進められたそうなので、まず査定を依頼してみるのもよいかもしれません。

不動産会社によって評価に差が生じたり、熱意が異なったりするので、複数社に査定を依頼するのは効果的だったようです。

農地転用の手続きを不動産会社に任せられるので、煩雑な手続きに不安がある方は、すべて任せるつもりで依頼してみてはいかがでしょうか。

農地の売却でかかる税金と費用

農地の売却では、以下の税金と費用がかかります。

農地の売却でかかる税金と費用
項目説明金額
譲渡所得税売却による利益である譲渡所得にかかる税金所有期間が5年以下の場合39.63%
所有期間が5年を超える場合20.315%
印紙税売買契約書に貼り付けて納税する契約金額によって異なる
登録免許税所有権移転登記などにかかる税金不動産1筆につき1,000円
仲介手数料不動産会社への報酬宅地に該当する場合
  • 200万円以下:売却価格×5%+消費税
  • 200万円超え400万円以下:売却価格×4%+2万円+消費税
  • 400万円超え:売却価格×3%+6万円+消費税
農地に該当する場合不動産会社によって異なる
手続きにかかる費用許可申請に必要な添付資料などを取得する費用行政書士に依頼する場合約3万~10万円

土地の境界が不明確な場合は、測量代がかかることがあるでしょう。また、税金の特別控除を受けられる可能性もあるため、詳しくは「農地の売却でかかる税金一覧」という記事をご覧ください。

農地を売却するときの注意点

農地売却には農地法などによって、さまざまな制限がかけられています。そのため、一般的な土地のように売買ができません。

必要な手続きなどを忘れてしまうと、思わぬ罰則を受けるおそれがあるので注意しましょう。

農地かどうか地目では判断されない

土地には、地目として「その土地の用途」が記載されています。不動産登記法に基づいて、登記官が総合的かつ客観的にその土地の利用状況などによって判断して認定されます。

地目は主に以下の5つに分類されます。

  • 宅地
  • 雑種地
  • 山林

地目によって、固定資産税や相続税の課税額などが違います。田・畑などの農地は基本的に税率が安く設定されているのが特徴です。また、農地法や都市計画法で土地の所有権移転や住宅の建築などに制限があります。

なお、農地法による規制の対象は地目によらず、実際の利用形態が農地であるかどうかで判断されるという点に注意が必要です。耕作放棄地や休耕地は農地とみなされますが、自宅の庭などで行われる家庭菜園については規制の対象外です。

許可を得ず売却すると罰金が科せられるおそれがある

農地法では、農地の自由な売買や転用を規制していますが、これらの規制に違反すると厳しい罰則規定があります。

たとえば、所有権移転(売買)をしているのに農業委員会の許可を受けていない場合、3年以下の懲役または300万円以下の罰金が科せられるおそれがあります。懲役刑など、非常に重い罰則を受けるおそれもあることを覚えておきましょう。

農地の区分によって転用できるかが異なる

農地の区分は以下の5つに分けられます。

  • 農用地区域内農地
  • 甲種農地
  • 第1種農地
  • 第2種農地
  • 第3種農地

立地や周辺の利用状況などによって区分され、農地転用のしやすさが異なります。市街地に近い農地は転用が認められやすい一方、農業上の利用を守る必要性が高い農地は、原則として転用が認められません。

農地の区分と転用の可否
原則転用ができる条件付きで転用ができる原則転用ができない
第3種農地第2種農地
  • 農用地区域内農地
  • 甲種農地
  • 第1種農地

参考:農林水産省「農地転用許可制度の概要

所有している農地がどの区分に該当するかは、自治体や農業委員会で確認することが可能です。

境界があいまいな農地は売却前に確認しておく

農地を売却する際は、隣地との境界が明確になっているか確認しておきましょう。境界が曖昧なままで売却すると、後から隣地の所有者とトラブルになるおそれがあるだけでなく、買主が購入をためらう原因にもなるためです。

特に、昔から所有している農地や相続によって取得した農地は、境界標がなくなっていたり、登記上の面積と実際の面積に差があったりするケースもあります。境界が不明確な場合は、不動産会社や土地家屋調査士に相談し、必要に応じて測量を検討してくたさい。

農地売却をするときの相談先

農地を売却する場合は、農地法によってさまざまな制限があるため、手続きも煩雑です。自分だけで対応するのが不安だと感じたら、専門家に相談することで確実に売却を進められます。

農業委員会

農地を売却する際は、まず農業委員会に相談しましょう。農地の売却では農地法第3条の許可、転用を前提に売却する場合は農地法第5条の許可や届出が関係します。農地の所在地や区域区分によって必要な手続きが異なるため、事前に確認しておくことが大切です。

行政書士

農地法の許可申請や届出の手続きで悩んでいる場合は、行政書士への相談が有力な選択肢です。特に、農地転用を伴う売却や、申請書類の準備に不安がある場合は、専門家に依頼することで手続きを進めやすくなります。

司法書士

相続した農地を売却する場合や、所有権移転登記が必要な場合は司法書士に相談しましょう。相続登記が済んでいない農地はそのままでは売却できないため、事前に名義人を確認しておくとスムーズに進められます。

不動産会社

農地の売却を検討している方や売却したときの目安を知りたい方は、不動産会社に相談します。ただし、農地は一般的な宅地や住宅とは異なり、農地法の制限や転用の可否が売却価格に影響します。そのため、農地の売却実績がある会社や、地域の土地事情に詳しい会社を選ぶことが大切です。

複数の不動産会社に相談したい場合は、一括査定サービスを活用する方法もあります。「リビンマッチ」では農地の所在地や条件を入力することで、最大6社にまとめて査定依頼ができるため、効率よく不動産会社を探す際に役立ちます。

農地の売却に関するよくある質問

農地のまま売却する場合と宅地にして売却する場合の違いは?
農地のままの場合、農業委員会の許可は比較的下りやすいですが、基本的に買主は農業を行う人のみです。宅地にする場合は、農業をしない人も購入できるため、購入者の候補が増えます。しかし、転用の許可が必要なため注意が必要です。
相続した農地でも売却はできる?
相続した場合でも農地の売却は可能です。ただし、相続登記を済ませたうえで、農地法の許可や届出が必要になる場合があります。
農地売却にはどれくらい期間がかかる?
農地法の許可申請が必要になるため、一般的な土地売却よりも時間がかかる傾向があります。一般的な土地の売却にかかる期間は、3カ月~6カ月程度といわれています。

この記事の編集者

リビンマッチ編集部アイコン リビンマッチ編集部

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農地売却

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