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古民家を売りたい。売却方法や手順、注意点、相場の調べ方を解説

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古民家を売りたい。売却方法や手順、注意点、相場の調べ方を解説

親などから相続した古民家の売却を考えたとき、「建物が古すぎるけど売れるのか」「田舎で駅からも離れた古民家だけど、売却できるの」といった疑問や不安が出てくるかと思います。

古民家は築年数が浅い中古住宅よりも、買い手がつきにくい傾向にあります。しかし、売る方法や手順を理解しておけば、効率的に買い取ってもらうことが可能です。本記事では古民家を売る方法と手順、そして注意点と売却相場を調べる方法を解説します。

この記事でわかること

  • 古民家の売却が難しいといわれる理由
  • 古民家の状態に合わせた4つの売却方法
  • 売却にかかる費用や利用できる節税制度
  • 売却をスムーズに進めるためのポイント

古民家の売却が難しいといわれる理由

総務省が5年に一度実施する「令和5年住宅・土地統計調査」によると、空き家は全国に900万2,000戸あり、そのうち賃貸・売却用や二次的住宅を除く空き家が385万6,000戸となっています。古民家そのものを集計したデータはありませんが、この385万6,000戸のなかに、築年数の古い木造住宅や古民家も含まれていると考えられます。

古民家も使われないまま放置される状況が続けば、維持管理や活用方法の検討が求められるでしょう。まずは、なぜ古民家の売却が難しいとされるのか、建物の価値や耐震性、資金計画などの観点から、その主な理由について詳しく解説します。

建物の資産価値が低いとみなされやすい

古民家は基本的に築年数が古いため、税法上の耐用年数を超えているケースがほとんどです。木造の戸建住宅は法定耐用年数が22年と定められており、それを過ぎると建物の資産価値はほぼゼロとして評価される傾向にあります。

そのため、築浅物件のように建物部分に値段がつきにくく、土地のみの価値で評価されることが売却を難しくする要因の一つです。ただし、趣のある和の空間や伝統工法を好む層も一定数いるため、リノベーション前提にするなどの工夫を行うことで売却できるケースもあります。

現行の耐震基準を満たしていないことが多い

1981年の建築基準法改正よりも前に建てられた古民家は、旧耐震基準で設計されていることが多く、耐震性に不安を抱かれることがあります。耐震性に問題がないことを確認するには、専門家による耐震診断を実施したり、高額な耐震補強工事を行ったりする必要があり、その分の追加費用がかかります。

また、売主は断熱改修などを求められることが多く、改修費用の負担を懸念して敬遠されてしまうことも、古民家が売りにくい理由の一つです。

買主が住宅ローンを利用しにくい

買主が物件を購入する際、多くの場合は金融機関の住宅ローンを利用します。古民家の場合は建物の担保評価が低くなりやすいため、ローンの審査に通りにくいというケースがあるのです。

購入希望者が物件を欲しいと思っても、希望額の融資が受けられずに資金調達が難航し、結果として売買契約に至らないケースが少なくありません。ただし、一部の地方銀行などでは古民家再生に向けた専用のローン商品を用意していることもあるため、そうした情報を買主に提供することが有効な対策となります。

【方法1】古民家をそのまま売る

まず考えられるのが、そのまま売るという方法です。過去にリフォームしていたり、比較的キレイに住んでいたりしたときは、そのまま売れるケースがあります。

そのまま売る場合のメリットは、手間がかからないことです。デメリットは、購入希望者が古民家を解体したりリフォームしたいと考えていた場合に、値下げを要求されるケースがあることです。

売却する手順

そのまま売る場合の手順は以下のとおりです。

  1. 複数の不動産会社へ物件の査定を依頼
  2. 不動産会社を決めて売却相談・契約をする
  3. 売却活動をおこなう
  4. 売買条件の決定、引き渡し

1.複数の不動産会社へ物件の査定を依頼

まずは不動産会社へ物件の査定を依頼します。

複数の不動産会社へ依頼して、査定結果を比較できるようにしましょう。不動産の一括査定サイトを利用すると手軽に査定の比較ができます。

2.不動産会社を決めて売却相談・契約をする

査定結果を検討し依頼する不動産会社を決めたら、どのように売却するか相談して契約します。

古民家をどのように売るか、最良の案を不動産会社と相談して決めましょう。

3.売却活動をおこなう

売却のための方向性が決まったら、実際に売却活動に入ります。

リフォームや解体作業、古民家内の片づけや内覧希望者への対応など売却方針にしたがって売却活動を進めていきます。

4.売買条件の決定、引き渡し

買い手と売買条件が決定したら、売却成立です。古民家の引き渡しが終われば、売却完了です。

【方法2】古民家を部分的にリフォームしてから売る

古民家を部分的にリフォームして売るという方法もあります。

売りやすくするには、古民家の価値を高めることが重要です。購入希望者が家を購入する際に気にすることが多い、お風呂やトイレといった水回り部分をリフォームするだけで、価値は異なるでしょう。

また、古民家の現状や規模によって想定以上にリフォーム費用がかさむと、売却益が下がってしまうため慎重な判断が必要です。

水回り部分などが劣化しすぎており、そのままで売れそうにない場合は部分的にリフォームしてみましょう。

売却する手順

部分的にリフォームして売る場合の手順は以下のとおりです。

  1. 物件の査定、不動産会社の決定
  2. 物件のリフォーム、売却活動
  3. 売買条件の決定、引き渡し

1.物件の査定、不動産会社の決定

まずは物件の査定をおこない、不動産会社を決めます。

2.物件のリフォーム、売却活動

不動産会社と売却方法を話し合う中でリフォームが決定したら、リフォーム業者などに依頼してリフォームします。

どこをどのぐらいリフォームするのか、リフォームにかかる費用と売却相場を確認してが下がりすぎないか注意して進めましょう。

3.売買条件の決定、引き渡し

売買条件が決定したら買主に引き渡します。

【方法3】古民家を更地にして土地を売る

古民家を解体して更地にしたうえで、土地として売却する方法があります。築年数が経過し、建物自体の資産価値がほとんど期待できない場合や、建物の老朽化が進んで倒壊の危険がある場合に有効な手段です。

古民家が残っている状態よりも、土地として売り出すほうが買い手にとって活用の自由度が高く、早期の売却につながりやすい傾向にあります。建物がないことで購入後の管理の手間が省ける点は、買主にとって大きなメリットです。 ただし、建物がなくなることで固定資産税の優遇措置が適用されなくなり、税負担が増えるおそれもあります。

売却する手順

更地にして土地を売る場合の手順は以下のとおりです。

  1. 物件の査定、不動産会社の決定
  2. 物件の解体、売却活動
  3. 売買成立

1.物件の査定、不動産会社の決定

査定時に更地にした場合の売却価格と、解体費用などの諸経費を十分に比較検討することが大切です。

2.物件の解体、売却活動

売却方法を決めるなかで物件の解体を決めたら、解体業者に依頼して古民家を解体、撤去します。

解体、撤去は家財が残っていないかや固定資産税の上がるタイミングなどを考慮して進めましょう。

3.売買成立

建物の解体工事が完了した後、更地となった土地を買い手に引き渡し、代金の決済を行うことで売買が成立します。

【方法4】 古民家を古家付き土地として売る

古家付ふるやつき土地として売る方法もあります。古家付き土地とは、経済価値がほぼゼロの戸建て住宅のことです。

古家付き土地は不動産広告に「土地(古家あり)」「古屋付土地」「廃屋付土地」「上物付土地」などさまざまな表記がされていますが、すべて同じ意味です。

土地を探している買い手と、古民家を探している買い手の両方にアプローチできる点がメリットといえます。ただし、古民家のリフォームや解体をおこなう予定の方が古家付き土地を購入する場合、費用負担などを理由に売却益が下がりやすい傾向にあります。

売却する手順

古家付き土地として売る場合の手順は次のとおりです。

  1. 物件の査定、不動産会社の決定
  2. 物件内の整理、売却活動
  3. 売買成立

1.物件の査定、不動産会社の決定

物件の査定を行い、不動産会社を決めます。

2.物件内の整理、売却活動

物件内の家財を処分したうえで、売却活動を進めます。

3.売買成立

売買の条件面で合意に至り、契約手続きと物件の引き渡しが完了すれば、無事に売買成立となります。

古民家の売却で発生する費用と税金

古民家を売却する際には、売却代金がそのまま手元に残るわけではなく、さまざまな費用や税金の支払いが発生します。資金計画を立てるために、あらかじめどのような支出があるのか、主な費用と税金について把握しておきましょう。

売却にかかる主な費用

不動産会社を通じて物件が売れると、売却価格に応じた仲介手数料の支払いが必要です。また、住宅ローンが残っている場合は抵当権抹消登記費用がかかるほか、相続した古民家の場合は相続登記のための司法書士報酬なども発生します。

さらに、更地にしてから売却することを選んだ場合、建物を解体するための費用が必要です。たとえば、30坪の木造物件であれば、100万円から150万円ほどの解体費用がかかることため、家財道具などの処分費も別途かさむ点に注意しましょう。

売却にかかる主な税金

古民家の売却によって購入時の金額を上回る利益(譲渡所得)が出た場合、その利益に対して譲渡所得税および住民税が課せられます。税率は物件の所有期間によって大きく異なり、売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超える長期譲渡所得の場合は約20%、5年以下の短期譲渡所得の場合は約39%と高くなります。

また、売買契約書に貼付する収入印紙代(印紙税)も、取引される売却金額の規模に応じて数千円から数万円の負担が必要となります。

古民家をスムーズに売るための注意点

古民家の売却を成功させるには、物件の状態を正しく把握し、買主が抱く不安を事前に解消しておく準備が欠かせません。築年数が経過している古民家特有のリスクを管理することで、取引後のトラブルを防ぎ、スムーズな引き渡しが可能になります。

家の中をからっぽにしておく

古民家を売るにしても、解体し更地にして売るにしても、家の中に残っている不用品は全部撤去し家の中をからっぽにしておくのが、スムーズに売却する近道です。

家財を撤去しておかないと不動産会社が売却を受け付けてくれなかったり、解体業者に残置物ざんちぶつの撤去費用を支払う必要があったりします。残置物とは家の中に置きっぱなしの家具や私物のことです。家の中に不用品が残ったまま解体を依頼するときは、解体業者が提示する見積書の内訳に「残置物撤去費用」が追加されます。

残置物はトラックで約1〜2台分の量になることが多く、残置物撤去費用の相場は4~20トンあたり15〜25万円です。なお、解体業者や処分業者によっては、骨とう品や電化製品の買い取りをおこなっており、処分費用に充てられます。

売却で使える補助制度がないか確認する

古民家を売るときは地方公共団体(自治体)が実施する、空き家対策のための補助制度を利用できることがあります。

利用できる補助制度は大きく分けて次の3つです。

  • 除去(解体、撤去)に対する補助制度
  • 改修に対する補助制度
  • 取得に対する補助制度

除去に対する補助制度

補助制度を使うと古民家を除去(解体、撤去)するときに、補助金を受け取れます。

たとえば、兵庫県神戸市の補助金額は解体費用の3分の1かつ60万円以内です。申請には解体の理由や物件の状態などの細かな条件がありますので、詳しくは各地方公共団体のホームページを確認しましょう。

お住まいの地域名 解体費用 補助金」などと検索すると、該当する補助制度が出てくる場合があります。なお、お住まいの地域によっては制度自体存在しないこともありますのでご了承ください。

改修に対する補助制度

改修に対する補助制度とは、古民家をリフォームしてその後に誰かが使用するときに補助金を受け取れる制度です。

例を挙げると大阪府河内長野市では、木造住宅の耐震改修工事をおこなった際に補助金が交付されます。補助金額は工事費用の80%または40万円を限度としており、建物の所有者であれば交付されます。

トイレを水洗にリフォームするといった、改修目的や対象によってさまざまな補助制度があり、条件も異なるので事前に確認して活用しましょう。

取得に対する補助制度

取得に対する補助制度とは、古民家を購入・取得した際に補助金を受け取れる制度です。古民家の購入希望者に値下げを要求された際に、要求を断る代わりに代案として補助制度の話をしてみると、値下げせず売却できるかもしれません。

たとえば福井県勝山市では、定住化促進支援として古民家を取得した際に補助金が交付される制度があります。補助金額は、購入金額の10%または50万円を限度としています。

なお、子育て世代や県外からの転入者が空き家バンクに登録された古民家を取得された場合は、購入金額の20%または100万円が限度と金額が変わってきます。空き家バンクとは地方公共団体が運営する、空き家を売りたい人と購入したい人が使うプラットホームのことです。

古民家を売却する際は空き家バンクへ登録しておくと、補助制度を使って古民家を買いたい方とマッチしやすくなります。

古民家の売却相場を調べる

リフォームや解体などの売却方法によっては、古民家の売却に多額の費用がかかる場合があります。売却方法を決める前に売却相場を把握しておけば「そのまま売るのか、部分的にリフォームして売るのかなど、どのような状態で売るのがベストか」考える際の判断材料にできます。

古民家の売却相場を知る方法として、レインズの活用が挙げられます。レインズとは登録した不動産会社だけが閲覧できる、全国の不動産情報のポータルサイトのようなものです。不動産会社と媒介契約をおこない、レインズに物件情報を登録することで売却がよりスムーズに決まることも多いです。

レインズは一般の人は利用できません。しかし、「レインズマーケットインフォメーション」で取引が成立した不動産情報が見られます。このサイトでエリア別の売却相場を調べられるので、実際に取引された相場を確認してみましょう。

相続した古民家は相続登記を済ませておく

相続した古民家を売る場合、まずは不動産の名義を被相続人からご自身の名義に変更する「相続登記」を行う必要があります。2024年4月からは法改正により相続登記が義務化され、正当な理由なく期限内に手続きを行わないと過料が科されるおそれもあるため注意が必要です。

複数の相続人がいる場合は、誰がその不動産を取得するかを決める遺産分割協議で意見が対立するリスクもあるため、売却を決意したら早めに権利関係の整理と名義変更手続きを済ませておきましょう。

不動産の一括査定サイトで古民家の売却価格を確認しよう

古民家の売却相場を把握する方法は、レインズだけではありません。売却相場を把握するには、不動産査定サイトで相見積もりするのもおすすめです。

相見積もりで多くの不動産会社から古民家を査定してもらうと、査定金額をもとに古民家の売却相場を把握できるだけだなく、査定してもらった会社から値段の内訳などの詳しい内容を確認できます。

また、一括査定サイト「リビンマッチ」を通じ、不動産のプロである不動産会社に相談することで、最適な売却方法が見つかるかもしれません。不動産会社の情報をもとに最良の答えを導き出して、スムーズに古民家を売却しましょう。

この記事の編集者

リビンマッチ編集部アイコン リビンマッチ編集部

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