東証上場 リビン・テクノロジーズ株式会社(東証グロース上場)が運営するサービスです  証券コード:4445

家が売れない時代はすぐそこ?その理由やどんな時代でも売れる家とは

更新日:
家が売れない時代はすぐそこ?その理由やどんな時代でも売れる家とは

家が売れない時代が到来する」と予測する人が最近増えていますが、実際はどうなのでしょうか。

本記事では家が売れない時代が到来すると予測する人が増えている理由、売りたい時期に家が売れなかったらどうなってしまうのか、売れない時代でも売れる家にする手順を解説します。

田舎に実家がある方、子どもが家を出て将来空き家になる可能性のある方は、ぜひ参考にしてください。

家が売れない時代はすぐそこかも。その理由とは

近い将来、「家が売れない時代」がやってくると言われています。

その背景にあるのが、年々増加する空き家問題です。さっそく、その実態を見ていきましょう。

最新調査で判明!全国の空き家数は過去最多の900万戸超

総務省統計局の「令和5年住宅・土地統計調査」によると、2003年(10月1日時点)の全国の空き家数は過去最多の900万1,600戸に達しました。

以下は、これまでの空き家数と空き家率(総住宅数に占める割合)の推移を示したものです。

空き家の推移(単位:万戸・%)
西暦(年)空き家数(万戸)空き家(%)
19934489.8
199857611.5
200365912.2
200875713.1
201382013.5
201884913.6
202390013.8

2023年の空き家数は、5年前の2018年と比べて約51万戸も増加しており、空き家率も過去最高の13.8%となりました。つまり、全国の住宅の約7戸に1戸が空き家という計算になります。

特に和歌山県と徳島県では、住宅の約21.2%が空き家という深刻な状況になっています。

この表からもわかるとおり、1993年の約448万戸から2023年の約900万戸へと、30年で空き家数は約2倍に増加しています。このまま増加が続けば空き家はますます市場にあふれ、家が売れない時代が本格的にやってくるかもしれません。

2070年には人口が約8,700万人に?少子高齢化の影響とは

日本では少子高齢化が加速し、将来的に人口が大きく減少すると予測されています。

国立社会保障・人口問題研究所の「人口統計資料集(2025)」によると、2070年には日本の人口が約8,700万人まで減る見込みです。

以下の表は、これまでの総人口と年平均の人口増加率の推移をまとめたものです。

日本の総人口および人口増加率(単位:1,000人・%)
和暦(西暦)人口(1,000人)年平均人口増加率(%)
昭和25年(1950年)83,2002.13
昭和35年(1960年)93,4190.91
昭和45年(1970年)104,6651.27
昭和55年(1980年)117,0600.90
平成2年(1990年)123,6110.42
平成12年(2000年)126,9260.21
平成22年(2010年)128,0570.05
令和2年(2020年)126,146-0.15
令和3年(2021年)125,502-0.51
令和4年(2022年)124,947-0.44
令和5年(2023年)124,352-0.48

出典:国立社会保障・人口問題研究所「人口統計資料集(2025)

1950年以降、一時は人口が増加していましたが、近年ではマイナス成長が続いています。この傾向が今後も続けば、2070年には現在より約4,000万人以上も人口が減少する見通しです。

少子高齢化と空き家問題の関係

人口減少は、空き家問題とも密接に関わっています。特に地方や郊外では若者が減り、高齢者が増えることで、住宅の需要そのものが下がっています。

さらに、家を建てる土地も限られてきており、供給と需要のバランスが崩れつつあるのが現状です。加えて、空き家の数は今もなお増え続けています。都市部や一部の人気エリアを除けば、新築住宅の着工件数も右肩下がり。供給を抑える動きが見え始めています。

つまり、家を「買いたい人」が減っているのに、家の「数」だけが増えていく。このままでは、売りたくても売れない時代がやってくるのは時間の問題かもしれません。

今後、空き家問題はますます深刻になっていくと考えられます。

海外に住む日本人が増えている

外務省の「令和6年海外在留邦人数調査統計」によると、現在、日本国外で暮らす日本人の数は約129万人にのぼります。

過去の推移を見ても、長期的には右肩上がりの増加傾向が続いています。

  • 2002年:約87万人
  • 2012年:約125万人
  • 2019年:約141万人

2020年以降は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で一時的に減少したものの、全体としては「海外で暮らす日本人」は着実に増加しています。

たとえば、1989年の在留邦人数は約58万人でしたが、2024年には約129万人と2倍以上に増加。このデータからも、日本人の「海外志向」が年々強まっていることが読み取れます。

なぜ、海外に住む人が増えているのか?

日本を離れて海外へ拠点を移す人が増えている背景には、以下のような理由があります。

  • 海外での就職やキャリアアップを目指す若者の増加
  • 日本よりも税金の安い国への関心
  • リモートワークの普及により、場所に縛られない働き方が可能に
  • 老後は物価が安く、気候の良い国で暮らしたいというニーズの増加

たとえば、オーストラリアではワーキングホリデーを利用して働く若者も多く、日本よりも高収入を得られるケースも珍しくありません。

また、老後の移住先としては、所得税が低いシンガポールや、生活費を抑えられるタイやマレーシアなどが人気です。

「日本に家を持つ意味」が変わりつつある

海外移住の増加を背景に、「日本に家を持つこと」の価値観も変わりつつあります。

たとえば、海外を拠点とするライフスタイルや、日本と海外を行き来する「二拠点生活」を選ぶ人にとっては、日本の家が“資産”ではなく“負債になることもあります。

住宅ローン、固定資産税、維持費などのコストを考慮すると、「日本で家を買うべきか慎重に考えたい」という声が増えるのも自然な流れです。実際に、海外移住を機に実家や持ち家を売却する人も少なくありません。

今後の住宅市場に与える影響は?

家を「買う人」が減り、家を「手放す人」が増えれば、不動産が売れにくくなる時代が到来するのは必然です。

今後も、日本人の海外志向やライフスタイルの多様化が進めば、こうした構造的な変化はさらに加速し、住宅市場への影響も大きくなっていくでしょう。

売りたいときに家が売れなかったら起こること

家が売れない時代が到来し、売りたいときに家が売れなかったら、どのようなことが起こるのかを解説します。

値段を下げ続けても売れない悪循環

家がなかなか売れないときは、まず値下げをして再度売り出すことになる人が大半でしょう。しかし、売り出し期間を見て長期間売れていない物件とわかると、家を探している人から値引き交渉をされるおそれがあります。

そこで値段を下げて売れたらよいですが、値段を下げ続けても売れない場合があります。長期間売れないと何か問題がある家なのではないか、と疑問に思われたり避けられたりすることがあるためです。

また、基本的に不動産サイトは新しい物件から表示されます。長い期間掲載されている物件はどうしても下のほうに表示されるので、なかなか見つけてもらえません。同じような物件が上に表示されていれば、その先は見ない人も多いでしょう。

以上の理由により、売れない→値段を下げる→それでも売れない→さらに下げるという負のループになってしまいます。

子どもや孫に負の遺産を残すリスク

家が売れなかった場合、子どもや孫が相続することになります。しかし、相続すると固定資産税と家の維持費を支払う必要があります。高額になると、子どもや孫にとって負担となり、「負の遺産」になることがあります。

「相続放棄したらよい」という考え方もありますが、実家の相続を放棄する場合、ほかの遺産もすべて放棄する必要があります。親が持っている都心の土地を相続して、田舎の実家は相続放棄をする、といった柔軟な対応はできません

さらに、法定相続人が受け取れる相続分の「遺留分いりゅうぶん」以外、預貯金や保険などのプラスの財産を受け取れません

実家を相続放棄する場合、ほかのプラスの遺産もすべて放棄しなければならないことを覚えておきましょう。

空き家になって倒壊や火災のリスク

空き家になってしまうと、倒壊や火災のリスクがあります。たとえば、地震で家屋が倒壊して通行人がケガをしてしまったり、台風で屋根が飛んで周りの家に迷惑をかけてしまったりするおそれがあります。

また、空き家は知らないあいだに人が住み着いてしまったり、数は少ないかもしれませんが放火されたりなど、安全面でもリスクがあります。

さらに、掃除が行き届いていなかったり、雑草が増えたりすることによって、虫などが発生する公衆衛生上のリスクも考えられます。

もし、隣の家などに損害を与えてしまった場合は、空き家の所有者が賠償責任を負うことになりますので、空き家の放置はおすすめできません。

どんな時代でも売れる家は、魅力が伝わりやすい家

家が売りにくい状況でも、家を売るためのコツはあります。それは「魅力が伝わりやすい家」にすることです。

完璧な家は存在しません。どんな家でも欠点はありますが、大切なのは欠点をカバーすることです。欠点をカバーし、魅力が伝わりやすい家に変化させ、家を最大限にアピールできる不動産会社を見つけましょう。

売れない時代でも、売れる家にするための手順

売れない時代でも、売れる家にするための手順は次のとおりです。

1.現時点の家の価値(査定価格)を把握

まずは、いまの時点で売りたい家が一体どれくらいの価格で売れそうなのかを把握します。

家を売りたいと思ったら不動産会社に査定してもらいますが、同時に自分でも周辺の不動産相場を調べましょう。不動産には定価がありません

そのため、相場価格を知らないと、安く売りすぎて損をしてしまうおそれがあります。自分で調べるときは売りたい家と、立地・広さや間取り・築年数などの条件が近い家がいくらで売りに出されているか確認しましょう。

2.複数社から査定価格の理由を確認

現時点で売りたい家の価値を把握したら、信頼できる不動産会社を見つけることが大切です。

不動産会社に家の査定を依頼する際は、必ず複数社に査定依頼を出しましょう。査定価格は不動産会社によって異なり、場合によっては百万円単位で差が出ることがあります

複数社に家を査定してもらったあとは、査定価格の理由を確認します。理由をしっかりと答えられる不動産会社で、かつ他社と比べて査定価格が平均の会社が信頼しやすいです。

3.理由をもとに家の利点と欠点を再確認

不動産会社で査定価格の理由を聞いたら、売りたい家の利点と欠点を再確認しましょう。どんな家にも利点と欠点があります。売れる家にするためには、よいところをきちんと見てもらうことが大切です。

不動産広告を出すときや、内覧のときに家の利点をアピールしましょう。一方、家の欠点はできるだけカバーすることが大切です。

4.家の欠点を補う

一般的に「アクセス」「住環境」がよい家は高く売れるでしょう。しかし、駅からの距離などの立地、周辺施設は変えられません。変えられるのは家そのものです。

たとえ築年数がっていても、きちんとお手入れされた美しい状態の家は高く売れます。売れる家にするために家を整えて、その家の魅力が伝わるようにしましょう。

売れる家にするために整えたほうがよい具体例は以下のとおりです。

  • キッチン
  • コンロやシンクを磨きましょう。最新のシステムキッチンはアピールポイントになりますが、たとえ年数が経っていても、きれいに整えられたキッチンは好印象です。

  • 浴室・洗面
  • カビや水垢、髪の毛が落ちていないかなどをチェックしましょう。

  • トイレ
  • キッチンと同様、きれいなトイレは好印象を与えます。便器をきれいにするのはもちろん、床やゴミ箱、においもチェックしましょう。

  • リビング・ダイニング
  • 特に家の購入の決め手になりやすい場所です。また、日当たりのよさはアピールポイントになります。できるだけ広く明るく見せられるよう、整理整頓しましょう。

  • 寝室・子ども部屋
  • 床は掃除機をかけ、棚や本棚も整理しましょう。整理整頓することで、収納力をアピールできます。可能なら収納場所をすべて見せられるように片付けましょう。

  • 玄関
  • 靴は靴箱、傘は傘立てに収納して、必要があれば水拭きをしましょう。

そのほかにも出しっ放しの洗濯物や、雑草だらけの庭にも注意しましょう。また、窓ガラスを磨くことで家全体が明るく見えます。カーテンやラグも丸洗いできるものは洗っておきましょう。

5.売却活動に強い不動産会社に家の利点をアピールしてもらう

売れる家に変えたところで、次に重要なことは不動産会社を決めることです。不動産会社といっても、強みは会社によってさまざまです。その中でも販売力のある不動産会社を選びましょう。

販売力のある不動産会社かどうかは、集客力、知名度、強いエリア、購入希望者の数、担当者の能力などで判断できます。販売力があり相性のよい不動産会社を見つけることが、成功につながるでしょう。

自分に合った不動産会社が見つかったら、家の利点をアピールすることで、希望価格に近い価格で売れる可能性が高まります。

家を売るためには以下の行動が必要であると解説しました。

  • 複数社に査定してもらう
  • 魅力が伝わりやすい家にする
  • 販売力のある不動産会社に売却依頼する

しかし、自分で不動産会社を見つけるのは大変です。査定をしてもらうために不動産会社を1社ずつ吟味しては、時間がいくらあっても足りません

自分に合った不動産会社を短時間で効率良く見つけるには、不動産の一括査定サイト「リビンマッチ」を利用して、無料で複数の不動産会社に査定してもらいましょう。

リビンマッチでは複数の会社に査定してもらえるので、自分が調べた相場や希望価格と近いかどうか判断できます。また、査定内容で不動産会社の信頼性や担当者の実力もわかるでしょう。売りたい時期に家を売りたい方は、まずはリビンマッチの利用から始めましょう。

この記事の編集者

リビンマッチ編集部アイコン リビンマッチ編集部

リビンマッチコラムでは、むずかしい不動産の事をできる限りわかりやすく、噛み砕いて解説しています。不動産に対するハードルの高いイメージ、とっつきにくい苦手意識を少しでも取り除いて、よりよい不動産取引のお手伝いをさせていただきます。
誤字脱字や事実誤認などございましたら、ぜひともご指摘ください。

コンテンツの引用ルール

運営会社:リビン・テクノロジーズ株式会社(東京証券取引所グロース市場)

カテゴリー
不動産売却コラム

リビンマッチコラムを引用される際のルール

当サイトのコンテンツはどなたでも引用できます。 引用にあたって事前連絡などは不要です。 コンテンツを引用される際は、引用元が「リビンマッチ」であることを必ず明記してください。

引用ルールについて

カテゴリー一覧

Copyright © Living Technologies Inc. All rights reserved.
トップへ