空き家が売れない理由は?5つの確実な売却手段と回避すべきNG行動

「空き家を売りたいけれど、なかなか買い手がつかない」空き家の数が増加している日本では、そのような悩みを抱えている人が少なくありません。思い入れのある家が空き家になり、誰からも必要とされない現実は心苦しいものですが、売れない現実を受けとめ、諦めずに解決策を探ることが大切です。
リビンマッチのポイント
空き家が売れない主な原因は、需要の少なさ、建物の劣化、立地条件、価格設定などです。売れない場合は、価格や不動産会社を見直し、古家付き土地としての売却や近隣への打診、買取も検討しましょう。解体やフルリフォーム、無償譲渡を独断で進めず、まず売れない理由を特定することが重要です。
もくじ
なぜ?空き家が売れない主な理由
空き家がなかなか売れない状況には、明確な理由が存在します。売却を成功させるためには、まず客観的な視点で自身の物件が抱える課題を整理することが不可欠です。どのような理由が考えられるか確かめてみましょう。
田舎はそもそも空き家が売れにくい
地方では都市部と比較して、中古住宅より新築一戸建てを好む傾向が強いことが売却を難しくしています。実際に、住宅購入における中古住宅の流通シェアは、欧米諸国が8割を超えるのに対し、日本ではいまだに1割から2割程度にとどまっています。
特に地方居住者の間では、最新の設備や耐震性能を備えた自分たちの理想の家を建てたいというニーズが根強く、古い空き家を選択肢に含める人は多くありません。そのため、建物がまだ利用可能な状態であっても、中古物件を求める層そのものが限定的であり、買い手を見つけるまでには多大な時間と工夫を要することになります。
劣化がひどくリフォーム費用がかかる
建物の劣化が深刻な空き家は、買い手にとって魅力の低い物件とみなされます。長期間放置されたことで屋根の腐食や外壁の剥がれ、室内のカビや損傷が目立つようになると、居住可能な状態に戻すために多額のリフォーム費用が必要になるためです。
購入希望者の多くは、物件価格だけでなく入居後の修繕費を含めた総予算で検討を行います。あまりに劣化が激しいと、リフォーム費用が想定を大幅に上回る懸念を持たれてしまい、検討対象から外されてしまのです。特に主要な構造部や水回りの傷みが激しい場合は、修繕の手間とコストが売却を阻む大きな壁となります。
人口が減少していて需要が少ない
そもそも売り出している地域の人口が減少している場合、住宅への需要そのものが極めて少ないかもしれません。不動産市場は需要と供給のバランスで成り立っているため、買い手となる現役世代が流出しているエリアでは、物件を売りに出しても内覧希望者すら現れないケースが珍しくありません。
さらに、需要が冷え込んでいる地域で老朽化の進んだ古い空き家は、修繕コストや管理の負担から買い手に敬遠される傾向が強まります。周辺に新築住宅や状態の良い中古物件が余っているような環境では、古い空き家をあえて選ぶ動機が乏しく、売却を成功させるのは非常に困難です。
ほかの空き家より立地などの条件が悪い
市場には数多くの中古住宅が売り出されており、買い手は常に複数の物件を比較しています。そのため、近隣の競合物件と比較して、立地や土地の形状などの条件が劣っていると、購入対象から外されてしまいます。
たとえば、急傾斜地やがけの上に位置している物件は、将来的な災害リスクや擁護壁のメンテナンス費用が懸念され、敬遠される傾向にあります。
また、土地が狭いために車を1台しか駐車できない場合も、車社会の地域では致命的な欠点となります。建物自体の状態が良くても、こうした土地が抱える制約や利便性の悪さが、売却を妨げる大きな要因となります。
空き家売却を成功させる5つの対処法
空き家が売れない場合は、原因に応じて価格や売り方、不動産会社を見直します。主な対処法は次のとおりです。
| 対処法 | ポイント |
|---|---|
| 売り出し価格を見直す | 周辺の成約相場と比べて高すぎないか確認する。問い合わせや内覧が少ない場合は、価格設定が原因になっていることがある |
| 不動産会社を変える | 販売活動が十分でない場合や、空き家の売却実績が少ない会社へ依頼している場合は、媒介契約の更新時などに他社への変更を検討する |
| 古家付き土地※として売る | 建物の価値が低い場合は、住宅ではなく「古家付き土地」として売り出す |
| 近隣へ購入を打診する | 隣地所有者が、敷地の拡張や駐車場などを目的に購入することがある。不動産会社を通じて意向を確認する |
| 不動産会社の買取を検討する | 一般の買主が見つからない場合は、不動産会社に買取も検討する。売却価格が仲介より低い傾向があるものの、早期売却につながる |
どの方法が適しているかは、空き家が売れない原因によって異なります。まずは価格や販売状況を確認し、それでも売却が難しい場合は、売り方の変更や買取を検討しましょう。
空き家売却を諦めてはいけない理由
売れない空き家は、売るのが大変で面倒かもしれません。しかし、売却を後回しにして、空き家を放置は危険です。空き家の売却を諦めてはいけない理由には、次のものがあります。
| リスク | 内容 |
|---|---|
| 維持費の負担が続く | 空き家には固定資産税や都市計画税などの負担がある。使わない空き家を持ち続けるほど負担がある |
| 空き巣・放火や近隣トラブル | 管理が行き届かない空き家は、不法侵入や放火の対象になりやすい。建物の劣化や雑草の繁茂、不法投棄などで近隣住民に迷惑がかかる |
| 行政指導や税負担の増加 | 適切に管理されていない空き家は、「管理不全空家」や「特定空家」と判断されることがある。勧告を受けると住宅用地の特例が外れ、固定資産税などの負担が増えるおそれがある |
売れない期間が長くなっている場合は放置せず、価格や売却方法を見直すことが重要です。
売れない…でも「やってはいけない」こと
なかなか空き家が売れないと「早く売りたい!」と焦ってしまいますが、そんなときほど慎重に売却を進めることが大切です。空き家が売れなくても、安易にやってはいけないことを紹介します。
独断で解体やフルリフォームをする
空き家が売れない焦りから、不動産会社に相談せず、自分の判断で解体やフルリフォームを行うのは控えましょう。建物を取り壊して更地にしたり、多額の費用を投じて内装を新調したりしても、それに見合う価格で売却できる保証はありません。近年は購入後に自分好みのリノベーションを施したいというニーズも増えており、逆に買い手を遠ざける要因になることもあります。まずは専門家に意見を仰ぎ、市場の需要を把握することが先決です。
賃貸に出して家賃収入を狙う
売却できない代わりに、賃貸に出して家賃収入を得る選択肢もあります。しかし、売り出しても買い手のつかない住宅に、安定した借り手が現れるかは慎重に判断すべきです。
また、住宅を貸し出した場合、一般的に賃貸契約は普通借家契約を結ぶことになります。この契約は、貸主側に正当な事由がない限り自動的に更新される仕組みのため、一度貸し出すと簡単には立ち退いてもらえません。結果として、いざ物件を売却しようと考えた際に、自分自身のタイミングで自由に売ることができなくなるリスクがあります。
無償譲渡を即決する
空き家が売れない焦りから、十分な検討をせずに無償譲渡を即決するのは避けましょう。確かに、所有し続けることで発生する固定資産税の負担や管理の手間を考えれば、手放すこと自体は有効な手段といえます。しかし、安易に無償譲渡を決めてしまうと、本来得られたはずの売却利益を逃すことになりかねません。
まずは、いくつかの対処法を試し、そのうえで検討しましょう。
空き家を処分する最終手段
どうしても売れない空き家を処分する、最終手段を紹介します。いろいろな工夫をしても売れないのであれば、高額売却ではなく、少しでも確実に手放せる方法を検討しましょう。
更地にして土地として売る
慎重に検討する必要はありますが、建物が古く、物理的に住むのが難しい場合は更地にすることは有効な方法です。土地の形がきれいな整形地や道路付けが良好な土地であれば、更地にすることで価値が上がり、高値で売却できるケースも珍しくありません。
一般的な木造の戸建であれば1坪あたり約5.5~7万円、30坪の建物であれば約150~200万円で解体して更地にできます。
隣人に無償で譲渡する
隣人に売れなかった場合でも、無償での譲渡なら引き取ってもらえる可能性があります。積極的に活用するつもりがなかったとしても、駐車スペースが増える、物置にするなど、自分の敷地を広げられることはさまざまなメリットがあるので家の津してもらえるかもしれません。
地方公共団体(自治体)に寄付する
防災倉庫置き場や公園、周辺住民の交流場所など、自治体が求める用途が実現できる空き家であれば、寄付に応じてもらえる可能性があります。しかし、自治体が求める空き家しか引き取ってもらえないため、空き家によっては寄付の対象にならないことがあります。ただし、ハードルの高い方法です。
相続土地国庫帰属制度を利用する
相続土地国庫帰属制度は、相続や相続人への遺贈によって取得した土地を、一定の要件を満たせば国に引き渡せる制度です。2023年4月27日に開始され、制度開始前に相続した土地も対象になります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 利用できる人 | 相続または相続人への遺贈によって土地を取得した人 |
| 空き家がある土地 | 建物があるままでは申請できない |
| 審査手数料 | 土地1筆につき1万4,000円 |
| 承認後の負担金 | 20万円が基本。土地の種類・地域・面積によって20万円を超える場合がある |
また、次のような土地は国に引き取ってもらえません。
- 建物がある
- 抵当権などが設定されている
- 境界が明らかでない、または所有権について争いがある
- 管理に大きな費用や労力がかかる崖などがある
- 地上・地下に管理や処分を妨げるものがある
そのため、売れない空き家をそのまま国に引き取ってもらえる制度ではありません。空き家が建っている場合は解体が必要になるため、解体費用や負担金を踏まえ、売却や買取などと比較して利用を検討しましょう。
まずは空き家が売れない理由の追及が重要
空き家といってもその物件ごとの状態や状況は異なりますし、売却できない原因もさまざまです。まずは、売れない理由、売却しやすくする方法について、じっくりと検討する必要があります。そのためには、市場動向や建築、不動産取引など専門的な知識も必要ですが、一般の方が売れない理由や売却方法を判断するのは難しい面もあります。
そこで、一度に複数の不動産会社に査定依頼できる一括査定サイトリビンマッチを活用するのも、ひとつの方法です。
複数の不動産会社の査定結果や販売方法を比較することで、売却しにくい物件でも、適正な売却価格、最善の対策を確認できます。
この記事の編集者
リビンマッチ編集部
リビンマッチコラムでは、むずかしい不動産の事をできる限りわかりやすく、噛み砕いて解説しています。不動産に対するハードルの高いイメージ、とっつきにくい苦手意識を少しでも取り除いて、よりよい不動産取引のお手伝いをさせていただきます。
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