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アパート売りたい人必見!売却の流れ・費用・必要書類など総まとめ

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アパート売りたい人必見!売却の流れ・費用・必要書類など総まとめ

アパートを売りたいときは、さまざまな手続きが必要になるため不安に思っている方も多いかもしれません。また、どれくらいの価格で売却できるのか、売却にどれくらいの費用がかかるのかも気になることでしょう。

本記事では、アパートを売却するときの流れや売却にかかる費用、売却の方法などをご紹介します。アパート売却のタイミング、相続したアパートの売り方についても触れるので、アパートの売却を検討する際の参考にしてください。

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もくじ

アパートの売却に関して押さえておきたい7つのポイント

アパートを売却する場合、最初に売却の全体像を把握しておくと、その後の売却活動がスムーズに進みやすくなります。たとえばアパート売却がどのような流れで進められるのか、売却相場や、売却にかかる費用相場などを認識しておきましょう。先の見通しが立つと、アパートを売却したほうがよいのか、どのように売却活動を進めるべきかが分かってきます。

ここではアパート売却に関して事前に知っておくべきこと、押さえておきたいポイントを、7つに分けて解説します。

1. アパートを売却する流れ

アパートを売りたい場合、アパート売却にはどのような手続きがあり、どのように進んでいくのかをあらかじめ知っておくことが重要です。アパート売却は、具体的には以下の流れで進めます。

  1. アパートの売却相場を調べる
  2. 不動産会社に査定を依頼する
  3. 売却方法と、利用する不動産会社を決める
  4. 不動産会社と媒介契約を結ぶ
  5. 販売活動を行う(内覧対応など)
  6. 売買契約を結ぶ
  7. 決済・引き渡しを行う

アパートの売却相場を調べることは、アパートを売却するべきか、否かを判断する大きなポイントです。売却相場の調べ方については後述しますが、売却相場によっては売却活動を見送ったほうがよいこともあります。

また売却相場を把握したとしても、それは実際の価格ではありません。売却相場を確認してやはり売りたいと考えた場合は、不動産会社に売りたいアパートの査定を依頼しましょう。

2. アパートを売却するタイミング

アパートはタイミングよく売却することが大切です。アパート売却を検討するときは、まず「今売却したとして、利益が最大になるか」という視点から考えてみましょう。

売却タイミングを見るヒントのひとつが、家賃収入と売却価格とのバランスです。売却相場が高まっているタイミングであれば、売り出し価格が高くても売却をしやすく、家賃収入を継続して受け取るよりも売却したほうがよい、ということになるでしょう。

まとまったお金が必要なタイミングで、アパートを売却するのもよいでしょう。ただし、アパート売却には平均3~6カ月の期間を要することを視野に入れなければなりません。

また、建築物は構造によって法定耐用年数が定められています。アパートに多い木造物件の場合は、耐用年数が22年です。22年以上経っていたとしても問題なく生活できますが、建物としての価値が認められ、かつ購入希望者が現れやすいタイミングとして、築22年以内を目安に売却を検討するのがよいでしょう。

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3. アパートの所有期間

アパートは所有期間の長さによって、売却時の税金に差が出ます。アパート売却に際して利益が生じた場合、売却益に対して譲渡所得税がかかります。譲渡所得税はアパートの保有期間が5年を超えている場合、大きく下がるのが特徴です。

アパートの所有期間が5年以下の場合は短期譲渡所得となり、所得税30.63%に住民税9%が加算された、合計39.63%が譲渡所得税です。一方、所有期間が5年を超えていれば、所得税が15.315%、住民税が5%へと引き下げられるため、合計20.315%を長期譲渡所得として納めます。(※)

※出典:国税庁「譲渡所得(土地や建物を譲渡したとき)

つまり、所有期間が5年を超えてからアパートを売却すると税率が大きく下がるのでおすすめです。売却を考えているアパートを何年間保有しているのかしっかりと把握しておきましょう。

4. アパートの売却価格の相場

アパートの売却を考えている場合、同じ地域にある類似したアパートの売却相場をある程度つかんでおく必要があります。

もしも売却相場より低すぎる価格でアパートを売りに出した場合は、すぐに買主が見つかるかもしれませんが、費用面では売主が損をしてしまうでしょう。反対に、売却相場よりも高額すぎる価格でアパートを売りに出してしまうと、買主が見つからずに売却が難航してしまいます。いずれもアパートの売買として望ましい形ではありません。

近隣のアパートの売却相場を調べるには、各地域で不動産が実際に売買された直近1年分の価格を閲覧できる「レインズ・マーケット・インフォメーション」や、国土交通省が情報提供を行っている「土地総合情報システム」、その他の不動産ポータルサイトをチェックするとよいでしょう。

※参考:不動産流通機構「REINS Market Information

※参考:国土交通省「土地総合情報システム

5. アパートの売却にかかる費用

アパートの売却には一定の費用がかかります。売却にかかる費用とは、具体的には以下のとおりです。

  • 譲渡所得税
  • 消費税
  • 印紙税
  • 仲介手数料
  • 立ち退き料
  • その他の費用

費用の詳細は後述しますが、ここで挙げたような費用がかかることをあらかじめ念頭に置いてアパートの売却活動を始める必要があります。費用の名目とともに、それぞれ具体的にどのくらいの費用がかかるかをある程度把握しておくとよいでしょう。

6. 入居者の有無・入居者への通知

自分が所有するアパートを売却すると一口にいっても、入居者がいる場合と、そうでない場合とでは、流れが大きく違います。

すでに入居者がいなければ、全室空き室のアパートとして売却が可能です。入居者がいる場合、オーナーチェンジ物件としてアパートを売却できますが、居住者がいる部屋は購入希望者が内覧をできないことも多く、買主がなかなか見つからない可能性もあります。買主が見つからないことが懸念される場合は、入居者に立ち退きを依頼して、全室空き室の状態を確保してから売却に踏み切る方法もあるでしょう。

入居者がいる状態でアパートを売却するのならば、オーナーチェンジという形式での売却であっても、事前に入居者に対して売却の旨を伝えなければなりません。また、入居者に立ち退きを依頼する場合は、立ち退き料の支払いを前提とした立ち退き交渉が必要です。

なお、売却の際にアパートを投資用物件として扱うか、居住用物件として扱うかで、査定に影響が出ます。しかしこの選択は居住者がいない場合のみ可能であり、居住者がいる場合はオーナーチェンジ物件、つまり投資用物件として扱うことしかできません。

7. アパートのローンの有無

売却予定のアパートにローンが残っている場合は、売却にあたって大きな問題となります。ローン残債がなく、抵当権が抹消されていれば、スムーズに売却活動を始められますが、残債があり、抵当権がつけられている場合は抵当権を抹消しなければ売却を行うことはできません。

抵当権を抹消する場合、残債を完済するか、もしくはアパートの売却益で残債を完済する必要があります。アパートの売却益がローンの残債を上回っている場合は、売却を行うことによって抵当権を抹消できるため、ローンが残っていてもアパート売却に乗り出すことは可能です。もしくは、アパートの売却益と自己資金を合わせてローンを完済し、抵当権を抹消する方法もあります。

アパート売却の際にかかる費用とは?

アパート売却の際にかかる費用とは?

家の模型とお金

アパート売却の際にかかる必要経費には、以下のようなものがあります。

  • 測量費用と印紙税
  • 不動産会社の仲介手数料
  • 抵当権抹消費用
  • 売却の利益に課される譲渡所得税
  • 入居者への立ち退き料

それぞれの費用の内容と価格について、実際にどれくらいかかるのかを詳しく解説します。

測量費用と印紙税

測量費用とは、土地の測量にかかる費用のことです。土地の測量は、隣地との境界線をはっきりと確定させる作業で、これを「確定測量」と呼びます。

隣地との境界線は、一般的には境界標、あるいは境界杭で明示されているものです。ただし境界が設置されてから時間が経過している土地では、境界標や境界杭がなくなっているケースもあります。境界があいまいな状態で売却を行うと、後々のトラブルにつながることがあるため、測量によって境界を明確にしてから売却を開始しなければなりません。

確定測量には、一般的に35万~80万円ほどの費用がかかります。これは土地のある場所や隣地の性質などによっても異なり、たとえば官有地に接地している場合は行政の確認を取るために費用が高額になる傾向です。実際にどれくらいの費用がかかるかは、不動産会社に確認するとよいでしょう。

また測量結果を受けてアパートの売買が成立した際は、不動産売買契約書に貼付する印紙税が必要です。印紙税はアパートの売却価格によって変わります。印紙税は500万円以下で売却する場合は1,000円、1,000万円以下で売却する場合は5,000円と段階的に上がります。具体的には以下のとおりです。

アパートの売却価格と税率
アパートの売却価格 本則税率(円) 軽減措置後の税率(円)
50万円を超え100万円以下のもの 1,000 500
100万円を超え500万円以下のもの 2,000 1,000
500万円を超え1,000万円以下のもの 1万 5千
1,000万円を超え5,000万円以下のもの 2万 1万
5,000円を超え1億円以下のもの 6万 3万
1億円を超え5億円以下のもの 10万 6万
5億円を超え10億円以下のもの 20万 16万
10億円を超え 50億円以下のもの 40万 32万
50億円を超えるもの 60万円 48万円

※出典:国税庁「不動産売買契約書の印紙税の軽減措置

不動産会社の仲介手数料

アパート売却のために不動産会社を利用する場合、不動産会社に対して仲介手数料を支払う必要があります。仲介手数料は、不動産の売買が発生したときに、不動産の売主側と買主側、それぞれが成功報酬として不動産会社に支払うものです。

仲介手数料は、以下のような速算式で計算できます。

売却価格200万円以下の場合:(売却価格(税抜)×5%)+消費税

売却価格201~400万円の場合:(売却価格(税抜)×4%+2万円)+消費税

売却価格401万円以上の場合:(売却価格(税抜)×3%+6万円)+消費税

実際には、仲介手数料の上限は価格帯によって料率が違います。たとえば1,000万円で売却したアパートの場合、200万円までに対しては5%(10万円)、201万円から400万円までの200万円に対して4%(8万円)、401万円から1,000万円までの600万円に対して3%(18万円)の手数料がかかるため、合計36万円が手数料の上限です。これを簡略化して表したものが上の速算式となります。

抵当権抹消費用

抵当権抹消費用は、抵当権抹消登記費用と呼ばれることもあります。抵当権の抹消を登記する際に必要になる登記費用のことです。抵当権のついたアパートを売却する際に、自己費用あるいは売却益を利用してローンの残債を完済し、抵当権が抹消された旨を登記する必要があります。

抵当権抹消の際に法務局へ支払う登録免許税は、1登記につき1,000円が定められています。土地で一筆、建物で一筆、といった分類となっているため、たとえば2筆の土地と1筆の建物について抵当権抹消を登記する場合は、合計3筆3,000円が必要です。

なお抵当権抹消の手続きは、自分で行うこともできますが、専門的な知識がない、手続きをする時間がないなどの場合には、司法書士に代行してもらうと面倒がありません。司法書士に依頼をする場合、司法書士手数料として約1万~2万円がかかります。

司法書士に支払う手数料の相場は、地方によって差があります。また、事務所によっても価格も違うことから、司法書士に代理を依頼したい場合は身近な司法書士事務所へ問い合わせて、費用を聞いてみるとよいでしょう。

売却の利益に課される譲渡所得税

アパートの売却によって利益が出たと認められると、譲渡所得に対して、譲渡所得税が課税されます。

譲渡所得とは、土地や建物を売却した際に生じた利益のことです。利益といっても、アパートの売却価格がそのまま譲渡所得となるわけではありません。売却価格から、アパートを購入したときの価格や、不動産会社への仲介手数料、印紙税、居住者への立ち退き料などの譲渡費用を差し引き、さらに特別控除額を差し引いたものが、譲渡所得です。

特別控除にはさまざまな種類がありますが、たとえば2009~2010年に取得した不動産であれば1,000万円の控除が受けられます。

なお譲渡所得税は、本記事の「アパートの所有期間」の項ですでに触れたとおり、アパートの購入から5年を経過しているかどうかで税率が異なります。それぞれの税率をまとめると以下のとおりです。

所有期間5年以内の場合:合計39.63%(所得税30.63%+住民税9%)

所有期間5年超の場合:合計20.315%(所得税が15.315%+住民税5%)

入居者への立ち退き料

アパートの売却活動は入居者ゼロの状態で開始するのが理想的です。前述したとおり、現在アパートに入居者がいる場合は退去してもらうこともできますが、そのためには立ち退き料を支払う必要があります。立ち退き料の支払いは借地借家法第28条によって、住民に退去を依頼する場合に務づけられるものです。

一般的なアパートの場合、立ち退き料の相場は約40万~80万円です。立ち退き料の内訳は主に以下のとおりです。

立ち退き料の内訳=引っ越し費用+新居を見つけるための仲介手数料+新居の敷金・礼金など

また、立ち退いた後に住んだ家の家賃の増加が見込まれる場合は、交渉によっては支払わなくてはならないケースもあります。

こうした費用を平均化すると大体のケースで家賃の約6カ月分となるため、最初から「家賃6カ月分」を立ち退き料として入居者と交渉を行う例も多く見られます。

アパートの売却方法は大きく2通り

アパートの売却方法は、大きく分けて以下の2つに分類されます。

  • オーナーチェンジ
  • 入居者を退去させた後に売る

2つの大きな違いは、現在の入居者に対する扱いにあります。現状、入居者がいる場合に、オーナーチェンジでは入居者をそのままに、アパートの所有者だけが変更となります。入居者を退去させるケースでは、最終的にアパートのオーナーも入居者もそっくり変更となる形です。

それぞれの売却方法について詳しく解説します。

オーナーチェンジでアパートを売る方法

オーナーチェンジでのアパート売却とは、一室でもアパートの部屋が埋まっている状態で、入居者が住んだままの状態でアパートを売却することを指します。入居している部屋の賃貸借契約は新しいオーナーにそのまま引き継がれるため、アパートの所有者は変わりますが、入居者にとっては大きな変更点がなく便利な方法です。

すでに入居者がいる状態のため、買主にとってはすぐに家賃収入を得られるという部分がメリットです。収益があることが分かっているため、投資ローンも通りやすい傾向にあります。

一方、購入時に買主が内装や設備などを確認しづらいため、故障や不具合などの瑕疵(かし)が表面化しにくいことはデメリットです。また、オーナーチェンジした後に現在の入居者が何らかの理由で早々に退去する可能性もゼロではありません。

オーナーチェンジをしてアパートを売却する際は、まず査定を行います。一括査定サービスなどを使い、複数の不動産会社から査定価格を提示してもらいましょう。その後、不動産会社が決まったら媒介契約を結びます。販売活動の結果、買主が見つかれば売買契約を結べますが、この際に不動産会社が作成した賃貸契約の明細書「賃貸借条件一覧表」を参照し、買主の合意をとることが大切です。合意が得られれば売買契約を締結し、さらに引き渡し後にはアパートの入居者に対して、オーナー変更の旨を通達します。最後に、売却益があれば確定申告を忘れずに行いましょう。

入居者を退去させた後にアパートを売る方法

アパートを売る際、入居者を退去させてから売却活動に入ることには一定のメリットがあります。とりわけ、賃料が相場より安く利回りの悪いアパートになってしまっている場合は、退去によって家賃を上げ、利回りを改善できるでしょう。

入居者に退去してもらうことでアパート全体を内覧してもらえるようになり、購入希望者に対して効果的にアピールできるため買主が見つかりやすいのもメリットです。

一方で、退去に伴い立ち退き料の負担がかかるのはデメリットといえます。立ち退きに時間がかかることも検討しなければなりません。入居者へ立ち退きを要求する精神的な負担もあります。

こうした面倒な立ち退き交渉や、立ち退き料の支払いを除けば、売却方法は退去を伴わない売却と変わりはありません。

相続したアパートを高く売りたい場合

アパートを相続したものの、アパート経営に興味がなく高く売りたいと考えるケースもあります。しかし、たとえば親が亡くなった際に子どもたちでアパートを分割相続している場合、他の相続人にも協力してもらわなければ売却の手続きはできません。相続人全員分の必要書類を集め、また相続した全員から同意を得なければならないためです。

全員がアパートを売りたいと考えている場合は問題ありませんが、そうでない場合は相続人同士で丁寧に話し合い、アパート売却のメリットをよく検討しましょう。メリットが理解できると、売却を前向きに考えられるようになる方も多くいます。

アパートを売却する際の詳しい流れ

アパート売却の流れについては冒頭で簡単に紹介しました。流れをもう一度確認してみましょう。アパートの売却は以下のよう流れで行われます。

  1. アパートの売却相場を把握する
  2. 不動産会社に査定依頼をする
  3. 不動産会社と契約する
  4. アパートの販売活動をする
  5. 売買契約を締結する
  6. アパートの引き渡し・決済

ここではそれぞれの過程を掘り下げ、詳しく解説します。

流れ1. アパートの売却相場を把握する

アパートの売却相場は、売却を検討し始めたときにまず把握したい情報のひとつです。売却相場を理解できていることによって、適切な売り出し価格を設定できるためです。また売却相場とかけ離れた価格を提示してくる不動産会社との契約を避けられるでしょう。

なお、アパートの売却相場はインターネットなどで誰でも簡単に調べられます。難しければ、近隣で売買されている類似したアパートの売却価格をチェックすることでもある程度の売却相場を把握できるでしょう。

流れ2. 不動産会社に査定依頼をする

大体の売却相場が分かったら、不動産会社へ査定依頼をして売却相場の精度を高めていきます。このとき、査定依頼は一社ではなく複数の不動産会社へ依頼し、それぞれの査定価格や内訳にしっかりと目を通すことが必要です。

査定価格や、売却にあたっての条件は不動産会社ごとに異なります。売却価格は高額なほうがお得ですが、地域の売却相場に合致していない価格では売れないため、あらかじめ自分で確認した売却相場と大きな差異がないかも参考にするとよいでしょう。

流れ3. 不動産会社と契約する

査定の結果や対面で相談した手応えから、アパートの売却を任せたいと思った不動産会社と契約を結びましょう。不動産会社との契約のことを、媒介契約と呼びます。

媒介契約には、一般媒介契約と専任媒介契約、専属専任媒介契約の3種類があります。

一般媒介契約は、売主が複数の不動産会社に売却を依頼できる契約です。この場合、買主を見つけた不動産会社に仲介手数料が入ります。

専任媒介契約と専属専任媒介契約の場合は、一社の不動産会社にのみ売却を依頼可能です。一般媒介契約と違うのは、専任媒介契約では2週間に1回以上、不動産会社から進捗の報告を受けられるという点です。一方、専属専任媒介契約では、1週間に1回以上と高い頻度で進捗の確認ができます。

アパート一棟の売却なら、専任媒介契約がおすすめです。契約内容によって不動産会社の売却への取り組みも変わるため、慎重に選択しましょう。不動産会社の選び方については後述します。

流れ4. アパートの販売活動をする

アパートの販売活動は基本的に不動産会社が行います。販売活動の内容には以下のようなものがあります。

  • 指定流通機構(レインズ)への登録
  • 宣伝・広告作成
  • 広告活動
  • 内覧準備・実施

販売活動のほとんどは不動産会社が行いますが、売主もなるべく不動産会社に丸投げせず、できる範囲で販売活動に参加するとよいでしょう。

とりわけ売主が大きく関われるのは内覧の準備です。水回りを中心に、できるだけきれいに見えるよう掃除を行うと内覧時の印象がよく、売却につながりやすくなるでしょう。

素人の掃除では行き届かない部分があれば、清掃業者に依頼するのもおすすめです。また清掃時は、部屋のにおいにも注意して消臭や換気をするとよいでしょう。

流れ5. 売買契約を締結する

販売活動の結果、買主が見つかれば売買契約の締結に進みます。

アパートの売却は先着順ではないため、もしも購入希望者が複数人いる場合には、より高い価格で購入してくれる人と売買契約を結ぶことも可能です。買主を決めて、売買契約書を作成しましょう。

売買契約書のフォーマットや内容は決められていませんが、後のトラブルを防ぐため必ず含めておいたほうがよい項目は、以下のとおりです。

売買契約書に含めておいたほうがよい項目
項目 詳細
売買物件の明示 売却するアパートの面積、間取り、権利者など
売却代金の詳細 売却価格、手付金、支払日、ペナルティなど
所有権の移転・引き渡し日について アパートの所有権の移転日および引き渡し日
公租公課の精算 引き渡し日を基準として、アパートに関連する費用負担を日払い計算したもの
反社会的勢力の排除 反社会的勢力でないことを確認するもの
ローン特約 売買契約の締結後、買主がローンの審査に通らなかった場合に、契約を白紙に戻せる旨
負担の消除 抵当権、用益権(賃借権)などの負担を所有権移転日までに消除する旨
付帯設備などの引き渡し アパートに付帯する設備について、故障などの有無を確認し、またアパートと一緒に引き渡す旨
手付解除 契約キャンセル時における手付金解除の要件
引き渡し前の物件の滅失・毀損 引き渡し前に災害などでアパートが損壊した場合の要件
契約違反による解除 契約違反における契約の解除とペナルティ
契約不適合責任 引き渡し後に見つかった瑕疵について、売主が責任を持つのは何カ月(年)以内かの旨
特約事項 法的な遵守義務のある項目以外で、売主と買主の間で合意した独自の項目

流れ6. アパートの引き渡し・決済

契約締結後、アパートの引き渡しと決済の段階となります。このとき買主のローン審査を待つため、決済と引き渡しの期日は売買契約の締結から約1.5カ月後にあらかじめ定めなくてはなりません。この間に、売買契約書にのっとって決済や引き渡しを行います。

アパートにローンの残債がある場合、入金されたアパートの代金をローン残債の完済に回し、物件の抵当権について抹消登記を行いましょう。

また引き渡しにはいくつかの書類とともに、実印と印鑑証明書が必要です。契約締結から引き渡し日まで日数がかかることも多いため、引き渡し日に実印を使えるよう準備をしておくとよいでしょう。その他、アパート売却時に必要な書類については、次項で解説します。

アパートの売却で必要な書類とは

アパートの売却で必要な書類とは

書類を提出する様子

アパートの売却には、以下のような書類が必要です。

  • 登記識別情報
  • 検査済証
  • 固定資産税評価証明書・固定資産税納税通知書
  • レントロール
  • アパートの平面図

いざ引き渡しのときに書類に不備があると、余計な手間や時間がかかってしまいます。事前にもれのないよう準備するようおすすめします。

それぞれの書類について、詳細を解説します。

登記識別情報

登記識別情報とは、いわゆる権利書のことです。2006年以前のアパートであれば、登記済権利書と記載されていることもあります。

登記識別情報は、登記識別情報通知書という形で法務局が発行している書類です。登記済権利書と同等に扱われるもので、交付時には目隠しシールがされていますが、シールの下には不動産番号や登記の年月日、登記の目的、名義人などの記載があります。

登記識別情報通知書は登記の際に交付されるもので、紛失してしまった場合は再発行ができません。探してみても手元にないのであれば、代替手段として「事前通知制度」または「資格者代理人による本人確認情報の提供の制度」に基づき、法務局に本人確認してもらわなければなりません。

検査済証

検査済証とは、売却前に行われた物件検査の結果をまとめたものです。アパートに問題がなく、安全性が確保されることを示す書類で、アパートの信頼性を裏づけるものとなります。

アパートを売却する際に不動産会社で検査を行い、検査済証を発行してくれる場合もあります。売却プランに検査と検査済証の発行が含まれていないケースでは、専門業者へ依頼してみましょう。5万〜10万円で検査済証を発行してもらえます。

固定資産税評価証明書・固定資産税納税通知書

固定資産税評価証明書は、固定資産税を計算するために、固定資産の資産価値を証明した書類です。アパートの所有者、所在地、価値や課税標準額などが記載されています。固定資産税評価証明書は、市区町村など地方公共団体(自治体)の担当窓口で取得可能です。

一方で固定資産税納税通知書は、固定資産税を納税するにあたって納税額などを通知した書類で、年に1度郵送で届きます。通常はこの書類を使って納税を行いますが、不動産売買の際には固定資産税納税通知書を用いて納税額を確認し、また日割り計算で売主と買主との間で精算を行うために用います。

レントロール

レントロールとは、不動産の賃貸条件の一覧表です。アパートの場合、借り主が複数いるため、借り主ごとにどういった条件で貸しているのかを一覧で示しています。

レントロールの作成は義務づけられてはいないため、保有していない売主もいるかもしれません。しかし、入居者がいる状態でアパートを売却するのであれば、買主がアパート購入後に家賃収入でどれくらいの利益を得られるのかをレントロールによってプレゼンテーションできます。売買契約成立の可能性を高めるためにレントロールは重要な書類のひとつです。

アパートの平面図

アパートの平面図は、アパートの詳細を買主に理解してもらうため重要な書類です。通常、平面図は登記の際に必要になるため建築時に作成され、売主側で保管していることが多いでしょう。もしも手元にない場合には、法務局で発行してもらえます。

管轄の法務局へ出向き、発行を申請する方法がありますが、法務局のWebサイトからオンライン申請すれば図面を取り寄せることも可能です。平面図は「図面証明書」の中に含まれています。申請料金は、法務局へ訪れて受け取る場合は1通につき480円、郵送で受け取る場合は500円です。(※)

※出典:法務局「登記事項証明書(土地・建物),地図・図面証明書を取得したい方

不動産会社選びのポイントは?

アパートを上手に売却するためには、不動産会社選びが重要です。不動産会社選びで失敗しないために重要なポイントには、以下のようなものがあります。

  • アパートの売却実績が多い
  • 売却戦略がしっかりしているか
  • 一括査定サービスを利用する

それぞれについて詳しく解説します。

アパートの売却実績が多い

アパートを高く売却するためには、アパートの状況や経済情勢、また地域の事情に応じた売り方をする必要があります。そこで不動産会社を選ぶにあたって重要になるのが、アパート販売実績の豊富さです。

アパートの販売実績が豊富な不動産会社に売却を依頼すれば、経済情勢や地域の事情に合わせて、アパートにとって適切な販売方法を行ってもらえる可能性が高いです。その結果、好条件でアパートの売却ができるでしょう。

不動産会社がアパート売却の実績が豊富かどうかを知るためには、アパートの売却件数と平均の売却価格を確認することが重要です。不動産会社のWebサイトなどで紹介されているケースも多いのでチェックしてみてください。

売却戦略がしっかりしているか

不動産会社を決める際には、不動産会社の売却戦略がしっかりしているかどうかを確認してみましょう。

売却戦略は、不動産会社によって異なります。対応内容が豊富かどうかを確認するのがおすすめです。プロモーションや広告の内容だけではなく、契約方法において条項が充実しているかどうか、不動産会社で行う検査の有無など、売却プランが充実しているかなどにも注目してください。

また担当者のコミュニケーション力や人柄、知識の豊富さなども、依頼をする上で大きなポイントです。

一括査定サービスを利用する

アパート売却では、複数の不動産会社に査定依頼をして、査定結果を比較検討するのが大切です。ただし、複数社に個別に査定依頼をするのは大変手間になるため、一括査定サービスを上手に利用する方法がおすすめです。

一括査定サービスでは、インターネット上でアパートの情報を一度入力すれば複数の不動産会社から査定結果を受け取れます。一社ずつ査定依頼をしなくてもよいのが大きなメリットです。各社から受け取った査定結果を比較し、自分で調べた売却相場なども参考にしながら、最も条件よく売却できる一社を見つけましょう。

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アパートを売りたいならまずは査定依頼をしよう

ここまでアパートを売却する際に押さえておきたいポイントや基本情報などについて紹介してきました。売却方法や流れを把握したら、売りたいアパートの査定依頼を行いましょう。

不動産の一括査定サービスは複数ありますが、おすすめなのは不動産の価格比較のポータルサイト「リビンマッチ」です。リビンマッチへの査定依頼は、アパートの情報と、査定結果を届けるための依頼者情報を入力するだけで簡単に済ませられます。リビンマッチに登録しているさまざまな不動産会社の中から、最大6社の査定結果を受け取れます。各社の査定結果をすぐに比較できるので、条件に適した不動産会社を見つけやすいでしょう。

またリビンマッチを運営しているリビン・テクノロジーズ株式会社ではプライバシーマークを取得しているため、個人情報の保護を徹底しています。手続きの多いアパート売却だからこそ、不動産会社選びには面倒な手間を省き、信頼できる一括査定サービスで迅速に査定を進めましょう。

この記事の編集者

リビンマッチ編集部 リビンマッチ編集部

リビンマッチコラムでは、むずかしい不動産の事をできる限りわかりやすく、噛み砕いて解説しています。不動産に対するハードルの高いイメージ、とっつきにくい苦手意識を少しでも取り除いて、よりよい不動産取引のお手伝いをさせていただきます。
誤字脱字や事実誤認などございましたら、ぜひともご指摘ください。

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