東証上場 リビン・テクノロジーズ株式会社(東証グロース上場)が運営するサービスです  証券コード:4445

土地売却での解体費用はいくら? 相場・流れ・注意点を解説

更新日:
土地売却での解体費用はいくら? 相場・流れ・注意点を解説

土地を売ろうと考えたとき、多くの人が最初に直面するのが「建物を解体するかどうか」という問題です。実際、古家付きのまま売るのか、解体して更地の状態で売るのかによって、最終的に手元に残る金額は大きく変わります。

ここでは「土地売却と解体費用」のリアルな事情について、損をしない判断のポイントをわかりやすく解説します。

土地売却時の解体費用はいくら?

家の解体費用は、建物本体だけでなく周辺構造物の撤去や廃棄物処分など、多岐にわたります。一般的な木造住宅(30坪前後)の場合、解体工事全体で100万~200万円程度が目安です。

ただし、解体費用の内訳や各項目の範囲は業者によって異なります。

家の解体にかかる費用相場の代表例
項目費用相場(30坪前後の場合)内容の例
建物本体の解体費用

90万~120万円
※1坪3万~4万円

木造2階建の住宅を解体する費用
付帯工事費10万~30万円ブロック塀・庭木・カーポートなどの撤去
廃棄物処分費20万~40万円木材・コンクリート・瓦などの処分
残置物撤去費10万~30万円家具や家電などの不用品処分
整地費5万~15万円解体後の土地を平らに整える作業

建物本体の解体費用

建物本体の解体は、解体費用全体で最も大きな割合を占めます。木造住宅では1坪あたり3万~4万円が相場で、30坪ならおおよそ70万~120万円程度です。

鉄骨造やRC(鉄筋コンクリート)造では費用がさらに高くなる傾向があります。例えば鉄骨造は1坪4万~6万円、RC造は6万~8万円が目安です。建物の構造や階数によって使用する重機や工期が異なるため、費用が大きく変動します。

付帯工事費(ブロック塀、庭木、カーポートなどの撤去)

建物本体以外の構造物を撤去する際にかかるのが、付帯工事費です。ブロック塀や庭木、カーポート、物置などの撤去が付帯工事費に該当します。

費用相場は10万~30万円程度ですが、敷地の広さや構造物の数により変わります。

例えば庭木が多い場合や大きなカーポートを撤去する場合は、追加費用が発生します。そのため、追加費用については、見積もり段階でしっかり確認しておくことが重要です。

廃棄物処分費(建材の種類や量で変動)

解体で発生する廃棄物を処分するための費用です。木材や瓦、コンクリート片などの種類や量によって大きく変動します。木造住宅であれば20万~40万円程度が目安です。

解体場所から処分場までの距離が遠い場合や、分別が必要な特殊な廃材が多い場合は費用が上がります。たとえば瓦屋根やタイルが多い建物は、処分費用が高額になりやすいでしょう。

整地費

解体後の土地を売却しやすい状態にするため、整地費(土地を平らにならす費用)が必要です。費用相場は5万~15万円程度で、重機を使って土地をならし、建物の基礎やコンクリート片を取り除きます。

整地が適切に行われていないと、買主が建物を建てる際に追加工事が必要となり、売却価格に影響するおそれがあります。売却を見据える際は、きちんと整地を依頼しておくことが望ましいでしょう。

状況によって発生する追加費用

建物の築年数や立地条件によって、基本的な解体費用とは別に追加費用が発生することがあります。追加費用は事前に想定しにくく、予算を圧迫するおそれがあるため注意が必要です。

特に、アスベストの除去、手作業による解体、地中埋設物の撤去が必要な場合は、解体費用が大きく増える可能性があります。

アスベスト調査・除去費用

アスベストが含まれている建物の天井

アスベストが含まれている建物の天井

アスベストは石綿(いしわた、せきめん)とも呼ばれる建材で、吸い込むと健康被害を及ぼす危険があるため、法律で使用と処分が厳しく規制されています。2006年以前に建てられた建物には使用されているおそれがあり、解体時には必ず専門調査が必要です。

調査費用は建物の規模にもよりますが、一般的な住宅では5万~15万円程度が相場となります。調査でアスベストが発見された場合、除去工事には50万〜200万円の高額な費用がかかります。

除去作業には専門業者による特殊な工法が必要で、近隣への飛散防止対策も義務付けられているためです。

国土交通省の「建築物石綿含有建材調査マニュアル」によると、1970〜1990年代に建築された建物は、アスベスト含有建材が特に多く使用されています。築年数の古い建物を解体する際は、必ず事前調査を実施し、予算に余裕を持たせておくことが大切です。

重機が入れないなどの立地条件による追加費用

通常の解体工事では油圧ショベルなどの重機を使用しますが、「道路が狭い」「隣の建物との距離が近い」などの理由で重機が現場に入れない場合があります。この場合は手作業による解体(手壊し解体)が必要となり、大幅な費用増加につながります。

手壊し解体では重機を使用する場合よりも作業員数や工期が増えるため、人件費を中心に解体費用が高くなる傾向があります。あくまで概算ですが、手壊し解体の坪単価は木造住宅の場合でも3~20万円程度です。

庭への出入りが困難な場合や、解体する建物の構造が複雑な場合も解体難易度が上がります。事前に解体業者と現地調査を行い、重機の搬入経路や作業スペースを確認することが大切です。

残置物撤去費

家財道具などの残置物撤去費は、建物内に残された家具や家電、不用品を処分するためにかかります。相場は10万~30万円程度ですが、家財道具が多く残っている場合はさらに費用がかさみます。

また、テレビや冷蔵庫、エアコンなど家電リサイクル法の対象となる家電製品は、収集運搬料金とリサイクル料金がかかります。自分で指定引取場所に持ち込む場合は収集・運搬料金が不要です。

地中埋設物(浄化槽、井戸、過去の建物の基礎など)の撤去費用

地中に埋まっている構造物の撤去も、予想外の追加費用となることがあります。代表的なものとして浄化槽、井戸、過去に建っていた建物の基礎部分、地下タンクなどがあります。

浄化槽の撤去費用は規模により20万〜80万円程度、井戸の埋め戻し費用は深さにより10万〜50万円程度が相場です。過去の建物の基礎が地中に残っている場合、コンクリートの破砕・撤去に30万〜100万円以上かかることもあります。

埋設物の種類と費用
埋設物の種類費用相場費用の決まり方
浄化槽の撤去20万~80万円程度規模や容量による
井戸の埋め戻し10万~50万円程度深さや直径による
過去の建物の基礎30万~100万円以上コンクリートの量や強度による

これらの埋設物は地表からは見えないため、解体工事が始まってから発見されることが多いのが特徴です。売却前に可能な限り埋設物の有無を調べ、解体業者と十分に相談することで想定外の費用増加を防げます。

土地売却時の解体費用は誰が負担する?

解体費用を売主と買主のどちらが負担するかについては、法律上の決まりはありません。建物を残したまま売るのか、更地で引き渡すのかといった売却条件によって決まります。

古家付きの土地は解体費用を見込んで値下げを求められることがあるため、売主が実質的に一部を負担する形になることが少なくありません。ここでは、ケース別に解体費用を売主と買主のどちらが負担するのかを説明します。

更地にして売り出す場合は売主が負担する

売却活動を始める前に売主が建物を解体し、更地として売り出す場合は売主が費用を負担します。買主は解体工事を手配せずに土地を利用できるため、建物の老朽化が進んでいる場合や、土地としての需要が高い地域では売却しやすくなる可能性があります。

一方、売却前に費用を支払う必要があり、更地にしても売却価格の上昇分で解体費用を回収できるとは限りません。解体する前に、古家付きと更地の査定価格を比較しておくことが大切です。

更地渡しの場合も売主負担が一般的

更地渡しとは、古家がある状態で売買契約を結び、引き渡しまでに売主が建物を解体して更地にすることです。通常は売主が解体業者へ工事を依頼し、解体費用を負担します。

売買契約後に工事を行うため、買主が決まる前に解体費用を支払うリスクを抑えられる点がメリットです。ただし、解体する建物や塀、物置、庭木などの範囲、整地の状態、工事期限を売買契約書で明確にしておく必要があります。更地の範囲が曖昧なままでは、引き渡し時のトラブルにつながるおそれがあります。

古家付き土地として売る場合は買主が負担する

建物を残したまま古家付き土地として売却する場合、購入後に建物を解体する買主が費用を負担するのが基本です。売主が解体費用を用意できない場合や、建物に利用価値が残っている場合に適した方法です。

ただし、買主は購入代金に加えて解体費用も負担することになるため、土地価格から解体費用相当額を差し引くよう求められることがあります。そのため、古家付き土地として売れば、売主が解体費用の影響をまったく受けないとはいえないでしょう。

土地売却時の解体費用は譲渡費用にできる?

解体費用は土地売却に直結する支出のため、税務上の扱いを間違えると、譲渡所得を実際より多く申告してしまうおそれがあります。そのため、譲渡所得の計算や確定申告の処理方法を理解しておきましょう。

以下では、個人が土地を売却する場合における解体費用の税務上の扱いと、確定申告で必要となる書類について整理します。

土地売却の解体費用は譲渡費用に含められる

土地を売却する際に発生した解体費用は、譲渡所得の計算で「譲渡費用」として控除できます。譲渡費用とは、売却を行うために直接必要となった費用のことです。

以下のように、国税庁も譲渡費用の例として、「建物取り壊し費用」を例に挙げています。

(注3)譲渡費用とは、土地や建物を売るために支出した費用をいい、仲介手数料、測量費、売買契約書の印紙代、売却するときに借家人などに支払った立退料、建物を取り壊して土地を売るときの取壊し費用などです。

国税庁「No.3208 長期譲渡所得の税額の計算

ただし、解体後に土地を長期間保有してから売却した場合は、直接の関連性が認められず譲渡費用とならないおそれがあります。売却と解体が一連の取引であることを示すため、契約書や見積書を適切に保管することが大切です。

土地売却の確定申告で必要となる書類と手続き

解体費用を譲渡費用として申告するには、確定申告時に適切な書類を準備する必要があります。

解体費用の金額や支払い事実を説明できるよう、解体工事の契約書、領収書、振込明細書などはきちんと保管しておきましょう。必要書類は以下のとおりです。

  • 解体工事契約書(工事内容と金額が明記されたもの)
  • 解体費用の領収書または振込明細書
  • 土地の売買契約書
  • 譲渡所得の内訳書(確定申告書付表)

申告は土地を売却した翌年の2月16日から3月15日までに行います(土日祝日にあたる場合は翌平日)。土地を売却して利益が生じる場合や、国や自治体の特例を適用する場合は、確定申告が必要です。税務署での相談や税理士への依頼も検討できます。

土地売却前に建物を解体すべきか判断するポイント

建物がある土地を売却する場合、必ずしも解体して更地にしたほうがよいとは限りません。更地にすることで買主が土地を活用しやすくなる一方、解体費用を売却価格で回収できなかったり、土地の固定資産税が高くなったりする可能性があります。

解体するかどうかは、建物の状態だけでなく、古家付きで売却したときと更地で売却したときの査定価格、解体費用、再建築の可否、売却時期などを比較して判断しましょう。

建物を解体したほうがよいケース

建物の老朽化が進み、住宅としての利用が難しい場合は、解体を検討する余地があります。

特に、建物を残すことで購入希望者が限られ、更地にした場合の査定価格が解体費用を上回る場合は、解体するメリットが大きいでしょう。

  • 建物の老朽化が進み、住宅として利用できない
  • 自然災害時に建物が倒壊する危険がある
  • 更地にすることで、売却価格が解体費用を上回る見込みがある
  • 建物が土地活用や建て替えの妨げになっている

建物を解体しないほうがよいケース

建物に利用価値が残っている場合や、解体すると土地の利用価値が下がる場合は、古家付き土地として売却する方法もあります。

  • 中古住宅や古民家として需要が見込める
  • 再建築不可のため解体すると新築が建てられない
  • 解体費用を売却価格で回収できない
  • 解体した年の年末までに売却できない可能性がある
  • 古家付きのまま売却できる見込みがある

建物を解体すると国の特例が適用されなくなり、固定資産税の負担が増える可能性があるため、売却時期が決まっていない場合は特に慎重な判断が必要です。

判断に迷ったら複数社の不動産会社のアドバイスをもらおう

ここまで、解体費用の相場や負担者、税務上の注意点、建物を解体すべきか判断するポイントについて解説してきました。

しかし、自身の土地が「どちらのケースに当てはまるのか」「結局、どちらが手残りが多くなるのか」という点で、判断に迷われている方も多いのではないでしょうか。

適した売却方法は、建物の状態や立地、周辺の需要、売却時期などによって異なります。そこで重要になるのが、売却のプロである複数の不動産会社から客観的なアドバイスを得ることです。

解体の必要性や売却方法の提案を比較できる

1社だけの意見では売却方法が偏ってしまうおそれがあります。一方で、複数の不動産会社に相談することにより、以下のようなメリットが生まれます。

たとえば、A社は「このエリアは古家のリフォーム需要が高いので、古家付きで売りましょう」と提案し、B社は「更地にすれば、注文住宅を建てたい層に高く売れる可能性が高いです」と提案するかもしれません。

このように、さまざまな角度からの専門的な意見を比較検討することで、自身の土地にとって最も有利な売却戦略を見つけ出せるのです。

古家付きと更地の査定価格を比較できる

「古家付きの場合の査定価格」と「更地の場合の査定価格」は、不動産会社によって数百万円の差がつくことも珍しくありません。複数社の査定価格を比較することで、自身の資産価値をより正確に把握できます。

また、地域に精通した不動産会社であれば、提携する解体業者の情報を持っていることも多く、解体費用の概算についても現実的なアドバイスをもらえます。複数社の担当者と実際に話すことで、対応の丁寧さや専門知識の深さを見極め、「この人になら安心して任せられる」不動産会社を見つけられるでしょう。

不動産一括査定サイト「リビンマッチ」では、物件情報を一度入力するだけで、お住まいのエリアの売却に強い不動産会社へ無料で査定を依頼できます。土地売却の第一歩として、あなたの貴重な資産が持つ本当の価値を調べてみませんか?

 

この記事の編集者

リビンマッチ編集部アイコン リビンマッチ編集部

リビンマッチコラムでは、むずかしい不動産の事をできる限りわかりやすく、噛み砕いて解説しています。不動産に対するハードルの高いイメージ、とっつきにくい苦手意識を少しでも取り除いて、よりよい不動産取引のお手伝いをさせていただきます。
誤字脱字や事実誤認などございましたら、ぜひともご指摘ください。

コンテンツの引用ルール

運営会社:リビン・テクノロジーズ株式会社(東京証券取引所グロース市場)

カテゴリー
不動産売却コラム
タグ

リビンマッチコラムを引用される際のルール

当サイトのコンテンツはどなたでも引用できます。 引用にあたって事前連絡などは不要です。 コンテンツを引用される際は、引用元が「リビンマッチ」であることを必ず明記してください。

引用ルールについて

カテゴリー一覧

Copyright © Living Technologies Inc. All rights reserved.
トップへ