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【最新】神奈川県のマンション価格推移を分析!横浜市などエリアごとの違いや今後の予想も

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【最新】神奈川県のマンション価格推移を分析!横浜市などエリアごとの違いや今後の予想も

2015年頃、3,000万円台で購入できた神奈川県内のマンションが、今や5,000万円、6,000万円で取引されることも珍しくありません。この10年で、県内のマンション価格はまさに激変しました。

しかし、2024年のマイナス金利解除を受け、市場は新たな局面へ。「どのエリアも右肩上がり」の時代は終わり、今後は「価格がさらに伸びる勝ち組エリア」と「頭打ちになるエリア」の二極化が一層進むと予測されています。

あなたの街は、そしてあなたのマンションは、果たしてどちら側でしょうか。2015年からの膨大なデータをもとに、専門的な視点から徹底的に切り込みます。

神奈川県全体のマンション価格推移

神奈川県の新築分譲マンションと中古マンションについて、2015~2024年の10年間における価格推移を紹介します。また、売買される中古マンションの築年数の変化も確認しましょう。

新築分譲マンションの価格推移(過去10年間)

まず、神奈川県の新築分譲マンション価格がこの10年でどう変化したかを見てみましょう。

株式会社不動産経済研究所のデータによると、戸当たりの価格は2015年から10年間で平均値が1,479万円、中央値は1,668万円上昇しており、著しい高騰が見られます。

神奈川県戸当たり価格の平均値と中央値の推移(2015~2014年分)

神奈川県戸当たり価格の平均値と中央値の推移(2015~2014年分)

出典:株式会社不動産経済研究所『マンション市場動向「首都圏マンション 戸当たり価格と専有面積の中央値の推移2024年」』

グラフを詳しく見ると、2022年頃までは価格が横ばいになっています。実はこの時期も建築費は高騰し続けており、本来であればマンション価格も上がり続けるはずでした。

しかし、価格が上がりすぎると買い手がつかなくなるため、デベロッパーは専有面積を少しコンパクトにし、グラフに示されている一戸あたりの販売価格を維持していたのです。見かけ上の価格は維持しつつ、中身(面積)で調整が行われていたともいえるでしょう。

しかし、その面積による価格調整も限界に達します。

2024年以降は、建築費のさらなる高騰に加え、都心部の価格高騰を受けた需要が神奈川県へシフトしたことで平均値・中央値ともに再び上昇しています。

この流れが大きく変わらない限り、新築価格は高止まり、もしくは緩やかに上昇し続けると見るのが妥当です。

神奈川県中古マンションの価格・築年数推移(過去10年間)

次に、中古マンション市場の動向を見ていきましょう。以下のグラフは、神奈川県の中古マンションの価格(70㎡換算)と、市場で取引された物件の平均築年数の推移を示したものです。

神奈川県中古マンションの価格と平均築年数の推移(2015~2014年分)

神奈川県中古マンションの価格と平均築年数の推移(2015~2014年分)

出典:株式会社東京カンテイ「70㎡換算価格推移

このグラフから読み取れる最も重要なポイントは、「マンションは古くなっているのに、価格は高くなっている」という事実です。

平均築年数は2015年から右肩上がりで、10年間で約9年も上昇。つまり、市場に出回る物件の平均的な古さは増しています。にもかかわらず、価格は2021年〜2023年にかけて急騰しました。これは、コロナ禍以降の住宅需要の高まりや、新築マンション価格の高騰を受けて「新築は高すぎるから、条件の良い中古マンションを買おう」という需要が市場に殺到した結果です。

しかし、2024年に入ると、価格はわずかに下落に転じました。これは、2024年3月のマイナス金利解除を受け、買い手が将来の金利上昇を警戒し始めたことや、価格が上がりすぎたことへの調整が入ったためと分析できます。

とはいえ、築年数が経過した物件の価格がこれだけ高値で維持されていること自体が、神奈川県の中古マンション市場の根強い人気を物語っているといえるでしょう。

横浜市中古マンションの価格・築年数推移(過去10年間)

次に、神奈川県の中心である横浜市の中古マンション市場を、より深く掘り下げていきましょう。

横浜市中古マンションの価格と平均築年数の推移(2015~2014年分)

横浜市中古マンションの価格と平均築年数の推移(2015~2014年分)

出典:株式会社東京カンテイ「70㎡換算価格推移

県全体と同様、横浜市でも「物件は古くなっているのに、価格は上昇する」という、常識とは逆の状況が続いてきました。平均築年数が10年で約9年上昇する中、中古価格は特に2021年から2023年にかけて急騰しています。

しかし、本当に注目すべきは、市場が調整局面に入った2024年以降の動きです。

2021~2022年にかけて年間319万円、2022~2023年にかけても73万円の上昇だったのが、2023~2024年は上昇幅が約8万円に減速。これは、一見すると「失速」と捉えられます。

しかし、ここで視点を変え、神奈川県全体では同年に30万円「下落」している事実と比べてみてください。

県全体がマイナスに転じる中、下落を食い止め、わずかながらもプラスを維持した横浜市の市場は、「失速」どころか、その圧倒的な”底堅さ”を証明したといえるでしょう。

神奈川県エリア別のマンション価格推移

神奈川県のマンション市況について以下のエリア別に分析します。

  • 横浜市4区(南区・中区・西区・神奈川区)
  • 横浜市を除いた6都市(川崎市・藤沢市・茅ヶ崎ちがさき市・相模原さがみはら市・平塚市・横須賀市)

さらに、上記10エリアの㎡単価推移を神奈川県全体の平均値と比較してみましょう。

横浜市4区の中古マンション価格推移

横浜市4区(南区・中区・西区・神奈川区)の位置

横浜市4区(南区・中区・西区・神奈川区)の位置

横浜市で中古マンションの価格帯が高い中心部4区(南区・中区・西区・神奈川区)の状況を見ていきます。

横浜市4区中古マンションの㎡単価

横浜市4区中古マンションの㎡単価

出典:土地総合情報システム「不動産取引価格情報検索(令和6年3月末まで)」

横浜市4区(南区・中区・西区・神奈川区)の中で最も㎡単価が高いのは、西区の約89万円です。

一方で、2022年の㎡単価と過去5年間の上昇率をまとめると、以下のようになります。

横浜市4区の中古マンション㎡単価
2022年の㎡単価(万円)2018~2022年の上昇率
西区89.41.18
中区82.11.20
神奈川区70.71.14
南区62.31.25

南区は㎡単価が約62万円と最も低いですが、上昇率は1.25倍とほかエリアよりも高く、2013年までさかのぼると1.79倍の上昇率です。地価の上昇が影響しているとともに、南区は「住みよいエリア」として人気が高まっていることがわかります。

主要6都市の中古マンション価格推移

横浜市を除いた神奈川県の主要6都市(川崎市・藤沢市・茅ヶ崎市・相模原市・平塚市・横須賀市)の位置

横浜市を除いた神奈川県の主要6都市(川崎市・藤沢市・茅ヶ崎市・相模原市・平塚市・横須賀市)の位置

横浜市を除いた神奈川県の主要6都市(川崎市・藤沢市・茅ヶ崎ちがさき市・相模原さがみはら市・平塚市・横須賀市)における中古マンション価格推移を確認します。

神奈川県主要6都市中古マンションの㎡単価

神奈川県主要6都市中古マンションの㎡単価

出典:土地総合情報システム「不動産取引価格情報検索(令和6年3月末まで)」

川崎市はほかの5市と比べ高い水準であり、2022年の㎡単価は6都市の中で最も低い横須賀市の2.15倍です。

2022年の㎡単価と過去5年間の上昇率をまとめたものが下の表です。

神奈川県の主要6都市の中古マンション㎡単価
2022年の㎡単価(万円)2018~2022年の上昇率
川崎市67.81.22
藤沢市51.01.15
茅ヶ崎ちがさき43.21.10
相模原さがみはら38.61.29
平塚市33.51.27
横須賀市31.51.30

6都市(川崎市・藤沢市・茅ヶ崎ちがさき市・相模原さがみはら市・平塚市・横須賀市)の中では最も㎡単価の低い横須賀市が上昇率ではトップです。今後も注目されるエリアとして期待が持てるでしょう。

10エリアの中古マンション㎡単価推移

横浜市4区(南区・中区・西区・神奈川区)と主要6都市(川崎市・藤沢市・茅ヶ崎ちがさき市・相模原さがみはら市・平塚市・横須賀市)の㎡単価を神奈川県全体の平均㎡単価と比較したものが次の表とグラフです。

神奈川県10エリア中古マンションの㎡単価(単位:万円)
エリア2018年2019年2020年2021年2022年上昇率
神奈川県平均41.341.141.044.550.31.22
横浜市西区76.076.776.782.889.41.18
横浜市中区68.767.279.674.282.11.20
横浜市神奈川区61.862.062.666.170.71.14
川崎市55.655.959.362.067.81.22
横浜市南区50.050.656.759.362.31.25
藤沢市44.444.643.346.751.01.15
茅ヶ崎ちがさき39.440.938.841.543.21.10
相模原さがみはら29.831.532.433.638.61.29
平塚市26.428.127.129.633.51.27
横須賀市24.226.926.327.831.51.30
神奈川県10エリア中古マンションの㎡単価

神奈川県10エリア中古マンションの㎡単価

出典:土地総合情報システム「不動産取引価格情報検索(令和6年3月末まで)」

横浜市4区(南区・中区・西区・神奈川区)と川崎市および藤沢市が神奈川県平均を超えています。

また、2018年からの5年間における上昇率は、横浜市南区、相模原さがみはら市、横須賀市、平塚市の4エリアが神奈川県平均の1.22を超えており、川崎市は神奈川県平均と同じ水準です。

今後の予想!神奈川県のマンション価格はどうなっていく?

今後の神奈川県のマンション価格を推測するうえで、重要な指標となるのが地価公示です。

2025年の県内の地価公示は住宅地で前年比+約3%、商業地では+約7%と上昇が加速しており、マンション価格を左右する土地価値が今も上がり続けていることを示しています(参考:神奈川県「令和7年地価公示(神奈川県分)について」)。

特に横浜市・川崎市などの人気エリアでは需要が衰えず、地価の上昇がマンション価格を力強く下支えしている状況です。特に注目すべきエリアの動向を見ていきましょう。

横浜市は西区と中区が今後も好調

今後の神奈川県で、資産価値の向上が最も期待できるのは横浜市西区と中区です。主な理由は、現在進行形で続く「みなとみらい周辺の再開発」にあります。新たなオフィスや商業施設が生まれれば、そこで働く高所得者層の「職住近接」ニーズが高まります。

さらに、国際的な観光都市としての顔も持つ横浜は、インバウンドの完全回復により街全体の活気が増し、富裕層や海外投資家からの注目も集めています。

この将来性を裏付けているのが、2025年の地価公示のデータです。居住ニーズを直接反映する住宅地で西区が県内トップ(+5.9%)を記録。そして、街の勢いを象徴する商業地では中区が断トツのトップ(+11.0%)となるなど、人気と将来性が客観的な数値として表れています。

このように、実需と投資の両面から資金が流入する好循環が生まれているため、横浜中心部のマンション価格は、今後も底堅く推移していく可能性が極めて高いでしょう。

参考:神奈川県「令和7年地価公示(神奈川県分)について」資料1 地価公示の概要(PDF:612KB)

上昇率の高い4市の今後

横浜市以外で注目したいのは、上昇率の高い相模原さがみはら市、横須賀市、平塚市、そして川崎市です。

下のグラフは神奈川県の主要6都市(横浜市を除く)における㎡単価の上昇率を2018年から見たものです。

神奈川県主要6都市中古マンションの㎡単価上昇率

神奈川県主要6都市中古マンションの㎡単価上昇率

出典:土地総合情報システム「不動産取引価格情報検索(令和6年3月末まで)」

相模原さがみはら市・横須賀市・平塚市・川崎市の4市は神奈川県平均を上回っており、さらに川崎市以外の3市は2021年以降の上昇率が一段と高い水準になっています。

地価の上昇とコロナ禍からの本格的な回復により、今後のさらなる上昇可能性は高く、注目したい市場といえるでしょう

神奈川県のマンションは今、売ったらいくら?

神奈川県は横浜市が中心ですが、川崎市・相模原さがみはら市・横須賀市・藤沢市・茅ヶ崎ちがさき市・鎌倉市など、魅力ある都市が周辺に存在します。それぞれが独自の経済圏を形成できる基盤があるといえるでしょう。

また、マンションをはじめとした不動産市場において、首都圏の一部である神奈川県として捉える視点は必要です。しかし、各都市の経済的ポテンシャルがマンション価格に影響を与えているため、マンション相場は各都市の個別状況を重視して捉えましょう。

物件の個別状況によっても価格に差はあるため、現在の価格を正確に知るためには不動産査定の利用が必須といえます。

不動産査定は、1社だけに限らず必ず複数の不動産会社に依頼しましょう。不動産会社によって価格の算出方法が異なるケースがあるためです。

しかし、複数の不動産会社を探し、それぞれの会社の情報を収集するだけでもかなりのエネルギーを使わざるを得ません。

そこでおすすめするのが、インターネットで一度に複数の不動産会社に査定依頼ができる一括査定サイト「リビンマッチ」の活用です。

リビンマッチには、実績や歴史のある評判の高い不動産会社も多数加盟しています。複数社の提示した価格を比較することで「今、売ったらいくらか」の正確な価格を知れる可能性が高いといえます。

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この記事の編集者

リビンマッチ編集部アイコン リビンマッチ編集部

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