不動産査定は本当に無料?基本的な使い方やデメリットを解説

不動産を売却しようと考えた際、最初に行うのが不動産会社への査定依頼です。しかし、「なぜ無料なのか」「後から高額な費用を請求されないか」と不安を感じる方もいるでしょう。
本記事では、不動産査定が無料で行われる理由や、査定を受ける際に押さえておくべきポイントについて詳しく解説しています。査定だけの依頼でも問題ないため、ぜひ参考にしてください。
- 不動産査定が無料で受けられる理由
- 無料査定の種類と基本的な使い方
- 無料査定のデメリットと事前に確認すること
もくじ
不動産査定は本当に無料で利用できる?
不動産会社が行う査定は基本的に無料です。査定額を確認した結果、売却を見送った場合でも査定料を請求されることはありません。ただし、不動産に関する査定はすべて無料ではなく、目的や依頼先によっては費用がかかる場合があります。
ここからは、無料で利用できる査定と有料になるケースの違いについてわかりやすく解説します。
不動産会社の査定は基本的に無料
不動産会社の無料査定には、実際に物件を訪れて評価を算出する「訪問査定」と、物件の築年数や周辺環境、過去の売却事例などをもとに算出する「机上査定」の2種類があります。
どちらも宅地建物取引業法によりあくまで仲介の一環として査定を行うため、不動産会社が査定料などを依頼者に請求すると違法となります。査定の算出方法や価格の根拠となる資料は会社によって異なるため、査定額に差が出ることは珍しくありません。
査定だけの依頼でも大丈夫?
不動産会社の査定は、査定のみの依頼でも全く問題ありません。不動産会社側も、所有者が売却の検討材料として現在の価値を把握したい、というニーズが多いことは十分に理解しているからです。
また、査定結果を確認したうえで「今回は売らない」と判断することも可能です。営業担当者とのやり取りに抵抗がある方は、匿名査定やAI査定を利用するとよいでしょう。個人情報が不動産会社に伝わらないため、気軽に利用できます。

有料の不動産鑑定が必要になるケースもある
不動産会社の査定は、実際の市場に即した価格となっていることが多く、不動産の売却を検討している方に向いています。
一方で、税金や裁判など公的に扱える不動産価格が必要なケースでは、不動産鑑定士が行う有料査定が必要です。無料だから悪い、有料だからよい、ということはなく、必要なケースに合わせて依頼することが大切です。有料査定については以下の記事で詳しく解説しています。
不動産査定が無料で利用できる理由
不動産会社は、なぜ無償で査定サービスを提供しているのでしょうか。実は査定が無料でも不動産会社にはメリットがあるのです。
不動産会社が無料で査定を行っている理由について詳しく見ていきましょう。
売却を検討している所有者と接点を持つため
不動産会社にとって、無料査定は新たな顧客を獲得する重要な機会になっています。不動産を売却したい、あるいは買い替えを検討している潜在的な顧客に対して、無料査定をきっかけに接点を持てるのです。
無料査定を通じて、不動産会社は顧客のニーズを直接聞き出すことができます。そのニーズに合わせて、売却や買い替えなどの提案を行うことで、潜在的な需要を掘り起こすことが可能なのです。
営業活動の一環として自社負担で行っているため
不動産査定では、担当者が物件や周辺相場を調べるためのコストなどが発生します。しかし、不動産会社はこれらの費用を査定を依頼した人に請求するのではなく、営業活動に必要なコストとして自社で負担しています。
不動産会社にとって無料査定は、将来的な売却相談や媒介依頼につながる可能性がある営業活動の一つとして、位置づけられているのです。
売買が成立すると仲介手数料を得られるため
不動産会社が無料で査定サービスを提供できる理由に、不動産売買が成立した際に受け取れる仲介手数料が挙げられます。不動産売買の仲介とは、不動産会社が売主と買主の間に入り、取引をサポートすることです。
不動産会社と媒介契約を結び、仲介によって売買契約が成立した場合、売主は成功報酬として仲介手数料を支払います。この仲介手数料は、宅地建物取引業法によって上限が定められており、売却価格が4,000万円の場合は最大で138万6,000円(税込)です。
このように不動産会社は査定そのものではなく、その後の媒介契約や売買の成立によって収益を得ています。査定は将来の売却依頼につなげる可能性があるため、無料で提供しているのです。
無料で利用できる不動産査定の種類
不動産の無料査定には、大きく分けて机上査定と訪問査定の2種類があります。さらに、最近ではAIを活用した匿名査定サービスを行えるサイトも増えてきています。
まずはAI査定や机上査定で概算の価格を確認し、信頼できる会社に訪問査定を依頼するという流れが一般的です。用途に合わせて使い分けることで、効率的に物件の相場を判断できるでしょう。
| 査定方法 | 特徴 | おすすめの人 |
|---|---|---|
| AI査定 | データから概算価格を自動で算出 | とりあえず目安の価格を知りたい |
| 匿名査定 | 個人情報を伝えずに概算価格を算出 | 不動産会社からの営業連絡を避けたい |
| 机上査定 | 物件情報・取引事例などから算出 | 売却を検討している |
| 訪問査定 | 現地を確認して算出 | 具体的に売却したい |
| 一括査定 | 複数の不動産会社へまとめて査定依頼 | 査定額・会社を比較したい |
無料の不動産査定を利用する基本的な流れ
無料査定では、査定方法を選んでから不動産会社に依頼し、提示された査定額や根拠を確認したうえで、売却するかどうかを判断するのが基本的な利用方法です。
まずは現在の不動産の価値を知るために利用し、結果を見てから今後の方針を考えるとよいでしょう。ここでは、無料査定を利用する際に押さえておきたいポイントを紹介します。
査定方法を選んで依頼する
まずは、売却の意向に合わせて査定方法を選びましょう。おおよその価格を知りたい場合は机上査定(簡易査定)、具体的に売却を検討している場合は、建物の状態や周辺環境なども確認してもらえる訪問査定が適しています。
査定を依頼する際は、所在地や築年数、面積、間取りなどの物件情報を伝えます。登記事項証明書や購入時の売買契約書、間取り図などが手元にあれば、より正確な情報を伝えられます。ただし、書類がそろっていなければ無料査定を利用できないわけではありません。
また、雨漏りや設備の故障、リフォームの有無、修繕履歴など、査定額に影響しそうな情報がある場合は正確に担当者へ伝えましょう。
査定結果と価格の根拠を確認する
不動産会社から査定結果を受け取ったら、金額だけでなく「なぜその価格になったのか」も必ず確認しましょう。同じ不動産でも、会社ごとに参考にする資料や取引事例、査定の評価が異なるためです。
査定額に大きな差があると、「結局いくらが適正なのかわからない」と迷ってしまうことがあります。そのため、金額だけを見るのではなく、なぜその査定額になったのか根拠を確認することが重要なのです。
複数社を比較して売却するか判断する
無料査定は費用がかからないため、複数の不動産会社へ気軽に依頼できます。複数社の結果を比較することで、おおよその相場を判断する材料になるでしょう。
査定結果を比較したうえで、売却するメリットが少ないと感じれば見送っても問題ありません。売却を進める場合は、査定内容などを踏まえて依頼する不動産会社を検討します。
不動産の無料査定を利用するデメリット
不動産会社の無料査定は、現在の物件価値を把握する際に非常に便利なサービスです。しかし、一切の費用がかからないからといって、利用者にとって全くリスクがないわけではありません。
主なデメリットとしては、査定を依頼した後に不動産会社から電話やメールによる営業を受ける可能性があることが挙げられます。不動産会社の無料査定を利用する際は、デメリットやリスクを事前にきちんと把握し、適切に対処することが重要です。
査定後に営業連絡を受けることがある
不動産会社へ無料査定を依頼すると、査定結果の説明や売却意思の確認などのため、電話やメールで連絡を受けることがあります。複数の不動産会社へ査定を依頼した場合は、それぞれの会社から連絡が入るため、負担に感じる方もいるでしょう。
営業連絡の負担を減らしたい場合は、査定を依頼する際に希望する連絡方法や時間帯を伝えておくとよいでしょう。また、査定結果を確認したうえで売却を見送る場合は、「現在は売却する予定がない」と明確に伝えることが大切です。
断ったあとも繰り返し連絡が続く場合は、日時や連絡内容を記録し、必要に応じて自治体の相談窓口などへの連絡も検討しましょう。
個人情報の入力が必要なサービスもある
インターネット上の一括査定サイトでは、氏名や電話番号、メールアドレスなどの個人情報の入力が必要になることがあります。これは、不動産会社が査定結果を伝えたり、物件の詳細を確認したりするためです。
また、一括査定サイトでは、入力した個人情報は提携する不動産会社へ提供されます。そのため、プライバシーポリシーや個人情報の提供先、利用目的などを事前に確認しておくことが大切です。
個人情報を入力せずに価格の目安だけ知りたい場合は、個人情報の入力が不要なAI査定を利用する方法もあります。また、不動産ポータルサイトで条件の近い物件の売り出し価格を確認することも、相場を把握する参考にできます。
無料査定は公的な証明には使えない
不動産会社が行う無料査定は、売却価格の目安を把握するためのものであり、不動産鑑定士が作成する鑑定評価書とは異なります。
相続や離婚の財産分与などで不動産の価値を客観的に証明する必要がある場合は、基本的に無料査定では対応できません。公的・客観的な評価が必要な場合は、有料ですが不動産鑑定士への依頼を検討しましょう。
無料査定を利用するときに確認しておきたいこと
気軽に不動産の査定額が確認できる無料査定ですが、利用する場合はいくつか注意することがあります。トラブルなく活用するためにも、事前にしっかり理解しておきましょう。
売却を考えている不動産の相場
自社を選んでもらうために、相場を上回る査定価格を提示してくる不動産会社があります。複数の不動産会社のうち、1社だけ価格が大きく離れているときは、査定価格の信頼性を確認しましょう。
相場の調べ方としては、所有している物件にできるだけ条件が似ている過去の成約情報と比較し、平均的な売却価格をチェックすることです。過去の成約情報は、国土交通省が提供しているWebサイト「不動産情報ライブラリ」で検索できます。
物件の状態が正しく反映されているか
無料査定では、築年数や専有面積といった公的なデータにもとづき、機械的に算出される場合があります。しかし、実際の建物の価値はそれだけでは決まりません。
担当者が実際に現地を訪れて確認する訪問査定では、建物の構造や耐震性、設備の交換状況のほか、日当たりや土地の前にある道路の幅なども確認されます。
また、周辺環境も不動産の評価に直結します。近隣に新しい商業施設がオープンすればプラスとなりますが、近隣に墓地などの嫌悪施設が建設されていると評価が下がりやすくなります。もし、自分の物件の魅力が価格に反映されていないと感じたときは、具体的な根拠とともに担当者へ質問しましょう。
査定額の根拠や担当者の対応
不動産査定を依頼する際、提示された金額だけでなく、対応する担当者の質を見極めることが重要です。 担当者のコミュニケーション能力や誠実さは売却の成否を大きく左右します。
質問に対する回答の早さや、メリットだけでなくデメリットも包み隠さず話してくれるかどうかを確認しましょう。過去のデータに基づいた客観的な分析を行い、市場の動向を踏まえた販売戦略を提案してくれる担当者であれば、安心して任せられます。
不動産会社に無料査定を依頼するならリビンマッチ!
不動産会社の査定は基本的に無料なので、売却するかまだ決めていない段階でも、現在の不動産がいくらくらいで売れそうなのか確認できます。査定を受けたからといって必ず売却する必要もないため、まずは価格の目安を知る目的でも利用が可能です。
費用をかけずに複数社の査定額を確認できるため、自分が所有する不動産のいまの価値を把握しやすくなります。1社だけでは提示された金額が妥当なのか判断しにくいため、複数社の査定額と算出根拠を比較することが大切です。
一括査定サイトの「リビンマッチ」では、物件情報や連絡先などを入力することで、最大6社の不動産会社へ査定を依頼できます。さらに、リビンマッチの利用者向けに、無料の「不動産売却ご相談デスク」もご用意しています。
この記事の編集者
リビンマッチ編集部
リビンマッチコラムでは、むずかしい不動産の事をできる限りわかりやすく、噛み砕いて解説しています。不動産に対するハードルの高いイメージ、とっつきにくい苦手意識を少しでも取り除いて、よりよい不動産取引のお手伝いをさせていただきます。
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