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旗竿地の評価は何で決まる?相場・査定方法と相続税評価額

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旗竿地の評価は何で決まる?相場・査定方法と相続税評価額

旗竿地の評価は、売却価格だけでなく、相続税評価額や固定資産税評価額など、目的によって確認する方法が異なります。また、同じ旗竿地でも、接道幅や通路部分の長さ、再建築の可否によって評価が変わるため、まずは何のために評価額が知りたいのかを整理することが大切です。

この記事では、旗竿地の評価方法や評価が低くなりやすい理由、売却時に確認したいポイントをわかりやすく解説しています。

この記事でわかること

  • 目的によって使い分けるべき3つの旗竿地の評価方法
  • 旗竿地の評価が一般的な土地よりも低くなりやすい理由
  • 旗竿地の評価額を計算する方法を目的別に解説
  • 不利な条件の旗竿地をできるだけ高く売却するための対策

旗竿地とは?評価が下がりやすい土地の形状

旗竿地の奥行と間口

旗竿地とは、道路に面している部分(間口)が狭く、細長い通路部分の奥に広いスペースがある土地のことです。

  • 旗竿敷地
  • 路地状敷地

建築基準法では、原則として建築物の敷地が道路に2m以上接している必要があります。接道条件を満たしていない場合は原則として建物を建築できませんが、一定の要件を満たすことで建築が認められるケースもあります。

また、建築基準法上の接道条件に満たない場合は、再建築できない可能性もあるため注意が必要です。

旗竿地の評価は何で決まる?3つの評価方法

旗竿地の評価を調べる方法は、主に「売却価格・査定価格」「相続税評価額」「固定資産税評価額」の3つです。

目的に合わせて最適な方法を選択しないと、知りたい情報とズレが生じてしまうおそれがあるため、まずはどのようなときにその評価方法を使うのか理解しておきましょう。

旗竿地の評価方法の種類
評価方法使う場面調べる方法
売却価格・査定価格旗竿地を売却する
不動産会社の査定、周辺相場、接道条件、建築可否で判断
相続税評価額相続税・贈与税の計算をする
路線価、奥行価格補正、不整形地補正などで計算
固定資産税評価額固定資産税の基準を確認する
納税通知書・課税明細書で確認

売却価格・査定価格

旗竿地の売却を検討する際、最も重要となるのが「実際にいくらで売れるのか」という売却価格の目安です。売却価格は最終的な成約価格のことであり、買主との条件交渉を経て決まるため、査定価格=売却価格ではありません。

旗竿地は、接道状況や通路部分の幅・長さ、建築条件、立地などによって評価が変わります。そのため、同じような面積の土地でも査定額に差が出ることは珍しくありません。

相続税評価額

相続税や贈与税を計算する際の基準となるのが相続税評価額です。被相続人(亡くなった方)の相続財産の総額を計算するため、不動産にも評価額が定められているのです。

土地の相続税評価額は、主に「路線価方式」または「倍率方式」で算出します。旗竿地では、土地の形状や接道状況などを考慮して補正を行う場合があり、具体的な計算方法については後ほど詳しく解説します。

固定資産税評価額

固定資産税評価額は、固定資産税や都市計画税などを計算する際の基準となる評価額です。

所有している土地の固定資産税評価額は、固定資産税の納税通知書に添付されている課税明細書などで確認できます。固定資産税評価額は税金を計算するための評価額であり、実際の売却価格や不動産会社の査定価格とは異なるため混同しないようにしましょう。

旗竿地の評価が低くなりやすい理由

旗竿地は、一般的な整形地と比較すると、価格が約2~3割安くなる傾向があります。ただし、実際どの程度の価格差になるかは、地域差や物件の条件によって違います。

たとえば、再開発などで注目されているエリアだと、整形地との価格差は小さくなるといわれています。また、隣地に大きな庭や駐車場などがあって採光が確保されている場合も、周辺相場との価格差は小さくなるようです。

そのため、旗竿地でも一律に安くなるとは限りません。旗竿地を売却する場合は、その地域の不動産相場や、個別の不動産の特性を確認することになります。

通路部分が長いため土地を有効活用しにくい

路地状部分を説明した図

旗竿地は上の図のように道路に面している間口が狭く、通路が細長くなっています。この細長い通路部分を「路地状部分」といい、駐車スペースや物置などに利用されています。

一方で、車を所有していない場合や十分な広さがない場合は、この路地状部分を有効活用できずに持ち余してしまうでしょう。有効活用できない土地があることで不動産としての魅力に欠けると判断されると、評価が低くなってしまうのです。

車の出入りや建築計画で制約が出やすい

旗竿地はその名のとおり、道路に面している通路の間口が2m程度のため、車庫が道路に面している場合は車の出し入れがしにくい場合があります。

また、間口が狭い土地の場合は建築基準法により再建築不可と判断されることがあるため注意が必要です。再建築不可と判断されると建物を建てることができません。

日当たり・風通しが悪いことがある

旗竿地は土地が道路から奥まった部分にあることが多く、左右に建物が建っている場合は日当たりや風通しが悪いことがあります。日当たりが悪いと、1年中電気をつける可能性もあるでしょう。

さらに家の風通しが悪いと湿気などがこもり、家の劣化が進みやすくなります。

建て替えるときに余計な費用がかかる

旗竿地で建て替える際、通路部分に大型の重機が入れないときは職人が手作業で行うことになります。また、手作業で解体をするとなると費用が高額になり、工期も重機を使用した場合と比較すると長くなるでしょう。再建築するときのコストも高くなるおそれがあるため、旗竿地は敬遠されやすいのです。

金融機関からの担保評価が低くなることがある

土地の条件は、住宅ローンを利用する際の金融機関による担保評価に影響する場合があります。金融機関は住宅ローンの審査において、申込者の返済能力だけでなく、担保となる不動産の価値も確認します。

担保評価によっては、購入希望額に対して希望どおりの融資を受けられないケースも考えられます。その場合、買主が自己資金を増やす必要が生じるなど、資金計画に影響する可能性があるのです。旗竿地を売却する際は、購入希望者側の融資条件が売却のしやすさに影響する点を理解しておきましょう。

旗竿地の評価額の計算方法を種類ごとに解説

旗竿地の評価額は、目的によって計算方法が異なります。相続税や贈与税を計算するための評価額、固定資産税の基準になる評価額、実際に売却するときでは計算方法は別々です。

そのため、旗竿地の評価額を調べるときは、まず「何のための評価額を知りたいのか」を明確にしておくとよいでしょう。

売却価格は計算式だけで判断できない

旗竿地を売却するときの価格は、相続税評価額や固定資産税評価額のように計算することはできません。売却価格は、実際の不動産市場で買主がいくらで購入するかによって決まるため、計算式だけでは算出できないのです。

旗竿地の売却価格は、通路部分の幅や再建築の可否、日当たり、隣地との関係などが影響します。相続税評価額では一定の補正が行われていても、買主の印象や再建築のしやすさによって価格が変わることも少なくありません。

そのため、旗竿地を売却する場合は、相続税評価額や固定資産税評価額を売却価格とは考えず、不動産会社の査定を受けて売却価格の目安を確認することが大切です。

相続税評価額は路線価方式や倍率方式で計算

旗竿地の相続税評価額は、土地がある地域に路線価が定められているかどうかによって、計算方法が異なります。また、一般的な整形地と同じように評価するのではなく、土地の形状に応じて補正が必要です。

以下は、旗竿地の評価額を求めるときの計算方法です。

簡単な計算式:評価額=路線価×面積×土地の形状に応じた補正率
基本的な計算式:評価額=路線価×間口狭小補正率×奥行長大補正率×面積

実際の相続税評価の計算では、土地の形状によって計算式が異なることがあります。路線価は1㎡あたりの土地の評価額のことです。さらに、間口狭小補正率や奥行長大補正率、不整形地補正率などを使って評価額を算出することもあります。

国税庁の財産評価基本通達によると、道路に接している間口が狭い土地の場合は「間口狭小補正率表」、奥行が長大(縦に細長い)な土地は「奥行長大補正率表」を用いるとされています。

間口距離ごとの間口狭小補正率

間口狭小補正率は次の表のとおり、間口距離と地区区分で補正率が決められています。旗竿地では、道路に接する幅が狭い場合に適用することがあります。

間口狭小補正率
間口距離地区区分
繁華街地区普通商業・併用住宅地区普通住宅地区
4m未満0.900.900.90
4m以上6m未満1.000.970.94
6~8m1.001.000.97
8m以上1.001.001.00

参考:国税庁「奥行価格補正率表(昭45直資3-13・平3課評2-4外・平18課評2-27外改正)

奥行長大補正率の計算方法

奥行長大補正率を調べるには、まず次の計算を行う必要があります。

奥行距離÷間口距離

上記の計算で出た数字と地区区分から、次の表で奥行長大補正率を調べられます。

奥行長大補正率
奥行距離÷間口距離高度商業地区・繁華街地区・普通商業・併用住宅地区普通住宅地区
2~31.000.98
3~40.990.96
4~50.980.94
5~60.960.92
6~70.940.90
7~80.920.90
8以上0.900.90

参考:国税庁「奥行価格補正率表(昭45直資3-13・平3課評2-4外・平18課評2-27外改正)

差引き計算では奥行価格補正率の扱いに注意する

差引き計算では、全体の整形地から差し引く隣接する整形地の奥行距離が短く、奥行価格補正率が1.00未満になる場合、原則としてその補正率を1.00として計算します。ただし、全体の整形地自体も奥行距離が短く、奥行価格補正率が1.00未満となる場合は、隣接する整形地にも同じ補正率を適用します。

相続税評価額の計算例

では、実際に旗竿地の評価額を計算してみましょう。次の条件を例にして、旗竿地の評価額を計算してみます。

  • 路線価が1㎡あたり30万円の普通住宅地区
  • 間口2m・奥行20mの旗竿地、敷地面積100㎡
  • 手前に間口が8m・奥行12.5mの整形地、敷地面積100㎡(補正率1.0で評価額3,000万円)
旗竿地の計算方法

旗竿地の評価・計算例

間口狭小補正率(2m):0.90
奥行距離÷間口距離:20m÷2m=10
奥行長大補正率(8以上):0.90

評価額=30万円×0.9×0.9×100㎡=2,430万円

路線価の補正を行わずに評価を計算した場合、評価額は3,000万円です。上記の例では、間口狭小補正率と奥行長大補正率を反映しているため、相続税評価額は2,430万円となりました。実際の旗竿地では、不整形地補正率などを用いて評価する場合もあります。

不整形地としての差引き計算

不整形地としての差引き計算を説明したイラスト

旗竿地などの不整形地を相続税評価する方法のひとつに「差引き計算」があります。この方法では、評価する土地に近い形の「近似整形地」を設定し、隣接する整形地と合わせた全体の価額を計算したうえで、隣接する整形地の価額を差し引きます。

さらに、想定整形地と実際の土地の地積から「かげ地割合」を求め、その割合や土地の地区区分、地積区分などをもとに不整形地補正率を算出します。差引き計算で求めた価額を基に、不整形地補正率を適用して最終的な評価額を計算します。

固定資産税評価額は納税通知書や課税明細書で確認する

固定資産税評価額は、固定資産税や都市計画税を計算するための基準となる評価額です。毎年届く固定資産税の納税通知書や、同封されている課税明細書で確認できます。

固定資産税評価額は、所有者が路線価や補正率を使って一から計算する必要はありません。すでに市区町村が評価した金額を確認するのが基本です。

ちなみに、固定資産税そのものを算出したい場合は、固定資産税評価額ではなく、課税標準額に税率をかけて計算します。住宅用地の特例などが適用されると、固定資産税評価額と課税標準額が一致しないことがあるため注意しましょう。

固定資産税の目安=課税標準額×税率

固定資産税評価額に疑問があるときは、市区町村の役所の窓口で固定資産課税台帳を確認したり、評価の根拠について問い合わせたりできます。評価額が明らかに実態と異なると考えられる場合は、所定の期間内に不服申出を検討することも可能です。

売却するときに評価されやすい旗竿地の特徴

旗竿地の評価は整形地より低くなりやすいもののメリットもあるため、購入希望者があらわれる可能性は十分にあります。

実際に査定価格にプラスの影響を与えるのは、次のような利便性と使いやすさに関する要素です。

  • 市場の相場よりも安い価格で購入できる
  • プライバシーが確保できる立地
  • 駅や商業施設などが近く、生活利便性が高い
  • 駐車スペースを確保しやすい

立地に魅力がある旗竿地は、多少の不利な形状があっても評価が大きく下がりにくい傾向があります。利便性の高さが、土地形状に対する不安を補うことがあるのです。

購入者が買いやすい価格設定

土地の価格を計算するときは、坪単価や㎡単価など、1坪や1㎡あたりの価格を指標にします。旗竿地は敷地形状が特殊なため、同じ立地条件や広さの整形地と比較すると、坪単価や㎡単価が安くなります。

購入者が旗竿地のデメリットに納得していれば、住宅の取得価格を大幅に抑えられますし、予算オーバーだと思っていたエリアでも戸建てに手が届くという利点もあります。そのため設定した売却価格によっては、ほかのライバル物件よりもターゲット層が広がるでしょう。

プライバシーが守られやすい立地

道路に面した窓は、通行人から室内が見えやすくなってしまいます。旗竿地は家が道路から奥まった部分に建っているため、通行人の目を気にする必要がなく、プライバシー性が高い家といえるでしょう。

また、道路から奥まったところに建物があるため、車の走行音なども気になりにくいという特徴もあります。

周辺に利便施設が多く住みやすい

一般的に、駅から近く周辺に商業施設や病院、銀行などの生活利便施設がある場合は、住みやすさを評価されて売却価格が下がりにくいケースがあります。

旗竿地であっても立地がよけれぱ高く評価される可能性があるのです。

間口が広く駐車スペースを確保しやすい

通路部分に十分な幅があり、車の出入りや駐車、人や自転車の通行がしやすい旗竿地は、間口が狭い土地と比べて利用上の制約が少なくなります。たとえば、間口が広ければミニバンなどの普通車でも駐車しやすく、並列駐車が可能な広さがあれば好条件とみなされやすいでしょう。

また、通路部分に車を停めても自転車や人が余裕を持って通れるため、日常生活における利便性の向上が期待できます。

旗竿地をスムーズに売却するための対策

旗竿地は、土地の形状だけでなく、接道状況や私道の権利関係、インフラの整備状況などによって売りやすさが変わります。同じような形状の旗竿地でも条件によって評価に差が出るため、売却前に土地の状況を確認し、物件に合った方法で売却を進めることが大切です。

接道・私道・インフラの状況を確認する

旗竿地を売却する際は、まず接道状況や私道の権利関係、上下水道などのインフラについて確認しておきましょう。次のような条件の土地は、査定額や売却のしやすさに影響することがあります。

  • 接道幅が狭く、再建築に制限がある
  • 私道に面しており、通行や掘削に関する権利関係が不明確
  • 上下水道やガスなどの引き込み工事が必要

再建築に必要な接道条件を満たしていない土地は、購入後の建て替えが難しくなるため、購入希望者が限られることがあります。また、インフラが敷地まで整備されていなければ、購入後に工事費用が別途かかる可能性もあります。

こうした条件をあらかじめ整理しておけば、不動産会社も土地の特徴を踏まえて査定や売却方法を検討しやすくなるでしょう。

旗竿地に詳しい不動産会社へ査定を依頼する

旗竿地は接道幅や再建築の可否、周辺環境など複数の条件によって査定額が変わります。また、旗竿地の売却経験や評価の仕方も不動産会社によって異なるため、1社だけでなく複数社の査定額や売却方針を比較するとよいでしょう。

不動産の一括査定サイトである「リビンマッチ」を活用し、複数の不動産会社に査定を依頼することで、旗竿地のいまの価値を把握できます。また、査定価格だけでなく担当者が親身に相談に乗ってくれるかなど、対応を比較できることもメリットです。

リビンマッチを利用する際は、入力フォームに旗竿地であることに加え、分かる範囲で間口や路地状部分の幅・長さなども伝えておくとよいでしょう。

売却を急ぐなら不動産買取も検討する

仲介による売却に時間がかかりそうな場合や、できるだけ早く現金化したい場合は、不動産買取も選択肢のひとつです。

買取では不動産会社が直接買主となるため、一般の購入希望者を探す必要がなく、仲介よりも短期間で売却できる可能性があります。一方で、買取価格は仲介で売却する場合より低くなる傾向があります。

そのため、最初から買取を選択するのではなく、まずは仲介による査定額や売却方法を確認したうえで、売却期間や価格を比較して判断するとよいでしょう。

旗竿地に関するよくある質問

旗竿地はどうして評価が低い?
道路に接する間口が狭く、通路部分が長いことで、車の出入りや土地の有効活用に制約が出やすいケースがあるためです。日当たりや風通し、再建築の可否なども売却価格に影響します。
旗竿地は売りにくい?
一般的な整形地と比較すると価格が約2〜3割安くなる傾向にありますが、地域差や物件の条件によって違います。売却時には、旗竿地であることをしっかり情報開示した上で、適正価格で売り出すことが重要です。

この記事の編集者

リビンマッチ編集部アイコン リビンマッチ編集部

リビンマッチコラムでは、むずかしい不動産の事をできる限りわかりやすく、噛み砕いて解説しています。不動産に対するハードルの高いイメージ、とっつきにくい苦手意識を少しでも取り除いて、よりよい不動産取引のお手伝いをさせていただきます。
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