【2025年最新】札幌の中古マンション相場!価格推移から今後の動向を探る

札幌市のマンション相場は、ここ数年で大きな動きを見せています。住みたい街ランキングの常連でもある札幌は、雪国のなかでも暮らしやすいため、不動産市場でも注目を集めるエリアとなっています。
特に地下鉄沿線や再開発の進むエリアでは価格上昇が続いており、「いまが売りどき・買いどきなのか、それとももう少し様子を見るべきか」と迷う声も少なくありません。
札幌の中古マンション相場の現状から過去の価格推移、そして2025年以降の見通しまで、最新データをもとにわかりやすく解説します。
もくじ
札幌市の中古マンション相場【39カ月分】
マンションの市場価値やその推移は、エリアによって大きく異なります。
まずは、東日本不動産流通機構(東日本レインズ)の公表したデータから、札幌と首都圏(東京都・埼玉県・神奈川県・千葉県)の価格推移や上昇率を比較してみましょう。
成約価格の推移
まずは、成約価格の推移から解説していきます。
西暦 | 成約価格(万円) | |
---|---|---|
札幌市 | 首都圏 | |
2022年1~3月 | 2,044 | 4,110 |
2022年4~6月 | 2,181 | 4,258 |
2022年7~9月 | 2,149 | 4,355 |
2022年10~12月 | 2,230 | 4,395 |
2023年1~3月 | 2,179 | 4,366 |
2023年4~6月 | 2,256 | 4,556 |
2023年7~9月 | 2,359 | 4,621 |
2023年10~12月 | 2,291 | 4,760 |
2024年1~3月 | 2,380 | 4,845 |
2024年4~6月 | 2,361 | 4,940 |
2024年7~9月 | 2,295 | 4,875 |
2024年10~12月 | 2,317 | 4,900 |
2025年1~3月 | 2,393 | 5,011 |

2022年1月~2025年3月、札幌市と首都圏の成約価格の推移(グラフ)
※公益財団法人 東日本不動産流通機構 季報 Market Watch サマリーレポート 2025 年1~3月期 より作成
首都圏と比較すると札幌市の中古マンションの成約価格は、おおむね半額程度で推移しています。居住用としてはもちろん、投資用物件としても手が届きやすい価格帯です。
札幌市は大学や企業が集中しており、学生やファミリー層からも高いニーズが期待できます。そのため、投資初心者にとってもリスクを抑えながらスタートしやすいエリアといえるでしょう。
また、不動産市場全体として中古マンション価格は上昇傾向を示しており、売却のタイミングとしても好機といえます。
期間ごとの成約価格を詳しく見ると、1~3月は他の時期に比べて高値で成約される傾向があります。これは、引っ越しシーズンにあたるこの時期に、マンション購入の需要が高まるためと考えられます。
価格上昇率
価格推移をよりわかりやすくするために、2022年1~3月の成約価格を基準とした上昇率のデータを見てみましょう。

2022年1月~2025年3月、札幌市と東京都の中古マンションの成約価格上昇率の推移
※公益財団法人 東日本不動産流通機構 季報 Market Watch サマリーレポート 2025 年1~3月期 より作成
札幌市では「2022年1~3月」~「2025年1~3月」の3年間で約17%の成約価格の上昇が見られます。一方、東京都の上昇率は約22%です。
これにより、札幌・東京都いずれのエリアにおいても、中古マンション市場が明確な上昇トレンドにあることがわかります。
また、札幌市の中古マンション価格は、東京都に比べて上下の変動が大きく、四半期ごとに価格が動く傾向も見て取れます。これは市場規模が比較的小さく、成約件数の変動や一部の高額取引が全体の価格に影響しやすいためです。
こうした傾向からもわかるように、札幌では「売りどき」を見極めることが非常に重要です。成約価格が上がるタイミングを狙うことで、より有利な条件での売却が期待できます。
特に、1~3月の引っ越しシーズンなど需要が高まる時期を意識することで、より高値での売却につながる可能性があるでしょう。
成約㎡単価の推移
続いて、成約㎡単価の推移を見てみましょう。
西暦 | 成約価格(万円) | |
---|---|---|
札幌市 | 首都圏 | |
2022年1~3月 | 26.6 | 86.0 |
2022年4~6月 | 28.5 | 89.9 |
2022年7~9月 | 28.6 | 91.3 |
2022年10~12月 | 29.5 | 93.6 |
2023年1~3月 | 28.3 | 91.3 |
2023年4~6月 | 30.3 | 95.4 |
2023年7~9月 | 31.0 | 95.3 |
2023年10~12月 | 30.0 | 99.5 |
2024年1~3月 | 30.3 | 100.7 |
2024年4~6月 | 31.2 | 103.1 |
2024年7~9月 | 29.6 | 104.6 |
2024年10~12月 | 30.2 | 105.7 |
2025年1~3月 | 32.0 | 110.0 |

2022年1月~2025年3月、札幌市と首都圏の中古マンションの成約m2価格上昇率の推移
※公益財団法人 東日本不動産流通機構 季報 Market Watch サマリーレポート 2025 年1~3月期 より作成
㎡あたりの価格に注目すると、首都圏では2025年に110万円を超える水準に達しており、札幌市とは大きな差があります。
首都圏の価格水準が高騰している背景の一つとして、都心部を中心としたワンルームマンション規制の影響があると考えられます。
規制によってワンルームマンションの供給が減ったことで、需要が供給を上回る状態となり、単価が高くなっているのかもしれません。
一方で、札幌市の㎡単価は首都圏と比べて手頃な水準を維持しており、実需・投資の両面で検討しやすいエリアといえるでしょう。
価格が過熱しすぎていないため、市場の安定感や将来性が評価されており、投資用の物件としても扱いやすいといえそうです。
単価上昇率
㎡単価当たりの上昇率についても、2022年1~3月の成約価格を基準として、その傾向を読み解いていきましょう。

2022年1月~2025年3月、札幌市と東京都の中古マンションの成約m2価格上昇率の推移
※公益財団法人 東日本不動産流通機構 季報 Market Watch サマリーレポート 2025 年1~3月期 より作成
成約価格の上昇率を見てみると、札幌市は2025年1~3月時点で120.3%、東京都は128.0%となっており、㎡単価ベースでは札幌の伸びは首都圏ほどではないのが現状です。
しかし、言いかえれば、札幌の物件はまだ価格が上がりきっていない分、買い手にとっては手が出しやすい価格帯が続いているともいえます。
また、札幌は価格の動きが比較的大きいため、タイミング次第では首都圏以上に良い条件で売却できる可能性もあります。いまのように市場が活発なタイミングを見極め、タイミングを逃さないことがポイントです。
成約件数の推移
成約件数の推移からも、中古マンションニーズの変化を読み取れます。2022年1~3月を基準とした上昇率のグラフと併せて見ていきましょう。
西暦 | 成約件数 | |
---|---|---|
札幌市 | 首都圏 | |
2022年1~3月 | 581 | 9,311 |
2022年4~6月 | 630 | 8,974 |
2022年7~9月 | 559 | 8,440 |
2022年10~12月 | 511 | 8,704 |
2023年1~3月 | 500 | 9,263 |
2023年4~6月 | 521 | 8,802 |
2023年7~9月 | 544 | 8,794 |
2023年10~12月 | 535 | 9,128 |
2024年1~3月 | 566 | 9,871 |
2024年4~6月 | 640 | 9,355 |
2024年7~9月 | 594 | 8,539 |
2024年10~12月 | 583 | 9,457 |
2025年1~3月 | 646 | 12,385 |

2022年1月~2025年3月、札幌市と首都圏の中古マンション成約件数の上昇率
※公益財団法人 東日本不動産流通機構 季報 Market Watch サマリーレポート 2025 年1~3月期 より作成
2022年1~3月を100%とする基準で見てみると、札幌市・首都圏ともに一時的にですが下回る期間がありました。これは、価格の上昇や金利への警戒感から買い控えが進んだことが主な要因といえるでしょう。
しかし、最近は成約件数が回復傾向にあり、2025年1~3月には2022年比で札幌市が110%、首都圏では130%を超える水準となっています。
価格の高止まりを見越して「いまのうちに買いたい」という動きが強まっているほか、新年度を見すえた住み替えや転勤需要が活発になっていることも背景にあると考えられます。
首都圏の成約件数は急増していますが、だからこそ今後の動きは不透明です。一方で、札幌市のほうは成約件数が比較的安定して推移しており、堅調な需要があることがうかがえます。
北海道の築年数と専有面積の推移【13カ月分】
今度は、北海道の中古マンションにおける動向を、「築年数」と「専有面積」の推移という観点から読み解いてきましょう。
同じく東日本不動産流通機構(東日本レインズ)の公表したデータから、東京都と比較した各数値を参考にしています。
成約した築年数の推移
中古マンションにおいて、成約した築年数の推移は以下のようになっています。
西暦 | 成約物件の築年数(年 | |
---|---|---|
北海道 | 東京都 | |
2024年4月 | 27.43 | 23.18 |
2024年5月 | 29.01 | 23.17 |
2024年6月 | 28.07 | 23.27 |
2024年7月 | 29.3 | 23.72 |
2024年8月 | 28.81 | 25.02 |
2024年9月 | 28.59 | 24.1 |
2024年10月 | 28.25 | 23.99 |
2024年11月 | 29.78 | 24.31 |
2024年12月 | 27.55 | 24.34 |
2025年1月 | 27.63 | 24.69 |
2025年2月 | 29.4 | 25.16 |
2025年3月 | 29.93 | 25.45 |
2025年4月 | 29.43 | 25.26 |
※公益財団法人 東日本不動産流通機構 Market Watch(2025年4月度)より作成
中古マンションの築年数を見ると、北海道では28〜30年ほどの築古物件の成約が多く、比較的古い物件も安定して取引されている傾向があります。一方、東京都では築23〜25年程度の物件が中心で、北海道と比べて築浅志向が強いことがうかがえます。
このため、北海道では築古物件でも十分に売却のチャンスがある、といえるでしょう。
成約した専有面積の推移
成約した中古マンションの専有面積の推移をまとめると、以下のようになります。
西暦 | 北海道と東京都で成約した専有面積の推移(表) | |
---|---|---|
北海道 | 東京都 | |
2024年4月 | 76.23 | 60.59 |
2024年5月 | 75.51 | 58.91 |
2024年6月 | 74.51 | 59.54 |
2024年7月 | 77.65 | 59.99 |
2024年8月 | 77.4 | 57.38 |
2024年9月 | 76.39 | 59.76 |
2024年10月 | 76.57 | 58.12 |
2024年11月 | 75.71 | 59.11 |
2024年12月 | 76.58 | 59.19 |
2025年1月 | 73.12 | 58.89 |
2025年2月 | 75.52 | 58.74 |
2025年3月 | 74.45 | 58.2 |
2025年4月 | 76.06 | 57.82 |
※公益財団法人 東日本不動産流通機構 Market Watch(2025年4月度)より作成
成約物件の専有面積を比較すると、北海道では物件の面積がおおむね74〜77㎡ほどとなっており、比較的広めのファミリー向け物件が中心となっている様子がうかがえます。
一方、東京都では57〜60㎡前後のコンパクトな物件が多く、少人数世帯向けの需要が主流です。
このように、北海道(札幌市を含む)では広めの間取りでもしっかりと成約につながっており、ファミリー層をターゲットにした物件も十分なニーズがあることがわかります。
専有面積の変動率
以下のグラフは専有面積の変動率を、2022年4月を基準としてまとめたものです。

2024年4月~2025年4月、北海道と東京都の成約した専有面積の推移(グラフ)
※公益財団法人 東日本不動産流通機構 Market Watch(2025年4月度)より作成
専有面積の前年比推移を見ると、北海道(札幌市を含む)ではおおむね100%前後で推移しており、成約される物件の広さはこの1年で大きく変わっていません。月単位で見ると多少の増減はあるものの、平均的には安定した傾向を示しています。
一方、東京都の動きを見ると、専有面積は前年よりやや減少傾向にあり、全体としてややコンパクトな物件が増えている傾向がうかがえます。
こうした比較からも、北海道では引き続き広めの物件に安定した需要があるといえるでしょう。
価格推移から見る!今後の札幌市マンションの相場動向
最後に、これまでご紹介してきたデータを踏まえつつ、今後の札幌市マンションの相場動向や、売却のタイミング、高く売る方法について紹介します。
売れ残りリスクはどのくらい?
先ほどのデータで読み解いたとおり、札幌市(北海道)では、都心部では敬遠されがちなファミリータイプの物件や築古のマンションにも堅調な需要があります。そのため、他の都市に比べると売れ残りのリスクは比較的低いといえるでしょう。
とはいえ、以下のような物件は売れ残る可能性があるため注意が必要です。
相場より明らかに高い価格設定の物件
エリアを問わず、相場を大きく上回る価格設定がされたマンションは敬遠されやすく、内覧すらされないケースも少なくありません。
防寒性能や除雪管理が不十分な物件
寒冷地対策がされていないマンションは、札幌では特にマイナス要因となります。
床暖房や二重・三重ガラスなどの防寒設備がなかったり、除雪体制が不明確であったりと、寒さが厳しいエリアならではの対策が必須です。
駅からの距離が遠い物件
積雪量の多い札幌では、冬季に道路状況が悪化しやすく、車での移動が制限される場面も少なくありません。そもそも札幌市は地下鉄など交通網が充実しているため、都心部と同様に駅から遠い物件は不利になりがちです。
リフォームされていない築古物件
札幌では築年数が経った物件にも安定した需要があります。ただし、水回りや内装などの老朽化が目立つと、内覧時の印象が悪くなり、選ばれにくくなることがあります。
札幌市(北海道)のマンション、ベストな売却タイミングは?
札幌市の中古マンション成約価格は全体として上昇傾向にあり、いまは売却を検討するのに適したタイミングといえます。
ただし、過去のデータからもわかるとおり、札幌の成約価格は変動が大きいため、売るタイミングを見極めることが大切です。
おすすめは、住み替えや転勤の動きが活発になる1~3月です。この時期は需要が高まり、成約件数・価格ともに上がる傾向があります。
また、冬の時期は、床暖房や二重窓など防寒性能の高さをアピールできる絶好の機会です。
購入希望者に好印象を与え、より有利な条件で売却できる可能性も高まります。
いま売るなら、いくらで売れる?
札幌市(北海道)の中古マンションは、比較的高値での売却が期待できるタイミングにあります。
ただし、売却価格は築年数や設備の状態、立地条件などによって大きく変わるため、正確な相場を把握することが大切です。
まず、自分の物件がいくらで売れそうかを知ることで、不動産会社の査定が妥当かどうかを見極められます。査定額だけでなく、不動産会社の対応力や知識の差を知るための判断材料にもなります。
売却価格の相場をつかむには、複数の不動産会社に査定を依頼するのが基本ですが、優良な会社を探すのは手間も時間もかかります。
そこでおすすめなのが、不動産一括査定サイトの利用です。一度住まいの情報を入力するだけで複数社に査定を依頼でき、相場感がつかみやすく、信頼できる会社を見つけやすくなります。
札幌市で中古マンションの売却を検討している方は、まずは一括査定で「いま売るならいくらか?」を確認してみてはいかがでしょうか。
この記事の編集者
リビンマッチ編集部
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