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夫の死後に家を売る方法|相続・ローン・税金を解説

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夫の死後に家を売る方法|相続・ローン・税金を解説

夫が亡くなったあとに持ち家を売る場合は、通常の不動産売却とは異なり、まず家の名義や相続人、住宅ローンの状況を確認する必要があります。夫名義の家は相続手続きを経てから売却するのが基本で、相続人が複数いる場合は、遺言書の内容や遺産分割を確認する必要があります。さらに、売却後の住まいについても考えておきましょう。

本記事では、夫の死後に家を売るための手続きや流れ、住宅ローン、税金・費用、売却時の注意点をわかりやすく解説します。

リビンマッチのポイント

夫の死後に家を売るには、名義や相続人、住宅ローンの状況を確認し、相続登記などの手続きを進める必要があります。売却後に残るお金や住まい、相続税・譲渡所得に関する税金や特例も確認し、売却時期や不動産会社を慎重に選ぶことが大切です。

夫の死後、妻は家を売れる?まず名義と相続人を確認する

夫が亡くなったからといって、妻がすぐに家を売れるとは限りません。家を売却できるかどうかは、現在の名義と、夫の死後に誰が家を相続するのかによって決まります。

まず、次の3点を確認しましょう。

夫の死後に家を売る前に確認すること
確認すること確認内容売却するときのポイント
家の名義夫の単独名義か、夫婦の共有名義か夫名義の部分は相続手続きが必要
遺言書家を誰に相続させる内容になっているか遺言書があれば内容を確認する
相続人妻以外に子ども、夫の父母などの直系尊属、兄弟姉妹などが相続人になるか複数の相続人がいる場合は、誰が家を取得するかを確認する

妻は常に相続人ですが、夫に子どもがいる場合は子どもも相続人になります。子どもがいない場合は夫の父母などの直系尊属、直系尊属もいない場合は兄弟姉妹が相続人になります。

そのため、夫が亡くなったからといって、家がそのまま妻のものになるとは限りません。遺言書や遺産分割によって家を取得する人を確認し、必要な相続手続きを済ませたうえで売却を進めます。

また、相続した不動産は相続登記が必要です。相続登記は2024年4月1日から義務化されており、不動産を相続したことを知った日から原則3年以内に申請します。

夫名義の家は相続手続きをしてから売却する

家が夫の単独名義だった場合、夫の死亡後は相続財産となります。妻が売却するには、遺言書や遺産分割で家を妻が取得することを確定させ、相続登記で名義を変更してから売却するのが基本です。

ただし、妻が住んでいた家だからという理由だけで、妻が単独で所有できるわけではありません。妻以外に相続人がいる場合は、誰が家を相続するのかを確認する必要があります。

夫婦の共有名義なら夫の持分を確認する

夫婦の共有名義になっている場合、夫が亡くなっても妻がもともと所有していた持分まで相続の対象になるわけではありません。相続の対象となるのは、夫が所有していた持分です。

たとえば、夫と妻がそれぞれ2分の1ずつ所有していた場合、妻自身の2分の1はそのまま残り、夫の2分の1について相続手続きを行います。家全体を売却するには、最終的に誰がどの持分を所有しているのかを確認したうえで進めます。

妻以外の相続人がいる場合は遺言書や遺産分割を確認する

妻以外にも相続人がいる場合は、まず遺言書があるか確認します。遺言書がなく、家を誰が取得するか決まっていない場合は、相続人同士で遺産分割について話し合います。

夫に子どもがいない場合でも、妻だけが相続人になるとは限りません。夫の父母などの直系尊属がいれば相続人となり、直系尊属もいなければ夫の兄弟姉妹が相続人となります。家の売却を進める前に、戸籍などから相続人を確認しておきましょう。

夫の死後、住宅ローンが残っている家はどうなる?

夫名義の住宅ローンが残っている場合は、まず団体信用生命保険(団信)に加入しているかを確認します。団信に加入しており、死亡が保障の対象であれば、保険金によって夫の住宅ローンが完済されます。

一方、団信に加入していない場合や保障の対象外となる場合は、住宅ローンも相続の対象となるため注意が必要です。

夫の死亡後における住宅ローンの主な扱い
住宅ローンの状況夫の死亡後の主な扱い
夫が団信に加入している保障の対象になれば、夫の住宅ローン残高が保険金で返済される
団信に加入していない住宅ローンも相続の対象になる
ペアローンを利用している一般的には夫のローンが夫の団信の対象となり、妻自身のローンは残る。ただし、契約内容によって扱いが異なる
連帯債務・収入合算を利用している契約内容や団信の保障範囲によって扱いが異なる

夫が亡くなったら、住宅ローンをそのまま返済したり、すぐに家を売ったりするのではなく、まず借入先の金融機関へ連絡しましょう。確認するポイントは次のとおりです。

  • 団信への加入状況と保障内容
  • 現在の住宅ローン残高
  • 夫と妻それぞれの債務の範囲
  • 団信による返済後に必要な抵当権抹消の手続き

団信で住宅ローンが完済されれば、相続手続きと抵当権抹消を進めたうえで家を売却できます。住宅ローンが残る場合でも、売却代金などで住宅ローンを完済できれば売却できます。

夫の死後、妻が家を売る方法

夫が亡くなったあとに家を売る場合は、いきなり不動産会社へ売却を依頼するのではなく、相続関係を整理してから通常の不動産売却へ進むのが基本です。

大まかな流れは次のとおりです。

夫の死後に家を売る流れ
手順主な内容
1遺言書と相続人を確認する
2相続財産と負債を確認する
3誰が家を相続するか決める
4相続登記をする
5家の査定を依頼して不動産会社を選ぶ
6売り出し価格と販売方針を決める

相続人が妻だけなのか、子どもなどほかの相続人がいるのかによって、必要な手続きが変わります。まずは家を売れる状態にすることから始めましょう。

1.遺言書と相続人を確認する

最初に、夫が遺言書を残していないか確認します。あわせて、誰が相続人になるのかも確認しましょう。確認するのは、次の3点です。

  • 遺言書があるか
  • 妻以外に相続人がいるか
  • 遺言書に誰が家を相続するのか記載があるか

遺言書がなく相続人が複数いる場合は、誰が家を取得するかを話し合います。

2.相続財産と負債を確認する

家だけでなく、夫が残した財産と負債も確認します。たとえば、次のようなものがあります。

  • 不動産
  • 預貯金
  • 株式などの有価証券
  • 住宅ローンなどの借入金

相続税の有無や遺産分割を考えるうえでも、相続財産と負債の全体像を把握することが大切です。

3.誰が家を相続するか決める

相続人が複数いる場合は、誰が家を相続するのかを決めます。

妻が家を相続して売却する方法のほか、複数人で共有する方法もあります。ただし、共有名義にすると、家全体を売るときに共有者との調整が必要です。家の売却を予定している場合は、誰が所有者となって売却を進めるのかまで考えて決めると、その後の手続きを進めやすくなります。

4.相続登記をする

家を相続する人が決まったら、法務局で相続登記を行います。相続登記とは、亡くなった夫から相続人へ不動産の名義を変更する手続きです。

主に次のような書類を準備します。

  • 戸籍関係の書類
  • 遺言書または遺産分割協議書
  • 固定資産評価証明書など

必要書類は相続の状況によって異なります。自分で手続きすることが難しい場合は、司法書士へ依頼することもできます。

5.家の査定を依頼して不動産会社を選ぶ

相続手続きの見通しが立ったら、家の査定を依頼します。

不動産会社を比較するときは、査定価格だけでなく、次の点も確認しましょう。

  • 査定価格の根拠
  • 同じ地域や物件種別の売却実績
  • どのような販売活動を行うか
  • 売却までの見通しや提案内容

複数社の査定を比較すると、家の相場や不動産会社ごとの提案の違いを把握しやすくなります。

6.売り出し価格と販売方針を決める

依頼する不動産会社を決めたら、査定価格や周辺相場を参考に売り出し価格を決めます。あわせて、次の販売方針も不動産会社へ相談しておきましょう。

  • いつまでに売りたいか
  • どの程度の価格を希望するか
  • 値下げを検討するタイミング
  • 内覧や広告をどのように進めるか

夫の死後の家の売却では、相続手続きと不動産売却の手続きを分けて考えると、全体の流れを整理しやすくなります。

夫の死後、家を売る前に考えておきたいこと

家を売ることを決める前に、売却後に使えるお金と次の住まいを確認しておきましょう。仲介手数料や税金などがかかるため、家が売れても売却代金のすべてをそのまま使えるわけではありません。また、売却後に賃貸住宅や新しい家へ移る場合は、その費用も必要です。

家を売る前に考えておきたいこと
確認すること考えておくこと
売却後に手元に残るお金売却代金から住宅ローン、仲介手数料、税金などを差し引いた金額
売却後の住まい賃貸住宅への転居、新しい家の購入、家族との同居など

売却価格だけで判断せず、売ったあとにいくら残り、どこで生活するのかまで考えてから売却を進めることが大切です。

売却後に手元に残るお金を確認する

家の売却価格と、実際に手元へ残る金額は異なります。おおまかには、次のように考えます。

売却代金-住宅ローンの返済-売却費用-税金=手元に残るお金

売却前に不動産会社へ査定を依頼し、住宅ローン残高や売却にかかる費用も確認しておくと、売却後に使える金額を把握しやすくなります。

売却後の住まいを考える

夫が亡くなったからといって、必ず家を売る必要はありません。今後も住み続けるか、売却するかは、生活費や相続、住み替えの必要性などから判断します。

家の売却を検討する主なケースには、次のようなものがあります。

  • 家を売って今後の生活資金を確保したい
  • 不動産を現金化して遺産分割しやすくしたい
  • 維持・管理しやすい家や家族の近くへ住み替えたい

家を売るか迷っている場合は、売却価格だけでなく、家を所有し続ける費用や今後の暮らしも含めて考えましょう。

夫の死後、家を売るときの税金・費用

夫から相続した家を売る場合は、相続するときと家を売るときの両方で、税金や費用が発生することがあります。主なものを表にまとめると、次のとおりです。

夫の死後に家を売るときの主な税金・費用
タイミング主な税金・費用概要
相続相続税遺産の金額が基礎控除を超える場合にかかる
相続登録免許税相続登記をするときにかかる
相続専門家への報酬司法書士や税理士などへ依頼した場合にかかる
売却仲介手数料仲介を依頼した不動産会社へ支払う
売却印紙税売買契約書などにかかる
売却譲渡所得に対する税金売却によって利益が出た場合にかかる

これらすべてが必ず発生するわけではありません。相続財産の金額や家の売却価格、利用できる特例などによって変わります。

相続時にかかる税金・費用

相続した家について相続登記を行うときは、登録免許税がかかります。相続による所有権移転登記の税率は、原則として不動産の固定資産税評価額に対して0.4%です。ただし、一定の要件を満たす土地には免税措置があります。

また、遺産額が次の基礎控除額を超える場合は、相続税の対象になります。

3,000万円+600万円×法定相続人の数

このほか、相続登記を司法書士へ依頼したり、相続税の申告を税理士へ依頼したりすると、専門家への報酬も必要です。

家を売ったときにかかる税金・費用

家を売却すると、仲介手数料や印紙税などの費用がかかります。また、売却によって譲渡所得が発生した場合は、所得税・住民税などの対象になります。

譲渡所得は、次のように計算します。

売却代金-取得費-譲渡費用-特別控除=課税対象となる譲渡所得

相続した家では、夫が家を取得したときの取得費と取得時期を引き継ぎます。

相続・売却で利用できる税金の特例を確認する

夫から家を相続して売る場合、条件を満たせば税負担を軽減できる特例があります。主な特例は次のとおりです。

  • 配偶者の税額の軽減:配偶者が取得した遺産について、1億6,000万円または法定相続分相当額のいずれか多い金額まで相続税がかからない
  • 小規模宅地等の特例:一定の居住用宅地などについて、相続税評価額を減額できる
  • マイホームの3,000万円特別控除:要件を満たすマイホームを売却した場合、譲渡所得から最高3,000万円を控除できる
  • 取得費加算の特例:相続税を支払った人が一定期間内に相続した不動産を売った場合、相続税の一部を取得費に加算できる

利用できる特例は状況によって異なるため、売却前に適用できる制度がないか確認しておくことが大切です。

相続税の申告期限を確認する

相続税の申告が必要な場合、夫が亡くなったことを知った日の翌日から10カ月以内に申告・納税する必要があります。

遺産分割が終わっていなくても申告期限は延びません。相続税が発生しそうな場合は、相続手続きと並行して申告期限も確認しておきましょう。

夫の死後、家を売るときの注意点

夫の死後に家を売るときは、相続手続きを終えることだけでなく、いつ売るのか、いくらで売り出すのかも重要です。売却を急ぎすぎたり、査定価格だけで不動産会社を選んだりせず、今後の生活も踏まえて判断しましょう。

売却タイミングを検討する

売却時期は、不動産市場だけでなく、相続手続きや税金、今後の住まいも含めて判断します。特に確認したいのは、次の点です。

  • 相続登記などの手続きがどこまで進んでいるか
  • 相続税などの申告期限に影響がないか
  • 売却後の住まいが決まっているか
  • 固定資産税や管理費、修繕費などが負担になっていないか

「もう少し待てば高く売れる」とは限りません。売却を待つ間に維持費の負担が増えることもあるため、価格だけでなく、家を保有し続ける負担も含めて判断することが大切です。

家の相場と査定価格を確認する

家を売る前に、周辺の相場と不動産会社の査定価格を確認しましょう。複数の不動産会社へ査定を依頼すると、査定価格だけでなく、次のような違いも比較できます。

  • どのような成約事例を参考にしているか
  • 物件のどこを評価しているか
  • どのくらいの価格で売り出すのか
  • どのような販売活動を行うのか

査定価格が高い会社を選べばよいとは限りません。不動産一括査定サイト「リビンマッチ」を利用するなどして複数の不動産会社から査定を受け、査定価格の根拠や販売方針まで確認したうえで、納得できる不動産会社を選びましょう。

この記事の編集者

リビンマッチ編集部アイコン リビンマッチ編集部

リビンマッチコラムでは、むずかしい不動産の事をできる限りわかりやすく、噛み砕いて解説しています。不動産に対するハードルの高いイメージ、とっつきにくい苦手意識を少しでも取り除いて、よりよい不動産取引のお手伝いをさせていただきます。
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