マンション売却の流れは3ステップ!売る前に知っておきたい基礎知識

マンションの売却というと非常に難しそうですが、大きく分けるとたったの3ステップしかありません。売却を任せる不動産会社を決めてしまえば、用意するものや注意することは案内してもらえるため、それほど負担を感じることはないでしょう。
ただし、マンション売却をスムーズに進めるのであれば、売主が流れを把握して、準備しておくことが大切です。売主が知っておきたい、マンション売却の流れを見ていきましょう。
リビンマッチのポイント
マンション売却の流れのなかで重要なのは、契約する不動産会社を決めること、購入希望者に好印象を与えられるよう内覧に備えること、引き渡しの準備を完了させることです。不動産会社によっては、必要に応じて手厚いサポートしてくれるでしょう。
もくじ
マンション売却の流れは3つのステップで完了する
初めてマンションを売るとなると、手続きが複雑そうに感じる人もいるでしょう。でも、マンション売却の流れは大きく分けると3つのステップで完了します。

この3つの流れを把握しておけば、いまどの段階にいるのか、次に何をすべきなのかが明確になります。マンション売却にかかる期間は、平均で3~6カ月。流れを把握して、スムーズに進めていきましょう。
査定・媒介契約
最初はマンションの価値を調べて、売却をサポートしてくれる不動産会社を選ぶステップです。具体的には、複数の不動産会社に査定を依頼し、そのなかから信頼できる会社と媒介契約を結びます。
このステップでは、マンションの正確な売却相場を把握し、どの不動産会社に任せるべきかを見極めることが重要です。売却活動をはじめる前の準備期間として、じっくり比較・検討して決めましょう。
売却活動・売買契約
2番目のステップでは、実際にマンションを市場に出して買主探しを行います。不動産会社による広告掲載、見込み客への資料送付、内覧対応などをしながら、購入希望者を探すのです。購入希望者があらわれたら条件を調整し、双方が合意できればマンションの売買契約を結びます。
売却活動・売買契約はマンション売却の中心となるもので、もっとも重要な期間といえるでしょう。
決済・引き渡し
最後は売買契約を結んだあとの、仕上げのステップです。買主の住宅ローン審査がとおったら、売却代金の決済を行い、マンションの鍵や重要書類を引き渡します。このステップでは、引っ越しや公共料金の解約、管理会社への連絡など、売主側の引き渡し準備も必要になります。すべての手続きを終えれば、マンションの売却は無事に完了です。
マンション売却の流れ:査定・媒介契約
マンション査定で売却相場を確認し、信頼できる不動産会社と媒介契約を結ぶステップです。一般的に査定から媒介契約までは2週間前後かかりますが、慎重にじっくりと比較することが大切です。
不動産会社に査定を依頼する
まずは、不動産会社にマンションの査定を依頼しましょう。査定には「机上査定」と「訪問査定」の2種類があります。それぞれの査定方法には、次のような違いがあります。
- 机上査定
- マンションの立地、築年数、間取り、階数、バルコニーの向きなどの情報をもとに、実際に物件を見ずに概算の査定価格を算出する。スピーディーに相場感を掴める
- 訪問査定
- 不動産会社の担当者が実際にマンションを訪れ、室内や設備の状態、日当たり、眺望なども確認。より正確な査定価格を算出できるため、本格的に売却を進める場合、訪問査定を受けることが必須
多くの不動産会社に査定を依頼して契約する会社を選ぶ場合、机上査定・訪問査定と段階を踏んで絞り込むとよいでしょう。2~3社程度であれば、机上査定を省いて最初から訪問査定を依頼して、査定価格を比較するのも効率的です。
査定に必要な書類
査定をスムーズに進めるには、次の書類を準備しておくことをおすすめします。書類を揃えることで、より正確に査定を行えるようになります。
書類名 | 説明 |
|---|---|
マンションの管理規約・使用細則 | ペットの飼育やリフォームの制限など、そのマンションで暮らすうえで守るべきルールが記載されている |
マンションの長期修繕計画書 | 今後10〜30年間にわたる大規模修繕の予定と費用の計画が記載されている |
登記事項証明書(登記簿謄本) | マンションの所有者や面積、住宅ローンの抵当権などの権利関係が公的に記録されている |
間取り図・設計図面 | 部屋の配置や広さ、収納スペースなどが正確に記載された図面 |
住宅ローン残高証明書 | 現在の住宅ローン残高が記載されている。売却価格からローンを完済できるかを確認する |
購入時のパンフレット | 新築時の設備仕様や特徴、共用施設などが記載された資料。購入当時の状態を確認する |
リフォームや修繕履歴の書類 | これまでに行った設備交換や修繕工事の内容、時期、費用が記録されている |
すべて揃っていなくても査定は可能ですが、情報量が多いほど正確な査定価格を期待できます。
一括査定サイトを使うと便利
複数の不動産会社に査定を依頼するには、かなりの手間がかかります。不動産会社を探して1社1社に連絡して、査定を依頼しなくてはなりません。こういったときに便利なのが、マンション売却の一括査定サイトです。
一括査定サイトを利用すれば、マンションの情報を一度入力するだけで、対応できる不動産会社へまとめて査定を依頼できます。各社の査定価格を比較しながら、対応の丁寧や提案内容もチェックできるため、効率的に不動産会社を選べるでしょう。
ただし、一度に多くの会社から連絡が来ると対応が大変なので、3~5社程度に絞ることをおすすめします。
住宅ローン返済中の場合は…
住宅ローンを返済中でも、マンションを売却することは可能です。ただし、住宅ローンの融資を受けている場合は、マンションを担保にするために金融機関が抵当権を設定しています。抵当権とは、住宅ローンの返済が滞ったときに、金融機関がマンションを売却して優先的に債権を回収する権利のことです。抵当権を抹消するには、マンションを売却して住宅ローンを完済できるアンダーローンの状態である必要があります。まずはマンションの査定を依頼して、住宅ローンを完済できるかどうか調べてみましょう。
媒介契約を結ぶ不動産会社を選ぶ
査定を受けた不動産会社のなかから、実際に売却を任せる会社を選び、媒介契約を結びます。媒介契約を結ぶことで、不動産会社は広告を出したり、見込み客に紹介したりといった活動を開始します。
なお、契約する不動産会社は1社だけでなく、契約の種類によって複数社と結ぶことも可能です。媒介契約を結ぶ不動産会社を選ぶときは、査定価格だけでなく、担当者の経験や対応、売却戦略なども含めて総合的に判断しましょう。
媒介契約の種類
媒介契約には、次の3種類があります。
- 専属専任媒介契約
- 1社とだけ契約できる。売主が買主を見つけても、必ず契約した不動産会社をとおす必要がある。売主にとって、もっとも拘束力が強い。不動産会社は5日以内にレインズへの登録、週1回以上の報告義務がある
- 専任媒介契約
- 1社とだけ契約できる。ただし、売主が買主を見つけた場合は、不動産会社をとおさずに直接取引できる。不動産会社は7日以内にレインズへの登録、2週間に1回以上の報告義務がある
- 一般媒介契約
- 複数の不動産会社と同時に契約できる。売主が買主を見つけることも可能。売主にとってもっとも自由度が高い。ただし、レインズの登録や報告義務はない。複数社と契約することで、不動産会社が積極的に売却活動を行わないことがある
不動産会社へ支払われる仲介手数料は成功報酬のため、1社だけが契約できる専任媒介契約、専属専任媒介契約のほうが積極的に売却活動を行う可能性があります。しかし、需要の高いマンションであれば、一般媒介契約だと競争力が高まり、高く売却できるかもしれません。媒介契約ごとに特徴が異なるため、自身の状況に合わせて選ぶことが大切です。
不動産会社選びのポイント
マンション売却を成功させるには「不動産会社選び」が何より重要です。どの不動産会社と契約するか迷ったときには、次のポイントで比較してみましょう。
- 豊富なマンション売却の実績
- 担当者が親身に相談に乗ってくれる
- 査定価格の根拠を明確に説明できる
- 売却戦略が具体的で説得力がある
- 地域のマンション市場に詳しい
単純に査定価格が高いからという理由だけでなく、その価格で売却できるだけの根拠があるかどうかが重要です。信頼できる担当者と二人三脚で進められる不動産会社を選ぶことが、売却成功への近道です。
媒介契約に必要な書類
媒介契約を結ぶときには、次の書類が必要になります。
| 書類名 | 説明 |
|---|---|
| 売買契約書・重要事項説明書(購入時) | マンションを購入したときの契約内容や詳細情報が記載されている |
| 登記識別情報通知(登記済権利証) | マンションの正式な所有者であることを証明する |
| 固定資産税・都市計画税納税通知書 | 固定資産税などの課税標準額や実際の税額が記載されている |
| 本人確認書類(運転免許証など) | 売主が本人であることを証明する(顔写真つき推奨) |
| マンションの総会議事録一式 | 管理組合の総会で決定された修繕計画や収支などが記録されている |
必要な書類は契約する不動産会社から事前に伝えられますが、準備しておくとスムーズに契約を進められるでしょう。
もし売却できなかったら…
媒介契約は、一般的に3カ月の期間が設定されています。この期間内にマンションが売れなかった場合、あらためて媒介契約を結び直すことになります。同じ不動産会社で契約を更新できますし、対応や販売戦略に不満があれば、別の会社を探して契約することも可能です。
売れなかった原因を分析し、価格設定や広告手法などを見直すことで、次の契約期間での成約を目指しましょう。
マンション売却の流れ:売却活動・売買契約
媒介契約を結んだら、いよいよ売却活動がスタートします。売却活動では買主を見つけて契約を結ぶ、マンション売却でもっとも重要なステップです。購入希望者と出会ってから売買契約の締結まで、一般的に3~6カ月程度かかります。
不動産会社が売却活動を行う
売却活動は基本的に不動産会社が中心になって進めるため、売主がやることは意外と少ないものです。売却活動で不動産会社が行うのは、次のとおりです。
- 自社のWebサイトでの紹介
- 不動産ポータルサイトへの掲載
- 物件資料やチラシの作成と配布
- 電話やメールの問い合わせ対応
- 購入希望者の内覧案内とフォロー
また、ほかの不動産会社と売り出しているマンションの情報を共有するレインズ(不動産流通標準情報システム)への登録も行います。これらの活動を通じて、不動産会社はできるだけ多くの見込み客の目に留まるよう工夫してくれます。
基本的に売主は不動産会社からの報告を受けながら、必要に応じて内覧対応などをすれば大丈夫です。
売買成立後に仲介手数料を支払う
原則として広告費や売却活動にかかる費用は、すべて不動産会社が負担します。その代わり、マンションの売買が成立したときに、成功報酬として仲介手数料を支払う仕組みです。仲介手数料の上限は法律で定められており、売買価格が400万円を超える場合は、次の式で算出できます。
たとえば3,000万円でマンションが売れた場合は、次のとおりです。
売買が成立しなければ仲介手数料は支払う必要がないため、負担を気にせず安心して活動を任せられます。
内覧の対応を行う
マンションの購入希望者は、気になる物件を見つけると、不動産会社へ内覧の申し込みをします。内覧は購入を決断する重要な機会なので、できる限り好印象を与えたいところです。そのため、内覧前には室内を整理整頓し、水回りをきれいに掃除しておきましょう。
内覧の対応は不動産会社に任せられますが、売主が同席することも可能です。その際は明るい雰囲気で対応し、住み心地や周辺環境などの質問をされたら、良し悪しを含めて正直に答えることが大切です。
居住中のマンションを売り出す場合は、生活のスケジュールを内覧に合わせる必要があるため、日程調整が難しいこともあるでしょう。希望の多い土日祝はできるだけ在宅し、不在の日は不動産会社にお願いするのもひとつの方法です。無理のない範囲で対応していけば問題ありません。内覧終了後に不動産会社から感触や反応を聞いて、今後の対応を検討します。
購入希望者から買主を選ぶ
内覧を経て、実際に購入したい人があらわれたら、不動産購入申込書が提出されます。もし、複数の購入希望者がいる場合は、そのなかから買主を選ぶ必要があります。
買主を選ぶときは、次のポイントに注意しましょう。
- 購入希望価格は適切かどうか
- 十分な手付金が支払われるか(売買代金の5〜10%が目安)
- 住宅ローンの事前審査にとおっているか(未審査であれば問題のない属性かどうか)
- 引き渡し希望時期が自分の予定と合うか
- 契約条件に無理な要求が含まれていないか
単純に高い購入希望価格を提示した人を選びたくなりますが、住宅ローンの審査がとおらなければ契約が白紙になってしまいます。資金計画がしっかりしていて、確実に購入できる人を優先することもひとつの選択です。
不動産会社が各希望者の状況を説明してくれるので、アドバイスを受けながら慎重に判断しましょう。
不動産売買契約を結ぶ
買主が決まったら、正式に不動産売買契約を結びます。売買契約では、価格や引き渡し時期、支払い方法などの重要な条件を書面で取り交わします。契約書の作成や重要事項説明は不動産会社が行うため、売主は内容を十分に確認して署名・押印するだけです。手付金は、売買契約時に買主から受け取るのが一般的で、売買代金の一部として充当できます。
売買契約には売主、買主、不動産会社の担当者が同席し、買主への重要事項説明を含めて2時間程度で手続きが完了します。
売買契約に必要な書類
売買契約では本人確認書類のほか、次の書類が必要となります。
| 書類名 | 説明 |
|---|---|
| マンションの重要事項調査報告書 | 管理費や修繕積立金の額、滞納の有無、大規模修繕の予定など、マンション管理に関する重要な情報がまとめられた報告書 |
| 付帯設備表 | 水回りや空調設備、建具、照明器具など、備え付けられている設備の有無や故障・不具合の有無の一覧表 |
| 物件状況報告書 | 給排水管の状態、近隣の建築計画、電波障害の有無、騒音や振動問題など、売主が知っている情報を正直に記載した告知書類 |
| 印鑑証明書 | 売買契約書に押印した実印が本物だと証明する公的書類。 |
| 建物や設備の保証書 | 施工会社やメーカーの保証期間がある場合に、その保証内容を証明するための書類 |
不動産会社から用意する書類について案内があるので、余裕を持って準備しておくと当日慌てずに済みます。
売買契約の注意点
売買契約を結ぶときは、いくつか注意すべきポイントがあります。
まず、契約後に売主の都合で一方的に契約を破棄する場合、受け取った手付金を倍額にして返却しなければなりません。これを「手付倍返し」といい、安易な契約解除を防ぐための仕組みです。
一方、買主が住宅ローンの審査にとおらなかった場合は、特約により手付金を返却することで契約を白紙に戻せます。これを「ローン特約」といい、契約条項に含まれていることが一般的です。
また、契約書の内容は専門用語が多くて複雑なため、わからない点があれば遠慮なく不動産会社に質問しましょう。あとからトラブルにならないよう、十分に確認したうえで署名することが大切です。
マンション売却の流れ:決済・引き渡し
マンションの売買契約を結んだら、最後の決済と引き渡しへと進みます。ここでは売却代金の精算と所有権の移転を行い、マンションの鍵などを買主へ引き渡すことで、すべての手続きが完了します。
引き渡しまでの期間は契約から1~2カ月が一般的で、この間に売主は様々な準備をする必要があります。
引き渡しの準備をする
マンションの引き渡し当日までに、引っ越しや各種手続きを計画的に進めることが大切です。正式な引き渡し日が決まったら、逆算してスケジュールを立てましょう。
引っ越し会社の予約は、繁忙期だと1カ月前でも埋まっていることがあるため、早めの手配が安心です。決済当日になって慌てることがないよう、ひとつずつ確実に進めていきましょう。
室内の不用品をすべて処分する
引き渡し時には、契約で残すと決めたもの以外、室内を完全に空にして買主がすぐに住める状態にしておく必要があります。
エアコンや照明器具など、残すものは売買契約時に取り交わした「付帯設備表」を確認しながら進めます。付帯設備表にない家具や家電、装飾品、小物などの残置物があると契約違反になり、処分費用を請求されたり、トラブルに発展したりするおそれがあります。また、粗大ゴミの回収には予約が必要な自治体も多いため、余裕を持って手配しましょう。
公共料金などの解約手続きを済ませる
電気・ガス・水道の公共料金、インターネット回線や固定電話などの解約手続きは、引き渡し日に合わせて行います。解約を引き渡し当日に設定すると、最後の掃除などで困ることがありません。
また、郵便物が新居に届くよう、郵便局へ転送の手続きも忘れずに行いましょう。転送サービスは1年間有効ですが、手続きには数日かかるため、引き渡しの1〜2週間前には済ませておくと安心です。
管理会社へ早めに連絡する
マンションの管理会社には引っ越し日が決まり次第、早めに連絡を入れましょう。物件によって、売主は「組合員資格喪失届」を提出し、買主が「区分所有者変更届」を提出する必要があります。
また、管理費や修繕積立金、駐車場代などの支払いは、月単位で請求されることが多いため、引き渡し日によっては日割り精算が必要です。翌月分から請求がこないよう、精算方法について管理会社に確認しておくことが大切です。このとき、エレベーターを使った引っ越し作業で迷惑をかける旨も伝えておきましょう。
決済・引き渡し当日の対応
決済と引き渡しは、原則として買主が住宅ローンを借りる金融機関で行われます。当日は売主・買主・不動産会社・司法書士が集まり、2~3時間程度で手続きが完了します。
一般的な決済・引き渡しの流れは次のとおりです。
- 司法書士による書類確認と本人確認
所有権移転登記に必要な書類がすべて揃っているかチェックし、売主・買主双方の本人確認を行う - マンションの残代金受け取り
住宅ローンの融資の実行後、残代金が売主の口座に振り込まれ、司法書士は所有権移転の登記手続きを進める - 諸費用の精算
仲介手数料や登記費用の支払いのほか、固定資産税・管理費・修繕積立金などを日割りで精算する - 鍵と書類の引き渡し
すべての手続き完了後、マンションの鍵や関連書類などを買主へ引き渡す
この流れを経て、マンションは正式に買主のものになります。決済当日は不安かもしれませんが、不動産会社と司法書士が同席してサポートしてくれるため、指示に従って進めれば大丈夫です。
決済・引き渡しに必要な書類
決済と引き渡し当日は、本人確認書類や登記識別情報通知(登記済権利証)、印鑑証明書のほか、次の書類を忘れずに持参しましょう。
| 書類名 | 説明 |
|---|---|
| 受け取り用通帳(+返済用通帳) | 売却代金を振り込んでもらう銀行口座と、住宅ローンが残っている場合は返済用の口座も用意します。 |
| 固定資産評価証明書 | 市区町村が発行するマンションの評価額が記載された公的書類で、所有権移転登記の際に必要です。 |
| 抵当権抹消の必要書類 | 住宅ローンを完済して抵当権を抹消するために、金融機関から受け取る書類です。 |
| 引き継ぎ書類一式 | 各種保証書や書類の原本など、所有者の変更に伴って買主へ引き継ぐべき資料をまとめたものです。 |
万が一書類を忘れてしまうと、決済が延期になってしまうおそれがあります。また、個人の状況によっては、手続きに住民票や戸籍の附票などが必要な場合もあるため、事前に漏れがないかを不動産会社に確認して、確実に準備しておきましょう。
マンション売却後は確定申告を行う
マンションの引き渡しが終わっても、まだやるべきことが残っています。売却益が出た場合や、特例を利用する場合には、翌年の2月中旬から3月中旬までの期間に確定申告を行う必要があります。
普段は確定申告をしたことがない人も、マンションの売却に伴い、手続きが必要になる場合があるため注意しましょう。
売却益に税金がかかる場合がある
マンションを売却して利益が出ると、その譲渡所得に対して所得税、住民税、復興特別所得税がかかります。譲渡所得とは、売却代金から購入時の費用(取得費)と売却時の費用(譲渡費用)を差し引いた利益のことです。
譲渡所得の計算では、取得費として、購入代金(減価償却後)、仲介手数料、印紙税、登録免許税、不動産取得税などが該当します。一方、譲渡費用には仲介手数料、印紙税、測量費など売却に直接かかった費用が含まれます。
ただし、居住用のマイホームを売却した場合は3,000万円の特別控除が適用されることが多く、譲渡所得が3,000万円以下なら税金はかかりません。この特例を利用する際は確定申告が必要になるため、譲渡所得の有無にかかわらず、売却後は税務署や税理士に相談することをおすすめします。
売却完了から確定申告まで長い期間が空くこともあるため、忘れずに準備をしておきましょう。
失敗しないために、まずは一括査定の利用を
マンション売却では、媒介契約や売買契約などさまざまな工程を乗り越える必要がありますが、実はどれもさほど難しくはなく、誰もがマンションを売却できます。
しかし、多くの方は、査定依頼の段階で失敗します。
不動産会社に査定を依頼し、提示された査定額に納得すれば、その価格でマンションを売り出すことになりますが、実は不動産会社ごとに査定価格は大きく違います。つまり、不動産会社によっては、本来より安く売却することになり、損をするおそれがあるというわけです。
そのような失敗を防ぐために効果的なのは、一括査定のリビンマッチです。一括査定を利用すれば、複数の不動産会社から一斉に査定額が届き、最も高い額を提示する不動産会社と媒介契約を結び、お手持ちのマンションを売りに出せます。
まずは一括査定を利用し、ご自身のマンションが、どの程度の価値があるかご確認ください。一括査定はネットで申し込めるため、簡単な手順で気軽にご利用いただけます。

大手住宅メーカーの注文住宅販売や不動産テック企業の仲介業務に4年間携わり、不動産取引にかかわった件数は350件以上にわたります。2021年よりリビンマッチコラムの執筆・編集を担しています。皆さんが安心して不動産取引を行えるよう、わかりやすくリアルな情報を発信します。
この記事の編集者
リビンマッチ編集部
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運営会社:リビン・テクノロジーズ株式会社(東京証券取引所グロース市場)
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