【徹底解説】マンションを高く売る4つのコツ!2023年は売るべき?

マンションを売るなら、できるだけ高く売りたいと考えるのがふつうです。手元に残るお金が多ければ、売却後の生活に余裕ができ、新居の購入を検討している人は選択肢が広がるでしょう。
高く売れるマンションにはある程度条件がありますが、条件を満たしていなくても、工夫次第で相場より高く売れる可能性があります。
本記事では、高く売れるマンションの条件や高く売るためのコツを徹底的に解説します。また、2023年のマンション市場の動向も確認して、適切なタイミングを見極めましょう。
高く売れるマンションの条件
高く売れるマンションには、共通の特徴があります。
- 人気の高い立地条件
- 資産性を維持する管理状況
- 魅力ある街並み
一般的には上記のような条件を満たすマンションは、高く売れる可能性があります。
人気の高い立地条件
マンション価格を左右する最大の要素は、立地条件です。
- 公共交通機関の利便性
- 充実した公共施設や商業施設
- 整備された道路交通網
- 治安や周辺環境が良好
上記のような人々の生活に直結する社会環境が整っているほど、エリア内の物件に対する需要は高いです。そのため中古マンションでも、価格水準が高く維持される可能性が高いといえます。
資産性を維持する管理状況
マンションの場合、立地条件の次に重要なのが管理状況です。
2020年6月に公布された改正マンション管理適正化法に基づき、地方公共団体(自治体)によるマンションの管理計画認定制度がスタートしました。
マンションの管理計画が一定の基準を満たす場合に、マンション管理組合は地方公共団体から適切な管理計画を持つマンションとして認定を受けることができます。
また管理計画認定制度とは別に、管理状況届出制度を設けている地方公共団体もあります。
このようにマンションの管理状況を法律により一定水準に保とうとする政策が行われているのは、マンションが社会資本として非常に重要な存在だからです。
つまり、マンションの管理状況が適正に行われているかどうかは、マンションの資産的な価値を評価するうえで重要な要素ということがわかります。
魅力ある街並み
マンションは1棟に数十戸から数百戸の住宅が集積されますが、街並みはマンション周辺の建物群と一体となり形成されます。
大規模なマンションの場合は街並みを計画的に形成するパターンが多く、一体感が強いほど良好な環境が形成されます。たとえば、複数棟のマンションが建つ一団地認定のマンションなどが当てはまります。
このように、魅力的な街並みを形成しているマンションほど資産価値が高く、売却で有利になる傾向があります。
マンションを高く売る4つのコツ
高く売れるマンションの条件を満たせないからと、高く売ることをあきらめてはいけません。工夫次第で売れやすいマンションに変えられるかもしれません。
メンテナンスで劣化や損耗を防ぐ
購入後にリフォームや修繕などの工事が必要な中古マンションの場合、購入希望者は工事費の予算を考えて購入計画を立てる必要があります。そのため、修繕箇所が多いと「この物件は金がかかる」という印象が強くなり、できるだけ安く買おうと考えます。
このような心理的作用により価格が下がってしまうことを防ぐには、日常のメンテナンスが重要です。
経過年数が長いほど、設備機器の定期点検や日常的な清掃などのメンテナンスを行っている物件と、行っていない物件とでは大きな違いが出ます。
特に水回りは購入希望者が注目するポイントのため、しっかりと清掃しましょう。また売却時だけでなく、日常生活において清潔な空間を維持するのは重要です。
余裕のある売却期間
「〇〇までに売らなくてはいけない」などの事情があると、マンションを高く売ることは難しくなります。
マンションの売却方法には、主に以下の2種類あります。
- 不動産仲介
- 不動産会社に仲介を依頼して買主を探してもらう方法
- 不動産買取
- 不動産会社に直接買い取ってもらう方法
不動産買取は、買主を探す手間がないため短期間で売れますが、不動産仲介に比べて約3割売却価格が低くなる傾向にあります。これは不動産会社が買い取ったあとにリフォームをして再販するため、その分の費用などを見込んでいるからです。
しかし、早く売りたいのであれば不動産買取を選択するしかありません。
そのため、相場価格より少しでも高く売りたいのであれば、売却期間に余裕をもたせて不動産仲介で売る必要があります。
売却期間を長くすれば、条件に合いそうな購入希望者の出現確率が高まります。
管理組合活動に積極的に参加
マンションを高く売るには、健全なマンション管理が重要です。
管理組合の運営が適切に行われ、資産価値を高める効果を発揮しているか検証する必要があるでしょう。
そのためには、管理組合の活動実態を把握し、是正すべき点があれば改善を図りましょう。
区分所有者のひとりとしてできるのは、役員に就任することです。
マンションの管理組合は町内会などと異なり、運営状況に問題があるとマンションの資産価値が下がります。無関心や非協力的な姿勢は、自身の資産を損なう原因です。
積極的に管理組合活動へ参加し、マンションの管理状況をより理想的な姿に変える機会を持つことが、マンションを高く売る秘訣です。
適切な不動産会社選び
売却を依頼する不動産会社の選び方も、マンションが高く売れるかどうかを左右する大きなポイントです。
複数の不動産会社に査定を依頼するのはいうまでもありません。しかし、査定価格が一番高いという理由だけで、売却の依頼先を決めるのはよくありません。
査定価格と実際に売れる価格は異なり、査定価格が高いから高く売れるといった保証があるわけではありません。
査定価格には不動産会社の思惑が混じっていることもあり、本当に売れる価格が提示されているのか見極めるのが重要です。
マンションを売る流れ
マンションを高く売るには、売却の流れを把握して万全の準備をする必要があります。マンション売却の具体的な方法は、以下のとおりです。
- 複数の不動産会社にマンションの査定を依頼する
- 依頼先を決めたら媒介契約を締結する
- 売り出し価格を決める
- 売却活動を行う
- 申込があれば契約内容の交渉をする
- 売買契約を締結する
- マンションの引き渡しと決済
それぞれについて詳しく解説します。
複数の不動産会社にマンションの査定を依頼する
まずは一括査定サイトのリビンマッチを利用して、複数の不動産会社にマンションの査定依頼をしましょう。リビンマッチは、簡単な物件情報などを入力するだけで、自分の物件を対応可能な複数の不動産会社に査定依頼ができる無料のインターネットサービスです。
不動産会社によって、得意な物件や査定方法が異なるため、査定価格に大きな差が出ることがあります。さらに担当者の対応も比較できるため、この人なら高く売るために積極的に活動をしてくれそうかを見極められます。
また、リビンマッチに加盟している不動産会社は、当然自社以外にも査定依頼が行われていることを知っています。自社に売却を任せてもらうために、自然に価格競争が発生します。マンションを高く売るには、リビンマッチを利用することをおすすめします。
依頼先を決めたら媒介契約を締結する
売却を依頼する不動産会社が決まったら、媒介契約を締結します。媒介契約は、以下の3種類あります。
- 一般媒介契約
- 専任媒介契約
- 専任専属媒介契約
なお、不動産会社への報酬である仲介手数料は、買主が決まるまでは支払う必要がありません。 一般媒介契約は、複数の不動産会社に売却を依頼できる契約です。幅広い客層から買主を探せるメリットがありますが、不動産会社からすると、自社が確実に仲介手数料をもらえるとは限らないため、売却活動に力を入れてくれないおそれがあります。
それに対して、専任媒介契約や専任専属媒介契約は、1社のみと契約できるものです。不動産会社は買主を見つけさえすれば確実に自社が仲介手数料をもらえるため、自分のマンションの売却活動を優先して積極的に行ってくれる可能性があります。ただし1社だけに売却を任せることになるため、その会社に販売力や顧客数がなければ売れないリスクがあります。
それぞれのメリットとデメリットを比較して、自分に合った契約を結びましょう。
売り出し価格を決める
売り出し価格などの条件を不動産会社と相談しながら決定します。
マンションをできるだけ高く売りたいと考えますが、高すぎる売り出し価格を設定するのはやめましょう。
マンションの購入を検討している人は、自分の予算内で条件を満たしているマンションを探そうとします。価格が高すぎると、そもそも候補に入りません。 周辺の物件相場を確認して、適切な価格を決めましょう。
購入希望者から値下げ交渉をされたときに検討できるように、希望の売却価格に少し上乗せした価格を設定しておくのがポイントです。
売却活動を行う
売り出し価格などの条件を決定したら、いよいよ売却活動の開始です。
具体的には、不動産会社が物件情報サイトにマンションの情報を公開したり、内覧希望があればその対応をしたりします。
内覧の際は、部屋の中をきれいにして、見学者の購入意欲を高める工夫をしましょう。高く売るために、ほかのマンションより魅力があることをアピールします。
特に水回りや玄関は、マンションの印象を大きく左右します。汚れがひどい場合は、ハウスクリーニングを検討してもよいでしょう。
また、換気をしたり芳香剤を設置したりといった、におい対策も忘れずに行います。履き心地のよいスリッパや飲み物を用意しておくのも効果的です。
見学者から物件について質問されたときは、正直に答えましょう。マイナスの印象になってしまうからといって隠すと、後々トラブルになるおそれがあります。
申込があれば契約内容の交渉をする
購入の申込があれば、お互いが納得できる契約内容になるように交渉をします。
実際は、不動産会社を通じて、購入希望者から購入申込書を受け取ります。購入希望者が希望する売却価格や引き渡し日、支払い方法などの条件を確認します。
売主と買主の双方が合意すれば、契約に進みます。
売買契約を締結する
宅地建物取引士である業者である不動産会社は、売買契約時に重要事項説明を行う義務があります。物件や取引の詳細情報、注意事項を買主に対して説明します。
重要事項説明の内容を確認したら、契約書を交わします。
マンションの引き渡しと決済
マンションの引き渡しをして、買主から売却代金を受け取ります。基本的に、引き渡しと決済は同じ日に行います。
2023年はマンションが高く売れる?
マンションを高く売るにはある程度の条件が必要ですが、売却するタイミングも重要です。
2023年は新型コロナウイルスのオミクロン株流行やロシアのウクライナ侵攻など、経済環境の流動化に結びつく要因が生じ、現在も先行きがわからない状況です。
このような状況で、2023年はマンション売却に有利なのか不利なのか、2つの側面から分析してみます。
中古マンションの価格動向
株式会社東京カンテイによると、東京23区のマンション平均価格は2022年11月時点で6,945万円で、28カ月間の連続上昇が止まりました。
また、首都圏全体では前月と比べてほとんど横ばいになり、こちらも連続上昇が止まったようです。
参考:株式会社東京カンテイ「2022年11月 東京23区は-0.4%の6,945万円と反落、連続上昇は28ヵ月間でストップ」
上昇は止まってものの、それまで上昇を続けてきた背景には大きな需要があることを裏付けており、2023年はまだこの傾向は続くと考えられます。
金利上昇は?
最近の傾向として、住宅ローン金利の上昇があります。ロシアのウクライナ侵攻が発端となり、エネルギーと資材の価格が高騰して、円安と金利上昇につながっていると考えられます。まだ小さな上げ幅ですが、見逃せない動きです。
現在のような超低金利がいつまで続くかは予断の許さない状況といえるでしょう。
金利上昇で住宅ローンの金利も上がり返済額が増えることは、マンション価格の下落圧力になります。
2023年4月8日任期満了となる現在の日銀総裁が交代し、後任総裁による金融緩和政策の修正なども語られており、今後の金利動向に注視する必要があるでしょう。
売るなら早い決断が必要
2023年はマンション価格が大幅に下落するような兆候はみられませんが、首都圏のマンションでみられるように上昇率が止まり始めた傾向にあります。
どうせ売るマンションであれば、決断は早いほうがよいでしょう。
本記事で紹介した高く売るための条件は、必ずしもすべての条件を満たしていなければ高く売れないわけではありません。適切なタイミングで売却すれば、高く売れる可能性があります。
まずは、現在売るとしたらいくらくらいで売れるのかを知っておくことが大切です。査定の結果「いまが売り時」と感じてマンション売却を決めるケースもあるでしょう。
マンションの査定を依頼するなら、複数の不動産会社に査定の申込みができる一括査定サイト「リビンマッチ」を利用しましょう。複数社の査定結果を比較すると、適切な売り出し価格を把握できます。
また、価格だけでなく担当者の対応も比較できるため、この人になら自分の物件を任せてもよいという人に出会えるはずです。
損をしないためにも、リビンマッチを利用してできるだけ早い決断を心がけましょう。
マンション売却の価格に関するよくある質問
- マンションを高く売るコツは?
- 日常的なメンテナンスや余裕のある売却期間、適切な不動産会社選びが重要です。さらに、マンションの場合は積極的に管理組合活動へ参加し、マンションの管理状況をより理想的な姿に変える機会を持つのも大切です。
- 2023年はマンションが高く売れるタイミングなの?
- 2023年はマンション価格が大幅に下落するような兆候はみられませんが、上昇率が止まり始めた傾向にあります。どうせ売るマンションであれば、決断は早いほうがよいでしょう。