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眠れる空き家を活用せよ!最新24個のアイデアを「難易度順」に大公開

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眠れる空き家を活用せよ!最新24個のアイデアを「難易度順」に大公開

日本には約800万件以上の空き家があり、火災や犯罪のリスクを高めたり、景観や地価を低下させたりする問題を引き起こしています。しかし、空き家は放置するにはもったいない資源です。

空き家をうまく活用すれば、収入を得たり、地域を活性化させたり、自分の夢を叶えたりできます。この記事では、空き家の活用方法を難易度順に24個紹介します。簡単なものから挑戦的なものまで、あなたにぴったりのアイデアが見つかるはずです。ぜひ参考にしてください。

もくじ

【難易度順】最新24個の活用アイデア

空き家の活用方法として、難易度順に最新24個のアイデアをリストアップしました。なお、難易度は以下の項目を総合的に見て判断しています。

  • 初期費用・設備投資の必要性と金額
  • 事業ならびに収益の継続性
  • 事業開始後の転用の容易さ
  • 事業開始の条件・手続きの負担

なお、以下より活用アイデアをクリックすると、詳しい内容がわかります

難易度の低い順、空き家の活用アイデア
1.そのまま貸す(難易度最低★☆☆☆☆)
メリット
  • 初期費用がかからない
  • 継続的に家賃収入が得られる
デメリット 空き家リスク
2.売却する(難易度最低★☆☆☆☆)
メリット 資産を維持する費用や手間から解放され、まとまった資金が入る
デメリット 資産運用、収益の機会を失う
3.キッチンカーの出店場所として、空き地を提供する(難易度最低★☆☆☆☆)
メリット 初期費用がかからず、転用しやすい
デメリット 立地や外部環境の影響を受けやすい
4.リフォームして貸す(難易度低★★☆☆☆)
メリット 入居者が募集しやすくなる
デメリット 費用がかかる
5.サテライトオフィスに転用する(難易度低★★☆☆☆)
メリット 少ない初期投資で始められる
デメリット 立地や企業の方針で収益性が左右されやすい
6.駐車場を経営する(難易度低★★☆☆☆)
メリット 初期費用が抑えられ、将来転用しやすい
デメリット 固定資産税が高くなる
7.ライダーハウスを運営する(難易度低★★☆☆☆)
メリット 初期費用がほとんどかからない
デメリット 収益性は低い
8.コワーキングスペースにする(難易度低★★☆☆☆)
メリット 全国的にニーズが広がっている
デメリット 参入障壁が低く、需要や競合などの判断が必要
9.トランクルームを経営する(難易度低★★☆☆☆)
メリット 維持管理の手間、費用がほとんどない
デメリット 収益性はそれほど高くない
10.貸地かしちにする(難易度低★★☆☆☆)
メリット 初期費用や管理の手間が少ない
デメリット 固定資産税が高くなる
11.レンタルスペースとして提供する(難易度低★★☆☆☆)
メリット 初期費用が少ない
デメリット 利用状況によって収益が変動しやすい
12.民泊を経営する(難易度中★★★☆☆)
メリット 比較的少ない投資で参入しやすい
デメリット 稼働日数に制限がある
13.太陽光発電で電力を売る(難易度中★★★☆☆)
メリット 立地が悪くても始められる
デメリット 長期間の土地活用を前提とする
14.アキサポを活用する(難易度中★★★☆☆)
メリット 自己負担なくリノベーションでき、募集の手間がかからない
デメリット サブリースの手数料がかかり、通常の賃貸より収益性は落ちる
15.図書館や公民館などの公的施設として活用する(難易度中★★★☆☆)
メリット 地域に貢献しながら空き家を活用できる
デメリット 収益性が低い
16.コインランドリーを経営する(難易度中★★★☆☆)
メリット 一般的に利回りが高い
デメリット 設備投資が必要
17.サブスク住宅として貸し出す(難易度中★★★☆☆)
メリット 少ない初期費用で始められる
デメリット 収益性は低い
18.セーフティネット住宅として登録する(難易度中★★★☆☆)
メリット 借り手が見つかりにくい空き家を活用しやすい
デメリット 行政の指定する建物の基準を満たす必要がある
19.ゲストハウスを運営する(難易度高★★★★☆)
メリット 立地によっては高い収益性が見込める
デメリット 初期費用が必要
20.古民家カフェ・バーとして運営する(難易度高★★★★☆)
メリット 物件や地域の特徴を生かせば、初期投資を抑えられる
デメリット 初期費用が高くなる場合がある
21.コンビニ経営の土地として貸し出す(難易度高★★★★☆)
メリット 軌道にのれば、長期間安定した収益を期待できる
デメリット 撤退リスクがある
22.シェアハウスを経営する(難易度高★★★★☆)
メリット 軌道にのれば、通常の賃貸より収益性が高い
デメリット 入居者間のトラブルや管理などの負担が大きい
23.学習塾を開業する(難易度高★★★★☆)
メリット 比較的、小資本で参入できる
デメリット 立地や競合などマーケット分析が重要
24.介護施設を経営する(難易度最高★★★★★)
メリット 軌道にのれば将来的に安定して収益が見込める
デメリット サービスの質や人材確保など経営面での課題が多い



1.そのまま貸す★☆☆☆☆

もっとも簡単な空き家の活用法は、そのまま賃貸住宅として貸し出すことです。一戸建ての場合はファミリー層の需要がありますので、安定した収入につながりやすい点もメリットです。

賃貸後の管理は、自分で管理する、もしくは管理会社を利用する方法があります。賃貸経営の成功には、空き家リスクや収益性をしっかりシミュレーションすることが大切です。

地域の需要や競合の状況、利回りなどを長期の視点で考える必要があります。また、そのまま賃貸するといっても安易に判断せず、将来の管理の負担、資産性なども考えながら、売却することも含めしっかり検討しましょう。

2.売却する★☆☆☆☆

空き家の活用を考える前提として、そもそも空き家として保有しつづけるべきか、売却すべきかを判断する必要があります。

空き家を所有する負担は、固定資産税や管理にかかる費用だけではありません。難しい空き家の活用方法を選んだ結果、逆に赤字になってしまうリスクもあります。特に、遠方にある物件の管理は大変ですし、管理を委託するにも費用はかかります。

一方、空き家を売却すれば、そういった負担から解放されるとともにまとまった資金が手に入ります。売却するにしても、築年数の経過とともに資産価値の減少もありますし、自分自身のライフプランや将来の相続なども考えて売却のタイミングを考えることが大切です。


3.キッチンカーの出店場所として、空き地を提供する★☆☆☆☆

キッチンカーは、フードやドリンクを提供する調理設備を備えた移動販売型の車両です。イベント会場近くやオフィス街など人通りの多い場所で、需要が高くなります。

賃料として、売り上げの数%をもらうことで収益を得るのが一般的です。キッチンカーの数や集客数に収益が左右されますが、初期費用がほとんどかからず参入でき、状況に応じて転用しやすい点はメリットです。

ただし、イベント開催の制限やリモートでの在宅勤務が増えると売り上げに影響が出ます。

4.リフォームして貸す★★☆☆☆

空き家を賃貸に出す前に、リフォームをするメリットはいくつかあります。

  • 築年数が経過しても新築に近い状態で貸せる
  • 入居者の募集がしやすくなる
  • 家賃を高くできる可能性がある

リフォーム費用はかかりますが、新品同様の見た目にすることで、集客力の向上や不動産会社が提案しやすくなるなどの点で借り手が見つかりやすくなります。

また、クロスとフローリングなどをリフォームした場合、かけた費用をそれぞれの耐用年数を考慮しながら家賃に上乗せすることも考えられます。

参考:国税庁「No.2100 減価償却のあらまし」主な減価償却資産の耐用年数表(国税庁)

リフォームにかける費用対効果を十分に検討して、リフォーム箇所や費用を決めましょう。

なお、国土交通省の「令和3年度 住宅市場動向調査」によると、三大都市圏の中古戸建と中古マンションのリフォーム費用の平均は201万円でした。詳しくは、下記記事をご覧ください。

5.サテライトオフィスに転用する★★☆☆☆

企業や団体の本社や拠点から離れた場所に設置するサテライトオフィスとして、空き家を活用する方法です。情報通信技術(ICT)を活用して、場所や時間に制約されず柔軟に仕事をするテレワークの需要にもマッチしています。

人口減少の大きい地方都市では、定住や移住促進による人口増加対策として、積極的にサテライトオフィスの環境整備を行っている地方公共団体(自治体)もあります。

総務省も地方のサテライトオフィス誘致に力を入れており、たとえば徳島県などは誘致成功都市として評価されています。地方だけでなく都心部や都心部郊外でも企業や団体のニーズがあれば、少人数の従業員を対象として小規模の建物でも始められます。

空き家をサテライトオフィスに転用するには、高速インターネット回線や仕事をしやすい作業環境の提供が必要ですが、少ない設備投資で始められます。

参考:総務省「地方公共団体が誘致又は関与したサテライトオフィスの開設状況調査結果」サテライトオフィス開設数 916箇所(令和2年度末時点)

参考:徳島県 「各種支援制度・資料ダウンロード

6.駐車場を経営する★★☆☆☆

駐車場が不足しているエリアでは、月極つきぎめ駐車場やコインパーキングでの土地活用が考えられます。

駐車場経営の主なメリットは、次のとおりです。

  • 初期費用が比較的少ない
  • 小さな土地でも始められる
  • 将来、転用しやすい

駐車場にするには建物を解体し、整地する必要がありますが、マンション経営などと比べると少ない初期費用で始められます。

一方、管理を不動産会社などに任せると管理費がかかり、また駐車場として利用する土地は住宅用の土地に比べ、固定資産税の評価額が約4倍上がります。詳細は、下記記事を参考にしてください。

なお、正確な固定資産税の評価額は地方公共団体(自治体)から毎年送付される、納付書で確認できます。


7.ライダーハウスを運営する★★☆☆☆

ライダーハウスは、オートバイや自転車で旅する人向けの全国にある簡易宿泊施設です。特に北海道では、長く旅するライダーに数多く提供されています。ライダー同士の交流の場でもあり、格安で宿泊できます。

ライダーハウスとして活用するには、バイクや自転車を確実に駐車できるスペースが必要です。難易度は高くはなく、管理の負担は少ないですが、収益性は期待できません。

8.コワーキングスペースにする★★☆☆☆

会社員や個人事業主などが集まり、仕事をするコワーキングスペースとして活用する方法です。

参入リスク、コストともに低いことがメリットで、インターネットやデスクなど仕事ができる環境を整えられれば、少ない初期費用で始められます。

一般社団法人大都市政策研究機構の『調査研究レポート(第6回)「日本のコワーキングスペースの拡大」(2022年12月版)』によると、コワーキングスペースの数は年々増加しています。

全国のコワーキングスペース数の推移
調査年 コワーキングスペース数
2019年6月 799
2020年8月 1,062
2021年6月 1,456
2021年12月 2,042
2022年6月 2,087
2022年12月 2,129

大都市以外の長野県や沖縄県などでも、リゾート型テレワーク(ワーケーション)に対応した施設が増えています。

集客はWeb広告が主体となるため、不安であればフランチャイズ型で経営するのもよいでしょう。

9.トランクルームを経営する★★☆☆☆

トランクルーム経営はコンテナハウスを建築し、収納スペースとして貸し出す活用方法です。コンテナを設置する屋外型と、建物内の居室を収納スペースとして提供する屋内型があります。

トランクルームは以前まで、更地にコンテナを置くスタイルが主流でした。しかし、コンテナタイプは整地する必要があるため、昨今は空き家をそのまま倉庫として貸し出す人が増えています

人が住むスペースとして貸し出すわけではないので、始めるにあたって初期費用が少なく済み、貸し出している期間も保守や維持管理の手間がほとんどかからない点がメリットといえます。

ただし、トランクルーム経営では、利用者と寄託きたく契約を締結し預かったものを保管、保証する義務を負います。

(寄託)第六百五十七条 寄託は、当事者の一方がある物を保管することを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。

(寄託者による損害賠償)第六百六十一条 寄託者は、寄託物の性質又は瑕疵によって生じた損害を受寄者に賠償しなければならない。ただし、寄託者が過失なくその性質若しくは瑕疵を知らなかったとき、又は受寄者がこれを知っていたときは、この限りでない。

引用:民法「第六百五十七条」、「第六百六十一条(寄託者による損害賠償)

寄託者とはものを預ける利用者のことで、受寄者とは利用者からのものを預かるオーナーのことです。荷物を預けたことでものが傷つくなど瑕疵かしが見つかった場合、受託者から損害賠償を請求されます。

預かった荷物を丁寧に扱う必要があるので、防犯対策や温度管理などが必要です。また、固定資産税などの負担含め、収益性はそれほど望めないうえ、参入障壁が低いぶん競合が増えやすい面もあります。

10.貸地かしちにする★★☆☆☆

貸地は土地に所有者自身では何も建てず、更地にして貸し出す方法です。建築資材置き場や農園として、ニーズがあります

それほど大きな収入は見込めませんが、初期費用や管理の手間が少なく始められます。デメリットは、住宅が建っている土地に比べ固定資産税が高くなることです。

また、土地を建物所有の目的で貸し出す場合、契約期間に注意が必要です。建物所有を目的に土地を貸す場合、借地借家法が適用となり借地人(土地を借りる人)の権利が非常に強くなります。

将来的に土地を利用したり、売却したりといった点も踏まえ、契約期間や契約の更新について、しっかりと判断する必要があります。

11.レンタルスペースとして提供する★★☆☆☆

空き家を会議室やヨガ教室、パーティー、動画の撮影のためのレンタルスペースとして活用する方法です。宿泊スペースとは異なり、時間単位で貸し出し、収益を得ることができます。

ただし、運用する側には利用頻度によって毎月の収入が左右される、片付けや清掃などの維持管理の手間が増えるなどのリスクがあります。

レンタルスペースは、初期費用の面でも難易度は低いものの、立地や集客数、単価設定など売り上げの見通しをシミュレーションすることが大切です。

12.民泊を経営する★★★☆☆

民泊は、自宅の一部もしくは全部を他人に有償で宿泊させることです。空き家活用のひとつの方法ではありますが、「住宅宿泊事業法」で民泊の年間営業日数は180日以内と定められています。

また、地方公共団体(自治体)によって、法律や条例で異なる規定がされている場合もあります。たとえば、住居専用地域では土日のみ営業可などです。

オーナーが常駐や同居しない場合、国土交通省登録の住宅宿泊管理業者に管理を委託する必要があり、宿泊料のおよそ20%の手数料や清掃費用がかかります。※全部委託の場合の一般的相場

民泊経営は、行政への「許可」ではなく「届出」で始められ、キッチン・トイレ・お風呂・洗面台4点がそろっていれば、大きな追加工事も必要なく、とりあえず始めてみることもできます。

ポイントは、ゴミや騒音など近隣住民への影響や対策、営業日数を踏まえた収益性をしっかりと検討することです。

参考:国土交通省「住宅宿泊事業者の届出に必要な情報、手続きについて

13.太陽光発電で電力を売る★★★☆☆

地方都市の田舎や郊外だと、賃貸経営するには入居者の募集が難しい立地条件もあります。この点、太陽光発電は交通、生活利便性など立地条件に関係なく活用できる方法といえます。

固定価格買取制度(FIT)により、太陽光発電で発電された電力は20年間電力会社が買い取る保証がされています。そのため、長期間安定して収入が見込め、運用期間中も維持管理以外の費用がかからない点がメリットといえます。

ただし、ローンの利用有無と太陽光パネルの設置費用を準備する必要があるほか、長期間の土地活用を前提とします。ですので、太陽光発電に向いている土地か否かの判断がポイントです。

  • 日照時間が確保できる
  • 一定の広さがある
  • 地盤が強い
  • 海岸から遠い
  • 自然災害が少ない

上記のような土地であれば、太陽光発電も選択肢として考えられるでしょう。なお、太陽光発電のシステム費用などは、下記記事の「太陽光発電や駐車場経営で収入を得る」で詳しく解説しています。

14.アキサポを活用する★★★☆☆

アキサポは東京都渋谷区にある、「株式会社ジェクトワン」が運営するサービスです。自己負担ゼロで空き家のリノベーション工事を実施し、貸し出すことができます。

仕組みとしてはアキサポに建物を賃貸し、さらにアキサポから入居者に転貸する仕組み(サブリース)で、アキサポが入居者の募集、物件管理をします。所有者はアキサポを介して、利用者から家賃収入を受け取る仕組みです。

契約期間は3〜15年で、期間終了後はリノベーション済みの家が戻ってくるため、資産価値の増加が期待できます。

ただし、アキサポへの貸し出し中でも、固定資産税の負担は継続します。対応エリアが限られており、現地調査によっては引き受け対象外となることがあります。

15.図書館や公民館などの公的施設として活用する★★★☆☆

最近では地方公共団体(自治体)や地域コミュニティが空き家を活用する事例が増えています。

  • 地域の公民館、集会所の代わりに活用
  • NPO(民間非営利団体)法人が図書館を運営
  • アートミュージアムやギャラリーとして再生
  • 選挙期間中の事務所として短期貸し
  • 放課後デイサービスとして活用

上記のように、さまざまな事例があります。収益性は高くないですが、人の結びつきを作る大切な場所を提供できるのが魅力です。

16.コインランドリーを経営する★★★☆☆

空き家をコインランドリーに改装、もしくはコインランドリー用に建物を建てる方法です。コインランドリー経営は、一般的に所有物件であれば15〜20%の利回りが見込め、アパートやマンション経営の利回りと比べても高いのが特徴です。

設備投資は必要ですが、軌道にのれば固定客もつきやすく、人件費などもかからないため安定的に収益を上げられます。

サービス面での差別化は難しいので、立地条件がポイントです。

17.サブスク住宅として貸し出す★★★☆☆

月額制で住宅を貸し出しているのが、サブスク住宅です。通常の賃貸より部屋を貸し出す手続きを簡素化しており、サブスク住宅の事業者を通じて、利用者は敷金や礼金などの負担なく好きな場所に住めます。

家を持たないアドレスホッパーや、ノマドワーカー、全国を旅する人や、2拠点生活をしたい人などに人気があり、簡単に住み替えられるため移住先を探している人にもニーズがあります。

空き家をサブスク住宅として活用する場合、住宅の清掃などの管理を不動産会社に任せる「サブリース契約」が主流です。

サブリースとは、サブリース会社(管理会社)が所有者から建物を丸ごと借り上げ、賃貸経営を引き受ける方法です。事業者や物件によって設定は異なりますが、満室時の家賃収入は相場以下が一般的です。


18.セーフティネット住宅として登録する★★★☆☆

空き家をセーフティネット住宅として登録する方法です。セーフティネット住宅とは、高齢者や所得の低い人、障害者など住宅確保が難しい人たちの入居を受け入れる住宅で、一般の賃貸物件に入居できない人の受け皿といえます。

住宅セーフティネット法にもとづき、規模や構造など一定の基準を満たす必要がありますが、なかなか借り手が見つからない空き家を貸し出せる方法のひとつといえます。

空き家を都道府県・政令市・中核市に登録することで、その情報が住宅の確保が難しい人に広く提供される仕組みです。

また、登録住宅へ改修する際の費用の支援として、改修費の補助制度があります。

参考:国土交通省「住宅セーフティネット制度について

19.ゲストハウスを運営する★★★★☆

地域や物件の特徴を生かして、ゲストハウスとして活用する方法です。ゲストハウスは、共用のリビングやバスルームを宿泊者同士がシェアする宿で、古民家などを改装するケースもあります。

ホテルや旅館などプライベート空間が確保される施設とは異なり、宿泊者同士のコミュニケーションがとりやすく、料金も安く設定されています。

重要文化財エリアや外国人が多く訪れる観光エリアでニーズが高い一方、最近では旅行中いろいろな人と交流したいと考える日本人利用者も増加しています。ゲストハウスを運営するには、改装費用など初期費用のほか旅館業の宿泊許可が必要です。

20.古民家カフェ・バーとして運営する★★★★☆

築年数が経過した建物は、古民家カフェやバーなどで活用できる場合があります。

古民家を活用するメリットは、伝統的な建築様式やレトロな雰囲気を生かした空間を演出できることです。リノベーションに費用がかかるものの、外観や内装をできるだけそのまま生かすことで費用を抑えられる場合もあります。

資金的に余裕があれば、建築家などに店舗のコンセプトやデザインを提案してもらうのもよいでしょう。自分で経営してもよいですし、コミュニティカフェとして運営を委託してもよいでしょう。昨今は、学生主体のコミュニティカフェも増加傾向です。

初期投資の額は物件によって異なりますし、地域によっては競合が多い場合もあります。事業計画をしっかり立てて判断しましょう。

21.コンビニ経営の土地として貸し出す★★★★☆

コンビニ経営の土地として、貸し出す方法があります。通行量の多い沿道や駐車スペースが確保できる土地が理想ですが、企業や公共施設の近くにもニーズがあります。

コンビニ経営の事業形態として、「リースバック方式」と「事業用定期借地方式」があります。

リースバック方式は、店舗の建築資金を所有者が負担し、建物と土地をセットでコンビニ事業者へ貸し出す方式です。事業用定期借地方式は土地を提供し、建物はコンビニ事業者が建てて運営する方式で、所有者は事業の継続リスクを負いません。

どちらも10〜30年の期間で貸し出すのが一般的ですので、軌道にのれば長期間安定した収益を期待できます。ただし、競合出店による売上減少やマーケティングの失敗など、撤退リスクもあります。

22.シェアハウスを経営する★★★★☆

立地条件や物件の広さ、部屋数によっては、単身の若年層をターゲットとしたシェアハウス経営も選択肢のひとつです。シェアハウスのメリットは複数あります。

  • 通常の賃貸より収益性が高い
  • 完全に空き家になるリスクが低い
  • キッチンなどを共用することで部屋数を確保できる

一方、主なデメリットは次のとおりです。

  • 入居者同士の関係で退去リスクがある
  • 入居者間のトラブルや共用スペース等の管理面の負担が大きい
  • 関係者以外の出入りなどの管理が必要

シェアハウスをサブリース会社へ貸し出せば、入居者募集や管理を任せられ、一定期間の賃料保証があります。ただし、サブリースでは家賃の10〜20%の手数料がかかる点、家賃保証の期限や契約内容には注意が必要です。

シェアハウス経営は空き家活用の有力な方法ですが、通常の賃貸以上に管理面が複雑になる点を踏まえて検討することが大切です。

23.学習塾を開業する★★★★☆

空き家を学習塾として開業する方法です。ホームティーチャーなど自らを個人事業主にすることで、副業になる可能性があります。

ただし、年々子どもの数が減っている現状を考えると、商圏の分析や集客方法など十分な事業計画を検討する必要があります。

学習塾は、特に資格などなくても開業でき、比較的少ない設備投資で始められることから参入障壁が低いビジネスモデルといえます。そういった意味でも、開業したものの長期にわたって売上を維持するのは簡単ではありません

なお、塾は夕方から夜間にかけて稼働することが多く、住宅地などでは近所への配慮も必要です。

24.介護施設を経営する★★★★★

超高齢化社会の日本で介護施設数を増やすことは、社会貢献につながります。ただし、難易度が高いのが欠点です。

介護施設の経営を始めるといっても、介護施設の種類も、必要な土地建物の広さなどの条件もそれぞれ異なります。

また、介護や経営に関する知識も必要となるため、現実的には所有者として建物を建てて介護事業者に貸す、もしくは社会福祉法人などに土地を貸して賃料を得る方法が考えられます。

介護施設の経営が軌道にのれば、将来的に安定した収益を確保できますし、老人ホームの種類によってはさまざま税制面での優遇もあります。また、賃貸経営としては厳しい立地であっても、介護施設や老人ホームとしては需要が見込める場合もあります。

介護施設を経営するなら、社会的な存在意義も踏まえ、長期視点で事業運営を考える必要があります。そのためにポイントとなるのは、信頼できる介護事業者を見つけることです。

有料老人ホームやサービス付高齢者向け住宅(サ高住)、グループホームなどさまざまな施設があるなか、地域の実情にあわせ、どういった施設を運営するかしっかり検討しましょう。

空き家から離れた物件にお住まいの方は、売却もおすすめ

紹介したように、空き家の活用には実にさまざまな方法があります。空き家の近くにお住まいの方は、ぜひ空き家を有効活用してみてください。

反対に空き家から遠く離れた物件にお住まいの方は、自身で管理するのが大変なため売却するのも方法のひとつです。仲介会社などに管理を任せても、すべてを任せきりというわけにはいかないためです。家のメンテナンスなどで、足を運ぶ必要があります。

空き家を売却するメリットは、管理の負担がゼロになることに加え一気にまとまった資金が手に入ることです。空き家の売却資金を元手に、いちから賃貸物件を建てたり、お店を借りたりして夢を叶える方法もあります。

空き家を売却するか、活用するか迷っている方は試しに空き家の価値を査定してみましょう。意外と高値がつくかもしれません。不動産の一括査定サイト「リビンマッチ」なら、完全無料で複数の会社が提示する見積金額を確認できます。

どの活用方法にもメリットとデメリットがあるため、理想の生活イメージに近い方法を選びましょう。

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