【マンション売却 完全ガイド】売るときの流れ・費用・失敗事例などを解説

マンションは重要な資産ですから、売却するときは後悔することのないよう、間違いなく進めていくことが大切です。マンション売却をどのように進めればよいか、どんなことに気をつければよいのかなどをまとめて解説します。
リビンマッチのポイント
マンション売却では、売主も基礎知識を身につけておきましょう。不動産会社がサポートしてくれますが、必要最低限の知識を持っていることで、うっかりミスを防げます。特に査定や売買契約では、基本的な知識が重要です。
もくじ
マンション売却には基礎知識が必要!
マンション売却では、基礎知識を身につけておくことが大切です。知識なしにマンションの売却を進めてしまうと、本来売れるはずの価格より安く手放してしまったり、手続きでつまずいて余計な時間や費用がかかってしまったりすることがあります。
マンション売却の知識が不足していると、次のようなことが起こるおそれがあります。
- 相場がわからなくて査定価格が正確か判断できない
- 必要な書類がわからなくて契約が思うように進められない
- 住宅ローンの残債があって売却の手続きが止まってしまう
- 想定外の費用が発生して、手取り金額が大きく減ってしまう
どれも深刻な問題ですが、基礎知識を身につけておくことで防ぐことが可能です。マンションを納得のいく条件で売却するために、完了までの流れや必要な手続き、かかる費用などの基本をしっかりと理解しておきましょう。
マンション売却を考えたら最初にやること
マンションの売却を思い立ったものの、「何からはじめればいいのか」と悩む人は多いでしょう。まずやることは、現在の状況の整理です。管理規約の確認、管理費や修繕積立金の滞納チェック、売却相場の調査、デベロッパーへの相談の検討、必要書類の準備など、マンションを売る前にやることは山積みです。
- 管理規約や使用細則の確認
- 管理費・修繕積立金の滞納の確認
- マンションの売却相場
- デベロッパーへの依頼の検討
- 売却に必要な書類の準備
マンションを売却するときは、まずはこれらを解決していきましょう。一つひとつをわかりやすく解説します。
管理規約や使用細則の確認
売却前に必ず確認したいことが、マンションの管理規約や使用細則です。これらの書類には、売却価格に影響するような事項が記載されています。確認すべき項目の一例は、次のとおりです。
| 確認する項目 | 内容 |
|---|---|
| ペット飼育の可否 | ペット可物件は需要が高く、価格がプラスになる場合も多い |
| リフォーム制限 | 水回りや床材の変更制限がある場合は買主に説明が必要 |
| 専有部分の範囲 | 共用部分(バルコニーなど)に無断リフォームの履歴がある場合は原状回復が必要 |
| 楽器演奏の可否 | 演奏時間の制限がある場合などは詳しい説明が求められる |
| バルコニーの使用ルール | 物干しや植物の配置制限があるかを気にする人は多い |
これらの情報を事前に把握しておくことで、売却時に不動産会社へ正確な情報を伝えられます。
管理費・修繕積立金の滞納の確認
もし、管理費や修繕積立金を滞納している場合は、売却の大きな障害になり得ます。滞納があると買主が売主への信頼が下がって印象が悪くなり、契約を敬遠されることがあるためです。滞納分は売主が責任を持って精算する必要があるため、まずは次の方法で自身の滞納状況を確認しましょう。
- 管理会社に直接問い合わせ
- 電話やメールで滞納の有無を確認する
- 通帳記録のチェック
- 引き落とし履歴で未払いがないかを確認する
滞納が発覚した場合は速やかに完済し、売却の準備を進めましょう。
マンションの売却相場
売却価格の相場調査は、マンション売却を成功させる重要な作業のひとつです。事前に売却相場を把握しておけば、不動産会社から提示される査定価格が妥当かどうかを判断できるようになります。いくらでマンションが売れるかあたりをつけられるため、今後の資金計画も立てやすくなるでしょう。
次の記事では、マンションの相場を調べる具体的な方法を解説していますので、ぜひ参考にしてください。
おおよその相場なら査定シミュレーションでわかる
マンションの相場価格を調べるのには手間がかかりますが、おおよその相場を知るだけなら、リビンマッチの「マンション査定シミュレーション」を使用すると簡単です。個人情報は不要で、立地と築年数、広さだけそのエリアのマンションの相場価格がわかります。正確な価格を調べるには手間がかかりますが、参考程度ならシミュレーションをご利用ください。
デベロッパーへの依頼の検討
新築でマンションを購入した場合、購入元のデベロッパー※系列の不動産会社に売却を依頼する選択肢もあります。デベロッパー系列の不動産会社へ売却するメリットとデメリットは、次のとおりです。
- マンションの構造や特徴を熟知している
- 購入時からの関係があって信頼できる
- マンションの将来計画を把握している
- アフターサービスの引き継ぎが期待できる
- 他社の売却価格との比較、検討がしにくい
- 仲介会社より販売力が劣ることがある
- ブランドを維持するため、査定価格と相場価格が乖離することがある
デベロッパーは物件情報を正確に把握しているため、売却を依頼すればスムーズに進められます。ただし、よりよい条件で売却するには、ほかの不動産会社にも相談して幅広い視点を取り入れることも重要です。デベロッパーへ依頼する前に、複数の不動産会社へ査定を依頼して、比較できるようにしておきましょう。
売却に必要な書類の準備
マンション売却ではさまざまな書類が必要になるため、契約直前になって慌てないよう早めに準備しておきましょう。
| 書類 | 備考 |
|---|---|
| 登記識別情報 (登記済権利証) | 所有権を証明して法的手続きを行う |
| 売買契約書 | 購入時の契約内容や取得価格を確認する |
| 重要事項説明書 | 購入時のマンションの詳細情報を確認する |
| 固定資産税納税通知書 | 最新年度の税額や評価額を確認する |
| 身分証明書 | 売主の本人確認を行う |
| 書類 | 備考 |
|---|---|
| 重要事項調査報告書 | 管理会社からマンションの現況情報を取得する |
| 管理規約と使用細則 | マンションのルールや制限事項を確認する |
| 間取り図面や設計図書 | 専有面積や間取りの詳細を正確に確認する |
| 長期修繕計画書 | 将来の修繕予定と費用負担を確認する |
| 総会議事録 | 過去1~2年分で管理組合の決議事項を確認する |
特に登記済権利証は再発行できない重要な書類のため、紛失していないか必ず確認しておきましょう。紛失した場合は司法書士に対応してもらうことが一般的です。これらの準備をしっかりと行うことで、安心してマンション売却の手続きをはじめられます。
マンションを売却する流れ
マンション売却は査定依頼から引き渡しまで、6つのステップに分けられます。

ここでは売却活動の全体像をステップごとにそれぞれを詳しく解説します。
マンションの査定を不動産会社へ依頼
マンションの売却を決めたら、最初に不動産会社へ査定を依頼します。査定では不動産会社がマンションの価値を見極め、どれくらいの価格で売れそうなのかを算出します。不動産会社の査定方法は、大きく分けて机上査定と訪問査定の2種類です。
- 机上査定(簡易査定)
- マンションの住所や築年数、間取りなどの基本情報をもとに算出する。短時間で査定価格を出すことが可能。即日~2日ほどで査定価格が出る
- 訪問査定
- 担当者が実際にマンションを訪問し、室内の状況や建物の管理状況、周辺環境なども含めて総合的に評価して査定価格を提示する。現地調査から3~5日で査定価格が出る
まずは机上査定でおおまかな価格を把握し、その後に訪問査定で正確な価格を知るという流れがスムーズです。
複数の不動産会社への査定依頼が重要
マンションの査定を1社にだけ依頼して、売却を進めることはリスクがあります。不動産会社によって販売エリアの得意不得意、広告の種類や頻度、地域での知名度、顧客のストック数などが異なり、その販売力の違いから価格に数百万円もの差が生じることも珍しくありません。
マンションの査定を受けるときは不動産会社だけでなく、担当者にも目を光らせましょう。担当者の経験や対応スピードなども、売却の結果に影響します。3~5社程度の不動産会社へ査定を依頼することで、査定価格、提案内容、担当者の対応など多様な視点から比較して、マンションの売却を任せられる会社を選べます。
不動産会社を決めて媒介契約を結ぶ
査定価格と提案内容などを含めて比較し、売却を任せる不動産会社を決定します。選んだ不動産会社とは「媒介契約」という契約を結び、マンションの売却活動を任せます。
媒介契約は不動産の売却活動を依頼するときの条件や報酬などを定めた契約で、マンション売却を進めるうえで欠かせない手続きです。媒介契約には3種類あり、それぞれに特徴があるため、自分の状況に合った契約形態を選びましょう。
媒介契約の種類
媒介契約には、専属専任媒介、専任媒介、一般媒介の3種類があります。それぞれの特徴を表にまとめました。
| 専属専任媒介契約 | 専任媒介契約 | 一般媒介契約 | |
|---|---|---|---|
| 契約できる会社の数 | 1社 | 1社 | 制限なし |
| 契約期間 | 最長3カ月 (延長時は再契約) | 最長3カ月 (延長時は再契約) | 規定なし ※3カ月が一般的 |
| 自己発見取引 | 不可 | 可 | 可 |
| レインズ※への登録義務 | 媒介契約締結後5日以内 | 媒介契約締結後7日以内 | 任意 |
| 依頼者への報告義務 | 1週間に1回以上 ※文章またはメールで報告 | 2週間に1回以上 ※文章またはメールで報告 | 任意 |
媒介契約を選ぶポイント
媒介契約は売却するマンションの特徴、売主の事情などによって、適したものが変わります。媒介契約を選ぶときのポイントは、次のとおりです。
- マンションの立地や条件がよい
- 一般媒介契約。競争意識が働き、よい条件での売却が狙える
- マンションに問題がある
- 専属専任媒介契約または専任媒介契約。手厚いサポートで課題解決が期待できる
- 初めての売却で不安
- 専属専任媒介契約または専任媒介契約。定期的に報告義務があるため、売却活動の進捗を把握しやすい
- 売却を急いでいる
- 専属専任媒介契約。契約期限があり、報告義務の頻度も高いため、優先的に売却活動をしてもらいやすい
多くの場合、専属専任媒介契約、専任媒介契約のほうが不動産会社のモチベーションが高く、積極的な売却活動を期待できます。
マンションの売却活動をはじめる
媒介契約を締結したら、いよいよ本格的な売却活動がスタートします。不動産会社が行う具体的な活動内容は、次のとおりです。
- 不動産ポータルサイト(SUUMO、HOME’Sなど)への掲載
- レインズへの登録
- 新聞の折込チラシやポスティング
- 自社Webサイトへの掲載、顧客への紹介
売却活動は不動産会社が中心となって行うことですが、売主として協力できることもあります。たとえば、内覧準備として室内の清掃や整理整頓を行い、いつでも気持ちよく案内できる状態にしておくことです。室内を清潔な状態にすることで、内覧に来た購入希望者へ好印象を与えられるでしょう。
マンションに住みながら売却できる?
もちろん、そのままマンションに住みながらでも、売却することは可能です。しかし、メリットとデメリットがあるため、事前に比較しておきましょう。
- 購入希望者が生活をイメージしやすい
- 売却期間中も住み慣れた環境で過ごせる
- 仮住まい不要で引っ越しを1回で済ませられる
- 内覧のスケジュール調整に手間がかかる
- プライバシーの確保が難しい場合がある
- 室内を常にきれいに保つ必要がある
内覧を成功させる基本のコツは、事前の清掃と換気、生活用品の整理などです。特に水回りの清潔感は、重要なポイントとなります。
管理組合と管理会社に連絡
売却を行うには、マンションの管理組合や管理会社への連絡や手続きが必要で、まず重要事項調査報告書を取得します。重要事項調査報告書には管理費や修繕積立金の状況、長期修繕計画の有無や内容、管理組合の活動状況などが記載されており、購入希望者が購入を判断する重要な資料となります。また、管理組合への所有者変更届の準備なども必要です。
こういった手続きを複雑に感じるかもしれませんが、基本的には媒介契約を結んだ不動産会社が代行やサポートをしてくれるため、初めてマンション売却をされる人でも安心して進められるでしょう。
買主との交渉・売買契約の締結
購入希望者があらわれると、いよいよ契約条件のすり合わせがはじまります。購入希望者から価格交渉を受けることが一般的で、これまでの売却状況や相場、競合物件の有無などを踏まえて対応することが大切です。
また、引き渡し時期も購入希望者と売主の都合を調整する必要があります。双方が条件に合意すると、正式な売買契約を締結して、売主は手付金(売却価格の5~10%程度)を受け取ります。
契約締結後は原則として一方的にキャンセルできなくなるため、契約内容をしっかりと確認してから署名しましょう。
マンションの引き渡し
マンション売却の最終ステップが引き渡しです。引き渡し当日は、残代金の決済、鍵の引き渡し、買主への所有権移転登記をほぼ同時に行います。通常は買主が住宅ローンを組む金融機関に集まり、すべての手続きが完了した時点でマンションの売却が正式に完了となります。
マンションの売却相場を調べる方法
マンション売却を成功させるには、あらかじめどれくらいの価格で売れるのか、相場の調査が欠かせません。マンションの売却相場を調べることはそれほど難しくなく、個人でも調べられる方法があります。
マンションの売却相場を調べる方法を4つご紹介します。
不動産ポータルサイトで調べる
もっとも手軽な方法が、SUUMOやHOME’Sなどの不動産ポータルサイトの活用です。これらの不動産ポータルサイトでは、いま売り出し中のマンションの価格を簡単に確認できます。同じマンション内の物件に加えて、同じエリアで築年数・間取り・面積が近い物件を検索してみましょう。
ただし、注意が必要なことは、不動産ポータルサイトで見られるのは「売り出し価格」であり、実際の「成約価格」ではないことです。実際の取引では価格交渉が行われることが多く、売り出し価格よりも低めに見積もっておくとよいでしょう。
レインズマーケットインフォメーションで調べる
不動産流通機構が運営する「レインズマーケットインフォメーション」では、実際の成約価格データを無料で閲覧できます。不動産ポータルサイトとは異なり、「実際に売れた価格」を確認できるため、より精度の高い相場の把握が可能です。
使い方は簡単で、調べたい地域や最寄り駅からの距離、間取り、築年数などの条件を入力するだけで、過去の成約事例が表示されます。より実態に近い相場を知りたい場合は活用してみましょう。
不動産情報ライブラリで過去の取引事例を確認する
国土交通省が運営する「不動産情報ライブラリ」も相場調査に役立つWebサイトです。不動産情報ライブラリでは実際の取引当事者へのアンケート結果をもとにした、過去の不動産取引価格のデータを公開しています。
アンケートをもとにしたデータのため、すべての取引が反映されているわけではありませんが、おおまかな相場を掴む参考資料として十分に活用できるでしょう。
参考:不動産情報ライブラリ
不動産会社に査定を依頼して確認する
もっとも正確な相場価格を知るなら、不動産会社に売却したいマンションの査定を依頼する方法が確実です。不動産会社はマンションの個別事情(間取り、階数、向き、リフォーム履歴、管理状況など)を総合的に判断し、現在の市場状況を反映した精度の高い価格を算出してくれます。また、売却のタイミングや具体的な販売戦略など、有益なアドバイスもしてくれるでしょう。
自分で調べた情報と不動産会社の査定を照らし合わせることで、より現実的な売却計画を立てられます。
マンション売却でかかる費用はどれくらい?
マンションを売却したとしても、売却した金額のすべてが売主の手に渡るわけではありません。マンションの売却ではさまざまな費用がかかり、それらを差し引いた金額が売主の手取り金額となります。
目安としては、マンションの売却価格の4~5%が費用としてかかります。どのような費用がかかるのか、その内訳を紹介します。
仲介手数料、印紙税、登記費用
マンション売却でかかる主要な費用は、仲介手数料、印紙税、登記費用の3つです。不動産会社に支払う仲介手数料はもっとも大きな費用で、法律で定められた上限の計算式は次のとおりです。
これは、マンションが400万円を超える価格で売れたときに用いる、速算式と呼ばれるものです。多くの人は、この速算式で割り出すことができるでしょう。
仮にマンションが3,000万円で売却した場合、仲介手数料の上限は次のとおりです。
より詳しい仲介手数料の計算式は、次の記事で解説しています。
印紙税は売買契約書に貼る印紙代のことで、売却価格によって金額が変動します。1,000万円超~5,000万円以下なら1万円、5,000万円超~1億円以下なら3万円です(令和9年3月31日まで軽減措置が適用されます)。
登記費用は抵当権抹消登記などにかかる費用で、登録免許税と司法書士への報酬を含めて目安2~5万円程度はかかります。登記費用は売却するマンションの状況によって住所変更登記、地域によっては売渡証書※の作成費用などが別途発生します。
管理費、修繕積立金などの日割り精算
マンション売却では、引き渡し日を基準として各種費用の日割り精算を行います。精算対象となるのは、管理費・修繕積立金、固定資産税・都市計画税です。たとえば、月半ばに引き渡す場合、売主は当月分の管理費を支払い済みのため、買主から引き渡し日以降の日数分を受け取れます。
固定資産税・都市計画税は、地域によって起算日が異なり(1月1日または4月1日)、起算日から引き渡し日までは売主負担、引き渡し日以降は買主負担として、年額が日割りで計算されます。日割り精算の金額は、不動産会社が計算してくれるので安心して任せましょう。
共用部分の鍵交換費用
マンションによっては、売却時に共用部分の鍵の交換が必要になることがあります。鍵の交換は管理規約で定められていることがあり、エントランスやエレベーター、集合ポストなどの鍵を新しいものに交換する費用です。
費用の目安は1万~2万円程度ですが、マンションの規模や鍵の種類によって変わります。すべてのマンションで発生する費用ではないため、管理規約の確認や管理会社への問い合わせが必要です。売却活動をはじめる前の段階で把握し、不動産会社と情報共有をしておきましょう。
住宅ローン繰り上げ返済手数料
住宅ローンが残っているマンションを売却する場合、繰り上げ返済手数料がかかります。金融機関によって手数料は異なりますが、ネット銀行では無料~3万円程度、店舗型の都市銀行や地方銀行では2万~5万円程度が一般的です。最近は、店舗型であってもインターネットからの手続きであれば、手数料を無料にしている金融機関も増えています。
売却を進めることが決まったら、借入先の金融機関に具体的な手数料を確認しておきましょう。また、住宅ローンの完済手続きには期間が必要になるため、引き渡し日から逆算して準備を進めることが大切です。
引っ越し費用
引っ越し費用も、売却にかかる費用に加えておきましょう。引っ越し費用は距離や荷物量、時期によって変動し、繁忙期(3~4月)は通常期の1.5~2倍になることもあるため、注意が必要です。
時期を調整できる場合は、繁忙期を避けることで引っ越し費用を節約できます。不動産査定と同様に、複数の引っ越し会社から見積もりを取ることで、最適な価格とサービスを選ぶことが可能です。
住宅ローン返済中にマンションを売却するには
マンション売却の多くは、住宅ローンの返済が残っている状態で行われています。ローンが残っていても、金融機関や不動産会社は手続きに慣れているため、適切にサポートしてくれます。また正しい知識を持っていれば、心配ありません。不動産会社のサポートを受けながら、マンションの売却を進めていきましょう。
アンダーローンなら問題なく売却可能
アンダーローンとは、住宅ローン残高が売却価格を「下回る」状態のことです。つまり「売却価格>ローン残高」となるため、売却代金で住宅ローンを完済できます。そのため、差額は諸費用の支払いに充てたり、場合によっては手もとにお金が残ったりする理想のケースといえます。
マンションの売却価格が3,000万円で、ローン残高が2,500万円のような状況です。
完済できないオーバーローンは要注意
オーバーローンとは、住宅ローン残高が売却価格を「上回る」状態のことです。つまり「売却価格<ローン残高」となるため、売却代金だけでは住宅ローンを完済できません。この場合、金融機関の担保である抵当権の抹消ができず、原則としてそのままではマンションの売却はできない仕組みとなっています。ただし、いくつかの解決策があります。
自己資金で不足分を補う
オーバーローンのもっともシンプルな解決策は、自己資金で不足分を補填することです。たとえば、住宅ローン残高が3,000万円で売却価格が2,800万円の場合、200万円の不足が生じます。この200万円を自己資金で用意することで、売却代金と合わせてローンを完済できます(諸費用は別途必要)。
貯蓄や親族からの援助などで不足分を準備できる場合は、この方法がもっとも確実で、手続きも複雑になりません。
任意売却で不足分を分割返済する
自己資金が用意できない場合は「任意売却」という選択肢があります。任意売却とは、住宅ローン返済が困難な場合、金融機関の合意を得てマンションを売却し、売却後に残った債務を分割で返済していく方法です。一般的な流れは次のとおりです。
- 金融機関に任意売却の相談をする
- 不動産会社が査定し、売却活動を行う
- 金融機関が売却価格に合意する
- 売却実行後、残債務の返済計画を決める
金融機関との交渉や手続きが複雑になるため、任意売却を専門とする不動産会社や弁護士への相談が不可欠です。
マンションを高く売るためのポイント
マンション売却では、ちょっとした工夫で成約価格に大きな差が生じることがあります。少しでもよい条件で売却する、実践的なポイントを5つご紹介します。
相場より少し高めに売り出す
価格交渉を考慮して、相場よりも5~10%程度高めに売り出す方法です。多くの買主は値下げ交渉を前提に検討するため、最初から希望価格で売り出すと、交渉後に予想以下の価格になることがあるためです。たとえば、3,000万円で売却したい場合、3,200万円程度で売り出し、交渉の余地を残しておくとよいでしょう。
ただし、高すぎる価格設定は売れ残るリスクもあるため、不動産会社との十分な相談が不可欠です。
内覧(内見)のときは空室にする
内覧では空室の状態にすることで、高値売却につながりやすくなります。空室にするメリットは、部屋が広く見える、清潔感や開放感を演出できる、買主が家具の配置をイメージしやすいなどがあります。しかし、引っ越しを先行する必要があるため、仮住まいや引っ越し費用が二重にかかってしまいます。
誰にでもできる方法ではないため、資金面に余裕がある場合の選択肢になるでしょう。
需要の高い時期に売り出す
マンション売買が活発になる繁忙期を狙うことで、高く売れることが期待できます。一般的に2~3月(転勤や進学に伴う住み替え需要)と9~11月(秋の転勤シーズンや年末までの契約希望)が繁忙期の目安となります。
これらの時期は購入希望者が増えるため、相場よりも有利な条件で売却しやすい傾向です。売却スケジュールに余裕がある場合は、繁忙期に合わせた売り出しを検討してみてください。
必要最小限のリフォームを行う
大規模なリフォームは費用対効果が見合わないことが多いため、必要最小限の修繕にとどめるのが賢明です。できるだけ費用をかけず、かつ効果的なリフォームの例は次のとおりです。
- ハウスクリーニング
- 水回りや窓、床を徹底清掃
- 壁紙の部分的な修繕
- 目立つ汚れや傷がある箇所のみ
- 気になる箇所の軽微な修理
- 部屋の壁や収納ドアの建て付けなど
特にハウスクリーニングは、費用が5万~10万円程度と比較的安価でありながら、見た目の印象を大きく改善できます。一方でキッチンやバスルームの大幅な改修は、投資額に見合う売却価格の上昇が期待できないため要注意です。
複数の不動産会社で査定を比較する
マンションを高く売る最重要ポイントは、信頼できる不動産会社選びです。不動産会社によって販売力や得意エリア、広告の種類や頻度、知名度、物件を探している顧客の多さなどが異なるため、同じマンションでも結果として数百万円の差が出ることは珍しくありません。
よりよい不動産会社を見極めるために、複数社に査定を依頼して比較することが欠かせません。ただし、査定価格だけでなく、次のポイントも比較しましょう。
- 販売戦略の具体性と説得力
- マンション売却の実績と経験
- 担当者の知識と対応スピード
これらを総合的に比較して、媒介契約の判断をすることが重要です。
マンション売却のよくある失敗事例
マンション売却では準備不足や確認漏れなどが原因で、思わぬトラブルに見舞われることがあります。よくある失敗事例と解決策を具体的に紹介しますので、同じような問題を避けるための参考にしてください。
修繕積立金を滞納していた!
「契約寸前になって修繕積立金の滞納が判明し、買主に契約を断られてしまった」などのケースは珍しくありません。修繕積立金の滞納は忙しさで放置していたり、引き落とし口座の残高不足に気づかなかったりすることが原因です。
管理会社からの督促状で気づくことが多いのですが、それでも見落としてしまうこともあります。重要事項説明の段階で問題が発覚し、買主に不信感を与えるおそれがあります。
解決法|売却代金の一部で精算する
修繕積立金の滞納は売主が必ず解消しなければならない問題であり、買主が引き継ぐことがないようにしてください。一般的な解決方法は、マンションの売却代金が入金される決済日に、そのなかから滞納分を一括で支払うことです。ただし、こうした失敗を避けるには、売却活動をはじめる前の段階で、滞納がないかしっかり確認することが大切です。
管理規則に違反してペットを飼っていた!
「ペット不可のマンションで、犬の飼育がバレて大変なことに」という失敗も珍しくありません。内覧時に動物特有の臭いで気づかれたり、鳴き声を近隣住民に指摘されたりして発覚するパターンが多いようです。このような管理規約違反は、買主にとって大きな不安材料となります。
「ほかにも隠していることがあるのでは?」と疑念を抱かれ、契約破棄や大幅な値下げ要求につながることもあるでしょう。
解決法|正直に話して汚損箇所を修繕する
ペットを飼っていた事実を最初から正直に伝えることで、かえって買主からの信頼につながる場合があります。傷や臭いがある箇所は、専門会社によるハウスクリーニングや部分的なリフォームで対応しましょう。隠蔽しようとすると必ずバレるので、誠実な対応がトラブル回避の近道です。
必要書類の準備を後回しにしていた!
「重要事項調査報告書の手配を忘れていて、契約が延期になった」という慌ただしい経験をする売主もいます。重要事項調査報告書は買主への説明に必要な書類ですが、管理会社によって発行までに1週間以上かかることもあり、契約のタイミングで依頼すると間に合わない場合も多いのです。こういった事態は買主に迷惑をかけるだけでなく、購入キャンセルのリスクも生じるでしょう。
解決法|サポート力の強い不動産会社と契約する
管理会社関連の手続きは、サポート力の強い不動産会社であれば適切なタイミングで進めてくれます。さらに、管理会社に直接連絡することで、書類の取得を行ってくれることも少なくありません。媒介契約を結ぶ前に、手続き関連のフォロー体制を確認しておきましょう。
内覧の予約が全然入らなかった!
「売り出しから2カ月…内覧予約が1件も入らない」などの状況に陥る失敗もあります。価格や物件に問題がない場合、Webページの情報の見せ方に不備があるケースが多いようです。写真の枚数が少ない、暗い印象の写真しかない、間取りの魅力が伝わらない、設備や周辺環境の情報が不足しているなどで候補から外されてしまうのです。第一印象で「見てみたい」と思わせることができなければ、内覧にはつながりません。
解決法|Webページの情報を充実させる
明るく魅力的に見える写真を多数掲載し、マンションの特徴をていねいに説明することからはじめます。各部屋の特徴、水回り設備の詳細、周辺環境の利便性など、物件の魅力を余すことなく伝える「情報の充実度」が大事です。マンションのよさを最大限にアピールできれば、買主の関心を引きつけやすくなるはずです。
近隣トラブルを隠して売却しようとした!
「上階の騒音を黙っていたら、引き渡し後に買主から苦情が来た」というトラブルも発生しています。売主には告知義務があるため、意図的に隠していたことが判明すると法的な責任を問われるリスクがあります。「バレなければ大丈夫」という考えは、非常に危険といえるでしょう。
解決法|告知義務を果たして価格調整で対応する
近隣トラブルの存在は、売却前に不動産会社へ正直に相談することが大切です。内容によっては売却価格への影響もありますが、正直に告知することで法的リスクを回避できます。トラブルの度合いに応じて価格調整を行い、透明性のある取引を心がけることが、結果的に円滑な売却につながります。
マンションを売却するときの注意点
マンション売却では知らないうちに損をしてしまったり、トラブルに巻き込まれたりすることがあります。特に押さえておきたい注意点を3つご紹介します。売却活動をはじめる前にぜひチェックしてください。
不動産会社の相談前にリフォームをしない
リフォームしたほうが高く売れると考えて、自己判断で行うのは危険です。自分が選んだ内装や設備が、必ずしも買主に好まれるとは限らないためです。壁紙を流行の柄に変えたり、キッチンを最新型に交換したりしても、買主が「自分好みに変更したい」と思っている場合は無駄な投資になってしまいます。
まずはマンションの現状を不動産会社に見てもらい、何のリフォームが必要かアドバイスを受けて判断することをおすすめします。
内覧では質問されたことだけに回答する
内覧に来た人にマンションの魅力を伝えたいと思うのは当然ですが、あまり積極的に話しかけすぎないよう注意が必要です。熱心に説明しすぎると、買主がじっくり見る時間を奪ってしまい、かえって印象を悪くするおそれがあります。また、「駅まで思ったより坂が多い」「近くのスーパーは値段が高い」など、つい口にしてしまったひと言が購入意欲を削ぐことも珍しくありません。
内覧では営業マンに案内を委ね、何か聞かれたときだけ簡潔に答える程度にとどめることが無難です。
必要書類はできるだけ早く用意する
必要書類は契約が決まってから慌てることがないよう、前もって準備しておくことが大切です。なかでも気をつけたいのが、紛失すると再取得が困難な書類です。権利証や登記識別情報などは代替手続きが複雑で、司法書士への依頼も含めて、時間もコストもかかってしまいます。売却の意志が固まったら、いつまでに何が必要かを整理して、計画的かつ早期に揃えていくことをおすすめします。
一括査定サイトで信頼できる不動産会社を見つけることが重要
マンション売却の基礎知識から、実践的なノウハウまで幅広く解説しました。売却を成功に導くには知識も重要ですが、それ以上に「信頼できる不動産会社選び」が欠かせません。実績豊富な会社、経験豊富な担当者に出会えるかどうかが、最終的な売却結果を大きく左右します。
多くの不動産会社と出会うなら、一括査定サイトの「リビンマッチ」をご利用ください。最大6社へ査定を依頼できるため、さまざまなタイプの不動産会社に相談する機会を持てます。リビンマッチの利用には、次のようなメリットがあります。
- 1回の入力で複数社に査定を依頼できる
- 各社の査定価格や対応を効率よく比較できる
- 自分では見つけにくい不動産会社とも出会える
- 競争原理が働くため、よい提案を引き出しやすい
このようなメリットがあります。マンション売却の成功に向け、リビンマッチで最適なパートナー探しをスタートさせましょう。
マンション売却でやることに関するよくある質問
- マンション売却の成功のためにやるべきことは?
- 相場を正しく把握することです。自分でもできますが、不動産会社へ査定を依頼することが近道です。そして、自分に合った売却方法を選択しましょう。
- マンション売却前に知っておくべき費用は?
- 基本的にマンション売却にあたって、多額の費用はかかりません。ただし、不動産会社への成功報酬として仲介手数料が必要です。
この記事の編集者
リビンマッチ編集部
リビンマッチコラムでは、むずかしい不動産の事をできる限りわかりやすく、噛み砕いて解説しています。不動産に対するハードルの高いイメージ、とっつきにくい苦手意識を少しでも取り除いて、よりよい不動産取引のお手伝いをさせていただきます。
誤字脱字や事実誤認などございましたら、ぜひともご指摘ください。
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