渋谷区と言えば、多くの人々が集まる都心部であり、商業施設やオフィス、住宅が混在するエリアです。そして、このエリアの不動産相場は、その都市性や利便性、人口動態など様々な要素によって影響を受けています。この節では、渋谷区の一戸建てとマンションの売却相場について深掘りし、その背後にある傾向や特性を探ります。
以下に、渋谷区で最近売却された戸建てとマンションの事例を表にまとめました
戸建て価格相場(万円) | 土地面積(m2) | 建物面積(m2) | 築年数(年) |
---|---|---|---|
7,000 | 20~80 | 20~80 | 14 |
マンション価格相場(万円) | 専有面積(m2) | 築年数(年) |
---|---|---|
7,400 | 20~80 | 23 |
戸建ての売却価格相場は約7,000万円となっており、土地面積と建物面積はそれぞれ20〜80、築年数は14年となっています。一方、マンションの価格相場は7,400万円で、専有面積は20〜80m<sup>2</sup>、築年数は23年となっています。
一戸建ての売却相場から見えてくるのは、渋谷区の土地価格が高いことを反映しています。中心部ほど土地価格は上がる傾向にあり、渋谷区のような人気エリアでは土地自体の価値が高まります。それは、利便性の高さや人々の集まる場所としての価値が反映されています。また、建物面積が一定範囲内であることから、一戸建ての中でも特にコンパクトな物件が主流であることを示しています。これは、土地面積の限られた都心部において、効率的に土地を利用するための結果と言えます。
一方、マンションの売却相場を見ると、その価格が一戸建てと比較してやや高いことがわかります。これは、マンションの専有面積が一戸建てと同等であるにも関わらず、価格が高いことから、マンション自体の設備や共用部分、管理体制などの付加価値が反映されていると考えられます。また、築年数が一戸建てよりも長いことから、渋谷区では古いマンションでも需要があることが推察されます。これは、立地条件の良さやマンション特有のセキュリティや管理サービスの存在が、築年数という要素を上回る価値を提供している可能性を示しています。
売却価格の推移を観察することで、不動産市場の動きやトレンドを把握することができます。この節では、渋谷区の戸建てとマンションの価格推移について見ていきます。
※出典:REINS MARKET Information (http://www.contract.reins.or.jp/search/displayAreaConditionBLogic.do)
戸建ての価格推移を見ると、一貫して上昇傾向にあり、特に最近では急速な価格上昇が見られます。これは、土地価格の上昇や都心部への人口流入など、都市部特有の要素が反映されています。また、都心部では土地の限られた空間において、一戸建てのような独立した空間を確保すること自体が価値となるため、価格上昇の要因となっていると考えられます。
一方、マンションの価格推移も全体的には上昇傾向を示していますが、一部で価格下落の動きも見られます。これは、マンションの価格が一戸建てよりも建物の設備や管理状況、築年数など、より多くの要素に影響を受けやすいためと考えられます。特に築年数が長いマンションの場合、価格下落の要因となる可能性があります。
以下に、渋谷区で最近売却された戸建てとマンションの事例を表にまとめました。特に取引が多かった地域について詳しく見ていきましょう。
戸建 | 所在 | 価格(万円) | 土地面積(m2) | 建物面積(m2) | 築年 | 成約時期 |
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1 | 渋谷区恵比寿 | 13,600 | 55~60 | 85~90 | 2020年 | 2022年8月~ 2022年10月 |
2 | 渋谷区恵比寿 | 11,300 | 50~55 | 75~80 | 2013年 | 2022年11月~ 2023年1月 |
3 | 渋谷区千駄ヶ谷 | 8,500 | 40~45 | 70~75 | 2014年 | 2022年5月~ 2022年7月 |
4 | 渋谷区本町 | 6,200 | 45~50 | 75~80 | 2007年 | 2023年2月~ 2023年4月 |
5 | 渋谷区西原 | 8,300 | 55~60 | 85~90 | 2002年 | 2023年2月~ 2023年4月 |
6 | 渋谷区西原 | 23,000 | 115~120 | 175~180 | 2016年 | 2022年11月~ 2023年1月 |
7 | 渋谷区幡ヶ谷 | 7,800 | 45~50 | 75~80 | 2001年 | 2022年8月~ 2022年10月 |
8 | 渋谷区幡ヶ谷 | 7,300 | 45~50 | 70~75 | 2019年 | 2022年8月~ 2022年10月 |
9 | 渋谷区本町 | 6,600 | 45~50 | 75~80 | 2009年 | 2022年5月~ 2022年7月 |
10 | 渋谷区本町 | 6,800 | 45~50 | 85~90 | 2009年 | 2022年8月~ 2022年10月 |
出典:REINS MARKET Information (http://www.contract.reins.or.jp/search/displayAreaConditionBLogic.do)
マンション | 所在 | 価格(万円) | 専有面積(m2) | 間取り | 築年 | 成約時期 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 渋谷区恵比寿 | 16,000 | 70~75 | 3LDK | 2020年 | 2023年2月~ 2023年4月 |
2 | 渋谷区恵比寿南 | 5,900 | 55~60 | 2LDK | 1968年 | 2023年2月~ 2023年4月 |
3 | 渋谷区広尾 | 6,200 | 35~40 | 1DK | 2006年 | 2023年2月~ 2023年4月 |
4 | 渋谷区広尾 | 12,000 | 65~70 | 3LDK | 2000年 | 2023年2月~ 2023年4月 |
5 | 渋谷区恵比寿南 | 28,000 | 90~95 | 2LDK | 2020年 | 2023年2月~ 2023年4月 |
6 | 渋谷区広尾 | 8,500 | 70~75 | 3LDK | 1977年 | 2023年2月~ 2023年4月 |
7 | 渋谷区恵比寿西 | 5,700 | 60~65 | 1SLDK | 1978年 | 2023年2月~ 2023年4月 |
8 | 渋谷区恵比寿南 | 7,000 | 40~45 | 1LDK | 1997年 | 2023年2月~ 2023年4月 |
9 | 渋谷区恵比寿南 | 9,900 | 45~50 | 1LDK | 2000年 | 2023年2月~ 2023年4月 |
10 | 渋谷区恵比寿 | 9,500 | 40~45 | 1LDK | 2019年 | 2023年2月~ 2023年4月 |
出典:REINS MARKET Information (http://www.contract.reins.or.jp/search/displayAreaConditionBLogic.do)
まず、戸建ての売却事例を見てみると、特に恵比寿と本町の取引が目立ちます。これらのエリアは、渋谷区内でも交通の利便性が高く、生活環境が整っているため人気が高いと考えられます。特に恵比寿は、豊かな飲食店や商業施設、公園などが点在し、生活環境が整っていることから、価格も高めに設定されています。一方、本町は静かな住環境が求められる家庭にとって魅力的なエリアで、その反面、価格は恵比寿よりもやや抑えられているようです。
また、西原や幡ヶ谷といったエリアでも一定の取引が見られますが、こちらはより広い土地面積や建物面積を求める家庭にとって人気があります。特に西原の価格は高額なものが多く、広大な土地や新築に近い物件が取引されていることが読み取れます。
次に、マンションの売却事例を見てみると、恵比寿や広尾の取引が多いことがわかります。恵比寿は戸建ての取引と同様に、生活環境の良さや利便性が求められ、価格も高めに設定されています。一方、広尾は閑静な住環境と共に、緑豊かな公園や文化施設が近くにあることから、都心生活と自然環境のバランスを求める層からの需要が高いと考えられます。
渋谷区における不動産取得方法の調査です。総務省が行う土地統計調査をもとにしました。
新築の住宅を購入 | 中古住宅を購入 | 新築(建て替えを除く) | 建て替え | 相続・贈与で取得 | その他 |
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35220 | 27860 | 7200 | 11630 | 7150 | 4880 |
※出典:政府統計の総合窓口(e-Stat)(https://www.e-stat.go.jp/)
「[持ち家の購入・新築・建て替え等の状況] 住宅の建築の時期(7区分),住宅の購入・新築・建て替え等(8区分)別持ち家数-全国,都道府県,市区町村」
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